三井住友銀行 タイNSTDAと日系企業の投資促進で覚書

三井住友銀行は11月13日、タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)との間で、日系企業を中心とする同国への投資促進に関する覚書を締結したと発表した。NSTDAとの覚書締結は邦銀初。
NSTDAは科学全般の研究開発・技術移転・人材育成を担っている政府機関。今回の覚書締結を通じて、タイへの進出、ビジネス展開を検討中の顧客にNSTDAを紹介し、産学連携、研究開発、人材紹介・育成等の支援を行うことを企図している。

ビッグモーター 11月末で代理店登録取り消し 鈴木金融相

鈴木俊一金融相は11月14日、中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題を巡り、同社の保険代理店登録を11月末に取り消す方針を明らかにした。9月から11月10日にかけて実施した立ち入り検査の結果、適正な保険募集を確保するための体制整備が行われていないことが確認されたためとしている。ビッグモーターと保険代理店委託契約を結ぶ損害保険会社全7社は、すでに解約を決めている。

日立 イタリアで総額1,400億円の高速鉄道車両受注 26年から納入

日立製作所は11月13日、イタリアで総額8億6,100万ユーロ(約1,400億円)に上る高速鉄道車両製造を受注したと発表した。2026年から30編成(240両)を納入する。今後の需要に合わせて、10編成を2億8,700万ユーロで追加で納入する契約も結んだ。鉄道子会社の日立レールがイタリアの鉄道運営会社のトレニタリアに高速鉄道車両ETR1000を納入する。最高時速350kmで走行できる。

スパコン「富岳」4位に後退 米国勢がトップ3を独占

専門家の国際会議は米国時間11月13日、半年ごとに集計する、世界のスーパーコンピューターの計算速度を競う最新のランキングを公表した。米国の「フロンティア」が4期連続で首位だったほか、上位3位まで米国勢が占めた。理化学研究所と富士通が共同開発した「富岳」は前回の2位から4位に後退した。

KDDI, やさしい手など 人手不足解消へ対話AI搭載型ロボで介護実証

KDDI(本社:東京都千代田区)、シャープ(本社:大阪府堺市)、日本総合研究所(本社:東京都品川区)、やさしい手(本社:東京都目黒区)の4社は11月13日、シャープのコミュニケーションロボット「RoBoHoN(ロボホン)」に対話AIシステム「MICSUS(ミクサス)」(Multimodal Intaractive Care Support System)を搭載した対話AI搭載型ロボットを活用した介護サービスの実証を実施すると発表した。実施期間は11月17日から12月18日まで。
この実証では自宅や、やさしい手が運営するサービス付き高齢者向け住宅で暮らす高齢者の居室に、このロボットを設置。ケアマネジャーの業務である高齢者の健康情報確認のほか、雑談を通じた日常の関心情報の収集が可能。4社はこの実証を通じてロボットによるケアマネジャーなどの業務負荷軽減や高齢者とその家族とのコミュニケーションの活性化への効果を検証し、介護人材不足の解決に貢献する。
「介護の2025年問題」と指摘される2025年度には約32万人、2040年度には約69万人の介護人材が不足すると見込まれている。

くら寿司とデリバリーのWolt 法人向け即時配送で業務提携

デリバリーサービス「Wolt(ウォルト)」を展開するWolt Japan(本社:東京都渋谷区)と、回転寿司店「くら寿司」を全国展開しているくらし寿司(本社:大阪府堺市)は11月13日、Woltが提供する法人向け即時配送サービス「Wolt Drive」の活用に係るパートナーシップを締結したと発表した。
これに基づき、くら寿司は同日より自社デリバリーサービス「どこでもくら寿司」の実施エリアを、これまでの東京、横浜、大阪、名古屋エリアの一部店舗から大幅に拡大し、全国125店に追加導入する。この結果、同サービスが23都道府県で利用できるようになり、Woltが同サービスの配送を担う。

中国「独身の日」取引額2%増にとどまる 前年から大幅鈍化

中国の調査会社のまとめによると、2023年のインターネット通販セール「独身の日」の取引額が11月12日時点で前年同時期比2%増の1兆1,386億元(約23兆6,000億円)だった。2022年の実績、前年比14%増から一転、増加率は大幅に鈍化した。
独身の日の取引額は毎年大きく伸び、前年を更新してきただけに、若年世代の就職難(高失業率)や、相次ぐ大手不動産企業の信用不安に代表される不動産市況の低迷などが、個人の消費心理に大きな影を落としていることを示した。

ホンダ 米工場で24年1月から賃金11%引き上げ ”ビッグ3”合意受け

ホンダは米オハイオ州、アラバマ州、インディアナ州などの全工場を対象に、全従業員の賃金を11%引き上げることが明らかになった。2024年1月から実施する。
これは、全米自動車労組(UAW)がGM,フォード、ステランティスの”ビッグ3”との間で、4年半で25%の大幅賃上げを勝ち取ったことを受けたもので、他の自動車メーカーの間でも賃上げに踏み切る動きが広がっている。

大阪ガス 脱炭素化へメタネーション研究開発拠点建設・起工式

大阪ガス(本社:大阪市中央区)は11月10日、都市ガスの脱炭素化に向けてメタネーション(CO2と水素を合成して都市ガスの主原料となるメタンを製造する)技術の開発を進める大阪・此花区の新たな研究開発拠点の起工式を行った。同地の酉島地区におよそ20万㎡の敷地に地上4階建ての研究棟や実証実験のための施設が建設される予定で、2025年の完成を見込む。起工式には幹部らおよそ30人が参加し、工事の無事を祈った。

商船三井クルーズとJTB クルーズマーケット拡大で連携協定

商船三井クルーズ(本社:東京都港区)とJTB(本社:東京都品川区)は11月10日、クルーズマーケット拡大に向け連携協定を締結すると発表した。両社はこれまでも協業商品開発などを行ってきたが、①新たなクルーズ体験価値の提供による地域振興への貢献②新たなクルーズマーケットの掘り起こしによるラグジュアリー層の獲得ーのため、2024年から複数線投入による事業機会の拡大および、訪日インバウンドへの取り組みによる事業領域の拡大を目指す。

大阪府, 阪大, ダイキン 大阪府内のZEB化推進で連携協定

大阪府と大阪大学(所在地:大阪府吹田市)およびダイキン工業(本社:大阪市北区)は11月10日、大阪府内の脱炭素化を推進するとともに、2050年のカーボンニュートラル実現に向け同日、大阪府内のZEB化推進に係る連携協定を締結したと発表した。双方の資源やノウハウを活用することで大阪府内の公共施設やオフィスビルなどのZEB化を実現するため、ディマンドリスポンス(府有建築物の電力需給調整を推進するための情報交換)などに取り組む。
大阪府は2050年のCO2排出量実質ゼロを目指して、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比40%削減する目標を設定している。

大林組とトヨタ CFRP廃棄物をコンクリート材に再生技術を開発

大林組とトヨタ自動車は11月9日、共同で燃料電池車「MIRAI」の水素タンクに使用される炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の端材を、コンクリート補強用短繊維として再生利用する新たな技術「リカボクリート(TM)工法」を開発し、トヨタ明知工場内の部品置き場床面に初適用したと発表した。
リカボクリート工法の特長は①独自の熱加工により、CFRP端材表面からCFRPを剥がす技術を確立した②再生加工したコンクリート補強用短繊維は、同じ目的で従来使われてきたポリプロピレン短繊維の3分の2の添加量で同等以上の圧縮強度や曲げ靭性を発揮する③新品の炭素繊維と比べてCO2排出量を15分の1に低減できる。これにより、CFRPの廃棄物を削減し、循環型経済の推進に貢献する。

NTT, NEC 通信用光ファイバで豪雪地帯の道路除雪の実証に成功

NTT、NTT東日本、NECは11月9日、共同で光ファイバ振動センシング技術を応用し、地下に敷設してある通信用光ファイバに伝わる振動特性から路面状態を推定する機械学習モデルを構築し、豪雪地帯における道路除雪判断を行う実証実験に世界で初めて成功したと発表した。実証実験は青森市内で2022年11月〜2023年3月にデータ計測した。今冬も継続予定。
これにより、豪雪地帯の主要な地域課題である道路除雪作業前の市街パトロール作業と、除雪判断をDX化することが期待できるとしている。

米ハリウッド俳優組合スト終結 製作側とようやく暫定合意

米ハリウッド俳優組合は7月から長期にわたりストライキを続けてきたが11月8日、交渉相手の全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と賃上げなどで暫定合意したと発表した。これにより、同日をもってストを終了した。暫定合意の内容は①最低賃金の増額②幅広く活用される人工知能(AI)の脅威から組合員を守るー内容。脚本家組合はすでに、9月下旬に賃上げなどで合意、ストを終結している。

ジェットスターJ 成田ー上海線12/18から再開 週4往復運航

ジェットスター・ジャパン(本社:千葉県成田市)は11月8日、東京(成田)ー上海(浦東)線を2023年12月18日に再開すると発表した。運航再開は4年ぶり。成田国際空港と上海浦東国際空港を結ぶ直行便をエアバスA320型機により週4便(往復)運航する。片道運賃は1万3,390円。

JTBと富士通 訪日外国人富裕層向け観光DXサービスの研究で協業

JTB(本社:東京都品川区)と富士通(本社:東京都港区)は11月8日、訪日外国人富裕層に向けた付加価値を創出する新たな観光デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを共同研究することを目的に協業することで合意したと発表した。
具体的には、外国人富裕層を念頭に①ニーズ把握に向けアンケート調査②高付加価値な観光コンテンツや訪日インバウンドの人材育成の検討③対象とする新たなデジタル接点やデジタルサービスを活用した最適な商品流通の検討ーなどを予定。実施期間は2023年11月8日〜2024年3月31日の予定。

東芝ES 中国のIon Nova社と重粒子線治療装置の販売で業務提携

東芝エネルギーシステムズ(本社:川崎市幸区、東芝ES)は11月8日、中国のIon Nova社と重粒子線治療装置の中国での販売で6日、業務提携契約を締結したと発表した。両社は中国市場における早期の初号機受注を目指す。
中国では新規がん患者が約450万人(2020年時点)に上り、適切ながん治療を行うことが国家として喫緊の課題となっている。そこで、中国政府は患者の治療時の負担が少ない重粒子線治療装置の導入・拡大に力を入れている。現在中国では重粒子線施設が2施設稼働中。さらに2025年までに重粒子線・陽子線合わせて41施設の導入許可が予定されている。

丸紅とレント インドネシアで建設・産業機械のレンタル事業で合弁

丸紅(本社:東京都千代田区)と、建設・産業機械のレンタルサービスを手掛けるレント(本社:静岡市)は11月7日、インドネシアで中古機械販売、建機レンタル事業などを展開する現地法人PT.EXXA Capital(本社:バンテン州タンゲラン市、以下、EXXA)とともに、建設・産業用機械レンタルサービスを目的とした合弁会社PT.Max Rent Indonesia(所在地:バンテン州タンゲラン市)を設立し、2023年12月よりサービスを開始すると発表した。
インドネシアでは首都ジャカルタ都市圏を中心に主要な工業団地が拡大しており、製造業への投資が活発化している。これに対し、安全性や品質面で担保された機材のラインナップが限られているため、建設・産業用機械を使用する現場のニーズに応えきれていないのが現状。3社は合弁会社を軸に、多様化する現場のこうしたニーズの応えていく。

ヤマトHD 初の自社貨物機導入 24年4月から運航 初号機成田に到着

宅配大手のヤマトホールディングスは、日本航空グループと連携して自社専用の貨物機の運航を始める。航空機3機をリース契約で初めて導入し、2024年4月から運航を開始する。これを前に11月6日、初号機が成田空港に到着し、披露した。貨物機の運航は日本航空のグループ会社が担い、1日最大21便を運航して成田や羽田と新千歳、北九州などを結ぶ計画。
自社専用の貨物機を持つことで、長距離輸送の新たな手段を確保するのが狙い。貨物の積載量は最大28トンでトラックおよそ6台分にあたるという。

パナソニックHD, 東急, UR都市機構 空中配送ロボ実証で連携協定

パナソニックホールディングス(HD)、東急、独立行政法人都市再生機構(以下、UR都市機構)は11月6日、川崎市麻生区のUR虹ヶ丘団地で、世界初となる郊外住宅地における空中配送ロボット技術を活用した新たな配送サービスの実証実験を実施することで、10月13日に連携協定を締結し、11月18日から実証実験を開始すると発表した。
3社は、この実証実験を活用し持続可能なまちづくりを推進する。実証実験の実施期間は2024年3月31日まで。この実験で、空中配送ロボットによる配送システムを試行的に運行させ、その効果や課題の把握、利用頻度や利用目的のニーズ把握と、生活への影響を調査する。