アズビル 中国遼寧省大連市に新工場棟が竣工

アズビル(本社:東京都千代田区)は4月22日、海外事業展開を支えるグローバル生産体制の規模拡大、生産性向上を図るため、中国遼寧省大連市の生産拠点、アズビル機器(大連)有限公司に新しい工場棟を建設、このたび竣工の運びとなったと発表した。
今回の新工場棟の建設は、成長著しいアジア地域での需要拡大に対応するための生産体制整備が目的。既存工場棟を含めて生産配置を見直して拠点全体の物流の効率化を図り、新工場棟には工業弁を中心とした大型加工、組立、塗装、検査、出荷を効率的に配置した新しい生産ラインを設置する計画。2022年4月中旬より順次工程の立ち上げを行い、自動化設備の導入も進め2023年1月から全面稼働を開始する予定。新工場棟の建築面積は約9,670㎡、3階建て。

ハウス食品 タイに子会社 東南アで飲料事業展開へ

ハウス食品グループ本社は4月22日、タイに子会社「ハウス食品グループアジアパシフィック」(所在地:バンコク)を4月1日付で設立したと発表した。資本金は7,000万タイバーツ(約2億6,000万円)で、ハウスが全額出資する。
また、この新会社に対し、子会社のハウスオソサファフーズの持分を現物出資(増資)することを決めた。これにより、ハウス食品グループアジアパシフィックは、ハウス食品グループ本社の資本金の10%以上に相当する特定子会社となる。この再編によりハウスオソサファフーズは、ハウス食品グループアジアパシフィックの子会社となる。持分譲渡契約締結日は5月中旬、増資完了は5月下旬の予定。
ハウス食品グループアジアパシフィックの資本増強と組織再編により、タイにおける機能性飲料事業基盤をの強化を図るとともに、東南アジアにおける製品開発業務と技術・販売支援を担う。

荏原 NIMSなどと水素製造技術開発で共同研究

荏原製作所は4月22日、物質・材料研究機構(NIMS)、静岡大学、太陽鉱工とともに、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業「水素利用等先導研究開発事業/炭化水素等を活用した二酸化炭素を排出しない水素製造技術開発/メタン活性化と炭素析出の反応場分離による水素製造」を実施する共同研究を開始したと発表した。
この研究では、NIMSが各機能要素のマスフローマッチングを、静岡大学が構造体化触媒の開発を、太陽鉱工が水素分離膜デザイン最適化を、荏原がシステムの大型化およびビジネスモデルの構築をそれぞれ担当する。

日立 台湾の永大機電を完全子会社化し社名変更

日立製作所は4月21日、中国・アジアにおける昇降機事業基盤の強化に向けて、台湾の昇降機製造・販売・サービス子会社、永大機電工業股份有限公司(以下、永大機電)について、発行済み株式を1株あたり65.1台湾ドル(約285円)で株式交換によってすべて取得し、完全子会社化したと発表した。
日立は100%子会社での保有を含めて、この株式交換以前に永大機電の発行済み株式総数の71.1%を保有しており、株式交換による株式取得価額は約76億台湾ドル(約333億円)となる。
また、永大機電は同日開いた董事会で、日立永大電梯股份有限公司(以下、日立永大電梯)に社名を変更することを決議した。2022年6月の社名変更に向けて手続きを進めている。

三井不「アウトレットKL国際空港セパン」増床開業

三井不動産(本社:東京都中央区)は4月22日、MALAYSIA AIRPORTS HOLDINGS BHD.(本社:マレーシア、以下、MAHB社)と共同で設立した合弁会社MFMA DEVELOPMENT SDN.BHD.(本社:マレーシア)は、「三井アウトレットパーク クアラルンプ-ル国際空港セパン」(以下、MOP KLIA  SEPANG)の第3期増床計画を2022年4月24日に開業すると発表した。
「adidas」「Nike」「PUMA」が第3期エリアに移転増床し、マレーシアで最も高感度なスポーツシーンを提案できる、スポーツアウトレットの一大ゾーンが誕生。さらに家電・家庭用品ブランドの誘致を行い、東南アジア最大級のアウトレットモールにパワーアップした。

関西空港 700億円投じコロナ収束後見据え大規模改修

関西空港を運営する関西エアポートは4月21日、新型コロナ収束後を見据え総額およそ700億円を投じ、2021年5月から進めている国際線の大規模ターミナルビルの改修工事の現場を公開した。
今回の改修では、国内線のエリアもフロアの一部を国際線エリアに造り替えたうえで新たに8,600㎡を増築していて、これにより国際線の旅客をコロナ前の2倍にあたる年間4,000万人受け入れられるようにする。
新たな国際線エリアでは、複数の人が同時に利用できる手荷物検査の「スマートレーン」を6台導入し、列に並ぶ時間の短縮を図ることにしている。手荷物検査を通った後のエリアでも、飲食店などを現在の4店舗から6店舗に増やすという。
2022年秋までに国内線の工事を終えるとともに、大阪・関西万博が開かれる2025年春ごろには国際線を含めた大半の工事を完了させたいとしている。

パナソニック インドの配線器具新工場が稼働開始

パナソニックライフソリューションズ インド(本社:インド・マハラシュトラ州タネ)は4月21日、インド・アンドラプラデシュ州のスリシティ工業団地に建設していた配線器具の新工場が4月より稼働したと発表した。
インド国内で4カ所目の配線器具、電線、ブレーカーなどの電設資材工場で、初年度は8,000万個を生産する計画。2025年までに年間2億個の生産を目指す。2025年までに電路機器やIAQ機器など他の商品についても順次生産を開始する予定。

21年度関西企業の買収・出資691件で過去最多に

企業買収などの助言を手掛けるレコフのまとめによると、2021年度に関西に本社を置く企業が関わった買収や出資は691件で、同社が調査を始めた1985年以降で最多となった。金額はおよそ1兆9,100億円で、前年度より22%減少した。
主なものはパナソニックが工場や倉庫と売場を効率的につなぐためのシステム開発を手掛ける米国のソフトウエア会社、ブルーヨンダーをおよそ7,700億円で買収したほか、クボタがインドの大手トラクターメーカーをおよそ1,400億円で買収し、新興国市場での販売を強化している。

阪急阪神不動産 タイで6つの住宅分譲事業を推進

阪急阪神不動産(本社:大阪市北区)は4月21日、タイの不動産デベロッパー、セナ・デベロップメント(本社:バンコク、以下、セナ社)と共同で、タイで6つの住宅分譲プロジェクトを推進すると発表した。
「フレキシ タオブーン インターチェンジ」プロジェクトは約560戸のマンション、「バンブアトン」プロジェクトは約」770戸のマンションと約180戸のタウンハウス、「バンヤイ」プロジェクトは約310戸のタウンハウス、「テパラック2」プロジェクトは約1,400戸のマンションと約220戸のタウンハウス、約30戸のショップハウス、「スクサワット」プロジェクトは約490戸のマンション、「クローン1」プロジェクトは約1,570戸のマンションと約40戸のショップハウス。
これら6つのプロジェクトにより、同社のタイにおける住宅分譲事業は27プロジェクト、約2万2,010戸となる。またベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシアを合わせた海外における住宅分譲事業全体では42プロジェクト、約4万4,230戸となる。

ホンダ 東京都心部での自動運転でタクシー2社と協業で合意

ホンダは4月21日、日本におけるモビリティサービス事業運営子会社、ホンダモビリティソリューションズ(以下、HMS)が、ハイヤー・タクシーなどの交通事業を手掛ける帝都自動車交通ならびに国際自動車と、2020年代半ばの東京都心部での自動運転モビリティサービスの提供開始に向け、関連法令やサービス設計、事業者間の役割・責任分担の在り方などについて検討するための基本合意書を締結したと発表した。
ホンダは、GMクルーズホールディングスLLC、ゼネラルモーターズ、ホンダの3社が共同開発している自動運転モビリティサービス事業専用車両「クルーズ・オリジン」を活用した自動運転モビリティサービスを、2020年代半ばから日本国内で展開することを目指している。この事業運営を担うHMSは、新しいオンデマンド型無人移動サービスの提供により、都市部における様々な交通課題の解決や、顧客・社会に新しい形の利便性・新価値を提供することを目指している。

インドで5社の「日本式ものづくり学校」を認定

日本の経済産業省は4月21日、インドで日本企業5社が手掛ける人材育成の取り組みを「日本式ものづくり学校(JIM)」に認定した。光生アルミニューム工業、ジェイテクト、貝印、東洋インキSCホールディングス、スズキのインド子会社の取り組みで、ススキを除く4社は今回が初認定となる。

永守氏がCEO復帰 日本電産「ニデック」へ社名変更

日本電産は4月21日、創業者の永守重信会長(77)が最高経営責任者(CEO)を同日付で兼任すると発表した。関潤社長兼CEO(60)は社長兼最高執行者責任者(COO)となる。永守氏は2021年6月に関氏へCEOをバトンタッチしたが、わずか1年足らずで復帰することになる。
同社は2022年3月期の純利益は過去最高となったが、株価の低迷には「とても耐えられない」(永守氏)として、交代に踏み切った。永守氏は3年後をめどに指揮を執って業績をさらに改善する。
また、同社は2023年4月1日付で「ニデック」へ社名変更する頃を明らかにした。

丸紅,Proximar 国産陸上養殖サーモン販売で連携 

丸紅(本社:東京都千代田区)は4月20日、Proximar Seafood ASが静岡県小山町で建設中の閉鎖循環式陸上養殖(以下、RAS:Recirculating Aquaculture System)の養殖場で生産するアトランティックサーモンを、2024年から10年間、丸紅が国内で独占販売することで合意したと発表した。
Proximarは、アトランティックサーモンの主要市場として年間約6万トンの需要がある日本で、静岡県小山町に日本最大級の陸上養殖場を建設している。2022年中にふ化施設から順次稼働を開始し、2023年に完工する予定。出荷初年となる2024年の出荷数量は約2,500トン、2027年のフル稼働時には約5,300トンの出荷を予定。
地理的制限を受けず、水質汚染や養殖魚の流失といった環境への負荷が低いRASは、水産物をサステナブルかつ安定的に供給する一つの手段として期待されている。
丸紅とProximarはこの取り組みを通じ、国産のサステナブルな水産物としてRASアトランティックサーモンのブランド構築を目指し、環境配慮型食料ビジネスを拡大するとともに、食の安定供給に貢献していく。

21年度薄型テレビ国内出荷8%減 巣ごもり需要薄れ

電子情報技術産業協会(JEITA)は4月20日、2021年度の薄型テレビ国内出荷台数が2020年度比8%減の525万7,000台だったと発表した。2020年度は10万円の特別給付金や新型コロナウイルス下の巣ごもり需要で伸びたが、2021年度はその反動で減少した。
サイズ別にみると、中・小型機種の落ち込みが大きかった。40~49型が2020年度比16%減の155万1,000台、29型以下が13%減の65万7,000台だった。50型以上の大型機種は0.2%減の201万台。有機ELテレビは25%増の63万2,000台と堅調な伸びが続いている。

JERA,九州電,中国電 水素・アンモニアの導入で協業の覚書

JERA、九州電力、中国電力の3社は4月20日、発電用燃料としての水素・アンモニアの導入に向けて、協業を検討することを定めた覚書を締結したと発表した。水素やアンモニアは燃焼時にCO2を排出しないため、化石燃料に代わる次世代燃料として期待されている。
この覚書は国内で大規模な火力発電所を運営する3社が、燃料用の水素・アンモニアのサプライチェーン構築・拡大に向け、①国内発電所向け水素・アンモニアの調達費用削減等を目的とした共同調達②水素・アンモニアの輸送・貯蔵手段の確立③水素・アンモニアに関する政策支援・ルール形成へ働きかけ④他の国内電力会社等に対する本協議への参画の打診-で協業の可能性を検討することを定めている。

ダイハツ 5月に滋賀・京都2工場停止,部品供給に支障

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は4月20日、5月に滋賀(竜王)第2工場と、京都(大山崎)の2工場で稼働を一時停止すると発表した。滋賀工場は5月9~10日の合計2日(4直)、京都工場は5月18、19日の合計2日(2直)。
新型コロナウイルスの感染再拡大で中国・上海市の都市封鎖(ロックダウン)で部品供給に支障が出ているため。3月に宮城・福島で発生した地震による取引先の被災や、世界的な半導体不足も影響しているとしている。

京セラ 鹿児島で625億円投じ半導体部品工場を拡張

京セラ(本社;京都市伏見区)は4月20日、625億円投じ鹿児島県薩摩川内市の半導体向け部品の工場を拡張すると発表した。新棟建設により、有機パッケージや水晶デバイス用パッケージなど半導体関連部品の生産能力を売上高ベースで約1割引き上げる。
新棟は5月に着工し、2023年10月に稼働する予定。建築面積1万2,380㎡、延床面積6万5,530㎡の計画。2024年度の生産計画は売上高ベースで約330億円を見込む。同工場の規模は同社の製造拠点としては国内最大となる。

出光興産 国内初の商業規模SAF製造へ NEDOに採択

出光興産(本社:東京都千代田区)は4月19日、同社が進める世界初の年産10万KL級ATJ製造商業機の開発に向けた取り組みがNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)に採択されたと発表した。国内初の商業規模SAF(Suatainable Aviation Fuel、バイオエタノール航空機用再生燃料)サプライチェーン構築によるSAFの社会実装を目指す。事業期間は2022年度から2026年度の5年間の予定で、事業規模は457億円になる。
出光興産はSAFのプラントを、2025年度に千葉事業所(所在地:千葉県市原市)に建設する。2026年度から国内の航空会社などに供給する。