ソフトバンク, エヌビディア 新団体設立を発表 11社が参加

携帯大手のソフトバンクと米国の半導体大手エヌビディアは2月26日、AIの膨大なデータの処理に携帯電話の基地局を活用しようと、新たな業界団体を設立すると正式に発表した。団体にはエクソン、ノキア、マイクロソフト、アマゾンウエブサービス(AWS)、サムスン電子など11社が参加し、世界標準化を目指す。AIの運用に必要となる膨大なデータの処理を大規模なデータセンターを介さずに、携帯電話の基地局で分散化させる技術の実用化を目指す。

オムロン 国内外で2,000人削減へ 中国向けFA事業不振で

オムロンは2月26日、ファクトリーオートメーション(FA)機器事業が中国向けを中心に振るわないことから、国内外で合計2,000人の人員を削減すると発表した。国内では40歳以上の正社員などを対象に、4月から5月末まで約1,000人の希望退職を募る。同社が大規模な人員削減に踏み切るのは2002年以来で、1933年の創業以来2回目。

スバル 群馬県内の3工場 13日ぶり2/26稼働再開

SUBARU(スバル)は2月26日、停止していた群馬県内の3工場について稼働を再開したと発表した。稼働は13日ぶり。同社は13日夕方、完成車を生産している矢島工場(所在地:群馬県太田市)で発生した事故を受けて、本工場(所在地:群馬県太田市)と矢島工場、大泉工場(所在地:群馬県大泉町)の3工場の稼働を停止していた。

鳥貴族HD 台湾・香港へ出店 米国でも直営店準備

鳥貴族ホールディングス(HD)は2月26日、運営する焼鳥店「鳥貴族」の海外3カ国・地域への展開計画を明らかにした。台湾と香港に出店するほか、米国でも直営店を出す準備を進めている。
台湾では養鶏や外食事業を手掛ける大成長城企業のグループ会社、都城実業と合弁会社「鳥貴族」(所在地:台北市)を4月に設立する。新会社の資本金は6,500万台湾ドル(約3億800万円)で、鳥貴族HDと都城実業が「折半出資する。合弁会社を通じて台湾における店舗開発を進める。香港では食品製造・販売の四洲集団とフランチャイズチェーン(FC)契約を締結し、四洲集団が香港で鳥貴族の店舗を展開する。出店時期は未定。
新型コロナウイルス禍を経て、回復しつつあるインバウンド(訪日外国人)需要を通して、ブランドの認知度が高まっていると判断し、同事業のグローバル化を急ぐ。

KDDI ソニーG・ホンダのEVに高速通信回線提供 で協業

KDDIは2月26日、ソニーグループとホンダが折半出資するソニー・ホンダモビリティと協業すると発表した。2025年に発売予定の電気自動車「(EV)「AFEELA(アフィーラ)」に、KDDIは車内で高画質の映画やゲームなどのエンタメを楽しむための高速の通信環境を提供する。日本では同社の高速通信規格「5G」、海外では同社と連携する各国の通信キャリアの回線を使えるようにする。

イオン ウエルシアHDとツルハHDの経営統合を検討

流通大手イオンは2月26日、イオン傘下でドラッグストア業界首位のウェルシアホールディングス(HD)と2位のツルハホールディングス(HD)の経営統合を経営統合を検討していることを明らかにした。この統合が実現した場合、売上高が2兆円規模の巨大ドラッグストアが誕生することになる。

月探査機「SLIM」再起動しデータ受信再開へ JAXA

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2月26日、月面探査機「SLIM(スリム)」から再びデータを受信したと明らかにした。25日午後7時すぎ、スリムからデータを受信したという。
月は約2週間毎に昼と夜が入れ替わる。昼の温度はセ氏110度、夜はマイナス170度にもなる。着陸地点は1月末から夜だったが、昼を迎えて太陽電池が発電を再開した。極めて低い温度になる夜を乗り越える設計にはしていなかったが、性能が想定を上回った。ただ、高温状態での運用を避けるため今回は通信を終え、機体の温度が十分に下がった段階で観測を再開する計画。
スリムは1月20日、目標地点から半径100m以内の”ピンポイント着地”に成功。だが、機体が太陽電池が西側を向く格好で着地したことから、太陽が沈んだ1月31日にいったん”休眠状態”にし、再起動を目指していた。

TSMC熊本第2工場に最大7,320億円補助 経産相表明

斎藤健経済産業相は2月24日、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の熊本第2工場(所在地:熊本県菊陽町)の整備費用に、経産省が最大で7,320億円補助すると発表した。同日行われた第1工場の開所式後、明らかにした。TSMCは熊本の第1・第2の両工場に合わせて200億ドル(約3兆円)超を投じる。このうち、経産省は第1工場の4,760億円と合わせ最大1兆2,080億円を支援することになる。
この要件として①量産開始から10年以上の生産継続する②半導体の材料となるウエハーの大半を日本企業から、それ以外の部素材の5割以上を日本に拠点のある企業から調達するーなどの新たな条件を設けたとしている。
第1工場は2024年末をめどに回路線幅が12〜28ナノ(ナノは10億分の1)メートル品の生産開始を予定。第2工場は6ナノの先端品を製造する計画。

ニデック AIR VEV社が2人乗りeVTOL機用モータ共同開発

ニデックは2月22日、グループ会社のニデックモータと個人向けeVTOL(電動垂直離着陸機)を製造するAIR VEV社(以下、AIR社)が開発中の2人乗りのeVTOL機(空飛ぶクルマ)「AIR ONE(エアワン)」の生産モデル開発向けモーターの共同開発で合意したと発表した。
AIR社は2018年にイスラエルで設立されたeVTOL開発・製造企業。開発中のAIR ONEはすでに1,000台以上の予約を獲得しており、機体認証取得後、初期受注分を納入する予定。今後AIR社およびニデックの子会社、ニデック・エアロスペースの両社は中型eVTOL専用のモータを設計・開発し、現在急成長中の次世代モビリティ業界で、まだどの企業も参入していない分野の開拓を目指す。

京阪HD 中之島線の延伸計画 最終判断は26年10月以降

京阪ホールディングスはIR(カジノを含む統合型リゾート施設)の開業を見据えた、京阪電鉄の中之島線の延伸計画について、最終的な判断は2026年10月以降に行う方針だ。これは延伸区間で採算を確保できるか、いぜん不透明なことに加え、大阪府としてIR事業者が結んだ実施協定で、条件が整わなければ、事業者側が違約金なしで撤退できる「解除権」の期限が2026年9月末までとされているため。
京阪電鉄では中之島駅から大阪メトロ中央駅の九条駅まで約2kmの区間を延伸する計画だ。IRは大阪・夢洲で2030年秋ごろの開業を目指して準備が進められている。

ルネサス AIアクセラレータと組み込みプロセッサ技術開発

ルネサスエレクトロニクスは2月22日、AIモデルの軽量化に対応した新たなAIアクセラレータと、リアルタイム処理を実現する組み込みプロセッサ技術を開発したと発表した。この結果、新技術の導入前と比べて最大16倍の処理性能(130TOPS)を実現し、さらに世界トップレベルの電力効率(0.8V動作時、最大23.9TOPS/W)を達成した。

日東精工 インドのVulcan Forge社を買収 インド初の拠点

工業用ファスナーを手掛ける日東精工(本社:京都府綾部市)は2月22日、自動車向けボルトなどを製造するVulcan Forge Private Limited(バルカンフォージ、本社所在地:ニューデリー、工場所在地:ハリヤナ州グルグラム)とその子会社を買収すると発表した。同日、バルカンフォージの全株式を取得する契約を締結した。株式譲渡実効日は2024年5月1日の予定。取得価額は非公表。今回の買収は同社の中期経営計画のファスナー事業の重点施策の一環で、インド初の拠点となる。

塩野義「FETROJA」台湾で新薬承認を取得 腎盂炎治療

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は2月22日、シデロフォアセファロスポリン系抗菌薬「FETROJA(R)」について、グループ会社の台湾塩野義製薬股份有限公司(以下、台湾塩野義)が、グラム陰性菌による腎盂炎を含む複雑尿路感染症治療および院内肺炎を適応として、台湾衛生福利部食品薬物管理局(TFDA)から承認を取得したと発表した。
FETROJAは、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を能動的に通過して抗菌活性を発揮する薬剤。日本・欧米で承認を取得し、現在10以上の国・地域で販売されている。

セガトイズ 超リアルなペット猫ロボ「KIMITラグドール」

セガトイズ(本社:東京都品川区)は2月21日、ペットロボットの新ブランド「KIMIT(キミット)」を展開すると発表した。この第1弾として、穏やかな性格で特徴的な青い瞳を持つ長毛種の猫「ラグドール」を再現した「KIMITラグドール」を22日に発売する。
KIMITブランドは、抱き心地にこだわった、ふわふわな体毛やペットの鳴き声など、まるで本当に生きているような心臓の鼓動までも感じることができる、超リアルさを追求した。第1弾の展開にあたっては、20代〜70代の男女計2,575人を対象に「ペット飼育に関するアンケート調査」を実施。その結果、猫好きの9割がペットを飼えない家庭環境、動物アレルギーなどの猫を飼えない事情が判明。こうした人たちに、新しいペットとの生活を提案する。

高松ー台中 定期チャーター便就航 3/31から週3往復

香川県は2月21日、台湾第2の都市、台中市と高松を結ぶ定期チャーター便の就航が決まったと発表した。運航するのは台湾の新興航空会社、スターラックスで、3月31日から水・金・日、週3往復する。座席数は188席。需要が増大している台湾からのインバウンド(訪日外国人)向けで、いずれも高松に昼ごろ到着する。

アボットと量研機構 認知症の血液診断で共同研究

米医療機器大手のアボット・ラボラトリーズ日本法人と量子科学技術研究開発機構(QST)は2月21日、血液から認知症診断する共同研究に合意したと発表した。進行の度合いを判断する目安の指標を開発する。血液による認知症診断が可能になれば早期の治療につながるとみられる。

ウーバー 東京都心で3月からロボットによる料理宅配開始

料理宅配サービスのウーバーイーツジャパン(所在地:東京都港区)は2月21日、歩道を自動走行するロボットによる配送事業を、東京都心の一部で3月中に開始すると発表した。この配送ロボットは米スタートアップのCartken(カートケン)社が設計し、三菱電機が日本仕様にしたもので、長さ71cm、幅46cm、高さ60cm。最大積載量は20kg、時速5.4km。サービス提供エリアの利用者が専用アプリで注文すると、ロボットが待機場所から店まで商品を取りに行き、指定場所まで配達する。ウーバーイーツのロボット配送サービスは米国に続き2カ国目。

ダイハツ 滋賀工場 3/4以降 一部車種の生産再開を検討

ダイハツ工業は2月20日、滋賀工場(所在地:滋賀県竜王町)で3月4日以降、一部の車種の生産再開を検討していることを明らかにした。生産再開するのは2月16日、国土交通省の出荷停止の指示が解除された「ロッキー」のガソリン車、トヨタ自動車ブランドの「ライズ」のガソリン車、SUBARUブランドの「レックス」の3車種。
同社では2月12日、京都工場で一部の車種の生産を再開しているほか、26日に子会社のダイハツ九州の大分工場で一部車種の生産を再開する予定。

1月マンション 東京23区1億円超え続く 首都圏7,956万円

不動産経済研究所のまとめによると、1月に発売された新築マンションの平均価格は、東京23区で前年同月比36.7%高の1億1,561万円の高値となったほか、東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏で同22.2%高の7,956万円だった。このうち、千葉県は同63%高の6,592万円、神奈川県は同14.6%高の6,297万円だった。一方、23区を除いた東京都内は5,288万円で同9.7%、埼玉県は4,989万円で0.2%それぞれ下落した。