パナソニックHD 25年度に中国の家電事業売上高5割増めざす

パナソニックホールディングス(HD)は4月27日、中国での家電事業の2026年3月期の売上高を、2023年3月期の5割増の232億元(約4,500億円)に引き上げる目標を明らかにした。1990年代半ば以降に生まれた「Z世代」などをターゲットにした様々な家電を、日本国内品とは一線を画し、現地の対象世代の意識に精通した、独自の現地スタッフによる企画・開発グループで開発・投入し、シェア拡大を目指す。

ユナイテッドアローズ 5/12 中国・上海にポップアップストア

ユナイテッドアローズ(本社:東京都渋谷区)は4月28日、海外子会社UNITED ARROWS SHANGHAI LTD.がユナイテッドアローズブランドとしては初の中国本土におけるポップアップストアを5月12日にオープンすると発表した。7月12日までの予定。店舗面積は49㎡(15坪)。出店地のGrand Gateway 66は上海市西部を代表する商業施設。昨年大規模な改装を行い、ラグジュアリーからアウトドアまで幅広いブランドカテゴリーのファッションブランドと雑貨、ビューティー、カフェなどが店舗展開している。
UNITED ARROWS SHANGHAI LTD.は2019年に設立。2021年3月に中国最大の越境ECプラットフォーム「Tmall Global(天猫国際)」へ出店している。今回の出店は中国本土の顧客ニーズの把握を目的とし、さらなるブランド認知の拡大により、台湾事業の拡大と合わせて海外展開の拡張を推進する。
ユナイテッドアローズグループは、台湾で台北市を中心に8つの実店舗と自社ネット通販を運営している。

ZIPAIR Tokyo 7/1より成田ーマニラ線を新規就航 毎日運航

ZIPAIR Tokyo(事業本社:千葉県成田市)は4月28日、7月1日から東京(成田)ーマニラ線を結ぶ新規路線を開設し、同日からチケット販売を開始すると発表した。フィリピンは東南アジアの中でも屈指の経済成長を続け、今後も両国間の渡航需要の増加が見込まれるため。成田発9時25分、マニラ着13時10分、マニラ発14時35分、成田着20時05分で毎日運航する。運航期間は7月1日〜10月28日。

フリーランス保護法成立 不当な取引是正 立場の弱い個人を守る

組織に属さずに働く人を保護するフリーランス・事業者間取引適正化等法が4月28日、参院本会議で可決、成立した。これにより、報酬が減額されたり、一方的に仕事が取り消されたりする不当な取引を是正する。組織に対して立場の弱い個人が安心して働ける環境を整える。
新法はフリーランス業務を委託する企業に、あらかじめ書面、メールで仕事の範囲や報酬を明示するよう義務付ける。また、発注した仕事の成果物を受け取ってから60日以内に報酬を支払うようにする。違反には50万円以下の罰金規定を設けている。公布から1年6カ月以内に施行する。
政府が2020年に実施した調査の推計では、国内に462万人のフリーランスがいる。

スズキ インドの年産能力を100万台増強 内外の需要増で

スズキ(本社:静岡県浜松市)のインド子会社、マルチ・スズキは4月26日、同国における乗用車の年産能力を最大100万台増強する方針を明らかにした。具体的な時期などの詳細は未定。設備増強はインド国内外の需要増に応えるためとしている。
スズキのインドにおける四輪車の年産能力は現在、北部ハリヤナ州と西武グジャラート州の工場を合わせて225万台となっている。

22年世界のEV・PHV販売は前年比1.5倍の1,000万台超 IEA

国際エネルギー機関(IEA)のまとめによると、2022年に世界で販売された電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド(PHV)の合計が2021年比1.5倍の1,000万台超となった。国策として拡大を掲げている中国の伸びが大きく、販売台数は全体のおよそ6割に相当する590万台に上った。
2023年1〜3月の世界販売台数も前年同期比25%増と好調なことから、IEAは2023年は通年で1,400万台に達すると予測している。

JR西日本 23年3月期3期ぶり黒字, 最終885億円, 旅行需要回復

JR西日本(本社:大阪市北区)が4月28日発表した2023年3月期の連結決算は、最終損益が885億円の黒字(前期は1,131億円の赤字)となった。黒字転換は3期ぶり。旅行需要が回復し、鉄道収入の増加やホテルの稼働率上昇が寄与した。年間配当は3年ぶりに25円増配する。売上高は35%増の1兆3,955億円、営業利益は839億円の黒字(前期は1,190億円の赤字)だった。鉄道需要で在来線の収入がコロナ禍前の2019年比で8割まで回復した。

日本特殊陶業 在宅高齢者の会話サービスで新会社設立

Niterraグループ、日本特殊陶業(本社:名古屋市東区)は4月26日、在宅高齢者の日常生活支援の一環として、高齢者の会話量を増やしたり、健康に関する情報を提供したりするデジタル上のコミュニケーションサービスで新会社「YORICOM」(ヨリコム、本社:愛知県小牧市)を設立したと発表した。
新会社の資本金は500万円。2023年4月3日設立した。AIとキャラクターを組み合わせた、バーチャルアシスタントによる「寄り添いコミュニケーション」の事業活動を展開する。

丸紅 バングラデシュのITサービス, BJITグループと資本業務提携 

丸紅(本社:東京都千代田区)は4月27日、バングラデシュを拠点に日本、欧州、米国およびASEAN市場向けにITサービス事業を展開しているBJITグループと資本業務提携し、次世代社会インフラ「オフショアDXサービス」事業に参画すると発表した。
丸紅はBJITグループの戦略的パートナーとして、丸紅が持つグローバル・ネットワーク、マーケティング力、事業推進力を活用し、BJITブループのグローバル展開とサービス機能拡大を加速させ、グローバルIT企業への飛躍をともに目指す。
世界のオフショアソフトウェア開発の市場規模は2020年に約360億米ドルで、2028年まで年平均成長率15%で拡大し約1,120億米ドルまで伸びると予想されている。一方、DXを支えるITエンジニアは先進国を中心に労働人口の減少や、技術の多様化と複雑化により不足している。

福島原発の処理水の保管タンク 満杯は来年, 今年の放出方針維持

日本政府と東京電力ホールディングスは4月27日、福島第1原子力発電所の汚染水を浄化した、ALPS処理水の保管タンク計約137万トンが満杯になる時期が、2024年2月〜6月になるとの試算を発表した。従来は2023年夏から秋ごろとしていた。これにより保管できる期間に余裕ができる。しかし、廃炉を安全に進めるため保管タンクを減らすことは必須で、処理水の処分の先送りは決してできないと判断。東電は今年春から夏ごろとする処理水放出開始の目標は変更しないとしている。

JVCケンウッド 中国生産拠点SKEの事業活動を9月末で終了

JVCケンウッド(本社:横浜市神奈川区)は4月27日、中国の生産拠点で子会社のShanghai Kenwood Electronics Co.,Ltd.(以下、SKE)の事業活動を2023年9月末をもって終了すると発表した。同社がこれまで推進してきた生産拠点グランドデザイン中期計画の一環として、グローバルでの生産拠点の最適化を検討した結果、SKEでの生産事業を終息することを決めた。なお、現在のSKEの主要品目、自動車メーカー向けナビゲーションやオーディオ製品は、同社グループ内で生産する予定。

3月ホテル稼働率77.6%へ上昇 国内花見客とインバウンド利用で

ホテル専門の米調査会社STRのまとめによると、3月の全国のホテルの平均稼働率は77,6%と前月比5.6ポイント上昇した。前月を上回るのは2カ月連続。2020年1月以来の最高値を4カ月ぶりに更新した。例年より開花が早かった国内花見客のほか、米国や東南アジアからのインバウンドの利用が増えた。日本政府観光局(JNTO)の推計によると、3月の訪日外客は181万7,500人だった。

国内初の飲む人工妊娠中絶薬「メフィーゴパック」厚労省が承認

厚生労働省は4月28日、英国の製薬会社ラインファーマが開発した人工妊娠中絶のための飲み薬「メフィーゴパック」について、製造販売を承認した。国内初の経口中絶薬。妊娠9週までが対象で、母体保護法の指定医のもとで服用できるようになる。
この飲み薬は2種の薬剤からなる。妊娠の継続に必要なホルモンの働きを抑える「ミフェプリストン」を投与し、さらに36〜48時間後に子宮の収縮を促す「ミソプロストール」を服用する。また、腹痛や出血などの副作用があることから、安全に使用できる体制が整うまでは当面、外来でも中絶が確認されるまで病院での待機を求める。

クボタ リチウムイオン電池材料に参入, EV向け需要見込む

クボタ(本社:大阪市浪速区)は4月25日、電気自動車(EV)などに使われ需要の急増が見込まれるリチウムイオン電池の材料事業に参入すると発表した。阪神工場の尼崎事業所で10億円超を投じて、負極材料の量産を2024年中に開始する。EVの普及に伴い、中長期的に電池材料の需要が高まると判断した。リチウムイオン電池は、黒鉛に比べて電池の長寿命化や充電時間の短縮で優位性がある点を挙げている。

三菱航空機 ジェット機撤退で社名「MSJ資産管理」に

三菱重工業(本社:東京都千代田区)は4月25日、子会社の三菱航空機(所在地:愛知県豊山町)を同日付で社名を「MSJ資産管理」に変更したと発表した。三菱重工は2月に、総額1兆円を投じた国産ジェット「三菱スペースジェット(MSJ)」事業からの撤退を発表していた。現在、会社の清算に向け株主と協議中という。

川崎重工 タイのNMB-Minebea Thaiにヘリコプターを海外初納入

川崎重工は4月25日、タイのNMB-Minebea Thai Ltd.へ最新型ヘリコプター「H145//BK117D-3」(以下、D-3)を納入したと発表した。D-3として初の海外向けの納入となる。タイにおける同社グループの従業員および関係者の移動用として使用される予定。同社のD-3として7機目の納入。
D-3は全長13.54m、定員10名(標準座席)、全幅1.73m(胴体)、最大全備重量3,800kg、最大速度約263km/h、航続距離723km。

中国BYD 格安EV「海鷗」約140万円から 最安価格発表

中国の電気自動車(EV)大手BYDは4月26日、格安EV「海鷗(シーガル)」の販売価格を正式発表した。価格は7万3,800元(約140万円)からで、同社の現行商品ラインアップで最も安いモデルと比べ3割弱安い。同モデルには最新鋭のリン酸鉄リチウムイオン電池「万片電池」を搭載する。同日オンラインでこの格安、海鷗の販売を始めると発表したが、顧客への納入時期は明らかにしなかった。

岩谷産業・三菱重工 水素発電向けポンプ開発・販売で連携

岩谷産業と三菱重工業は4月26日、カーボンニュートラル実現に向けた革新的な水素供給システムを構築するため、液化水素昇圧ポンプの開発・販売に向けた覚書を締結することで合意したと発表した。
今回の覚書を足掛かりとし、三菱重工が開発した液化水素昇圧ポンプ(90MPa級)を用いて、国内向け液化水素ステーションの最適化および各設備を合理化したパッケージ開発を、岩谷産業と共同で進めていく。また、国内での水素発電設備および液化水素受入基地に、三菱重工製の液化水素昇圧ポンプが適用・導入できるように検討していく。

GSユアサ, ホンダ 国内にEV電池工場 4,300億円投じ, 経産省が補助

GSユアサ(本社:京都市南区)、ホンダ(本社:東京都港区)と、両社が共同出資するブルーエナジー(本社:京都府福知山市、出資比率:GSユアサ51%、ホンダ49%)は4月28日、電気自動車(EV)向けおよび定置用のリチウムイオン電池工場を国内に新設すると発表した。電池の共同研究開発や量産投資が、経済産業省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定された。事業総額は約4,341億円で、経産省より最大約1,587億円の助成を受ける。
国内でまず年20GWh以上の生産能力の電池工場を建設する計画。2027年4月より生産ライン稼働、同10月より本格量産開始。2030年にかけて順次生産ラインを立ち上げ量産開始する。

22年度自動車生産で明暗 5社が前年度上回るも3社が下回る

自動車各社の発表によると、国内の主要自動車メーカー8社のうち、5社が前年度を上回ったが、3社がウクライナ侵攻に伴う物流の混乱などの影響で前年度を下回った。スバルが前年度比20.3%増、スズキとダイハツ工業がいずれも13.8%増、マツダが10.9%増、トヨタ自動車が6.5%増だった。一方、ホンダは7.8%減、日産自動車は3.7%減、三菱自動車が0.5%減となった。