東芝 2分割への修正を正式発表 2年で3,000億円を株主還元

東芝は2月7日、2021年11月に公表した分割案を修正すると発表した。グループ全体を事業ごとに3つに分割する計画だったが、2つにする。半導体を扱う「デバイス」事業のみ分離・独立させ、発電機器などの「インフラサービス」事業は本体に残す。当初案では両方の分社を予定していた。分割コストを圧縮し、株主の理解を求める。また、今後2年間で3,000億円を株主還元に充てる方針も新たに明らかにした。

トランスコスモス 中国四川省内江市に拠点新設 西南地域で初

ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)大手のトランスコスモス(本社:東京都豊島区)はこのほど、100%子会社の上海特朗思大宇宙信息技術服務有限公司(本社:中国・上海市)が、四川省内江市東興区にオペレーションセンターを新設したと発表した。デジタルに対応し、コスト競争力のあるコンタクトセンターサービスを提供する。中国西南地域では同社初のオペレーションセンターとなる。

コマツ 中国江蘇省常州市の合弁「小松常州」を完全子会社化

コマツ(本社:東京都港区)はこのほど、中国江蘇省常州市の合弁会社、小松常州建機公司を完全子会社化すると発表した。合弁相手の国機重工業団常林有限公司(所在地:中国江蘇省、常林)および住友商事からの出資を解消する形で手続きを進める。
小松常州建機は1995年に設立。現地の建設機械メーカー、常林などとホイールローダの生産会社としてスタート。その後、油圧ショベル等の生産も開始し、主に中国国内市場向けに製品を供給してきた。資本金は4,100万米ドルで、出資比率は小松(中国)投資有限公司85%、常林8%、住友商事7%。

東芝 2,000億円投じ石川県にパワー半導体の新棟 24年稼働

東芝グループの東芝デバイス&ストレージは2月4日、石川県能美市の工場、加賀東芝エレクトロニクス構内に計約2,000億円投じ、2期に分け自動車や産業機器に使う「パワー半導体」の製造棟を新設すると発表した。
今後中長期的に見込まれる需要の増大に対応し、生産能力を引き上げる。2023年春に着工し、2024年度中に第1期の稼働開始を予定。第1期分フル稼働時には、パワー半導体の生産能力を2021年度比で2.5倍に増強する計画。

インドIITハイデラバード校内にスズキ・イノベーション・センター

インド工科大学(IIT)ハイデラバード校は2月4日、同国の自動車最大手マルチ・スズキの親会社スズキとの知識共有を目的に、校内に「スズキ・イノベーション・センター」を設けると発表した。同センターはモビリティを含む幅広いテーマを対象に活動し、日印の技術開発と人材交流も支援する。NNA ASIAが報じた。

日本板硝子 高弾性・高強度ガラスファイバー「MAGNAVI」開発

日本板硝子(本社:東京都港区)は2月2日、耐熱性、電波透過性等のガラスファイバーの特性はそのままに、剛性と強度をさらに高めた新たなFRP・FRTP(繊維強化プラスチック)用補強材として、高弾性・高強度ガラスファイバー「MAGNAVI(R)」を開発したと発表した。
産業製品部材の軽量化、薄型化ニーズの高まりに応え、MAGNAVIは従来のガラスファイバーやカーボンファイバーでは対応の難しいい分野にワンランク上のソリューション提供を目指す。すでにワンプルワークを開始し、2022年下期より津事業所(三重県)での生産体制を整備し、順次販売を拡大していく予定。

ダイキン ストリーマ技術でオミクロン株の不活化効果を確認

ダイキン工業は2月3日、独自のストリーマ技術により新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が自然減衰と比べて99.9%以上不活化することを、大阪大学との共同で実証したと発表した。
同社は2004年よりストリーマ技術の効果検証として様々なウイルス、細菌、アレル物質などで取り組み、その効果を公的機関で実証してきた。新型コロナウイルスでも従来株やアルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株での不活化を確認。今回新たに、ストリーマを2時間照射することでオミクロン株でも効果を確認できたという。

東陽テク「コネクテッドカー性能計測S」中国SMVICより受注

東陽テクニカ(本社:東京都中央区)は2月4日、中国現地法人の東揚精測系統(上海)有限公司(所在地:中国・上海)が、中国の自動車向け国家認証試験所、Shanghai Motor Vehicle Inspection Certification & Tech Innovation Center Co.,Ltd.(本社:中国・上海、以下、SMVIC)より、「コネクテッドカー向け無線通信性能計測システム」を2022年1月に受注したと発表した。受注金額は約1.6億円、納入時期は2022年9月の予定。
同社は2021年に中国のコネクテッドカーの国家研究機関CICVから同様のシステムを受注しており、中国国家機関ではSMVICが2件目の受注となる。

商船三井 三菱造船とアンモニアFSRUのコンセプトスタディ完了

商船三井(本社:東京都港区)は2月3日、三菱重工グループの三菱造船(本社:横浜市西区)と協働し、浮体式アンモニア貯蔵再ガス化設備(以下、アンモニアFSRU)に関するコンセプトスタディを完了したと発表した。また、両社および関西電力(本社:大阪市北区)の3社は、脱炭素エネルギーとしてのアンモニア導入に有効なアンモニアFSRUの将来的な導入検討を共同で実施することに合意し、覚書を締結した。これにより、アンモニア燃料の早期導入を実現し、環境負荷の低い次世代燃料の普及に寄与することが期待される。

東芝「3分割」を「2分割」に見直しで再検討へ 大株主の反発で

東芝は、2021年11月、企業価値を高めようと打ち出した会社の「3分割」方針を一転して見直し、半導体などのデバイス事業だけを分離して「2分割」する方向で再検討していることが分かった。発電などインフラ事業は東芝本体に残す。
対立が続く”モノいう株主”の反発が背景にあり、見直し案で理解を得られるかが焦点。

ニンテンドースイッチ 世界販売 累計1億台突破 Wii超える

任天堂は2月3日、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の世界販売台数が累計で1億台を突破したと発表した。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛と巣ごもり消費が後押しした。その結果、同社の据え置き型として歴代最高だった「Wii(ウィー)」の販売を上回った。

国営ガルーダ航空 日本-バリ島への直行便 約2年ぶり再開

インドネシア国営のガルーダインドネシア航空は2月3日、成田空港からバリ島への直行便をおよそ2年ぶりに再開させた。日本の旅行業界の関係者を含む12人が搭乗したという。
インドネシアでは、新型コロナウイルスのワクチン接種などを条件に2021年10月からバリ島などで日本を含む一部の国からの観光客の受け入れを始めている。地元では観光業界が長引くコロナ禍で疲弊。今回のガルーダ航空の運航再開は、課題の観光業回復に向けた動きの一環で、海外からの観光客誘致に期待を寄せている。
ガルーダ航空は今後、日本からの直行便を毎週1便の運航を予定している。また、シンガポール航空は2月16日からシンガポール-バリ島を結ぶ直行便を再開させる予定。

ヤマダHD ベスト電器 インドネシアで22年度内に直営店7店舗

ヤマダホールディングス(本社:群馬県高崎市)は2月3日、インドネシアで家電量販店「ベスト電器」ブランドの直営店を展開すると発表した。ベストシンガポール社を親会社とした、ベスト エレクトリック インドネシアを新たに設立し、直販店舗での純簿を進めている。4月をめどにジャカルタ首都圏で3店舗、8月ごろまでにさらに4店舗の開店し、2022年度内7店舗、中長期的に約30店舗の出店、年商100億円を目指す。ベスト電器ブランドで展開する海外事業はシンガポール、マレーシアに次いで3カ国目。

マツダ 広島本社工場,防府工場2/7~8 操業停止 部品調達に支障

マツダは2月4日、米国北東部における寒波の影響により一部の部品調達に支障が出る見込みとなったため、一部工場の操業を停止すると発表した。対象工場は広島本社工場(所在地:広島市南区)、防府工場(所在地:山口県防府市)、操業停止期間は2月7日および8日の2日間。これに伴う減産率など詳細は発表していない。

医療機関の休廃業・解散 21年は前年比10.3%増の567件

帝国データバンクのまとめによると、長引く新型コロナウイルス禍で医療機関(病院、診療所、歯科医院)の休廃業・解散が増えている。2021年は前年比10.3%増の567件となり、3年連続で500件を超えた。これでも政府が掲げる新型コロナ対策の金融支援により、一般企業と同様、経営破綻(法的整理)の数字は抑制されている。実際には、これ以上に継続運営が難しくなっている医療機関は多いという。
休廃業・解散の要因は経営者の高齢化に加え、コロナへの感染回避のため受診を控える動きが目立ったこと。さらには医療従事者の休職の増加が継続断念の選択に拍車をかけたとみられる。

ホンダ 2月の国内四輪生産1割減産 半導体不足と部品調達難

ホンダは2月3日、国内で四輪車を生産する埼玉製作所(所在地:埼玉県寄居町)と鈴鹿製作所(所在地:三重県鈴鹿市)の2月の操業見込みを明らかにした。東南アジアの新型コロナウイルス感染拡大による部品調達の停滞と半導体の供給不足により、操業停止を見込み、従来計画に比べて約1割減産すると発表した。具体的な減産台数は公表しなかった。

三菱造船「CO2を資源に」CCUS用途の液化CO2輸送船建造へ

三菱重工グループの三菱造船(本社:横浜市西区)は2月2日、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「CCUS研究開発・実証関連事業/苫小牧におけるCCUS大規模実証実験/CO2輸送に関する実証実験」で活用する液化CO2(LCO2)輸送の実証実験船の建造契約を、山友汽船(本社:神戸市中央区)との間で締結したと発表した。
CCUSとは「Carbon Capture,Utilization and Storage」の略で、CO2(二酸化炭素)の回収・利用・貯留技術の意。石炭やLNGなどの化石燃料燃焼プラントから出るCO2を捕捉回収し、再利用可能なよう貯留する技術。
日本ではすでに2012年から北海道の苫小牧でCCS、すなわちCO2の回収・貯留技術に関する大規模な実証実験が行われているが、脱炭素社会を目指す世界的な動きの中、CO2の再利用までを含めたCCUSに軸足が移りつつある。そこで今回、世界でも例がないCCUSを目的としたLCO2輸送船を建造することになったもの。