双日・大阪ガスなど ベトナムで屋根置き太陽光発電事業開始

双日、大阪ガスの共同出資会社のSojitz Osaka Gas Energy Company Ltd.(以下、SOGEC)と、Looopは10月21日、合弁会社SOL Energy Company Limited(以下、SOL Energy)を設立したと発表した。今後、ベトナムで産業用・商業用の顧客向けに屋根置き太陽光発電事業を手掛ける。同事業には環境省の「令和3年度二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」も活用する予定で、ベトナム、日本両政府の協力のもとで実施される。
SOL Energyは、双日が運営するベトナム南部ドンナイ省のロンドウック工業団地で、顧客企業の屋根に1万KWを超える太陽光発電設備を設置する予定。導入によるCO2の年間削減量は、同工業団地全体で約5,800トンを想定。発電した電力は長期間にわたり顧客に供給するとともに、余剰電力は同工業団地の運営会社に供給することで、同工業団地の再生可能エネルギー電力の活用および、同工業団地の脱炭素化に貢献する。今後、ロンドウック工業団地以外にも取り組みを拡大する予定。

日立 ILSA社と高速鉄道車両・30年メンテで980億円の契約

日立製作所は10月22日、鉄道システム事業におけるグループ会社、日立レール(スペイン)社が、スペインの鉄道運営会社Intermodalidad de Levante社(以下、ILSA社)からETR1000型高速鉄道車両20編成の2052年までの30年間にわたるメンテナンスに関する契約を7億3,700万ユーロ(約980億円)で締結したと発表した。
イタリアで製造され、スペイン・マドリードでメンテナンスが行われるILSA社のETR1000型車両は、2022年後半に営業運転を開始する予定。マドリード、バルセロナ、バレンシア、アリカンテ、マラガ、コルドバ、セビリアを結ぶ高速鉄道路線を、最先端の空気力学、省エネ技術および高い性能により運行効率の最大化を実現した車両で運行する。

楽天カード ベトナムにシステム開発子会社を設立 IT拠点に

楽天カード(本社:東京都港区)は10月22日、ベトナム・ホーチミン市計画投資局より10月12日に、同国における子会社設立の許可を取得し、RAKUTEN FINTECH VIETNAM CO.LTD.(所在地:ホーチミン市)を設立したと発表した。今後のさらなる成長やサービス拡充に向けたシステム開発のスピードアップと事業継続計画を含めた体制強化を図る。新会社の資本金は520万米ドル(2021年10月時点)で、全額楽天カードが出資する。2022年春業務開始の予定。
将来にわたり優秀なIT人材の確保や活躍をを見込む。新会社では、現地でITエンジニアを採用し、まず社内向けシステム等の開発を進める。将来的には顧客向けサービスを含め、フィンテック事業における海外でのシステム開発の中核的な拠点となることを目指す。

デンヨー 100V電源で使用できる鉛蓄電池用の急速充電器

デンヨー(本社:東京都中央区)は10月22日、脱炭素社会の実現に向けて、100V電源で使用できる鉛蓄電池用の急速充電器を開発したと発表した。充電回路の効率化により外形寸法を大型化することなく、最大出力1.1kwを実現した。これにより、最大充電電流を2倍に上げ、80%充電までの充電時間を従来の57%に短縮した。
高所作業車やバッテリー溶接機など同社のバッテリー使用製品への組み込みを予定しており、急速充電器の内製化と充電時間短縮による製品機能向上を図っていく。

富士フィルム インドの日系病院と新型コロナ診断で提携

富士フィルムのインド法人、富士フィルム・インディアは10月20日、インド・ベンガルール(バンガロール)の日本式総合病院「サクラ・ワールド・ホスピタル」(サクラ病院)と、新型コロナウイルスへの感染による肺炎症状の診断で提携すると発表した。
人工知能(AI)を活用し、富士フィルムが開発した胸部CTスキャンの画像解析システムをサクラ病院で導入し、新型コロナによる肺炎の診断に役立てる。同システムは新型コロナによる肺炎の症状で特徴的な画像の所見を3段階に分けて提供し、医師の診断を支援する。

総合車両・住友商 フィリピン南北通勤鉄道向け車両出荷開始

総合車両製作所と住友商事は10月22日、共同でフィリピン運輸省から受注した南北通勤鉄道事業フェーズ1(マニラ市ツツバン~ブラカン州マロロス区間約38km)の車両納入パッケージCP03の鉄道車両(1編成8両)を2021年10月18日より出荷開始したと発表した。このプロジェクトは国際協力機構(JICA)とフィリピンとの有償資金協力に基づき計画されたODA(政府開発援助)事業。南北通勤鉄道を走る鉄道車両104両(8両×13編成)を設計、製造し、フィリピン運輸省に納入する。これにより、マニラ首都圏の交通ネットワーク強化を実現し、交通渋滞の緩和に寄与する。

神鋼環境 カンボジア・タケオ州の浄水設備をソマGから受注

神鋼環境ソリューション(本社:神戸市中央区)は10月20日、カンボジア南部のタケオ州で水道事業を手掛ける同国の複合企業ソマ・グループの傘下企業から、浄水設備増設案件を受注したと発表した。この企業が運営する北部の浄水場への、凝集沈殿装置、ろ過装置を含む浄水設備の設計、調達、製作を担うほか、試運転指導を行う。設備の処理能力は日産1,500㎥。2022年3月までに試運転を完了させる予定。受注額は非公表。今回はカンボジアで7件目の浄水設備受注となる。

 

ローム 中国の正海集団とNEV向け半導体で合弁 22年から量産

半導体大手のローム(本社:京都市右京区)は10月21日、中国の自動車部品メーカーの正海集団有限公司と電気自動車(EV)など新エネルギー車(NEV)のインバーターに使われるパワーモジュールの開発、生産を手掛ける合弁会社を設立すると発表した。EV化が急速に進む中国での需要がさらに拡大すると判断した。
ロームがシリコンカーバイド(SiC)を使ったパワーモジュールの中国合弁を設けるのは初めて。上海市に新会社「上海姆希科半導体有限公司」を12月に設立する。正海集団子会社の上海正海半導体技術有限公司が80%、ロームが20%それぞれ出資する。新会社を通じて開発されるパワーモジュールはすでに中国のEVへの採用も予定されており、2022年より量産を開始する。
ロームは目標として、2025年までにSiCパワーモジュールの世界シェア3割を確保し、世界首位を掲げている。

ダイハツ 福祉介護・共同送迎サービス「ゴイッショ」提供へ

ダイハツ工業は10月21日、通所介護施設の送迎業務の共同化を土台に、他のサービスを付加することで、地域の高齢者の移動や暮らしを支援する「福祉介護・共同送迎サービス『ゴイッショ』」を2022年春に提供開始すると発表した。
同社が香川県三豊市で実施した実証事業で①介護施設にとって送迎業務を外部委託することにより業務負担が軽減されること②地域で共同化することにより効率的な稼働が実現できること-などが明らかになった。さらに、他の自治体へヒアリング活動を行う中で、エリアや人口規模にかかわらず、同様の課題を抱えている自治体が多いことから、社会受容性が高いモデルと考え、今回全国展開することになった。2022年春の提供に先立ち、ゴイッショの導入を検討する自治体を募集する。

ユニクロ 中国・北京初のグローバル旗艦店「北京三里屯店」

ユニクロは10月21日、中国・北京初のグローバル旗艦店「ユニクロ北京三里屯店」を、11月6日にオープンすると発表した。上海の2店舗に続き、中国本土で3店舗目のグローバル旗艦店で、北京の有名なファッションスポット、三里屯に位置する。同店は中国の文化や伝統を取り入れながら、アート、サイエンス、カルチャー、そしてサステナビリティを重視。ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は今回の出店について「当社が真の情報製造小売業に変革するための重要な一歩」と位置付けている。

ホンダ 国内の自動車生産11月上旬は当初計画比1割減産に

ホンダ(本社:東京都港区)は10月21日、11月上旬の国内の自動車生産台数が当初計画に比べて約1割の減産になると見通しを発表した。引き続き半導体不足や東南アジアの新型コロナウイルス禍により部品調達が滞っているため。ただ、状況は10月に見込む3割弱の生産減少からは少し改善する。

ココカラファイン 中和抗体が10分で分かる検査機器&キット

全国にドラッグストア・調剤薬局を展開するココカラファイングループ(本社:横浜市)は10月21日、ココカラファイン東京新宿三丁目店に抗体検査機器を設置し、10分で中和抗体が測定できるサービスを11月21日まで提供すると発表した。被験者自身がその場で検査キットで採血氏し、自身の中和抗体を測定できるサービス。1回あたり3,980(税込み)で測定できる。ただ、この検査は国の未承認で、研究試薬となるため、検査結果はあくまでも参考値となる。

パナソニック 22年3月末に欧州でテレビ生産撤退 生産委託へ

パナソニックは2022年3月末に欧州でのテレビ生産から撤退する。2019年に世界で8カ所あった生産拠点を2カ所まで絞り込んで固定費を削減し、テレビ事業の黒字定着を図る。欧州向けのテレビは生産委託し、パナソニックブランドの製品販売は続ける。同社のテレビ事業は中国・韓国勢との価格競争で赤字体質が続いていた。

日清食品 海洋プラスチックごみリサイクルしたパレット

日清食品は10月18日、廃プラスチックによる環境問題が世界的に大きな問題となる中、海洋投棄されたプラスチックごみをリサイクルして素材の一部に活用したプラスチックパレットを、製品の輸送、保管の際に用いる荷役台として国内企業で初めて導入し、2021年11月から順次使用を開始すると発表した。海洋のプラスチックごみをリサイクルしたこのプラスチックパレットを、2030年までに全数の切り替えを完了する計画。パレットの仕様は、1,000mm×1,200mm×130mmのサイズ。重量は13kg。製造元は岐阜プラスチック工業。

パソナ インド,ベトナムなど海外のIT人材をリモートで活用

パソナ(本社:東京都千代田区)は10月19日、海外に在住する主にIT分野等のエンジニアを日本の企業に紹介する「越境リモート人材サービス」を11月1日より開始すると発表した。
海外在住のエンジニアを在住国でリモートワークで業務に従事することを前提に、日本企業に紹介する。人材の活用に際しては、個人事業主としての業務委託や、同社の海外子会社が雇用したうえで、BPOサービスとして契約。職種や業務内容に応じて、また各国・地域が制定する労働関連の法令に基づきサービスを提供する。

INPEXと九電 タイのPTT子会社とLNG調達で協業の覚書

INPEX(国際石油帝石、本社:東京都港区)と九州電力(本社:福岡市)は10月19日、タイ国営石油PTTの100%子会社のPTTインターナショナル・トレーディング(本社:シンガポール)との間で協業の覚書を締結したと発表した。
3社は協業覚書に基づく液化天然ガス(LNG)事業者間の連携強化を通じて、①各社の需給最適化を目的としたLNGや輸送船の相互融通②LNGトレーディングにおける協業③LNGに関する海外事業開発における協業-などを検討するとともに、3社間の協力関係を強化しながら、緊急時のLNG調達・融通を含めたLNGの安定的な供給・調達を図っていく。

JERA タイのコージェネレーション事業2社の全株式を売却

JERA(本社:東京都中央区)は10月19日、タイ・バンコク近郊のコージェネレーション(熱電併給)の事業会社2社の全保有株式を売却すると発表した。売却先はタイの発電会社、イースタン・パワー・グループ(旧イースタン・プリンティング)の子会社。必要な手続きを経て、2021年度中に売却完了する見通し。
JERAは東京電力ホールディングスと中部電力が共同出資する石炭火力を中心とする発電会社。

明電舎 インドの連結子会社の100%子会社化完了

明電舎(本社:東京都品川区)は10月20日、変圧器を手掛けるインドの連結子会社プライム・メイデンの100%子会社化が完了したと発表した。これに伴い、11月より社名を「メイデンT&D(インディア)」に変更する予定。新体制下でMEIDEN(メイデン)ブランドによる事業展開を加速する。
明電舎は2014年にインドの当時のプライム・エレクトリック(現プライム・メイデン)に出資。2016年に出資比率を60%に引き上げて子会社化した。2016年以降も出資比率を段階的に引き上げ、2021年9月30日に株式100%の取得を完了した。
プライム・メイデンはハリヤナ州グルガオンに本社を置き、アンドラプラデシュ州に工場を持つ。

新生銀 SBIによるTOB反対を正式発表 初の銀行の敵対的買収に

新生銀行は10月21日、SBIホールディングスによる株式公開買い付け(TOB)に対し、「株主に不利益が生じる恐れがある」として、反対の意見を正式に発表した。これにより、銀行を巡るTOBでは初の敵対的買収に発展した。ただ、SBIが株式の取得上限の撤廃やTOB価格の引き上げに応じれば、賛成する意向があることも示した。
SBIでは9月10日~12月8日の日程でTOBを実施。新生銀行の株式を1株2,000円で買い付け、保有比率(議決権ベース)を現在の約20%から、最大48%まで高めることを目指している。