三菱HCキャピタルとエネコートが資本業務提携 脱炭素へ

三菱HCキャピタル(本社:東京都千代田区)とエネコートテクノロジーズ(本社:京都府久御山町)は7月18日、ペロブスカイト型太陽電池を活用したビジネスモデルの構築により、さらなる脱炭素社会への貢献を図るべく資本業務提携契約を締結したと発表した。両社はこの提携に基づき、エネコートテクノロジーズが製造したペロブスカイト太陽電池を活用することで、これまで太陽光発電の設置が難しかった場所などで新たに発電事業を行い、再生可能エネルギーの普及拡大に貢献する。

ペロブスカイト太陽電池のエネコート 新たに55億円調達

曲がる太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の開発を手掛けるエネコートテクノロジーズ(本社:京都府久世郡久御山町)は7月18日、第三者割当増資で55億円を調達したと発表した。今回、トヨタ自動車傘下のウーブン・キャピタルや三菱UFJキャピタル、INPEX、西松建設などから出資を受けた。
この結果、同社がこれまでに得た資金は公的助成も合わせると100億円を超えている。今後、本格的な生産体制の確立を急ぐとともに、車載用などへの展開を見据えて年内にも小型の太陽電池を発売する。
エネコートテクノロジーズは、京都大学の若宮淳志教授の研究成果などを基に、2018年に創業したスタートアップ企業。

花王 コスメ「KATE」で渋谷に7/25ブランド初の旗艦店

花王(本社:東京都中央区)は7月18日、グローバルメイクブランド「KATE(ケイト)」で25日に渋谷で、ブランド初のグローバル旗艦店「KATE TOKYO渋谷サクラステージ店」を、渋谷の新たな次世代型ランドマーク「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」にオープンすると発表した。日本のコスメカルチャーを創出・発信し、さらにグローバルで存在感を高めていく。

日揮HD 神戸市にバイオものづくりの研究開発拠点 世界初

日揮ホールディングス(本社:横浜市西区、以下、日揮HD)は7月17日、神戸市のポートアイランドに世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点「バイオプロセス研究所」(所在地:神戸市中央区、通称:JBX)を新設することを決め、8月に研究棟の建設に着工すると発表した。加えて「統合型バイオファウンドリ(R)」事業で協業するバッカス・バイオイノベーション(本社:神戸市)の第三者割当増資を引き受け、協業関係をさらに強化した。
共同で微生物の開発・改良から生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける。これによりこれまで数十年かかっていた微生物の開発から商業化までの期間を1/10以下に短縮し、社会実装に向けた時間とコストを大幅に削減することを目指している。JBXの延床面積は約4,000㎡で、竣工は2025年12月の予定。研究が順調に進む前提で同用地内に2棟目(JBX2)の建設も計画している。

「JPタワー大阪」内の「KITTE大阪」7/31グランドオープン

旧大阪中央郵便局跡地を含む大阪駅西地区で開発が進められている「JPタワー大阪」内の商業施設「KITTE大阪」が、いよいよ7月31日グランドオープンする。同施設は日本郵便(本社:東京都千代田区)、JR西日本(本社:大阪市北区)、大阪ターミナルビル(本社:大阪市北区)、JTB(本社:東京都品川区)、日本郵政不動産(本社:東京都千代田区)が共同開発を進めているもの。
グランドオープンにより114店舗が開業する。一部店舗は8月以降、順次開業する予定。KITTE大阪は「UNKNOWN(アンノウン)」をコンセプトに、まだ広く知られていない日本の「いいもの」や地域の食文化など、日本各地の様々なヒト、モノ、コトが集まり、日本の良さを発見・再認識できる場所を目指す。

パワーエックス マンション共用部にEV急速充電器を設置

蓄電池事業を手掛けるパワーエックス(本社:東京都港区)は7月17日、大規模集合住宅に電気自動車(EV)向けの急速充電器を設置する事業を始めたと発表した。マンションの共用部に設置し、居住する住民だけが利用できるようにする。構造的に1台1台の駐車スペースに充電器を設置することが難しい機械式駐車場がある高級マンションの需要を見込む。
設置事例として同社が費用を負担して、まず森ビルの「六本木ヒルズレジデンス」(所在地:東京都港区)に設置した。最大出力は150KW。10分間の充電で、航続距離で最大150kmの走行が可能という。

ホンダ 充電もできる新型FCV 7/19からリース販売

ホンダ(本社:東京都港区)は7月18日、日本の自動車メーカーが発売するモデルとして初めて、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ新型燃料電池車(FCV)「CR-V e:FCEV」を19日から国内販売すると発表した。リース専用で、5人乗りFCVで価格は809万4,900円から。同社4代目となるFCVで、航続距離は621km。
同社は2040年に世界で販売するすべての新車を、排出ガスが出ないEVやFCVなどの”ゼロエミッション車”とする方針を表明している。3代目となるFCV「クラリティ・フューエルセル」は2021年に生産を終えており、今回の新型車は事実上の再参入となる。

三菱地所設計 インドネシアに初の”半屋外型”アウトレット

三菱地所設計(所在地:東京都千代田区)は7月17日、設計を手掛けたインドネシアのアウトレットモール「The Grand Outlet East Jakarta Karawang」(所在地:カラワン県)が同日、グランドオープンしたと発表した。
同施設は三菱地所グループがインドネシアで初めて手掛けるアウトレットモールで、ジャカルタ中心部から高速道路を経由し車で約1時間の立地にある。
約8万8,000㎡の広大な敷地に150店舗が建ち並ぶ。「Shoppinng in Nature」というコンセプトもと、シミュレーションやコンピューテーショナルデザインを駆使して設計した「木漏れ日のような」表情を見せるガラス屋根が日照や気温をコントロールする、熱帯気候の地では稀な快適な”半屋外型”の商業空間を実現している。

鈴茂器工 モンゴル国内販売店とパートナーシップを締結

鈴茂器工(本社:東京都中野区)は7月17日、モンゴルで食品工場、飲食店を含む施設の基礎インフラ、機械等のリスクマネジメントとメンテナンス事業、食品加工機械、資材の輸入販売などの事業を行うHandyman Service LLC(以下、Handyman)と、モンゴル国内での販売店パートナーシップを2024年5月より締結し、順調に取り組みを進めていると発表した。モンゴルでの米飯需要の急速な拡大に対応、生産ラインの自動化、省人化に寄与する。

三菱電機 タイの電子デバイスのForth EMSと防衛分野で協業

三菱電機(本社:東京都千代田区)は7月17日、タイの電子デバイス、プリント基板等の製造企業、Forth EMS Public Company Limited(本社:タイ・バンコク、以下、Forth EMS)と三菱電機が製造する、警戒管制レーダーに使用される送受信モジュールの共同生産体制の構築に向け、覚書(MOU)を締結したと発表した。
この覚書に基づき共同生産に向けた協業体制の構築と、両社の役割分担を検討する。将来的にForth EMSの電子機器製造に関する技術力と経験を活用し、警戒管制レーダー用送受信モジュールの共同生産を行うことで、三菱電機」防衛事業のサプライチェーン強化を目指す。

インド4〜6月新車販売3%増の125万台 乗用車は過去最高

インド自動車工業会(SIAM)のまとめによると、同国の4〜6月の新車販売台数(出荷ベース、乗用車と商用車の合計)は、前年同期比3%増の125万215台だった。このうち乗用車は3%増の102万6,006台で、過去最高を更新した。商用車も22万4,209台で4%近く伸びた。ただ、販売店の一部では足元で過剰在庫を懸念する声も出ている。

ヤマハ インドネシアでマングローブ植林プロジェクト開始

ヤマハ発動機(本社:静岡県磐田市)は7月16日、インドネシアで独自のマングローブ植林手法を展開するワイエルフォレスト(本社:福岡市、以下、YLF社)と業務提携契約を締結、今後YLF社への資金提供を通じ、インドネシア・スラウェシ州におけるマングローブの植林プロジェクトを開始すると発表した。ヤマハ発動機は今回の契約により、3年間にわたってシルボ-フィッシャリー型マングローブ植林の業務を委託。今後、YLF社を通じて215ha(約37万本相当)の植林活動を進め、その維持整備も行う。

木質バイオマス発電所の燃焼灰の有効活用で産学共同研究

奥村組(本社:大阪市阿倍野区)、神鋼商事(本社:大阪市中央区)、国立大学法人室蘭工業大学(所在地:室蘭市)は7月16日、木質バイオマス発電所から発生する木質バイオマス燃焼灰の有効活用に向けた共同研究を開始したと発表した。これは木質バイオマス燃焼灰を、水に濡れると消石灰と同様に強アルカリ性を示すことに着目し、消毒剤として使用されている消石灰の代替材として有効活用しようというもの。
畜産業に甚大な被害をもたらす鳥インフルエンザや豚熱などの伝染性疾病への対策には、強アルカリ性で高い消毒効果を持つ消石灰が一般的に使用されている。現在、木質バイオマス燃焼灰の多くは産業廃棄物として処分されている。

オカムラ DB&B HDの株式を柄取得し完全子会社化

オカムラ(本社:横浜市西区)は7月16日、シンガポールに本拠を置き、中国およびフィリピンにも事業展開する中堅のオフィス向けデザイン・内装工事会社、DB&B Holdings Ptd.Ltd.(本社:シンガポール、以下、DB&B社)の発行済み株式の残余の30%を取得し、既存の70%と合わせ100%を保有、完全子会社化したと発表した。取得価額は60億6,800万円。
オカムラグループは、中国、ASEAN地域への事業強化につなげることを目的に、2021年10月1日付でDB&B社の発行済み株式の70%を取得し、子会社化していた。

サッポロ ベトナムロンアン工場に太陽光発電設備を導入

サッポロビール(本社:東京都渋谷区)は7月16日、ベトナム南部のベトナム・ロンアン工場に太陽光発電設備を15日、導入したと発表した。脱炭素社会の実現を目指した取り組みの一環。同工場への導入設備は太陽光パネル96枚、総パネル面積は約4,190㎡で、設備稼働による年間発電量は約1,043MWh、CO2排出量は年間約706トン削減される見込み。

ANAと豊田自動織機「レベル4」で羽田空港で自動運転試驗

全日本空輸(ANA)と豊田自動織機は7月16日、羽田空港で特定の条件下で運転を完全に自動化する「レベル4」の車両の試験運行を始めたと発表した。同日、羽田空港で自動運転車両を公開。貨物を牽引するトーイングトラクターが東貨物地区と第2ターミナルの約2kmを無人で走行した。この試験運行はすでに7月1日から始めており、19日まで続ける。今回の試験運行で課題を洗い出し、ANAは2025年内に羽田空港で実用化する。

中国1〜6月自動車輸出台数30.5%増の279万台, PHEV大幅増

中国汽車工業協会(CAAM)のまとめによると、2024年上半期(1〜6月)の自動車輸出台数は前年同期比30.5%増の279万3,000台だった。このうち乗用車は31.5%増の233万9,000台、商用車は同25.7%増の45万4,000台。新エネルギー車(NEV)の輸出台数は同13.2%増の60万5,000台だった。うち電気自動車(EV)は同2.3%減の47万8,000台②とどまり、前年を下回った。こうした中、目立ったのがプラグインハイブリッド車(PHEV)で、2.8倍と大幅に増えた。

クロマグロ 大型魚の日本の漁獲枠1.5倍に 国際会議で合意

北海道釧路市で7月10日から開かれていた、太平洋クロマグロの資源管理を話し合う太平洋マグロ類委員会などは7月16日、資源量の回復を受け、30kg以上の大型魚の2025年以降の日本の年間漁獲枠を、現行の1.5倍に拡大することで合意に達した。年末に開く年次会合では正式に決定する。実現すれば3年ぶりの上限引き上げとなる。日本、米国、韓国、島しょ国など26カ国・地域が参加している。

関空の発着枠 25年春以降1時間45回→60回へ3割増やす

関西エアポートが運営する関西国際、大阪国際(伊丹)、神戸の3空港の役割を議論する「関西3空港懇談会」は7月15日、兵庫県や大阪府などの地元自治体が、国土交通省が示した新飛行ルートに合意した。これにより、関空では2025年春以降、1時間あたりの発着回数の上限が現状の45回から約60回へ3割増える。好調なインバウンド需要や万博を見据え、関空の出発・到着便でそれぞれ2本ずつ新ルートを設け、処理能力を向上させる。

世界4〜6月スマホ出荷6.5%増 24年はAIスマホが19%占める

米調査会社IDCのまとめによると、2024年4〜6月のスマートフォンの世界出荷台数(速報値)は前年同期比6.5%増の2億8,540万台だった。この結果4四半期連続の増となったが、価格帯の2極化が進んでいる。今後はスマホでも生成AI(人工知能)機能を搭載した「AIスマホ」が市場を牽引し、2024年年間では市場全体の19%を占めると予測している。