東京工業大学、東北大学、理化学研究所、富士通の4者は5月22日、スーパーコンピュータ「富岳」を活用した大規模言語モデルの分散並列学習手法の研究開発を、2023年5月から実施すると発表した。大規模言語モデルはChatGPTをはじめとする生成AIの中核として使用される深層学習のAIモデルで、4者は今後、今回の研究開発の成果物を公開することで、アカデミアや企業が幅広く使える大規模言語モデルの構築環境を整え、国内のAIの研究力向上に貢献し、学術および産業の両面で「富岳」の活用価値を高めることを目指す。
家庭から排出される廃プラスチックを水素へ 官民の検討会発足
岩谷産業、豊田通商、日揮ホールディングスの3社は5月18日、廃プラスチックガス化設備を活用した低炭素水素製造事業の実現に向けて、14の会員自治体と12のオブザーバーとともに、廃プラスチックのケミカルリサイクルによる水素製造検討会を発足し、第1回検討会を実施したと発表した。水素製造開始は2020年中ごろを目標とする。水素製造能力は1.1万トン/年(廃プラ回収量:8万トン/年)。
同検討会では、再商品化手法の一種であるガス化ケミカルリサイクルを用いた各地域の大規模プラスチック資源循環システムの構築と、中部圏での先進的な地産地消低炭素水素供給システムの確立を目的とし、各地域で発生する廃プラスチックの効率的な収集を検討していく、
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国内初の飲む人工妊娠中絶薬「メフィーゴパック」厚労省が承認
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トヨタ, ホンダ 賃上げ・一時金満額回答 初回交渉で
トヨタ自動車とホンダは2月22日、2023年度春季労使交渉で賃上げと一時金について、労働組合の要求に満額で回答した。トヨタの満額回答は3年連続。初回の労使交渉で表明するのは2年連続となった。
ホンダはベアと定期昇給(定昇)合わせ月1万9,000円の賃上げを求めた労組要求に満額回答した。一時金は前年より0.4カ月多い6.4カ月分の要求に対して満額回答した。大卒新卒の初任給を現行の10%増の25万1,000円にすることも決めた。
トヨタの労組側の要求は、一時金が満額回答だった2022年を0.2カ月分下回る6.7カ月分。賃上げは全組合員平均の要求額は非公表。ただ労組によると、賃上げについては「過去20年で最高水準」としている。
日本のGDP ドイツに抜かれ4位転落の可能性
米国、中国に次ぎ世界3位の日本の名目国内総生産(GDP)が4位に転落する可能性が出てきた。ロシアのウクライナ侵攻を契機に、新型コロナからの回復途上の世界経済がまたも減速を余儀なくされ、先行きは見通せないが、遅くとも5年以内に、早ければ2023年にもドイツに抜かれ4位に転落する可能性が出てきた。近年の円安に伴うドルベースの経済規模の縮小に加え、低成長が経済を蝕(むしば)んだためだ。
国際通貨基金(IMF)の経済見通しでは2022年の名目GDP(予測値)は、3位の日本が4兆3,006億ドル(約555兆円)。これに対し4位のドイツのGDPは4兆311億ドルで、ドイツが約6.7%増えれば逆転することになる。
IMFの予測では2023〜2027年も辛うじて逆転は免れる。だが、2023年時点(予測値)でその差は6.0%に縮小する。日本のエコノミストらは、企業の労働生産性や国際競争力を高める政策をテコ入れしなければ、遅くとも5年以内にはドイツに抜かれる可能性は高いと警鐘を鳴らしている。
外国人旅行者向け”免税品自販機”設置の動き広がる
ウィズコロナに向けて各国が移動制限を緩和・撤廃し、外国人旅行者が増加しインバウンド需要の回復が期待される中、主要なインバウンド消費の一画をなす「免税品」にフォーカスした動きが注目されている。これはネットで予約した免税品を自動で受け取ることができる、ロッカータイプの自動販売機だ。この自動販売機を空港や駅に設置する動きが広がっている。
免税手続きを効率化することで、外国人旅行者の免税商品を求める際の利便性を大幅に高めるとともに、商品を販売する側にとっても、スタッフの人手不足に対応できるメリットがある。この自動販売機を開発したのは、外国人旅行者向けのビジネスを手掛けるWAmazing(所在地:東京都台東区)とパナソニックコネクト(本社:東京都中央区)。
現在、羽田空港の最寄り駅など全国5カ所に設置しており、今年中にさらに5カ所増やす計画。
これを利用する時は、旅行者は専用サイトで食品や化粧品など免税対象の商品を予約し、QRコードを取得する。帰国の際、自動販売機の端末にQRコードや、本人であることを証明するパスポートの情報をかざす。これだけの操作で決済や免税手続きが完了し、ロッカーから商品を受け取ることができるという。
関西3空港 年末年始の国内線予約コロナ前の8割超
航空各社は12月21日、12月28〜1月5日の期間に大阪・関西・神戸の3つの空港を発着する国内線の予約状況を発表した。全日本空輸(ANA)は前年同期比12%増の26万341人、日本航空(JAL)は同7.2%増の19万6,568人、LCC(格安航空会社)のピーチ・アビエーションは同1.6%増の8万404人となっている。ANAとJALでは、コロナウイルス感染拡大前の3年前と比べて80%を超える水準まで回復している。
一方、3空港を運営する関西エアポートによると、国際線の年末年始の旅客数は、韓国をはじめ東南アジアとを結ぶ便を中心に23万人余りが利用する見通しで、これはコロナ感染拡大前の35%の回復状況という。
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関空10月国際線旅客数30万人 19年10月の85%減水準
関西国際空港を運営する関西エアポートは11月25日、10月の利用状況を発表した。国際線旅客数は前年同月比14倍の30万1,808人だった。このうち外国人客は同18倍の20万6,160人と7割近くを占めた。ようやくインバウンド需要の”かけら”みえてきた。水際対策の緩和、入国制限の撤廃により個人の訪日外国人客が増えてきた。ただ、新型コロナウイルス禍前の2019年10月と比べると、まだ国際線旅客数は85%減の水準だ。
国内での新型コロナの”第8波”、コロナ禍前はインバウンド需要の大きな比重を占めていた中国が、政府の”ゼロコロナ”政策のもと、中国本土各地でロックダウン(都市封鎖)中との情報が伝えられる。それだけに、急な上昇カーブは望めないようだ。新型コロナの今後の動向も無視できないが、それでも東南アジア、欧米諸国からの訪日客は段階的に増加していくとみられる。
居酒屋上場16社 コロナ前から約2割,1274店舗削減
新型コロナウイルス禍で大打撃を受けた業種は、飲食業や宿泊業などをはじめとして少なくないが、居酒屋業界もその一つで、大手各社で依然として店舗の撤退が続き歯止めがかかっていない。
東京商工リサーチのまとめによると、上場居酒屋チェーン主要16社の店舗数はコロナ前の2019年12月末の6,661店から、2022年9月末時点で5,387店へと、1,274店(19.1%)減少している。政府、自治体などからの営業制限がなくなり、客足は戻りつつあるが、事業採算は上向かず、6月末から9月末で111店(2.0%)減となっている。撤退に歯止めがかかっていないのだ。
コロナ前から最も店舗が減少したのは、居酒屋「はなの舞」や「さかなや道場」を運営するチムニーの250店舗減。同社は738店舗から488店舗へ削減した。次いでレインズインターナショナル(親会社コロワイド)の245店舗減(1,839店舗から1,594店舗へ)、大庄の197店舗減(487店舗から290店舗へ)などとなっている。
厚労省 塩野義のコロナ飲み薬「ゾコーバ」緊急承認
厚生労働省は11月22日、塩野義製薬(本社:大阪市中央区)が開発を進めていた新型コロナウイルスの日本初の国産軽症・中等症患者向け飲み薬「ゾコーバ」を緊急承認した。
7月に行われた厚労省の専門部会では承認が見送られ、継続審議となっていた。これを受け塩野義製薬は9月、新型コロナウイルス患者約1,800人を対象に実施した最終段階の臨床試験の結果を提出。今回は咳、発熱などの症状改善効果や抗ウイルス効果の療法で有効性があると判断、正式承認された。国産創製薬に緊急承認制度が適用される初めてのケースとなった。
ゾコーバについて、加藤厚生労働相は「軽症から中等症の患者を対象とする、新たな治療法の選択肢の一つとして期待している」としている。塩野義製薬との間ですでに100万人分の購入契約を締結しており、「12月初頭には医療現場で使用できるよう供給を開始する予定」という。
「ジブリパーク」開業 ジブリの世界に熱い視線
スタジオジブリの世界観をテーマにした公園「ジブリパーク」(所在地:愛知県長久手市)が11月1日、開業した。待ちわびたジブリファンらが午前10時の開業時間の2、3時間前から列をつくった。
愛・地球博記念公園(157ha)の一部、7.1haを活用して設(しつら)えられたジブリパークは、映画「千と千尋の神隠し」「となりのトトロ」「耳をすませば」「天空の城ラピュタ」「紅の豚」「崖の上のポニョ」などの世界に誘う展示品や施設が立ち並ぶ。
この日は計画されている全5エリアのうち、ジブリ作品の名場面を実物大で再現したセットが並ぶ「ジブリの大倉庫」、トトロの世界などを表現する「どんどこ森」、「耳をすませば」の舞台が再現された「青春の丘」が先行開業した。残りは「もののけ姫」がテーマの「もののけの里」が2023年秋、「魔女の宅急便」などがテーマの「魔女の谷」は2024年3月の開業予定。
施設を整備する愛知県は、全面開業する2023年度以降の経済効果を年480億円と試算している。
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愛媛県とベトナム・ベンチェ省が経済協力の覚書
ベトナム・ベンチェ省と愛媛県はこのほど、経済協力に関する覚書を締結した。ベンチェ省人民委員会の公舎で行われた署名式典にはチャン・ゴック・タム人民委員長、同副委員長ら、日本側から中村時広愛媛県知事、同県議会議長、愛媛ベトナム交流協会関係者、駐ホーチミン日本総領事らが臨席した。
覚書の有効期間は3年間で、貿易、工業、投資、技術開発、農林水産物加工や人材育成など多くの分野で経済協力を実施する予定。
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、とくにココナツ、ココア、水産物の3つの分野での協力が期待され、ココナツの殻のバイオマス燃料化、ココナツオイルの美容製品への利用、ココアを使った高品質なチョコレート生産や水産物の加工に注力していくと、現地メディアが報じているという。