KDDI 宇宙共創プログラム「MUGENLABO UNIVERSE」開始

KDDI(本社:東京都千代田区)は5月30日、スタートアップと大企業による、宇宙を活用し地球上の課題解決を目指す共創プログラム「MUGENLABO UNIVERSE」を同日より開始すると発表した。
同プログラムでは宇宙空間を再現したデジタル空間や低軌道上などの多様な実証環境や宇宙領域の有識者によるメンタリング・ネットワーキング機会をスタートアップと大企業へ提供することで、企業が宇宙事業に挑戦しやすい環境を整備する。また、新たな技術や事業アイデアを持つスタートアップと、宇宙を活用した事業開発を目指す大企業をマッチングすることで、地球上の社会課題解決事業の事業化を促進する。
2025年度に宇宙空間を再現したデジタル空間での実証、2027年度に低軌道衛星での実証を開始。2028年めどに月ー地球間通信の構築、2030年めどに月面モバイル通信の構築を目指し、宇宙から地球上の生活の変革と社会課題解決に貢献していく。

日本製鉄のUSスチール買収 米国以外の当局すべて承認

日本製鉄は5月30日、米鉄鋼大手USスチールの買収について、欧州委員会はじめ、メキシコ、セルビア、スロバキア、トルコなど米国以外のすべての規制当局からの承認を得たと発表した。日本製鉄は2024年12月までの買収完了を目指している。
すでに4月のUSスチールの臨時株主総会でこの買収案件は、発行済み普通株式総数の71%、出席議決権総数の99%という圧倒的多数で承認を得ており、今後は対米外国投資委員会(CFIUS)など米当局の審査の行方が焦点となる。

iPhone 25年夏までにマイナンバーの身分証明機能搭載

米アップルは5月29日(日本時間30日)、スマートフォン「iPhone」にマイナンバーカードの身分証明機能を2025年夏までに搭載すると発表した。これにより、行政機関や病院などでiPhoneをかざすと本人確認ができるようになる。将来的には腕時計型端末「Apple Watch(アップルウォッチ)」にも対応するとしている。

神奈川特区で介護支援ロボ実用化 センサーが排尿感知

神奈川県は5月29日、相模原市など10市2町を対象とした「さがみロボット産業特区」で、実証実験などの支援をしてきた介護支援ロボットが実用化され、販売開始されることになったと発表した。センサーで利用者の排尿の状態を感知し、おむつ交換やトイレ誘導のタイミングが分かりやすくなる。経験の浅い人でも排泄ケアをサポートでき、ヘルパーなど介護現場の負担軽減や人手不足対策につながる。
開発したのは、大人用紙おむつなどを手掛ける光洋(所在地:横浜市)で、商品名は「おむつナビ」。専用の尿とりパッドに発信機(クリップ)を装着し、パソコンやタブレットに排尿の状態を表示する。価格は1セット43万750円(税別)。別途年間7万5,000円のメンテナンス代が必要。月額10万円からのレンタルプランも用意する。同県には購入価格の3分の1を補助するロボット導入支援補助金制度がある。

日本触媒 インドネシアで生産ハラール認証塗料, 樹脂販売 

日本触媒(本社:大阪市中央区)は5月29日、インドネシア子会社PT.NIPPON SHOKUBAI INDONESIA(本社および工場:インドネシア・バンテン州チレゴン市、以下,NSI)が、生産するアクリル酸、アクリル酸エステルおよび高吸水性樹脂の全製品について、国際持続可能性カーボン認証(ISCC PLUS認証)を取得し、製造・販売を開始したと発表した。アクリル酸およびアクリル酸エステルは塗料や粘着剤などの原料として、高吸水性樹脂は主に紙おむつ材料としてそれぞれ使用される。
また、今回ISCC PLUS認証品として製造・販売する製品についても、従来どおりインドネシアのハラール認証機関当局の認証を取得している。日本触媒グループは、これらの製品でサプライチェーンを通じた環境負荷低減ならびに循環型経済に貢献する。

仏壇のはせがわ 終活を死後事務までパックでサポート

仏壇・仏具事業を主に手掛けるはせがわ(東京本社:東京都文京区、福岡本社:福岡市博多区)は5月28日、全国136店舗(2024年5月現在)で6月1日から、顧客の終活をサポートするサービス「あんしん終活パック」の提供を開始すると発表した。墓じまいや葬儀の生前契約、遺言の作成、相続手続きの代行、遺品整理を含めた死後事務委任など、生前整理から亡くなった後の葬儀供養、その他諸手続きをサポートする。

マイナビ ベトナムの介護事業の「WeCare247」へ出資

マイナビ(本社:東京都千代田区)は5月28日、ベトナムで介護人材と被介護者のマッチングサービスを手掛けるWeCare247 Joint Stock Company(本社:ベトナム・ホーチミン市、以下、WeCare247)へ出資したと発表した。WeCare247の質の高いサービスの提供をもとに、被介護者およびその家族への支援を充実。マイナビはWeCare247への投資と成長サポートを通して、人々の生活の質の向上を目指す。
ベトナムでは急速に高齢化が進んでおり、人口1億人のうち65歳以上の割合は10%を超え、2039年までに15%以上に達すると予測されている。その一方で、同国では病院・病床数が不足していることから、家族が介護する慣習があり。被介護者およびその家族にとって”介護”は重い課題となっている。

東急建設 ベトナムACSD社と建築業務のDX化推進で協業

東急建設(本社:東京都渋谷区)は5月28日、ベトナムのAureole Construction Software Development Inc.(オレオ・コンストラクション・ソフトウェア・デベロップメント、本社:ベトナム・ホーチミン市、以下、ACSD社)と、建築現場におけるデジタル化の推進から定着およびその活用に向けた協業について基本協定を締結したと発表した。
ACSD社は三谷産業の100%子会社で、建築関連の設計図・施工図製作、BIMモデリング、積算・見積もり作成などのサービスを提供。日本国内の建築関連企業100社以上との取引実績を持つ。

高度4km上空から38GHz帯電波での5G通信の実証に成功

スカパーJSAT、_NTTドコモ、国立研究開発法人 情報通信研究機構(以下、NICT)、パナソニックホールディングスは5月28日、HAPS(High Altitude Platform Station:高高度プラットフォーム局)を模擬した小型飛行機を活用し、高度約4kmからの38GHz帯電波での5G通信の実証実験に成功したと発表した。
実験では①HAPS搭載用アンテナ・通信機器の追尾性能の検証②地上局アンテナ・通信機器の追尾性能の検証③HAPSネットワークへの回線の切り替え・制御技術の実証④電波伝搬路における降雨減衰補償アルゴリズムの検証ーの4点の検証を行い、すべての項目で目標が達成されていることを確認した。

日本調剤 オンライン薬局「NiCOMS」専用アプリリリース

全国47都道府県で調剤薬局を展開する日本調剤(本社:東京都千代田区)は5月28日、自社開発したオンライン薬局「NiCOMS」のiOS版およびAndroid版のアプリをリリースしたと発表した。NiCOMSは日本調剤の全国の薬局とオンラインで患者をつなぐことにより、プライバシーが確保された場所で、薬の飲み方などの説明を受けたり、外出することなく薬を受け取ることができるサービスで、13万人以上が登録している。

塩野義 グラム陰性菌治療薬「Fetroja」を台湾で販売開始

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は5月28日、グラム陰性菌感染症治療薬「Fetroja(R)」を台湾塩野義製薬股份有限公司(以下、台湾塩野義)が27日に台湾での販売を開始したと発表した。
Fetrojaは、塩野義製薬が創製したシデロフォアセファロスポリン系抗菌薬で、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を効果的に通過して抗菌活性を発揮する薬剤。台湾では2024年2月、台湾衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)から承認を取得していた。Fetrojaは現在、日本、欧州、米国を含め10以上の国・地域で販売されている。

京大と住友林業 世界初の木造人工衛星「LignoSat」完成

京都大学と住友林業は5月28日、2020年4月より取り組んできた「宇宙木材プロジェクト」で、約4年かけて開発した木造人工衛星(LignoSat)が完成したと発表した。6月4日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)へ引き渡す。
これは1辺が100mm角のキューブサットと呼ばれる超小型の衛星で、NASA/JAXAの数々の厳しい安全審査を無事通過。世界で初めて宇宙での木材活用が公式に認められた。今年9月に米国フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げ予定のスペースX社のロケットに搭載し、国際宇宙ステーション(ISS)に移送する。ISS到着から約1カ月後に「きぼう」日本実験棟より宇宙空間に放出される予定。

いすゞ自動車 国内初 床フルフラットのEV路線バス発売

いすゞ自動車は5月28日、車内後部の段差をなくして床をフルフラットにし、高齢者などにも優しい設計とした電気自動車(EV)の路線バス「エルガEV」を発売したと発表した。床がフルフラットの路線バスは国内初という。
動力源となるリチウムイオンバッテリーは屋根上と車体後部床下の2カ所に配置した。乗車定員は70人。東京地区の希望小売価格は6,578万円。全国のバス事業者向けに年間150台の販売を見込む。フル充電時の航続距離は、時速30km走行で360km。

トヨタ 低排気量の小型エンジンを開発 PHV, HVへ搭載想定

トヨタ自動車の佐藤恒治社長は5月28日、燃費効率と小型化を追求した新型エンジンの開発を進めることを明らかにした。開発するのは低排気量の直列4気筒のエンジンで、2種類用意する。プラグインハイブリッド車(PHV)やハイブリッド車(HV)など電動車のモーターとの併用を想定し、高効率化を目指す。

斉藤国交相 ライドシェア全面解禁の議論見合わせを要望

斉藤鉄夫国土交通相と河野太郎デジタル相は5月27日、デジタル庁で一般ドライバーが有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」の拡充を巡って意見交換した。その結果、斉藤氏は現在は認めていないタクシー会社以外の参入による全面解禁について、「タクシー運転手の労働環境に大きな影響が生じかねない」と慎重に、議論を見合わせるよう求めた。一方、河野氏は日本版ライドシェアの効果検証と並行し、全面解禁に向けた法制度の検討を進めるべきだと主張した。話し合いは今後も継続する。

NTTデータ マレーシアの決済会社GHL Systems株式取得

NTTデータ(本社:東京都江東区)は5月27日、マレーシアの決済代行大手GHL Systemsの発行済み株式の58.7%を同日、大株主より譲り受けることで合意したと発表した。今後、マレーシア証券取引所を通じてその他既存株主に対して、公開買い付けを提案していく予定。
今回の株式取得により、マレーシア、フィリピン、タイへの決済端末を通じたペイメント事業に進出。ASEANで増えつつあるモバイル決済および関連システム構築などで事業拡大を目指す。

ワタミ 居酒屋「三代目鳥メロ」中国へ4年ぶり再進出

ワタミは5月27日、居酒屋「三代目鳥メロ」を中国広東省深圳市に直営で出店したと発表した。8月には上海市でも直営店の出店を予定。今後はフランチャイズ(FC)での展開も視野に入れる。中国産のブランド鶏を使った焼き鳥や串揚げのほか、すき焼きや寿司など日本食も提供する。客単価は130元(約2,800円)を見込む。
同社は2005年、中国本土に「居酒屋 和民」1号店を出店。2014年には42店舗を展開していた。その後、不採算店を整理、コロナ禍で2020年2月、直営全7店舗閉鎖し撤退。今回4年ぶりの再進出となる。

帝人 小児向け伸びる心臓パッチ共同開発 再手術リスク減

帝人(本社:大阪市北区)は5月27日、福井経編興業(所在地:福井市)および大阪医科薬科大学と共同で、先天性心疾患を持つ小児向け心臓パッチ「シンフォリウム」を開発し、6月12日に発売すると発表した。帝人傘下の帝人メディカルテクノロジー(所在地:大阪市)が販売する。価格は104c㎡の製品が37万8,560円。同製品は2023年7月に厚生労働省から製造販売の承認を取得している。この心臓パッチは伸縮することで、成長する小児の心臓の変化に対応し、これまでなら必要だった再手術のリスクを低減できるという。

サイバーダイン マレーシア・ペラ州施設にHAL大型納入へ

産業・医療用装着型ロボット「HAL」を手掛けるサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は5月27日、マレーシアのスティーブン・シム・チー・キオン人的資源省ら一行が23日、同社を訪れ、2024年末にペラ州で開業予定の社会保障機構(SOCSO)のリハビリセンター向けにHALの大型購入オファがあったと発表した。
建設中の国立神経ロボットサイバニクス・リハビリテーションセンターにはHAL50セット(65台)が納入予定で、単一施設への導入数としては世界最大という。SOCSOは2018年に東南アジアで初めてHALを導入。2024年3月末時点で、マレーシア国内12施設で114台のHALが稼働している。

トヨタなど4社 脱炭素燃料30年導入へ共同検討

トヨタ自動車、出光興産、ENEOS、三菱重工業の4社は5月27日、自動車向けの脱炭素(カーボンニュートラル、CN)燃料の導入・普及に向け共同で検討を始めたと発表した。2030年ごろの導入を目指し、量産化の方法や実現に必要な制度などについて検討を進める。
CN燃料は既存のエンジン車にも活用できる可能性があるほか、充電に時間がかかる電気自動車(EV)と違い、給油時間をガソリン車並みにできるメリットがある。