ゼロボード 脱炭素でタイのINNOPOWER社と協業の覚書

GHG(温室効果ガス)排出量算定・可視化ソリューション「Zeroboard」を提供するゼロボード(本社:東京都港区)は9月19日、タイのエネルギーイノベーション・テクノロジー企業、INNOPOWER Company Limited(所在地:バンコク、以下、INNOPOWER)と9月8日、脱炭素化でパートナーシップの覚書を締結したと発表した。この協業を通じINNOPOWERの顧客企業がZeroboardを活用したGDG排出量の算定と可視化に取り組み、さらに排出量を削減するためのアクションまでを支援する。
INNOPOWERは、タイ国営の発電公社、Electricity Generating Authority of Thailand(EGAT)の子会社。

8月貿易赤字9,304億円 2カ月連続 赤字幅は66%縮小

財務省が9月20日発表した貿易統計速報によると、貿易収支は9,304億円の赤字だった。中国向けの輸出が落ち込み、2カ月連続の赤字となった。ただ、赤字幅は前年同月に比べて66.7%縮小した。
8月の輸入額は同17.8%減の8兆9,248億円、主な内訳は原粗油が25.5%減の9,773億円、液化天然ガス(LNG)が43.0%減の5,007億円、石炭が48.6%減の4,384億円。
輸出額は0.8%減の7兆9,943億円だった。輸出先を地域別にみると、中国向けが11.0%減の1兆4,350億円、米国向けが5.1%増の1兆6,179億円だった。

大塚製薬 経口タイプの抗がん剤 ECから製造販売承認を取得

大塚製薬は9月19日、成人の急性骨髄性白血病の治療に使われる経口タイプの抗がん剤「イナコビ」について、欧州委員会(EC)から製造販売承認を取得したと発表した。各国で順次販売する。
同社の注射で投与する抗がん剤「ダコジェン」を経口剤にした。がん細胞の増殖を抑制し、機能を回復させる効果がある。注射の投与は通院治療ととなるが、経口剤は在宅治療が可能で、患者の負担が減らせると期待される。

8月パソコン国内出荷台数12%減の43.8万台 5カ月連続の減少

電子情報技術産業協会(JEITA)によると、8月のパソコン(PC)国内出荷台数は前年同月比12%減の43万8,000台だった。国内出荷台数が前年同月を下回るのは5カ月連続。種類別ではノートPCが11%減の37万台、デスクトップPCが16%減の6万8,000台だった。法人と個人向け両方で減少傾向が続いている。
全体の出荷金額は9.4%減の518億円だった。7月に続き前年同月を下回った。

ホンダ 東レとナイロン6樹脂の水平リサイクルの実証開始

ホンダと東レは9月19日、使用済み自動車(ELV)から回収したナイロン6樹脂の水平リサイクルに関する共同実証を開始したと発表した。実証機関は2023年7月〜2026年3月の予定。この実証は環境省の脱炭素型循環経済システム構築促進事業の認定を受けており、樹脂処理量500トン/年規模のパイロット設備の導入と実証を行い、2027年ごろの実用化を目指す。

スズキ マレーシア企業に二輪車部品の供給契約 24年前半から

スズキ(本社:静岡県浜松市)は9月15日、マレーシア企業KMSB Motors Sdn.Bhd.(所在地:クアラルンプール、以下、KMSB)との間で、二輪車生産用部品の供給契約を締結したと発表した。KMSBはスズキブランドの二輪車をマレーシアで生産販売しているスズキマレーシア社の親会社、AFY Mobility Industries Sdn.Bhd.のグループ企業。
KMSBは今後、独自の二輪ブランド「AFAZ」を立ち上げる計画。スズキはAFAZブランドの110〜150cc機種用のエンジンや車体関連部品を2024年前半より順次供給する予定。

中国の8月日本産水産物輸入70%減の約30億円にとどまる

中国税関総署によると、中国が8月に日本から輸入した魚類など水産物は前年同月比70%減の2,074万ドル(約30億6,000万円)にとどまった。減少率は7月の33%から拡大し、2020年8月(75%)以来の大幅減となった。
東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出を受け、中国が日本産水産物の全面輸入禁止措置によるもので、その影響は加速している。

塩野義コロナ治療薬 重症化リスクの患者にも抑制効果

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は9月19日、同社の経口投与タイプの新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」が重症化リスクの高い患者にも抑制効果があることを確認したと発表した。ゾコーバは軽症や中等症の患者向けの経口治療薬で、重症化リスクの高い患者への効果は示されていなかった。
今回行った臨床試験(治験)で、別の薬で十分な効果が得られなかった患者にゾコーバを投与したところ、67%の患者でウイルス量が基準値以下まで下がったという。ゾコーバを21人の患者に1日1回、5日間投与した結果、14人のウイルス量が基準値以下となり、6日目までにすべての患者の症状が改善し、重症化したり死亡したりした患者がいなかったとしている。
また、別の治験で息切れ、集中力や思考力の低下といったコロナ後遺症を1年以上にわたり抑える効果があることも確認したと発表した。

パナソニック系 「卵子凍結」の費用補助を福利厚生制度に導入

パナソニックコネクト(本社:東京都中央区)は9月15日、同社で働く女性社員の自律的なライフプラン設計を支援するために、「卵子凍結」への費用補助を2023年10月より国内社員向けの福利厚生制度として導入すると発表した。グレイスグループが提供する卵子凍結管理サービス「Grace Bank」と提携するほか、社員が卵子凍結を行うクリニックに支払う費用を34歳以下の女性社員を対象に、40万円を上限に補助する。卵子凍結は女性のキャリアとライフプランを両立させるための選択肢として注目を集めている。

スズキとパナソニック系 電動二輪で新しいモビリティ開発で合意

スズキ(本社:静岡県浜松市)とパナソニックサイクルテック(本社:大阪府柏原市)は9月15日、電動アシスト自転車の駆動ユニットを活用した新しいモビリティの共同開発で合意したと発表した。これはパナソニックサイクルテックが開発、製造、販売している電動アシスト自転車の小型・軽量な駆動ユニットとリチウムイオンバッテリーを活かし、ススキの二輪車技術開発と組み合わせることで、新しいモビリティの商品化の可能性を検討するもの。

スカイドライブ 韓国会社に「空飛ぶクルマ」納入予約 最大50台

「空飛ぶクルマ」の開発を進めるスカイドライブ(本社:愛知県豊田市)は9月15日、韓国の航空機リース会社、ソリュ−・カンパニー(所在地:韓国・ソウル)から空飛ぶクルマの購入予約を受けたと発表した。2025年大阪・関西万博で実用化を目指す空飛ぶクルマの3人乗りの機体で、2026年にも最大50機を納入する予定。海外からの購入予約はベトナム、米国に続き3カ国目。

三菱化工機 4社が取り組む国産SAF実証設備向け遠心分離機受注

三菱化工機(本社:川崎市)は9月15日、脱炭素に向け日揮ホールディングス(以下、日揮HD)など4社が取り組む、国内初となる廃食用油を原料とした国産SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の大規模生産実証設備の建設に向け、分離板型遠心分離機「三菱ディスクセパレータSJシリーズ」を受注したと発表した。この実証設備は100%廃食用油を原料とした年間約3万キロリットルのSAFの生産実証を行うもの。
SAFの実証に取り組むのは日揮HDほか、コスモ石油、レボインターナショナル、日揮の4社。今回受注した遠心分離機は、供給する懸濁液から遠心力により固形物を分離し、清澄液の連続回収と分離固形物の自動間欠排出が可能な連続遠心分離機。

中国の8月新築住宅価格 主要70都市の74%で下落 3都市増

中国国家統計局が9月15日発表した2023年8月の主要70都市の新築住宅価格動向によると、7月と比べ全体の74%にあたる52都市で価格が下落した。下落は7月から3都市増えた。また、3カ月連続で半数を上回る都市で値下がりした。家計が雇用など将来不安を抱える中、マンション販売は低迷から抜け出せず、値下がりが広がっている。

ファナック 産業用ロボット量産開始46年で累計出荷100万台達成

ファナックが1977年に産業用ロボットの量産を開始してから46年、累計出荷台数100万台を達成した。同社はこれまでに自動車の車体組み立てをはじめ、物流業界での荷物搬送や電子部品の組み立てなど幅広い分野の自動化需要に対応した製品を供給し内外の需要に応えてきた。様々な産業における慢性的な人手、担い手不足などを背景に省人化・自動化ニーズはとどまることはなく、高まっている。複雑かつ高精度な動きを可能にする産業用ロボットへの需要は増え続ける。

東急不動産 タイ・バンコク近郊で物流施設開発事業に参画

東急不動産(本社:東京都渋谷区)は9月14日、現地不動産Tokyu LAND ASIA Pte.Ltd.(本社:シンガポール、以下、TLA)を通じて、タイ大手の上場不動産デベロッパー、Origin Property Public Company Limited(本社:タイ、以下、オリジン社)およびタイ大手の上場物流事業会社、SCG JWD Logistics Public Company Limited(本社:タイ、以下、SCGJWD)の合弁会社、Alpha Industrial Solutions Company Limited(本社:タイ、以下、アルファ社)が開発を進める物流施設開発事業「アルファ・パントン・プロジェクト」に新たに参画すると発表した。
同プロジェクトの敷地面積は約6万6,000㎡、賃貸面積約4万㎡の予定。2023年7月に着工、2024年4月着工・引渡の予定。今回の事業の参画により、東急不動産のタイにおける事業参画は計9件、物流施設開発事業は計4件となる。

マツダ 11月にロータリーエンジン搭載のPHV「MX-30」発売

マツダは9月14日、「ロータリーエンジンを発電機として搭載したプラグインハイブリッド車(PHV)「MX-30」を11月に国内で発売すると発表した。エンジンの軽量化で航続距離を伸ばし、価格も423万円からとEV(電気自動車)モデルの最低価格(450万円)より27万円抑えた。
今回同社は、出力が同規模の一般的なガソリンエンジンに比べ2割小さい新しいロータリーエンジンを開発した。ロータリーエンジンを世界で初めて量産化に成功した同社だが、このエンジンを搭載した車両の生産は2012年に終了しており、復活は11年ぶり。MX-30は欧州と日本のみで販売する。

東和薬品, NTTデータなど 認知症周辺症状を解決するDTxを共同研究

ジェネリック医薬品を主幹事業とする東和薬品(本社:大阪府門真市)は9月14日、VIE STYLE(本社:神奈川県鎌倉市)、NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区)とともに、ブレインテックを活用した認知症の周辺症状を解決するDTx(デジタルセラピューティクス)の共同開発を行うため業務提携したと発表した。VIE STYLEは、イヤホン型脳波計「VIE ZONE」とニューロテクノロジーAIの開発を手掛けている。
今後3社は、分野を超えたパートナーシップで新しい価値を生み出しながらブレインテックの事業化を推進し、社会課題の解決および人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与することを目指す。

アームが米ナスダックに上場 初日終値25%高 時価総額9.6兆円

ソフトバンクグループ傘下の半導体設計を手掛ける英アームは9月14日、米証券取引所ナスダックに新規上場し、売り出し価格51ドルに対し、終値25%高の63.59ドルで初日の取引を終えた。時価総額は652億ドル(約9兆6,100億円)となった。人工知能(AI)関連の需要拡大に対する期待値の大きさがうかがわれる好調な滑り出しだ。