荏原製作所(本社:東京都大田区)は11月8日、2022年から開発を進めているロケットエンジン用電動ターボポンプで、2024年9月にに実施した液体窒素による性能試験に成功したと発表した。今回、試験を実施した電動ターボポンプは、ロケットエンジンに液体メタンを燃料として供給することを想定。試験は9月6〜13日、宮城県のJAXA角田宇宙センター内の極低温ターボポンプ試験設備で実施された。
実際のロケットエンジンの燃料と同様に極めて低い温度の液体窒素(−196℃)を作動流体として使うことで、低温環境独特の課題に対する設計・製造条件を確認した。この試験の成功は荏原が目指す宇宙への低コストで自由度の高い輸送手段の確立に向けた大きな第一歩としている。
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大阪ガスと鴻池運輸 インドの都市ガス事業で協業
大阪ガス(本社:大阪市中央区)は11月11日、低炭素に向けた取り組みとして鴻池運輸(大阪本社:大阪市中央区)と、インドにおける都市ガス事業のさらなる成長を目指し、協業を開始すると発表した。
大阪ガスは、インドにおける全事業エリアで2024年4月現在約10万世帯の一般家庭に天然ガスを供給。ガスの輸送に必要なパイプラインは約9,900kmに延伸しており、日本企業が出資する都市ガス事業の中では最大規模を誇る。
今回の鴻池運輸との協業により、他の事業パートナーとともに、圧縮天然ガス(CNG)ステーションや天然ガス導管網など、天然ガスインフラのさらなる整備を進めていく。これにより交通用を中心に、家庭用・業務用・産業用と幅広い分野で天然ガスの利用拡大を見込む。
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光量子計算機 年内稼働へ 国内初 室温で高速度 理研,NTTなど
理化学研究所とNTTなどのチームは、次世代の計算機「光量子コンピューター」を年内にも稼働させると発表した。国内では初めて。
量子コンピューターは、ミクロの世界に特有な物理法則「量子力学」を利用して計算を行う。日本では昨年、理研や富士通、大阪大学などが相次いで国産の量子コンピューターを稼働させている。ただ、いずれも計算を実現させる素子「量子ビット」に超伝導回路を使う方式で、極低温の冷凍機内で稼働させる必要があった。
今回の光量子コンピューターは室温で稼働可能で、消費電力を抑えることができ、「光」を使うため計算速度が速く、高度な計算処理ができるという。インターネットのクラウドを介して、共同研究を行う大学や研究機関の研究者が利用できるとしている。