東京都は大手化学メーカーと共同で5月24日から、フィルム状の薄くて折り曲げることが可能な次世代の太陽電池として注目される「ペロブスカイト太陽電池」の国内最大規模の実証実験を開始した。場所は大田区の下水処理施設。同施設内にはおよそ9㎡にわたって、フィルム状のペロブスカイト太陽電池が設置され、最大1KWの電力を発電できるという。都は発電効率や耐久性を検証したうえで、2025年からの実用化を目指している。
ペロブスカイト太陽電池は、薄いフィルムに「ペロブスカイト」と呼ばれる結晶の構造をした物質を塗布するだけ。このフィルムが極めて微弱な太陽光でも電気に変える、次世代の太陽電池として注目されている。
東工大など4者が「富岳」で生成AIの言語モデルの研究開発開始
産総研・JST バイオマス由来のPBSとPA4組み合わせた新素材
理研・インテル 量子計算機、スパコンを共同研究の覚書
家庭から排出される廃プラスチックを水素へ 官民の検討会発足
岩谷産業、豊田通商、日揮ホールディングスの3社は5月18日、廃プラスチックガス化設備を活用した低炭素水素製造事業の実現に向けて、14の会員自治体と12のオブザーバーとともに、廃プラスチックのケミカルリサイクルによる水素製造検討会を発足し、第1回検討会を実施したと発表した。水素製造開始は2020年中ごろを目標とする。水素製造能力は1.1万トン/年(廃プラ回収量:8万トン/年)。
同検討会では、再商品化手法の一種であるガス化ケミカルリサイクルを用いた各地域の大規模プラスチック資源循環システムの構築と、中部圏での先進的な地産地消低炭素水素供給システムの確立を目的とし、各地域で発生する廃プラスチックの効率的な収集を検討していく、
核融合発電の京大発ベンチャーに17社が105億円を出資, 後押し
中越パルプと丸紅 CNF使用の化粧品用途向け原料の販売開始
京セラ デジタル捺染機開発, 水の消費ほぼゼロで布に印刷
岩谷産業・三菱重工 水素発電向けポンプ開発・販売で連携
ラピダスの千歳新工場 9月に着工 鹿島が施工受注 25年1月完成
IBM開発の最新型「量子コンピューター」今秋めどに国内導入
ケタ違いの計算能力の高さがある次世代コンピューターとして研究開発が進められている「量子コンピューター」について、米国のIBMが開発した最新型が今秋めどに国内に導入されることになった。4月21日、IBMのジェイ・ガンベッタフェローと東京大学の相原博昭理事が東京都内で会見を開き発表した。この最新型は集積回路を構成する量子ビットの数が127とこれまでのおよそ5倍あり、商業用としては国内では最高性能となる。
この量子コンピューターは神奈川県川崎市内の施設に置かれ、使用権を持つ東京大学が国内の自動車メーカーや金融機関などとつくる協議会と共同で利用し、経済産業省が導入にかかる費用などとして42億円を補助するという。
IHI, 大阪ガス マレーシアでバイオマス活用のe-メタン製造の覚書
SkyDrive 「空飛ぶクルマ」の個人向け予約販売を開始
空飛ぶクルマおよび物流ドローンを開発するSkyDrive(本社:愛知県豊田市、スカイドライブ)は4月13日、空飛ぶクルマの商用機「SD-05」の個人向け予約販売を開始すると発表した。第一号機はすでに、ホンダジェットの日本1号オーナーでもある千葉功太郎氏が申し込んでいるという。
同社はこれまで企業向け(BtoB)に予約販売を推進しており、2022年11月にベトナムのディベロッパー、パシフィックグループより、「SD-05」を最大100機のプレオーダー(10機の確定、90機のオプション)で合意しているとしている。
SD-05は2人乗り(乗客1名、パイロット1名)で、最大航続距離は約10km、最高巡航速度は100km/hで移動できるよう設計している。
帝人フロンティア PU弾性繊維を除去する技術を開発
大阪ガス・IHI マレーシアでのメタン製造事業で覚書
大阪ガス(本社:大阪市中央区)とIHI(本社:東京都江東区)は4月10日、マレーシアの大手国営ガス・石油供給事業者ペトロナス・グループ(本社所在地:クアラルンプール)と、同国の未利用森林資源や農業残渣を活用したe-methane(e-メタン)製造事業の、基本設計の実施判断に向けた詳細検討を開始するための覚書を締結したと発表した。
同事業では、バイオマス化技術とメタネーション技術を組み合わせた新たな方式により、再生可能エネルギー電力の価格に影響されないe-メタンの製造を目指す。また、2030年に製造したe-メタンを、ペトロナスがマレーシアの保有するLNG基地で液化し、日本などに輸出することを目指す。
ラピダス imecと次世代半導体開発で連携 経産相
パナソニック セルロースファイバー70%樹脂開発
パナソニックプロダクションエンジニアリングは3月16日、パナソニックホールディングスマニュファクチャリングイノベーション本部で開発した、植物由来のセルロースファイバーを70%の高濃度で樹脂と複合した成形材料「kinari」のサンプル販売を2023年4月より開始すると発表した。
パナソニックグループでは2015年より石油由来樹脂の使用量削減による環境負荷低減を目指し、天然由来のセルロースファイバーを活用した材料開発を進めてきた。その結果、2022年12月よりセルロースファイバーを55%複合した成形材料(「kibari55-pp」)の量産販売を開始。
そして今回、セルロースファイバーを70%の高濃度で樹脂(ポリプロピレン)に混ぜ込んだ成形材料「kinari 70」を4月よりサンプル販売を開始することになった。