パナソニック系 「卵子凍結」の費用補助を福利厚生制度に導入

パナソニックコネクト(本社:東京都中央区)は9月15日、同社で働く女性社員の自律的なライフプラン設計を支援するために、「卵子凍結」への費用補助を2023年10月より国内社員向けの福利厚生制度として導入すると発表した。グレイスグループが提供する卵子凍結管理サービス「Grace Bank」と提携するほか、社員が卵子凍結を行うクリニックに支払う費用を34歳以下の女性社員を対象に、40万円を上限に補助する。卵子凍結は女性のキャリアとライフプランを両立させるための選択肢として注目を集めている。

東和薬品, NTTデータなど 認知症周辺症状を解決するDTxを共同研究

ジェネリック医薬品を主幹事業とする東和薬品(本社:大阪府門真市)は9月14日、VIE STYLE(本社:神奈川県鎌倉市)、NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区)とともに、ブレインテックを活用した認知症の周辺症状を解決するDTx(デジタルセラピューティクス)の共同開発を行うため業務提携したと発表した。VIE STYLEは、イヤホン型脳波計「VIE ZONE」とニューロテクノロジーAIの開発を手掛けている。
今後3社は、分野を超えたパートナーシップで新しい価値を生み出しながらブレインテックの事業化を推進し、社会課題の解決および人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与することを目指す。

イオンリテール イオンのシニアケア事業「MySCUE」開始

イオンリテールは9月7日、イオンのシニアケア事業「MySCUE」(マイスキュー)を開始すると発表した。マイスキューは、シニアケアや介護に必要となる”情報”に着目し、これから増加していくケアラー(家族のシニアケアや介護に携わる方)に役立つ情報・商品・サービスへ容易にアクセスできるプラットフォームを提供するほか、会員を対象とした相談・質問の場を設けるなど、シニアケアにまつわる様々なコミュニティスペースを運営していく。

シャープ 早期退職 9月から55歳以上の一般社員にも対象拡大

シャープ(本社:大阪府堺市)は4月に導入した、グループを含め55歳以上の一部の管理職およそ700人を対象にした早期退職制度について、9月から55歳以上で、勤続10年以上の一般社員にも対象を広げることになった。
この制度を利用する場合、管理職に対しては退職金に最大で6カ月分の給与を加算してきたが、一般社員に対しては最大で12カ月分の給与を加算するとしている。このほか、60歳以上の再雇用社員も対象とし、特別慰労金として最大で12週分の給与を支給するとしている。

パナソニックエイジフリー 介護向けの歩行車市場に参入

パナソニックグループ100%出資のパナソニックエイジフリー(本社:大阪府門真市)は8月9日、要介護者が買物用と室内用で使用する歩行車2種を、31日から販売すると発表した。福祉介護用品店など法人向けに販売し、消費者は店舗からレンタルで使う。買物用「カウサポ」、室内用「カジサポ」それぞれ初年度1万台の販売を見込む。希望小売価格はカウサポが8万1,000円(税抜き)、カジサポが同5万9,800円(同)。かご位置を高くすることで荷物などを取り出しやすくしたほか、重心を手前にして操作しやすくした。

アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」厚労省8/21に承認判断

厚生労働省が、日本のエーザイと米国のバイオジェンが共同で開発を勧めてきたアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」について、8月21日に開く専門部会で承認するかどうかを判断することが分かった。承認されれば、国内初の薬となる。
レカネマブは最終段階の治験で、この薬を投与された患者は偽の薬を投与された患者と比べて、1年後の認知機能の低下がおよそ27%抑えられ、症状の進行を緩やかにする効果が確認されている。米国では7月上旬、日本に先駆けて治療薬として正式承認されている。

SOMPOケア 10月に介護職7,000人の給与引き上げへ

SOMPOホールディングス傘下の介護事業大手、SOMPOケアは10月に介護現場で働く正社員約7,000人の給与を引き上げることを明らかにした。具体的にはおよそ6億円を投入、介護福祉士の資格を持つ社員約4,500人とケアマネジャー約900人の年収を約6万円、資格のない社員約1,600人の年収も約12万円、それぞれ引き上げる。全正社員約1万2,000人のうち半数強の人が対象となる。

ライオン デイサービス向け口腔ケアサポート『D-サポ』提供開始

ライオン(本社:東京都台東区)は7月11日、デイサービス向け口腔ケアサポートサービス『D-サポ』の提供を同日から開始すると発表した。2030年に向けたオーラルヘルス領域の活動「LIONオーラルヘルスイニシアチブ」の一環。
歯科衛生士が定期的にデイサービスを訪問して介護保険の「口腔機能向上加算」の取得をサポートし、利用者である高齢者の口の健康の維持・改善に向けた習慣づくりを後押しする。

エーザイCEO レカネマブ30〜32年度に年商1兆円実現も

エーザイ(本社:東京都文京区)は7月7日、米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」が米食品医薬品局(FDA)から、正式承認されたことを受け、東京都内で記者会見した。内藤晴夫最高経営責任者(CEO)はレカネマブ開発の意義や業績への期待、今後の生産体制などについて、大要次の通り語った。
①レカネマブは2025〜2026年あたりから投与対象の患者は拡大していくと予測している②有病者のうち投与対象者になる人を1〜2%と想定し、一定の価格を掛けて予測すると、2030〜2032年度ぐらいにグローバルで年間売上高1兆円を実現できる③レカネマブの価値は、介護負担を軽減するという点にもある。患者の家族が仕事を辞めて介護に専念して就労機会を失っている場合もある④本格的な商用化段階を迎え、現在の原薬と製剤をバイオジェンの2工場体制から、第3の製造拠点も考えているーなどを明らかにした

エーザイの認知症薬「レカネマブ」米FDAが正式承認 保険適用へ

米食品医薬品局(FDA)は7月6日、エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病認知症新薬「レカネマブ」を正式承認した。これにより、レカネマブは病気の進行スピードを緩やかにする効果を証明した初の医薬品となる。今回正式承認されたことで、今後は米国の高齢者向けの公的医療保険の対象となり、急速な普及が見込まれる。

パソナG ユニタールと避難民・女性らのIT研修・就労支援で覚書

パソナグループは6月28日、途上国の人材育成を担う国連訓練調査研究所(UNITAR=ユニタール)との間で、女性や若者のデジタルスキル向上と就労支援に関する覚書を結んだ。ユニタールが自立支援の必要なウクライナからの避難民やアフリカのサブサハラ(サハラ砂漠以南)の若者らを選び、パソナグループがITリテラシー向上のためのオンライン研修を実施する。2023年度内に計5,500人に研修し、その後の就労支援も担う。

大塚HD アルツハイマー病関連薬を厚労省に年内に承認申請

大塚ホールディングス(HD)傘下の大塚製薬は6月27日、抗精神病薬「レキサルティ」にアルツハイマー型認知症に伴う行動障害の治療薬としての効能を追加するため、厚生労働省に年内に承認申請すると発表した。国内での最終段階の臨床試験(治験)で有効性を確認できたとしている。レキサルティは5月、米食品医薬品局(FDA)から効能追加の承認を得ている。
国内でのアルツハイマー型認知症に伴う暴力などの行動障害を持つ55〜90歳の患者410人を対象に実施した治験で、行動障害の頻度や重症度が、偽薬投与の患者に比べて改善したという。

シスメックス 微量の血液から脳内Aβの蓄積状態を測定する検査試薬

シスメックス(本社:神戸市)は6月22日、微量の血液からアルツハイマー病の原因となる脳内アミロイドベータ(Aβ)を測定する検査試薬を、6月から日本で発売すると発表した。この試薬は血液中のAβペプチドの比率を測定することで、アルツハイマー病の特徴の一つである脳内Aβの蓄積状態の把握を補助するもの。
日本における認知症患者数は、2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人に相当する、675万〜730万人に達すると推計され、大きな社会課題となっている。

サイバーダイン PMDAにHAL小型モデルを製造販売承認申請

ロボットスーツ「HAL(ハル)(R)」を製造販売するサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は6月21日、既存の医療品、HAL下肢タイプを使えない小柄な患者向けに開発した小型モデルについて、PMDA(医薬品医療機器総合機構)に製造販売承認申請を提出したと発表した。小型モデルは対象とする体重が15〜50kg、身長が100〜150cm。適用疾患は既存モデルですでに承認を受けている脊髄性筋萎縮症といった神経筋難病(8疾患)と脊髄疾患(2疾患)。今回の小型モデルは欧州、米国、アジアなどの諸外国でも医療機器申請を順次進めていく。

南海電鉄 精神障害者も10月から運賃割引の対象に 5割割引

南海電気鉄道は6月12日、10月から精神障害者を対象とした運賃割引制度を導入すると発表した。対象は全線で、精神障害者保健福祉手帳を持つ人とその介護者に適用する。従来は身体障害者と知的障害者のみに割引制度を適用していた。障害等級1級の精神障害者で介護者が同伴する場合などに、普通乗車券や通勤定期券を5割割り引く。

エーザイ認知症薬レカネマブ 米FDA諮問委が正式承認勧告

米食品医薬品局(FDA)は6月9日、エーザイと米バイオジェンが共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に関する諮問委員会を開き、正式承認を推奨すると勧告した。これを受け、FDAは7月6日までに可否を判断する予定。米国ではレカネマブは2023年1月にFDAが下した”仮承認”ともいえる迅速承認の状況にある。
米国で正式承認されれば日本や欧州など世界で一気に普及が進む可能性がある。レカネマブはFDAが迅速承認した際、提出された治験のデーターでは、早期アルツハイマー病患者に対し、認知機能の悪化スピードを27%遅らせる効果が示されている。

SOMPOケア キッザニア東京に出展 介護福祉士の業務を紹介

SOMPOホールディングス(HD)は、子どもが様々な業種の本格的な就業体験ができるレジャー施設「キッザニア東京」(所在地:東京都江東区)に、介護福祉士の体験を提供するパビリオン「ケアサポートセンター」を7月19日に出展する。パビリオンは、SOMPOホールディングス傘下で介護サービスを手掛けるSOMPOケア(所在地:東京都品川区)が運営する。パビリオンでは要介護者への食事や入浴、移動の手伝いなど介護福祉士の業務内容や最新の介護機器を紹介する。

スズキ データ・テックとハンドル形電動車いすの見守り通信Sで実証

スズキ(本社:静岡県浜松市)は5月23日、データ・テック(本社:東京都大田区)と、ハンドル形電動車いす「セニアカー」の利用者とその家族らに、より安心・安全を提供することを目的に、IoT車載器を活用した見守り通信システムの実証実験を2023年6月より開始すると発表した。全国で、実験期間は2023年6月から10月。
今回の実証機関では、スズキが製造するセニアカーにデータ・テックが開発したIoT車載器「SR-LPWA」を装着し、利用中の位置情報の取得や、転倒検知を行う。取得した位置情報は専用サーバーを介して、あらかじめ登録された家族の持つ見守りアプリで閲覧が可能。また、転倒を検知した際は家族にメール通知を行い、リアルタイムでセニアカーの状態を把握することができる。実証実験を通してセニアカーに求められる機能やサービスを把握し、今後の製品展開につなげていく。

マルハニチロ 中国で冷凍介護食事業 高齢者が食べやすい食事提供

マルハニチロ(本社:東京都江東区)は5月22日、中国現地のグループ会社および現地パートナーとの協業により、中国で冷凍介護食事業を始めると発表した。現地工場で生産し、病院や介護サービス事業者向けに販売する。同社は日本国内で2005年から噛む力や飲み込む力が弱くなった人でも食べやすい冷凍の介護職事業を手掛けている。日本の全人口を上回る規模の高齢者人口を擁する中国だけに、市場拡大に伴う安定した事業が見込めると判断した。
中国都市部を中心に①病院医療向け②シルバーサービス関連施設向け③在宅介護の利用者向けーの3つの販売チャネルを開拓していく。2023年3月から総合病院医療向けは着手、シルバーサービス関連施設向けを6月から開始する。在宅向けも順次試験販売に着手する。
中国では咀嚼力や嚥下機能が低下した高齢者に対し、粘度や固さを変えた、食べやすい食事を提供する病院医療施設は数少なく、在宅介護向け商品のラインアップも限られている。今後一段と高齢化が進む中国では、高齢者が食べやすい介護食需要の大幅な伸びが見込まれる。
国家統計局によると、中国の65歳以上の人口は2021年末時点で、中国全人口の14.2%に相当する約2億56万人に上り、2035年には60歳以上の人口が4億人を超える見通し。

エーザイ アルツハイマー病薬「レカネマブ」 英国で販売承認申請

エーザイ(本社:東京都文京区)は5月22日、米国バイオジェン(本社:米マサチューセッツ州ケンブリッジ)と共同開発する早期アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)に販売承認申請した。MHRAはレカネマブについて、革新的な医薬品の発売までの時間を短縮するプログラム「ILAP」に指定した。
レカネマブは早期アルツハイマー病の患者を対象としており、症状の悪化を27%抑えるとされる。脳内に蓄積されるアルツハイマー病の原因物質の一つ、たんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」を取り除く効果があるという。
レカネマブは、米国では条件付き承認にあたる「迅速承認」を得ているほか、日本、欧州、中国、カナダでも承認申請している。