参天製薬 近視抑制点眼薬を承認申請 国内初 子ども想定

参天製薬(本社:大阪市北区)は2月28日、近視の進行を抑える点眼薬について、国内での製造販売承認を申請したと発表した。子どもへの処方を想定したもので、承認されれば国内初の近視抑制薬になるという。治験では良好な結果を得ているとしている。同社では中国などでも承認申請を予定している。

ホンダ 充電できる燃料電池車 今夏から日本で発売

ホンダ(本社:東京都港区)は2月28日、新型の燃料電池車(FCV)、多目的スポーツ車(SUV)「CR-V e-FCEV」(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」を米国で生産して輸入、2024年夏より日本で発売すると発表した。燃料電池はゼネラル・モーターズ(GM)と共同開発した。価格は現時点では未定。
この新型車両は、日本勢で初めて充電できるプラグイン機能を備えたFCVだ。水素は約3分で満充填にできるほか、電池だけで60km以上走れるという。

日産自 27年度に自動運転を事業化「レベル4」も視野に

日産自動車(本社:横浜市西区)は2月28日、日本国内において自社開発のドライバーレス自動運転によるモビリティサービスの事業化に向けたロードマップを発表した。
2024年度に横浜市・みなとみらい地区でミニバン「セレナ」をベースに自動運転車両での走行の実証実験を開始。2025〜2026年度は桜木町や関内を含む横浜市のより広いエリアで最大20台規模で実証実験を実施。2027年度めどに事業化させ、横浜を含む複数の市町村で数十台規模での事業化を目指す。
また、将来的には特定条件下で運転を完全自動化する「レベル4」での対応も視野に入れる。

23年新築マンション 全国平均で15.4%高の5,911万円

不動産経済研究所のまとめによると、2023年の新築マンションの発売価格は全国平均で1戸当たり前年比15.4%高の5,911万円だった。7年連続で過去最高を更新した。建築資材や人件費などの値上がりに加え、東京都心で富裕層向け超高額物件の発売が相次ぎ、平均価格を押し上げた。
地域別にみると、首都圏は前年から3割上昇し8,101万円、このうち東京23区内は同4割上昇し1億1,483万円となり、初めて1億円を超えた。近畿圏も同0.7%上昇し4,666万円、名古屋市も同14.5%上昇し4,108万円となった。

スギHD 「阪神調剤薬局」のI&Hを買収 全国に店舗網拡大

スギホールディングス(HD)(本社:愛知県大府市)は2月27日、全国で「阪神調剤薬局」を展開するI&H(本社:兵庫県芦屋市)を連結子会社化すると発表した。8月30日付で、議決権ベースで61.89%の株式を取得する。取得価額は非公表。これにより、調剤薬局の店舗網を全国に広げる。
スギHDはドラッグストア「スギ薬局」などを中部、関東、関西を中心に約1,700店展開している。I&Hは全国で阪神調剤薬局などを500店超を展開する。両社の直近の売上高を単純合算すると年間9,000億円に迫り、大手のサンドラッグを上回る規模になる。

トヨタ 豊田織機のエンジン不正で停止ライン3/4から稼働

トヨタ自動車は2月28日、停止していた2工場・2ライン(いなべ第1ライン、岐阜車体1ライン)を3月1日から生産再開すると発表した。これにより、トヨタは国内全工場の生産を再開する。これは国土交通省が27日、豊田自動織機のエンジン不正により稼働停止していた生産ラインについて、道路運送車両法の基準への適合が確認されたと出荷停止を解除したことを受けたもの。

東電 原発処理水4回目放出開始3/16までに7,800㌧予定

東京電力ホールディングス(HD)は2月28日午前、福島第1原子力発電所にたまる処理水の4回目の放出を開始した。今回はこれまでと同様に1日460トンのペースで放出。3月16日ごろまでに7,800トンを放出する予定。これまで初回の2023年8〜9月に7,788トン、2回目の10月に7,810トン、3回目の11月に7,753トンの計2万3,351トンを放出している。

ベネッセHDとSBロボ 生成AI搭載の幼児向け会話ロボ開発

ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)とソフトバンクロボティクス(本社:東京都港区)は2月27日、生成AIを搭載した幼児向け会話形新サービスAI「しまじろう」を共同開発したと発表した。
「AIしまじろう」は、専用のスマートフォンアプリとスマートフォンをホールドできる専用の「しまじろうぬいぐるみ」を組み合わせて使用する。しまじろうの声を再現したAIしまじろうと、子どもが自由に会話できる「おしゃべり」機能や、子どもが一人でも飽きずに取り組める「あそび」機能を搭載している。

ブリヂストン 中国でトラック・バス用タイヤから撤退

ブリヂストンは2月27日、中国でのトラック・バス用タイヤの生産・販売から撤退すると発表した。現地メーカーとの価格競争が激しく採算難のため。同社が強みを持つ乗用車向けの高機能タイヤに経営資源を集中する。
この方針に基づき、同社の子会社で中国でのタイヤ販売を担う普利司通投資(BSCN、所在地:上海市)は2024年上期中にトラック・バス用タイヤの販売を終了する。これに先立ち、BSCNの子会社で、タイヤ製造の普利司通輪胎(BSSY、所在地:遼寧省)は、すでに1月中にトラック・バス用タイヤの生産を終えている。

23年日本の広告費3%増で過去最高 ネット広告45.5%に

電通によると、2023年の日本の広告費が前年比3%増の7兆3,167億円だった。インターネット広告費が同7.8%増の3兆3,330億円と好調で、全体に占める割合は前年から2ポイント上昇し45.5%に高まった。半面、新聞、雑誌、テレビ、ラジオの「マスコミ4媒体」の広告費は同3.4%減の2兆3,161億円だった。

神戸製鋼 中国の宝武Gと車用アルミパネル合弁事業で合意

神戸製鋼所は2月26日、中国・天津市で同社が100%出資するアルミパネルの製造・販売を手掛ける神鋼汽車●材(天津)有限公司が、中国鉄鋼業最大手の中国宝武鋼鉄集団有限公司が過半出資する宝武●業科技有限公司(所在地:中国河南省)とアルミパネルの製造・販売を担う合弁会社を設立する方向で、詳細な事業化調査を進めることで合意したと発表した。両社は脱炭素に向け、2024年中の自動車用アルミパネルの設立を目指す。●は「金」へんに「呂」。

1月世界粗鋼生産1.6%減 中国7%減で2カ月連続減

世界鉄鋼協会のまとめによると、1月の世界(71カ国)の粗鋼生産は前年同月比1.6%減の1億4,810万トンとなり、2カ月連続で前年同月を下回った。世界首位の中国が長引く景気減速を反映し、同約7%減少したことが主要因。世界2位のインドは同7.3%増の1,250万トンと増加基調が続いたが、補いきれなかった。

ソフトバンク, エヌビディア 新団体設立を発表 11社が参加

携帯大手のソフトバンクと米国の半導体大手エヌビディアは2月26日、AIの膨大なデータの処理に携帯電話の基地局を活用しようと、新たな業界団体を設立すると正式に発表した。団体にはエクソン、ノキア、マイクロソフト、アマゾンウエブサービス(AWS)、サムスン電子など11社が参加し、世界標準化を目指す。AIの運用に必要となる膨大なデータの処理を大規模なデータセンターを介さずに、携帯電話の基地局で分散化させる技術の実用化を目指す。

オムロン 国内外で2,000人削減へ 中国向けFA事業不振で

オムロンは2月26日、ファクトリーオートメーション(FA)機器事業が中国向けを中心に振るわないことから、国内外で合計2,000人の人員を削減すると発表した。国内では40歳以上の正社員などを対象に、4月から5月末まで約1,000人の希望退職を募る。同社が大規模な人員削減に踏み切るのは2002年以来で、1933年の創業以来2回目。

スバル 群馬県内の3工場 13日ぶり2/26稼働再開

SUBARU(スバル)は2月26日、停止していた群馬県内の3工場について稼働を再開したと発表した。稼働は13日ぶり。同社は13日夕方、完成車を生産している矢島工場(所在地:群馬県太田市)で発生した事故を受けて、本工場(所在地:群馬県太田市)と矢島工場、大泉工場(所在地:群馬県大泉町)の3工場の稼働を停止していた。

鳥貴族HD 台湾・香港へ出店 米国でも直営店準備

鳥貴族ホールディングス(HD)は2月26日、運営する焼鳥店「鳥貴族」の海外3カ国・地域への展開計画を明らかにした。台湾と香港に出店するほか、米国でも直営店を出す準備を進めている。
台湾では養鶏や外食事業を手掛ける大成長城企業のグループ会社、都城実業と合弁会社「鳥貴族」(所在地:台北市)を4月に設立する。新会社の資本金は6,500万台湾ドル(約3億800万円)で、鳥貴族HDと都城実業が「折半出資する。合弁会社を通じて台湾における店舗開発を進める。香港では食品製造・販売の四洲集団とフランチャイズチェーン(FC)契約を締結し、四洲集団が香港で鳥貴族の店舗を展開する。出店時期は未定。
新型コロナウイルス禍を経て、回復しつつあるインバウンド(訪日外国人)需要を通して、ブランドの認知度が高まっていると判断し、同事業のグローバル化を急ぐ。

KDDI ソニーG・ホンダのEVに高速通信回線提供 で協業

KDDIは2月26日、ソニーグループとホンダが折半出資するソニー・ホンダモビリティと協業すると発表した。2025年に発売予定の電気自動車「(EV)「AFEELA(アフィーラ)」に、KDDIは車内で高画質の映画やゲームなどのエンタメを楽しむための高速の通信環境を提供する。日本では同社の高速通信規格「5G」、海外では同社と連携する各国の通信キャリアの回線を使えるようにする。

イオン ウエルシアHDとツルハHDの経営統合を検討

流通大手イオンは2月26日、イオン傘下でドラッグストア業界首位のウェルシアホールディングス(HD)と2位のツルハホールディングス(HD)の経営統合を経営統合を検討していることを明らかにした。この統合が実現した場合、売上高が2兆円規模の巨大ドラッグストアが誕生することになる。

月探査機「SLIM」再起動しデータ受信再開へ JAXA

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2月26日、月面探査機「SLIM(スリム)」から再びデータを受信したと明らかにした。25日午後7時すぎ、スリムからデータを受信したという。
月は約2週間毎に昼と夜が入れ替わる。昼の温度はセ氏110度、夜はマイナス170度にもなる。着陸地点は1月末から夜だったが、昼を迎えて太陽電池が発電を再開した。極めて低い温度になる夜を乗り越える設計にはしていなかったが、性能が想定を上回った。ただ、高温状態での運用を避けるため今回は通信を終え、機体の温度が十分に下がった段階で観測を再開する計画。
スリムは1月20日、目標地点から半径100m以内の”ピンポイント着地”に成功。だが、機体が太陽電池が西側を向く格好で着地したことから、太陽が沈んだ1月31日にいったん”休眠状態”にし、再起動を目指していた。