ライオン デイサービス向け口腔ケアサポート『D-サポ』提供開始

ライオン(本社:東京都台東区)は7月11日、デイサービス向け口腔ケアサポートサービス『D-サポ』の提供を同日から開始すると発表した。2030年に向けたオーラルヘルス領域の活動「LIONオーラルヘルスイニシアチブ」の一環。
歯科衛生士が定期的にデイサービスを訪問して介護保険の「口腔機能向上加算」の取得をサポートし、利用者である高齢者の口の健康の維持・改善に向けた習慣づくりを後押しする。

エーザイCEO レカネマブ30〜32年度に年商1兆円実現も

エーザイ(本社:東京都文京区)は7月7日、米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」が米食品医薬品局(FDA)から、正式承認されたことを受け、東京都内で記者会見した。内藤晴夫最高経営責任者(CEO)はレカネマブ開発の意義や業績への期待、今後の生産体制などについて、大要次の通り語った。
①レカネマブは2025〜2026年あたりから投与対象の患者は拡大していくと予測している②有病者のうち投与対象者になる人を1〜2%と想定し、一定の価格を掛けて予測すると、2030〜2032年度ぐらいにグローバルで年間売上高1兆円を実現できる③レカネマブの価値は、介護負担を軽減するという点にもある。患者の家族が仕事を辞めて介護に専念して就労機会を失っている場合もある④本格的な商用化段階を迎え、現在の原薬と製剤をバイオジェンの2工場体制から、第3の製造拠点も考えているーなどを明らかにした

エーザイの認知症薬「レカネマブ」米FDAが正式承認 保険適用へ

米食品医薬品局(FDA)は7月6日、エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病認知症新薬「レカネマブ」を正式承認した。これにより、レカネマブは病気の進行スピードを緩やかにする効果を証明した初の医薬品となる。今回正式承認されたことで、今後は米国の高齢者向けの公的医療保険の対象となり、急速な普及が見込まれる。

パソナG ユニタールと避難民・女性らのIT研修・就労支援で覚書

パソナグループは6月28日、途上国の人材育成を担う国連訓練調査研究所(UNITAR=ユニタール)との間で、女性や若者のデジタルスキル向上と就労支援に関する覚書を結んだ。ユニタールが自立支援の必要なウクライナからの避難民やアフリカのサブサハラ(サハラ砂漠以南)の若者らを選び、パソナグループがITリテラシー向上のためのオンライン研修を実施する。2023年度内に計5,500人に研修し、その後の就労支援も担う。

大塚HD アルツハイマー病関連薬を厚労省に年内に承認申請

大塚ホールディングス(HD)傘下の大塚製薬は6月27日、抗精神病薬「レキサルティ」にアルツハイマー型認知症に伴う行動障害の治療薬としての効能を追加するため、厚生労働省に年内に承認申請すると発表した。国内での最終段階の臨床試験(治験)で有効性を確認できたとしている。レキサルティは5月、米食品医薬品局(FDA)から効能追加の承認を得ている。
国内でのアルツハイマー型認知症に伴う暴力などの行動障害を持つ55〜90歳の患者410人を対象に実施した治験で、行動障害の頻度や重症度が、偽薬投与の患者に比べて改善したという。

シスメックス 微量の血液から脳内Aβの蓄積状態を測定する検査試薬

シスメックス(本社:神戸市)は6月22日、微量の血液からアルツハイマー病の原因となる脳内アミロイドベータ(Aβ)を測定する検査試薬を、6月から日本で発売すると発表した。この試薬は血液中のAβペプチドの比率を測定することで、アルツハイマー病の特徴の一つである脳内Aβの蓄積状態の把握を補助するもの。
日本における認知症患者数は、2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人に相当する、675万〜730万人に達すると推計され、大きな社会課題となっている。

サイバーダイン PMDAにHAL小型モデルを製造販売承認申請

ロボットスーツ「HAL(ハル)(R)」を製造販売するサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は6月21日、既存の医療品、HAL下肢タイプを使えない小柄な患者向けに開発した小型モデルについて、PMDA(医薬品医療機器総合機構)に製造販売承認申請を提出したと発表した。小型モデルは対象とする体重が15〜50kg、身長が100〜150cm。適用疾患は既存モデルですでに承認を受けている脊髄性筋萎縮症といった神経筋難病(8疾患)と脊髄疾患(2疾患)。今回の小型モデルは欧州、米国、アジアなどの諸外国でも医療機器申請を順次進めていく。

南海電鉄 精神障害者も10月から運賃割引の対象に 5割割引

南海電気鉄道は6月12日、10月から精神障害者を対象とした運賃割引制度を導入すると発表した。対象は全線で、精神障害者保健福祉手帳を持つ人とその介護者に適用する。従来は身体障害者と知的障害者のみに割引制度を適用していた。障害等級1級の精神障害者で介護者が同伴する場合などに、普通乗車券や通勤定期券を5割割り引く。

エーザイ認知症薬レカネマブ 米FDA諮問委が正式承認勧告

米食品医薬品局(FDA)は6月9日、エーザイと米バイオジェンが共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に関する諮問委員会を開き、正式承認を推奨すると勧告した。これを受け、FDAは7月6日までに可否を判断する予定。米国ではレカネマブは2023年1月にFDAが下した”仮承認”ともいえる迅速承認の状況にある。
米国で正式承認されれば日本や欧州など世界で一気に普及が進む可能性がある。レカネマブはFDAが迅速承認した際、提出された治験のデーターでは、早期アルツハイマー病患者に対し、認知機能の悪化スピードを27%遅らせる効果が示されている。

SOMPOケア キッザニア東京に出展 介護福祉士の業務を紹介

SOMPOホールディングス(HD)は、子どもが様々な業種の本格的な就業体験ができるレジャー施設「キッザニア東京」(所在地:東京都江東区)に、介護福祉士の体験を提供するパビリオン「ケアサポートセンター」を7月19日に出展する。パビリオンは、SOMPOホールディングス傘下で介護サービスを手掛けるSOMPOケア(所在地:東京都品川区)が運営する。パビリオンでは要介護者への食事や入浴、移動の手伝いなど介護福祉士の業務内容や最新の介護機器を紹介する。

スズキ データ・テックとハンドル形電動車いすの見守り通信Sで実証

スズキ(本社:静岡県浜松市)は5月23日、データ・テック(本社:東京都大田区)と、ハンドル形電動車いす「セニアカー」の利用者とその家族らに、より安心・安全を提供することを目的に、IoT車載器を活用した見守り通信システムの実証実験を2023年6月より開始すると発表した。全国で、実験期間は2023年6月から10月。
今回の実証機関では、スズキが製造するセニアカーにデータ・テックが開発したIoT車載器「SR-LPWA」を装着し、利用中の位置情報の取得や、転倒検知を行う。取得した位置情報は専用サーバーを介して、あらかじめ登録された家族の持つ見守りアプリで閲覧が可能。また、転倒を検知した際は家族にメール通知を行い、リアルタイムでセニアカーの状態を把握することができる。実証実験を通してセニアカーに求められる機能やサービスを把握し、今後の製品展開につなげていく。

マルハニチロ 中国で冷凍介護食事業 高齢者が食べやすい食事提供

マルハニチロ(本社:東京都江東区)は5月22日、中国現地のグループ会社および現地パートナーとの協業により、中国で冷凍介護食事業を始めると発表した。現地工場で生産し、病院や介護サービス事業者向けに販売する。同社は日本国内で2005年から噛む力や飲み込む力が弱くなった人でも食べやすい冷凍の介護職事業を手掛けている。日本の全人口を上回る規模の高齢者人口を擁する中国だけに、市場拡大に伴う安定した事業が見込めると判断した。
中国都市部を中心に①病院医療向け②シルバーサービス関連施設向け③在宅介護の利用者向けーの3つの販売チャネルを開拓していく。2023年3月から総合病院医療向けは着手、シルバーサービス関連施設向けを6月から開始する。在宅向けも順次試験販売に着手する。
中国では咀嚼力や嚥下機能が低下した高齢者に対し、粘度や固さを変えた、食べやすい食事を提供する病院医療施設は数少なく、在宅介護向け商品のラインアップも限られている。今後一段と高齢化が進む中国では、高齢者が食べやすい介護食需要の大幅な伸びが見込まれる。
国家統計局によると、中国の65歳以上の人口は2021年末時点で、中国全人口の14.2%に相当する約2億56万人に上り、2035年には60歳以上の人口が4億人を超える見通し。

エーザイ アルツハイマー病薬「レカネマブ」 英国で販売承認申請

エーザイ(本社:東京都文京区)は5月22日、米国バイオジェン(本社:米マサチューセッツ州ケンブリッジ)と共同開発する早期アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)に販売承認申請した。MHRAはレカネマブについて、革新的な医薬品の発売までの時間を短縮するプログラム「ILAP」に指定した。
レカネマブは早期アルツハイマー病の患者を対象としており、症状の悪化を27%抑えるとされる。脳内に蓄積されるアルツハイマー病の原因物質の一つ、たんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」を取り除く効果があるという。
レカネマブは、米国では条件付き承認にあたる「迅速承認」を得ているほか、日本、欧州、中国、カナダでも承認申請している。

倒産 4月も600件超え, 全業種で前年超え, 負債総額2,000億円超え

帝国データバンクのまとめによると、4月の全国企業倒産は前年同月比25.3%増の610件となり、12カ月連続で前年同月を上回った。3月と比べると190件(23.8%減)少なく、3カ月ぶりに前月を下回ったが、2カ月連続で600件を超えた。負債総額は前年同月比189.9%増の2,088億700万円となり、3カ月連続で前年同月を上回った。単月での負債が2,000億円を超えたのは2022年6月以来。
①全業種で倒産件数が前年同月を上回った。件数が最も多かったのは「サービス業」(4.3%増)、「建設業」(56.5%増)、サービス業は14カ月連続で前年同月を上回った。②「不況型倒産」の合計が490件で全体の80.4%を占めた。③「破産」が576件に上り、8カ月連続で前年同月比2ケタの増加率となった。④規模別にみると、負債5,000万未満の倒産が334件で、小規模な倒産増加が目立った。

大塚製薬の統合失調薬 アルツハイマー病治療で米FDAが承認

大塚ホールディングス(HD、本社:東京都千代田区)傘下の大塚製薬は5月11日、米食品医薬品局(FDA)から、アルツハイマー病に伴ってみられる暴力などの行動障害の治療薬として、統合失調症薬「レキサルティ」が承認を得たと発表した。アルツハイマー病の行動障害向けの薬は米国で初という。レキサルティは大塚製薬が創薬し、2015年に米国で成人のうつ病や統合失調症の治療薬として発売した。現在約60カ国・地域に供給している。
アルツハイマー病は認知症全体の6割強を占めるとされ、薬の服用により介護の負担を減らせる可能性がある。日本でもアルツハイマー病向けの承認申請する予定で、最終段階の治験を行っている。

平和堂 尼崎社協と連携し兵庫県内3店舗でフードドライブ開始

「もったいない」を「ありがとう」に、サスティナブルな社会の実現へ、食品ロスの削減や資源の有効活用の取り組みが広がりをみせている。
平和堂(本社:滋賀県彦根市)は5月9日、社会福祉法人 尼崎市社会福祉協議会と連携し、5月10日から兵庫県内全3店舗でフードドライブを開始すると発表した。毎月第2水曜日〜翌週火曜日に実施。実施店舗はアル・プラザつかしん、アル・プラザあまがさき、フレンドマート尼崎水堂店。受付できる対象品は、家庭で使わずに余っている食品、調味料、飲料など。常温保存が可能なもの。賞味期限が1カ月以上あるもの。成分またはアレルギー表示のあるもの。日本語表記があるもの。尼崎社協 子ども家庭支援グループが運営する。

日本特殊陶業 在宅高齢者の会話サービスで新会社設立

Niterraグループ、日本特殊陶業(本社:名古屋市東区)は4月26日、在宅高齢者の日常生活支援の一環として、高齢者の会話量を増やしたり、健康に関する情報を提供したりするデジタル上のコミュニケーションサービスで新会社「YORICOM」(ヨリコム、本社:愛知県小牧市)を設立したと発表した。
新会社の資本金は500万円。2023年4月3日設立した。AIとキャラクターを組み合わせた、バーチャルアシスタントによる「寄り添いコミュニケーション」の事業活動を展開する。

豊中市とNEC フレイル・介護予防で新サービス実施

大阪府豊中市と日本電気(本社:東京都港区、以下、NEC)は3月20日、豊中市が高齢者向けに実施しているフレイル・介護予防の新たな取り組みとして、デジタル技術を活用して健康・生活課題を収集・分析し、健康状態を見える化するサービスを4月3日から順次開始すると発表した。
より効果的なセルフケアを前提とした、誰も取り残されない介護予防の実現を目指して、NEC独自の歩行姿勢測定システムなどにより、最大約70項目の多面的なデータを収集。このデータをもとに身体機能や食習慣、社会参加などの現状を見える化し、本人に分かりやすく伝える「当日フィードバック帳票」を測定時に、その場で提供する。デジタル技術を活用した歩行姿勢測定と当日フィードバック帳票による自治体のフレイル・介護予防策は関西初。

マクニカ,ユカイ工学とホーム入居者の自立促す実証

半導体、サイバーセキュリティなどソリューションプロバイダーのマクニカ(本社:横浜市)とユカイ工学(本社:東京都新宿区)は3月14日、協業して住宅型老人ホームの入居者の自立を促し、スタッフの業務環境を改善するための実証実験を、同日開始すると発表した。
介護施設に居住する高齢者(2施設・各5世帯)に実証実験のモニターになってもらい、施設スタッフとのコミュニケーションに活用する。
この実証実験は神奈川県が運営する、ポストコロナを見据えた新たな事業連携プロジェクト「BAK NEW NORMAL PROJECT 2022」で採択されたもの。神奈川県内の介護施設を運営する聖隷藤沢ウェルフェアタウン、ヴィンテージ・ヴィラ横浜の協力のもと行われる。
住宅型老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は、個室中心の居住空間のため、常駐スタッフが少ない。そのため個別ケアのようなサービスを提供するにはスタッフの業務負荷が大きくなる。こうした課題を解決しようというもの。

エーザイ 認知症薬「レカネマブ」世界売上高1兆円

エーザイ(本社:東京都文京区)の内藤晴夫CEO(最高経営責任者)は3月9日、アルツハイマー治療薬「レカネマブ」の2030年度の世界売上高が1兆円規模になるとの見方を示した。
レカネマブは最終段階の臨床試験(治験)で、早期のアルツハイマー病患者の症状悪化スピードを27%緩やかにする効果を示した。これを受け同社は米国、欧州、日本でレカネマブの製造・販売承認を申請しており、今後高齢化が進む東南アジアなど新興国でも販売したい考え。レカネマブの投与対象者は2030年に250万人になるとみている。