JR西日本/東海 年末年始新幹線予約 前年比約2倍,コロナ沈静で

JR西日本とJR東海は12月14日、年末年始の12月28日から1月5日までの9日間について新幹線などの予約状況を発表した。東海道・山陽新幹線の指定席の予約状況は13日時点で、前年と比べおよそ2倍に増え、座席の予約率は31%になっているという。予約のピークはいずれも下りが12月29日、上りが1月3日だが、現時点で座席にはまだ余裕があるとしている。また、山陽新幹線については、年末年始の需要の回復が見込めるとして、運転本数はコロナ禍前の2019年の95%まで戻るとみている。
指定席の予約状況が増えていることについて両社は、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で激減、沈静化しつつあるため、久しぶりに帰省や旅行などで利用する人が増えていることが要因としている。

近鉄除き鉄道各社 大晦日の終夜運転行わず コロナで2年連続

JR西日本、阪急、阪神、京阪、南海など関西の鉄道各社は大晦日の深夜から元日早朝までの終夜運転を2年連続で行わないと発表した。一方、近鉄は2年ぶりに実施を決め、対応が分かれた。
終夜運転を行わないのは、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が広がりつつある中、初詣、年越しイベントが重なることで、感染リスクが高まると判断した。

関西スーパーの統合 大阪高裁認める 神戸地裁決定覆す

大阪地裁は12月7日、神戸地裁が命じた関西スーパーマーケットとエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の食品スーパー2社との経営統合手続きの差し止めの仮処分を取り消し、関西スーパーの抗告を認める司法判断を下した。地裁の判断を覆した形で、これにより関西スーパーは統合手続きを進めることができる。
高裁の決定に不服がある場合、経営統合手続きの差し止めを求めたオーケー側は、最高裁の最終判断を仰ぐ「特別抗告」などを5日以内に申し立てることができる。こうした手続きは憲法違反や判例違反がある場合などに限られている。

パナソニック 顔認証とAR活用の観光実証を大阪・道頓堀で実施

パナソニック(本社:大阪府門真市)とパナソニックシステムソリューションズジャパン(本社:東京都中央区)は12月6日、アフターコロナにおける安心・安全な観光の実現と観光地の回遊を促す新しい取り組みとして、非接触・顔認証技術とAR技術を活用した実証実験を12月7日から12月26日まで、大阪・道頓堀商店街(所在地:大阪市中央区)で実施すると発表した。
今回の実証実験ではコロナ禍での地域経済の落ち込み売り上げ減少などの課題に対する地域振興策として実施する。道頓堀商店街の「飲食」「物販」「エンタメ・伝統芸能」「アクティビティ・体験」という4つのジャンルから同実証実験に参加する合計17店舗(顔認証決済は12店舗)にスマートフォン向けアプリを提供。アプリを利用することによって、非接触で安心・安全な顔認証決済・スタンプラリーの体験と、バーチャル商店街、ARフォトウォーク、みんなの投稿などのサービスによる道頓堀商店街への興味喚起や回遊促進を図る。

21年新規上場137社うち関西企業わずか17社,14年ぶり高水準も

日本取引所グループによると、2021年新たに国内の株式市場に上場する企業数は、デジタル技術を活用したビジネスが増えていることなどを背景に、全国で前年比35社増の137社となる見込み。このうち関西に本社がある企業は17社で、2007年以来、14年ぶりの高水準となる見通しだ。
ただ、新規上場全体のうち、関西企業が占める割合はおよそ12%にとどまっていて、ベンチャー企業のさらなる育成や誘致、環境づくりが今後の課題となりそうだ。

大阪「うめきた2期」米ヒルトンなど3ホテルが24年以降開業

オリックス不動産、三菱地所などは11月24日、JR大阪駅北側の再活エリア「うめきた2期」で、米ヒルトンと阪急阪神ホテルズが計3つのホテルを2024年以降に順次開業すると発表した。ヒルトンの最上級ブランド「ウォルドーフ・アストリア」(252室)が2025年度上期に大阪に登場する。ヒルトンは地域ごとに特色を持たせた「キャノピー」(308室)も2024年度上期に北街区に設ける。日本初進出ブランドとなる。阪急阪神ホテルズは南街区に482室のホテルを2024年度下期に開業する。

大阪メトロなど 「レベル4」の自動運転バスの実証実験

大阪メトロ(大阪市高速電気軌道)は11月22日、関西電力、NTTドコモなど9社と自動運転バスの実証実験を始めると発表した。2025年の大阪・関西万博会場を想定した1周約400mの専用のテストコースで、一定の条件で運転を完全自動化する「レベル4」相当の走行を試す。実証実験は2022年3月ごろに実施する。高速通信規格「5G」を利用した運行状況の管理や人工知能(AI)による信号の識別などを検証する。万博の交通手段として導入を目指す。実証実験には一般からモニターを募集する。

JR西日本 中間686億円の最終赤字 利用客回復遅れで 2期連続

JR西日本(本社:大阪市北区)の2021年4~9月期の中間決算は、売上高が前年同期比8.6%増の4,368億円となったが、最終的な損益は686億円の赤字となった。中間決算が赤字となるのは2期連続。緊急事態宣言の影響で旅行や出張の自粛、在宅勤務の奨励などにより、新幹線や在来線で通勤客をはじめ利用客の回復が遅れていることが最大の要因。ただ、賞与や広告宣伝費の見直しなどを進めた結果、赤字幅は前年同期比で縮小した。

閉校の柏原東高同窓会 ベトナムの小学校新設に800万円寄付

大阪府立高校再編整備の一環で、今年度限りで閉校する柏原東高(所在地:柏原市)の同窓会が、ベトナムの公立小学校に、積み立てられた同窓会費800万円を寄付した。寄付したのは貧困家庭の児童らが通うティエンソン小学校キムソン分校。柏原東高の愛称「カシトン」にちなみ、「キムソンカシトン分校」と名前を変えた。
従来のキムソン分校は老朽化が激しく、トイレも安全な飲み水もない小学校だったが、新設された分校校舎はトイレや、浄化槽付きの井戸が整備された。

関空から入国した外国人 10月は5,381人で9月のおよそ2倍に

大阪出入国在留管理局関西空港支局によると、10月に関西空港から入国した外国人は5,381人で前年同月と比べると99.2%減となった。
ただ、日本政府が10月1日から入国制限を原則緩和し、中長期の在留資格を持つ外国人の新規入国を認めたことに伴い、9月と比べるとおよそ2倍に増えていることが分かった。