タイ 3月自動車生産台数23%減 8カ月連続マイナス

タイ工業連盟(FTI)のまとめによると、3月の同国の自動車生産台数は前年同月比23%減の13万8,331台にとどまった。この結果、8カ月連続のマイナスとなり、減少に転じた2023年8月以降、減少幅は最大を更新した。国内向け販売が同41%減の4万6,523台と低調だったことに加え、周辺国への輸出も伸び悩んでいる。

トヨタ 中国テンセントとEVソフトウェア分野で連携

トヨタ自動車は4月25日、中国のネット大手、テンセント(騰訊控股)と戦略提携すると発表した。AI(人工知能)やビッグデータなど、トヨタが中国で販売する電気自動車(EV)に搭載するソフトウェア分野で連携、協力する。トヨタは次世代車の要となる車載ソフトで中国企業と連携し、開発速度を引き上げる。今年中に共同開発したソフトなどを搭載した車両を市場投入する計画。

タカラレーベン 総戸数924戸 フジタとのベトナム事業竣工

タカラレーベン(本社:東京都千代田区)は4月24日、ベトナム・ハイフォン市でフジタ(本社:東京都渋谷区)と共同開発中の分譲マンションプロジェクト「THE MINATO RESIDENCE」が竣工したと発表した。同プロジェクトは開発・建築・管理まですべてがオール日系で担う初の大規模マンションプロジェクト。敷地面積1万2,760㎡、鉄筋コンクリート造、地上26階建て(2棟構成)で、総戸数924戸。
立地はLach Tray(ラックチャイ)川沿いに位置する新市街地エリア。周辺には高級ヴィラ、日系ホテルや商業施設も揃っている。また、日本人をはじめ多くの外国人が居住するエリアとしてハイフォン市内でも知名度が高い。

大林組 建設工事でGX建設機械の導入開始 脱炭素化を推進

大林組(本社:東京都港区)は4月25日、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、2024年度より国内建設工事で20t級のバッテリー式油圧ショベルをはじめとしたGX建設機械の導入を開始すると発表した。まず首都圏のトンネル工事でバッテリー式20t級油圧ショベルに続き、これまで採用実績がなかった移動式クレーンなどのGX建設機械の導入も予定している。

ソーラーフロンティア,東急G 太陽光発電設備譲渡契約締結

出光興産の100%子会社、ソーラーフロンティア、東急、東急パワーサプライは4月25日、東急グループの脱炭素社会実現に向けた再生可能エネルギー確保のため、3月に太陽光発電所設備譲渡基本契約を締結したと発表した。ソーラーフロンティアと東急グループが協業し、2026年度までに合計30MWの太陽光発電所の開発を目指す。この協業により、東急グループは2026年度までに約4,000t-CO2のCO2排出量を削減できる見込み。

TOYOなど アンモニア原料の小型水素製造装置で覚書

東洋エンジニアリング(以下、TOYO)、日本精線、中部電力、中部電力ミカライズの4社は4月24日、水素のさらなる利活用を進めるため、アンモニアを原料に水素を製造する小型アンモニアクラッキング装置の実用化を目的とした共同検討に関する覚書を締結したと発表した。
TOYOと日本精線は同装置の機器の開発を担う。中部電力と中部電力ミカライズは同装置に関する市場調査や経済性評価を実施するとともに、実用化に必要な技術要件を検討する。

ホンダ カナダでEVと電池生産 総投資額1兆7,000億円

ホンダ(本社:東京都港区)は4月25日、カナダ・オンタリオ州でEV(電気自動車)と電池を生産する工場を建設する方針を発表した。総投資額は150億カナダドル(1兆7,000億円)。カナダ政府などから補助金を受ける方向で協議を進めている。ホンダの三部社長が、カナダのトルドー首相とともに記者会見し、明らかにした。
EVの生産台数は年間24万台を想定しており、2028年に稼働させる計画。さらにホンダは電池の主要部材も、正極材は韓国のPOSCO Future M Co/.Ltd.と、セパレータは旭化成とそれぞれカナダで合弁で生産することを同日、発表した。電池の現地生産によって、コストをこれまでと比べおよそ20%削減できると見込んでいる。
ホンダは2040年に、販売する新車のすべてをEVとFCV(燃料電池車)にする目標を掲げている。

完全自動運転車両の開発目指すTuring 30億円を調達 

生成AIを活用した完全自動運転車両の開発に取り組むスタートアップ、Turing(所在地:東京都品川区、以下、チューリング)は4月23日、独立系ベンチャーキャピタルANRI(本社:東京都港区、以下、ANRI)をリード投資家とした複数のベンチャーキャピタル、事業会社、個人投資家からの出資により、30億円を調達したと発表した。
出資したのはデジタルハーツホールディングス(本社:東京都新宿区)、DEMENSION、未来創造キャピタル、みずほキャピタル、NTTドコモ・ベンチャーズ、ヤンマーベンチャーズ、Z Venture Capitalなど。

エーザイ「レカネマブ」24年1〜3月売上収益28.3億円

エーザイ(本社:東京都文京区)は4月24日、早期アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の2024年1〜3月の売上収益が28億3,000万円(速報値)になったと発表した。2023年10〜12月と比べ約2.7倍に上った。レカネマブは米国で2023年7月に正式承認され、日本では同年12月に発売された。

トヨタ23年度世界販売 過去最高の1,030万台 計画には未達

トヨタ自動車の2023年度の世界販売および世界生産はいずれも7〜9%増加し過去最高だった。世界販売は前年度比7%増の1,030万9,457台、世界生産は9%増の997万1,739台。海外販売は7%増の877万9,639台と、3年連続で前年度を上回った。
ただ、販売および生産ともに年度計画には届かなかった。新型コロナウイルスの収束や半導体不足の緩和が回復に寄与したものの、ダイハツ工業の認証不正などが響いた。

リサイクル樹脂・リユース電池使用のスマートベンチ開発

フクビ化学工業(本社:福井市)、長瀬産業(本社:東京都千代田区)、キャプテックス(本社:愛知県岡崎市)は4月23日、リサイクル樹脂、リユース電池を使用した環境配慮型のスマート電池を共同開発し、3月より実証実験を開始したと発表した。実証機は静岡県裾野市に設置され、利便性・安全性等の実証を経て、2025年度の実用化を目指す。
スマートベンチの設計および自治体を中心とした拡販はフクビ化学工業、搭載されるリユース電池の開発およびシステム化は長瀬産業とキャプテックスがそれぞれ担う。

ウェルG ベトナムでビングループと高齢者施設で協業

医療介護事業のウェルグループ(本社:奈良県大和郡山市)はこのほど、ベトナムのコングロマリット(複合企業)大手、ビングループと医療介護ヘルスケア分野で協業に関する覚書(MOU)を締結した。この第一弾として、高齢者向けリハビリ施設を共同開発する。
4月中にホーチミン市に子会社を設立し、医療連携の介護プログラムやICT(情報通信技術)を使った施設の運営ノウハウを提供する。

日本ガイシ 独BASFのグリーン水素P向けにNAS電池受注

日本ガイシ(本社:名古屋市瑞穂区)は4月23日、ドイツの総合化学メーカー、BASFの子会社、BASF Stationary Energy Storage GmbH(本社:ドイツ・ルードヴィッヒスハーフェン、以下、BSES)を通じ、ドイツの水素製造事業会社HH2E(本社:ドイツ・ハンブルグ)が手掛ける大型グリーン水素製造プロジェクト向けに電力貯蔵用NAS電池を受注したと発表した。NAS電池は、日本ガイシが世界で初めて実用化したメガワット級の大容量蓄電池。
今回受注したNAS電池は最大出力18メガワット、容量104.4メガワット時で、コンテナ型電池72台で構成される。今回の受注はHH2Eが手掛ける総容量230メガワット時以上の大型プロジェクトの前半ロットにあたり、日本ガイシは同プロジェクトの後半ロットについても現在、契約に向け交渉を進めている。

商船三井 フィリピンに同社グループの中核会社設立

商船三井(本社:東京都港区)は4月23日、グループ経営計画「BLUE ACTION 2035」における地域戦略に基づき、高い経済成長が見込まれるフィリピンでの事業運営体制強化のため、フィリピンの同社100%出資現地法人2社をMOL Enterprise(Philippines)Inc.に事業統合し、フィリピンにおける中核会社として同地での事業開発を推進すると発表した。
新会社にはフィリピンにおける新規事業開発を推進する部門として”Business Development Division”を設置し、フィリピン発着の海運ビジネスの強化に加え、物流事業、不動産事業、洋上風力発電事業などの非海運事業の投資機会開拓にも取り組む。

岩谷産業とコスモエネルギーHD グリーン水素製造で提携

岩谷産業とコスモエネルギーホールディングス(HD)は4月23日、脱炭素の取り組みで提携すると発表した。再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」の製造に乗り出す。今回の協業発表に先駆け、岩谷産業は2023年末にコスモエネルギーHDに1,000億円強を追加出資している。
グリーン水素は再生可能エネルギーで水を電気分解してつくる。水素販売で国内シェア首位の岩谷産業の技術ノウハウと風力発電に強みを持つコスモエネルギーHDが組むことでグリーン水素の国内の生産体制を整える。

米テスラの1〜3月期 4年ぶり減収減益 主要市場でEV減少

電気自動車(EV)大手の米テスラの1〜3月期業績は、主要市場でEV販売が減少し、2020年4〜6月期以来、約4年ぶりの減収減益となった。売上高は前年同期比9%減の213億100万ドル(約3兆3,000億円)、最終利益は同55%減の11億2,900万ドルにとどまった。米国市場でのEVの成長減速に加え、中国EVメーカーの安値攻勢に押された。

IEA 世界のEV販売 2035年に新車の5割超を予測

国際エネルギー機関(IEA)は4月23日、電気自動車(EV)の最新の市場動向に関する報告書を発表した。2035年にEVが世界の新車販売の5割超を占めると予測している。脱ガソリン車を国の方針として掲げる中国政府の意向に沿って、中長期的に新エネルギー車化を推進する、中国メーカーを中心とした低価格車がグローバルにEV市場を拡大する。ただ、EVの安定的な伸びを維持、確保するためには車載電池の価格低減や、充電インフラの整備が前提条件となる。

関西の23年度貿易収支3.4倍の黒字に 資源価格一服で改善

大阪税関によると、2023年度の関西の貿易収支は2兆5,838億円の黒字だった。エネルギー価格の高騰が一服し、輸入額が減少したことなどから黒字額は前年度比3.4倍となった。
輸入額は前年度比12%減の18兆4,590億円、輸出額は同3.2%減の21兆429億円だった。円安を追い風に米国向け輸出が過去最高を更新したものの、中国向けの半導体関連部品の輸出が減少した。

3月のスーパー売上高9.3%増 物価高で10年ぶり伸び率

日本チェーンストア協会(本部所在地:東京都港区)によると、3月の全国スーパー売上高(既存店ベース)は前年同月比9.3%増となった。前年同月を上回るのは13カ月連続で、前年より土・日曜日が1日ずつ多かったことも好影響し、2014年3月以来、10年ぶりの高い伸び率となった。
3月の全店ベースの総売上高は1兆2,216億円だった。売上高の7割を占める食料品は11.7%増、衣料品は3.3%増、住関連品は7.4%増だった。
2023年度のスーパー売上高は既存店ベースで前年度比3.7%増と4年連続のプラスで、総販売額は13兆7,276億円だった。店頭価格の上昇が節約志向による買上げ点数の減少を補った。

「大阪堂島浜タワー」竣工 ビジネス・賑わいの新拠点に

三菱地所、三菱商事都市開発、積水ハウス、三菱HCキャピタルの4社は4月22日、大阪市北区堂島浜一丁目で開発を進めてきた「大阪堂島浜タワー」が15日に竣工、19日に竣工式を執り行ったと発表した。
商業ゾーンは4月、ホテル・観光展望施設は7月より順次開業する。同タワーは地上32階、延床面積約6万7,000㎡のオフィス・ホテル・商業ゾーンからなる複合ビル。大阪のシンボル、御堂筋と堂島川を結ぶ、新たなビジネスと賑わいの発信拠点として期待される。