JERA インドネシアPLN EPIとLNGバリューチェーン構築

JERAは2月9日、インドネシア国営電力会社PLNの子会社PT PLN Energi Primer Indonesia(以下、PLN EPI社、所在地:ジャカルタ)との間で、LNGバリューチェーン等で協業することを定めた覚書を締結したと発表した。この覚書はインドネシア国内におけるLNGの需要拡大を見据え、LNGの調達・運用の最適化、LNG受入基地の開発・運用等に関して協業することを定めたもの。
これに基づきJERAは、同国における電力分野向けのLNGバリューチェーンを構築し、さらには水素・アンモニアバリューチェーンへの転換を目指した検討も進めていく。

JR西日本子会社 大阪・岬町でサーモン, トラフグ陸上養殖

JR西日本の子会社、JR西日本イノベーションズは大阪府堺市のベンチャー企業に出資し、岬町でサーモンやトラフグの陸上養殖に参入することになった。4月ごろにはサーモンを、11月ごろにはトラフグを出荷する計画で、将来的には2つの魚種で合わせて3万尾を出荷したいとしている。
JR西日本イノベーションズはこれまで九州や山陰で現地の企業と協力して陸上養殖を手掛けてきた実績がある。今回大阪府のベンチャー企業と資本業務提携を結び、岬町の陸上養殖の施設を共同で建設・運営することになった。同社では消費地の大阪で養殖に取り組むことで鮮度保持するとともに、人手不足が深刻な物流への負担を抑えたいとしている。

ダイハツ 国交省に再発防止策提出 開発期間4割延ばす

ダイハツ工業の奥平総一郎社長が2月9日午後、国土交通省を訪れ、認証試験の不正問題をめぐり、再発防止策をまとめた報告書を斉藤鉄夫国交相に手渡した。
再発防止策の要点は①不正の原因となった短期間での、開発期間を見直し4割延ばす②認証試験に関わる放棄認証室の人員を7倍に増やす③安全認証の評価を担当する人員を5割増やすーなど。

BIPROGYとZERO ゼロエミッション社会実現に向け提携

BIPROGY(本社:東京都江東区)とZERO(本社:東京都台東区)は2月9日、ゼロエミッション社会の実現を目指しマーケティング分野での新事業創出を進めていくため、2024年1月に資本提携を締結したと発表した。両社はゼロエミッション社会の実現に向けて自治体や企業などとともに、ビジネスエコシステムを構築し、フードロスやCO2排出量削減などの社会課題を解決していく。

エアージャパン 2/9成田ーバンコク線初就航 中距離LCC

ANAホールディングスの子会社エアージャパンの成田ーバンコク(タイ)線が2月9日、初就航した。就航を前に記念のイベントが行われた。同社によると2月のバンコク便の予約率は96%に達しており、その多くはタイから日本を訪れる利用客だという。
エアージャパン(所在地:千葉県成田市)は増加するインバウンド需要に照準を置く中距離LCC。2月22日にソウル(韓国)、4月にシンガポールと順次、就航し需要を取り込む。

東急Gと三菱HCキャピタルG PPA活用の再エネ発電事業

東急(本社:東京都渋谷区)、東急パワーサプライ(本社:東京都世田谷区)、三菱HCキャピタル(本社:東京都千代田区)、三菱HCキャピタルエナジー(本社:東京都千代田区)は2月8日、2023年6月に締結した再生可能エネルギー発電に関する共同開発事業の第一号案件となるオフサイトPPAの契約を締結、2024年4月に太陽光発電の運転を開始すると発表した。
この事業で東急グループが保有する鉄道、ビルおよびホテルなどのアセットの再エネによる”自産自消”を推進するため、2025年度までに合計20MWの再エネ発電所の開発を目指す。これにより、東急グループは2025年度までに約1万トンのCO2排出量の削減を見込んでいる。

JFEエンジ インドネシア塩ビ樹脂原料設備増設工事を受注

JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は2月8日、インドネシア現地法人PT JFEエンジニアインドネシア社(以下、JFEEI)が、東ソーと三井物産のインドネシア合弁会社、PT Standard Toyo Polymer社より、ジャワ島西部バンテン州メラクで塩化ビニール樹脂原料向け球形タンク増設の設計・調達・建設(EPC)を受注したと発表した。同設備は建築資材や生活用品等に幅広く使用される塩化ビニール樹脂の原料を貯蔵するもの。2024年の完成を予定。

TOPPAN 米IBMと2ナノ半導体の回路原版を共同開発

TOPPANホールディングス(本社:東京都文京区)のグループ会社、トッパンフォトマスク(所在地:東京都港区)は2月7日、米IBM(本社:米国・ニューヨーク州)と半導体のウエハーに回路を焼き付ける際に使う原版「フォトマスク」で、最先端の回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)向けの製品の共同開発契約を締結したと発表した。これに基づき2024年2月から5年間、アルバニー・ナノテク・コンプレックス(所在地:米国・ニューヨーク州)とトッパンフォトマスクの朝霞工場(所在地:埼玉県新座市)で開発を進める。2026年の量産開始を目指す。

丸紅子会社と新明和 ビジネスジェット機体整備で新会社

丸紅の100%子会社、丸紅エアロスペースと新明和工業は2月7日、ビジネスジェットの機体整備事業を手掛ける新会社「JAMS(ジャムス)」(本社所在地:東京都千代田区)を設立し、2024年4月から中部国際空港を拠点に事業を開始すると発表した。JAMSへの出資比率は丸紅エアロスペース、新明和工業各50%。
JAMSは丸紅グループのビジネスジェットに関する知見・ネットワークと、新明和工業の航空機整備に係る技術・実績、両社の強みを生かし、ビジネスジェットに特化した国内最大級の整備会社を目指し、今後幅広い機種に対応した整備サービスを提供していく。

国交省 タクシー会社に「ライドシェア」許可基準を提示

国土交通省は2月7日、4月から限定解禁する「ライドシェア」実施にあたり、法人タクシー事業者向けに運営許可を出す際の基準案を示した。許可期間は2年とし、支払い方法は原則キャッシュレスとした。ライドシェアの運営ができる地域や時期は、国交省が配車アプリなどのデータに基づき今後指定する。

東急不とENEOS 廃食油をSAFに活用する取り組みで合意

東急不動産(本社:東京都渋谷区)とENEOS(本社:東京都千代田区)は2月7日、廃食油を持続可能な航空燃料(以下、SAF=Sustainable Aviation Fuel)の原料として活用する取り組みに関する基本合意書を締結したと発表した。
具体的には2023年11月30日に開業した複合商業施設「COCONO SUSUKINO」(ココノススキノ、所在地:北海道札幌市)、東急不動産グループの東急リゾーツ&ステイが全国に展開、運営するホテルやゴルフ場29カ所で排出される廃食油を回収し、ENEOS和歌山製造所(所在地:和歌山県有田市)で事業化を進めるSAFの製造プラント(能力:40万KL/年)で原料として使用する予定。COCONO SUSUKINOは施設で発生する廃食油全量をSAFに活用することを目指しており、実現すれば全国で初の取り組みとなる。

日本製鉄 高炉水素還元技術の試験炉でCO2排出33%削減

日本製鉄は2月6日、東日本製鉄所君津地区の水素還元試験炉(内容積12㎥)で2023年11月から12月に実施した、加熱した水素を使用してCO2を削減するSuper COURSE50技術(CO2排出量50%以上削減)開発試験で、世界最高水準の更新となる高炉本体からのCO2排出量33%の削減を確認したと発表した。今後さらに実証試験を進め、大型高炉での早期Super COURSE50技術確立に取り組んでいく。
この実証試験はNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金に採択され、日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所、一般財団法人金属系材料研究開発センターの4社でコンソーシアムを結成し、開発を推進しているもの。

マイナビ 介護経営支援事業に参入 ノバケアと連携

マイナビ(本社:東京都千代田区)は2月6日、新たに介護経営支援事業を開始すると発表した。新規事業でヘルスケア領域に特化したAIテック企業のノバケア(本社:東京都港区)とパートナーシップを締結し、2024年春に介護加算取得支援サービスの提供を開始する。これにより、介護事業者の経営と介護サービスのクオリティの安定化に貢献する。

IIJ, 村田製作所 インドネシアの交通輸送のIoTで開発協力

インターネットイニシアティブ(IIJ、本社:東京都千代田区)と村田製作所(本社:京都府長岡京市)は2月5日。インドネシア国立研究革新庁などと交通輸送を中心としたIoT分野での研究開発協力に関するMOU(基本合意書)を2月1日付で締結したと発表した。これに基づき、とくに交通輸送、地図情報の分野でIoT機器から取得したデータの分析や、アルゴリズムの開発などIoT関連の研究開発を共同で推進していく。

KDDI ローソンにTOB実施を発表 実店舗とネット融合

KDDIの高橋誠社長、三菱商事の中西勝也社長、ローソンの竹増貞信社長は2月6日、KDDIによるローソン株のTOB(株式公開買い付け)実施を発表した。親会社でローソンの株式50%を持つ三菱商事以外の株式を買い付ける。TOB実施後にローソンを三菱商事と共同経営する。
KDDIが持つデジタル技術を生かしてローソン実店舗とネットとの融合モデルや海外展開の基盤をつくり、最大手セブン−イレブン・ジャパン1強の市場に挑む。

TSMC 熊本に第2工場建設 トヨタも参画 27年稼働開始

半導体受託生産最大手のTSMC(台湾積体電路製造)は2月6日、熊本県に第2工場を建設すると発表した。同県菊陽町に2023年末に完成した工場の隣接地に建設するとみられる。第2工場は2024年末までに着工し、2027年末までの稼働開始を目指す。自動車向けなどの半導体需要を見据え、日本国内の供給体制を拡充する。
また、トヨタ自動車は同日、TSMCの子会社で工場を運営するJASM(所在地:熊本県菊陽町)に出資すると発表した。出資比率は2.0%になるという。トヨタの出資に合わせて、すでにJASMに出資しているソニーグループ、デンソーも追加出資する。

経産省 キオクシアとWDの半導体工場に2,430億円を助成

斎藤健経済産業相は2月6日、半導体大手キオクシアホールディングスが同業の米ウエスタン・デジタル(WD)と共同運営する三重県四日市市と岩手県北上市の半導体工場の生産拡大を支援することを明らかにした。計約2,430億円を助成する。最先端の製品を量産する計画に補助金を交付する。

日立造船 桑原常務が社長に 10月の社名変更見据え新体制

日立造船(本社:大阪市住之江区)は4月1日付で桑原道常務が社長兼COO(最高執行責任者)に昇格し、現在の三野禎男社長が会長兼CEO(最高経営責任者)に就く人事を発表した。同社は今年10月に社名を「カナデビア」に変更することにしており、海外経験が豊富な桑原師を社長に起用し、新たな経営体制のもとで環境分野を中心に海外での事業展開を加速させていく考え。

23年インド向け塩ビ樹脂輸出41%増 全体の7割に拡大

貿易統計によると、建設資材や日用品に使われる塩化ビニール樹脂の2023年の輸出量は前年比12%増の65万2,662トンと4年ぶりに前年を上回った。この牽引役となったのがインド向けで、前年比41%増の47万7,621トンに上った。全仕向け先で突出した伸びを記録、輸出全体の73%を占めた。インドは2023年央、中国を抜き人口世界No.1を擁する国となった。経済成長とともに様々な需要が増大。塩ビ樹脂も農業インフラ関連などの需要が大幅に伸びているとみられる。