小糸製作所 インド・グジャラート工場稼働開始 3拠点目

小糸製作所(本社:東京都品川区)は3月29日、子会社のインディア・ジャパン・ライティング・プライベート・リミテッド(以下、IJL)が、インドで3拠点目となるグジャラート工場を建設、3月より稼働を開始したと発表した。中長期的に成長が見込まれるインド自動車産業市場で自動車照明器の受注拡大につなげる。同社のインドにおける自動車照明機器の生産は、北部ハリヤナ州のバワール工場、南部のタミルナドゥ州のチェンナイ工場が担っている。
グジャラート工場の用地は約10万㎡、建屋は約2万6,700㎡、延床面積2万9,000㎡。生産能力は自動車用前照灯/標識灯各50万台(2025年度末予定)。投資金額は約37億円(2018〜2024年度合計)。主要納入先はマルチ・スズキ・インディア、タタ自動車など。

ヤマダホーム, ALSOK ホームセキュリティ標準搭載で提携

ヤマダホーム(本社:群馬県高崎市)とALSOK(本社:東京都港区)は3月29日、ALSOKの最新ホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」を標準搭載した住宅の販売に向けて、業務提携契約を締結したと発表した。ヤマダホームズが販売する「YAMADAスマートハウス」への全棟標準搭載および一部パッケージ商品で取り扱いを開始する。
急増する、そして凶悪化する新手の侵入犯罪に対応、”住まいの防犯対策”を強化し、両社協働で社会課題の解決に取り組んでいく。

日立造船, 丸紅 UAEでごみ焼却発電設備 建設・運営も

日立造船(本社:大阪市住之江区)と丸紅(本社:東京都千代田区)は3月29日、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビでごみ焼却発電設備の建設や運営を始めると発表した。2027年に稼働させて、30年間の運用を担う。
日立造船のスイス子会社、イノハ社がアブダビの一般・産業廃棄物排出量の約4割に相当する年間90万トンのごみ処理が可能な設備を手掛ける。焼却時に発生するエネルギーで発電し、現地企業のエミレーツ水電力公社に売電する。

鴻池運輸 NLJと共同で全長25mダブル連結トラック運行

鴻池運輸(本社:大阪市中央区)は3月29日、NEXT Logistics Japan(本社:東京都新宿区、以下、NLJ)と共同で全長25mダブル連結トラックの運行を開始すると発表した。2024年5月末から関東・関西間で導入開始を予定。
これは2021年に鴻池運輸が参入したNLJが推進する「ドライバー不足によりモノが運べなくなる社会課題の解決」に向けた取り組みの一環。鴻池運輸の25mダブル連結のトラックの運行は今回が初。

マツダとパナソニックE リチウムイオン電池供給で合意

マツダ(本社:広島県安芸郡府中町)とパナソニックエナジー(本社:大阪府守口市)は3月29日、車載用円筒形リチウムイオン電池の供給に向けた合意書を締結したと発表した。両社は2023年6月21日に車載用円筒形リチウムイオン電池の供給に関する中長期的パートナーシップ構築に向けた協議を開始することを公表、その後も協議を進めていた。

JR東海 27年のリニア開業断念 静岡区間未着工メドたたず

JR東海は3月29日、リニア中央新幹線の東京ー名古屋間について、最速で2027年としている開業目標を断念する方針を明らかにした。トンネル掘削により川の水量減少などを懸念して静岡県が県内区間の工事に反対しているため。着工のめど立たず、早期開業は困難と判断した。
リニア中央新幹線は最高時速500kmで走行し、品川−名古屋間を最速40分、品川ー大阪間を1時間強で結ぶ計画。品川ー名古屋(約286km)の総工費は約7兆円で、静岡工区を除く約9割の区間は契約済みの工事が進んでいる。

エア・ウォーター 神明HDと提携 農作物供給網で4社協業

エア・ウォーターは3月28日、コメ卸大手の神明ホールディングス(HD)と資本業務提携したと発表した。エア・ウォーターが29日付で神明HD株の発行済み株式総数の4.7%(60万株)を取得する。取得価額は非開示。エア・ウォーターが青果物流通の効率化に向けて野菜卸大手(ベジテック、デリカフーズホールディングス)と協業する枠組みに神明HDが加わる。
この結果、4社の青果物取扱量は業界最大規模の年間約90万トン(国内青果出荷量の7%)、売上高は合計7,000億円と国内最大規模の連合体となる。

住友林業など3社 ベトナム6,700戸大規模住宅開発に参画

住友林業(本社:東京都千代田区)、熊谷組(本社:東京都新宿区)、NTT都市開発(本社:東京都千代田区)の3社は3月29日、現地不動産開発会社Kim Oanh Group(以下、KOG)との協業で、ベトナム・ビンズン省トゥアンアン市でのタウンシップ開発に共同参画すると発表した。
同プロジェクトは約41haの敷地に低層分譲住宅約1,200戸、高層分譲住宅5,500戸の大規模タウンシップの開発。総事業費は約1,400億円で、2034年までに全区画の完成を予定。同開発地はホーチミン市中心部より北東に約25kmで、隣接する幹線道路でホーチミン市中心部まで車で約45分の立地にある。

京セラDS ベトナム工場の太陽光発電本格稼働でCO2削減

京セラドキュメントソリューションズ(本社:大阪市中央区、京セラDS)は3月28日、ベトナム工場の建屋に設置された太陽光発電システムが29日より本格稼働すると発表した。これにより、年間4,210トン(30万694本の植樹相当)のCO2削減を見込んでいる。また、ベトナム工場の使用電力の約41%をカバーすることができるとしている。

JBICなどインド国営NHPCの太陽光発電に200億円融資

国際協力銀行(JBIC)などは3月28日、インド国営水力発電公社(NHPC)と最大200億円の融資契約を締結したと発表した。JBICが三菱UFJ銀行、横浜銀行と協調融資として実施する。総額200億円のうち120億円をJBICが担う。
インドは発電の多くを石炭火力に依存しており、グローバルな気候変動や大気汚染への対応が求められており、NHPCが進める太陽光発電事業を支援する。

トヨタ 2月世界販売13カ月ぶり減 不正響き国内33%減

トヨタ自動車が3月28日発表した2月の販売・生産・輸出実績(レクサス含む)によると、世界販売台数は前年同月比7%減の71万9,630台と、2023年1月以来13カ月ぶりに前年を下回った。ダイハツ工業と豊田自動織機の認証不正による出荷停止措置に伴い、国内で大幅に販売が減少したことが響いた。国内販売は前年同月比33%減の10万3,946台にとどまり、2カ月連続の前年割れとなった。

岩谷産業 コスモHDを持分法適用会社に 水素事業で連携

岩谷産業は3月28日、コスモエネルギーホールディングス(HD)株の25万株を追加取得したと発表した。この結果、議決権株は保有比率は20.07%となり、コスモHDを持分法適用会社とする。
水素販売で国内トップの岩谷産業は、水素関連事業の拡大に注力している。今回の持分法適用会社化により、岩谷産業は水素ステーションの整備など水素事業での連携を強化。コスモHDが持つガソリンスタンド網を生かして、水素ステーションの整備などを加速させることが狙い。

王子HD ベトナムの紙器製造販売のSLP社を買収

王子ホールディングス(本社:東京都中央区)は3月27日、100%子会社、王子マネジメントオフィス(本社:東京都中央区)を通じて、イムラ(大阪本社:大阪市)と共同で、ベトナムの紙器等の製造販売を手掛けるSONGLAM TRADING AND PACKAGING PRODUCTION JOINT STOCK COMPANY(所在地:ハノイ市、SLP社)の発行済み株式を80%取得する契約を締結したと発表した。取得価額は非開示。株式譲渡実行日は5月下旬の予定。

三井物産 インド鶏肉大手スネハに出資 高まる需要に対応

三井物産(本社:東京都千代田区)は3月27日、インドのブロイラー(肉用鶏)大手スネハ・ファームズに出資すると発表した。出資額は300億〜400億円とみられ、持分法適用会社化する。2025年中に出資を完了する。
スネハ社は飼料製造から育成、加工、販売まで鶏肉供給を一貫して手掛ける。また、インド国内に精肉店を約2,500店を展開する。世界的な人口増加や健康志向の高まりを背景に伸びる需要を取り込む。

経産省 35年めどに次世代国産旅客機の開発を幅広く支援

経済産業省は3月27日、産業構造審議会を開き「航空機産業戦略」の新たな案を示し、2035年ごろをめどに官民で次世代の国産旅客機の開発を進めることを明らかにした。
国産旅客機の開発では、巨額の投資と年月をかけた三菱重工業の「三菱スペースジェット(MSJ、旧三菱リージョナルジェット=MRJ)」の撤退事例がある。この反省を踏まえ、業界として1社ではなく複数の企業による開発を促す。
こうした方針のもと経産省は①研究費用②技術の規格づくり③部材の安定調達ーなどを幅広く支援する。

東洋製罐 缶底耐圧強度向上技術で最軽量アルミ缶を開発

東洋製罐グループホールディングス(本社:東京都品川区)は3月26日、連結子会社、東洋製罐が飲料缶の底部をリフォームして強化し、軽量化を可能とする缶底耐圧強度向上技術を使用することにより、204径SOT(ステイオンタブ)缶で国内最軽量となるアルミDI缶を開発したと発表した。これにより、温室効果ガス(GHG)排出量のさらなる削減が期待される。
千歳工場・基山工場を皮切りに、全国の工場で350ml、500mlの最軽量アルミ缶の量産を、2024年4月から順次予定している。

中外製薬 血液疾患の治療薬「ピアスカイ」の承認取得

中外製薬は3月26日、厚生労働省から血液の希少疾患の抗体医薬品「ピアスカイ」の承認を取得したと発表した。ピアスカイの一般名はクロバリマブ。国の指定難病「発作性夜間ヘモグロビン尿症」の治療に使う。皮下注射で4週間に1回の投与すれば済むため、患者の負担軽減につながる。同社は同治療薬について、中国でも承認を取得しており、米欧などで承認申請している。

クラレ 620億円投じシンガポールにエバール樹脂の新工場

クラレは3月26日、4億1,000万ドル(約620億円)投じ、食品ロス削減につながる食品包装用樹脂の新工場をシンガポールで建設すると発表した。生産するのは同社が世界で初めて開発したエバール樹脂で、同新工場は2026年末に稼働を予定。東南アジア地域での生産は初めて。
エバール樹脂は酸素などの気体を通しにくく、食品の劣化を防ぎ鮮度保持に優れている。樹脂製造の前工程は年産3万トン、後工程は同1万8,000トンを計画。2026年度以降、需要動向を見据え後工程に再投資し生産能力を拡大する。

小林製薬の「紅麹」含む健康食品問題で入院確認70人余に

小林製薬(本社:大阪市中央区)は3月26日、「紅麹(べにこうじ)」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、新たに相次ぎ入院していたことが判明、この問題で入院を確認された人が合わせて70人余りになったことが分かった。また、2人が腎不全などで亡くなっていたことが分かった。
同社は、2023年一年間に製造した紅麹原料18.5トンのうち16.1トンを子会社を通じて取引先に販売したことを明らかにした。このうち6.9トンは。同社が自主回収を進めている健康食品に使用しているものと同じ紅麹原料という。
同社は予防的措置として取引先に対し、紅麹原料を使用したすべての製品の販売や使用を控え、回収措置に協力するよう要請しており、52の食料商社や食品メーカーなどが自主回収する動きが相次いでいる。

24年1/1時点の地価公示 大阪商業地2年連続上昇

国土交通省によると、大阪1715地点の今年1月1日時点地価の公示が公表された。商業地は平均プラス6%となり、2年連続で上昇した。商業地で上昇率が高かったのは大阪市中央区道頓堀1丁目で25.3%、ついで大阪市中央区難波2丁目「で22.1%となった。商業地で価格が最も高くなったのは大阪市北区大深町の「グランフロント大阪南館」で1㎡当たり2,360万円「だった。
住宅地は平均でプラス1.6%と3年連続の上昇となった。上昇率は箕面市船場西1丁目が8.7%で最も高く、次いで箕面市今宮4丁目が8.6%となるなど、北大阪急行電鉄の延伸に伴って新駅が建設されたことが主な要因。住宅地で最も高くなったのは、大阪市福島区福島3丁目で1㎡当たり125万円だった。