村田製作所 タイで120億円投じ新生産棟竣工

村田製作所(本社:京都府長岡京市)は3月27日、タイの生産子会社Murata Electronics(Thailand),Ltd.が、2021年7月より建設を進めていた新生産棟が完成し同日、竣工式を行ったと発表した。これにより、積層セラミックコンデンサの中長期的な需要増に応えていく。総投資額は約120億円(建屋のみ)。新生産棟はRC造地上2階、延床面積8万950㎡、建築面積3万5,088㎡。

国産初の量子コンピューター稼働 次世代高速計算機

理化学研究所などが開発した次世代高速計算機、国産初の量子コンピューターが3月27日、稼働した。理研が埼玉県和光市に設置した試作機で、当面は共同で研究する契約を結んだ大学や企業の研究者に利用してもらい、さらなる改良や関連するソフトウエア開発などを加速させたい考え。化学、製薬、自動車や金融など産業の変革に向け、利用企業には量子コンピューターの力を引き出す”活用力”が問われる。

マツダ 遊休地活用で太陽光発電 中国電力などと連携

マツダは3月27日、中国電力など3社と連携し、再生可能エネルギーの導入を拡大すると発表した。本社工場などで使用する電力を遊休地に設けた太陽光パネルにより発電し、4月から活用を始める。マツダと中国電力のほか、太陽光発電システムを手掛ける長州産業(本社:山口県山陽小野田市)、シート製造の東洋シート(本社:広島県海田町)の計4社が太陽光発電に関する契約を締結した。今回の契約により、年間約2,600トンの二酸化炭素(CO2)削減に繋がる。
マツダは2035年に世界の生産拠点のカーボンニュートラルを進める目標を掲げている。

日野自動車 大型バス「セレガ」4月から出荷再開

日野自動車は3月27日、エンジン燃費試験の不正で国土交通省が型式指定を取り消していた大型観光バス「セレガ」について、24日付で型式指定の認可を受けたと発表した。4月から順次出荷を再開する見込み。2022年3月、同社が不正を公表後、国交省から型式指定の取り消し処分を受けて、出荷を停止していた。

南海電鉄 大阪と高野山結ぶ新観光特急 25年度にも

南海電鉄は2025年度にも高野線のなんば(所在地:大阪市)ー極楽橋(所在地:和歌山県高野町)間に、新たな観光特急を導入する。新車両に約23億円を投じる計画。同区間を走る特急「こうや」では行っていない食事の提供を検討する。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)を機に増加が見込まれるインバウンドの需要を取り込む。新観光特急の名称や料金などは今後決める。日本経済新聞が報じた。

オリコ・空き家活用㈱ 空き家対象のローンで協働

オリエントコーポレーション(本社:東京都千代田区、以下、オリコ)は3月27日、空き家活用㈱(本社:東京都港区)と、全国的に顕在化している空き家問題の解決に向けた取り組みとして、地域の金融機関と協働し、空き家を対象とした「アカツキローン」を商品化したうえで、取り組みを始動すると発表した。
同ローンの利用金額は1,000万円、利用期間は15年。空き家の購入資金に加えて、リフォーム資金や解体資金など、空き家に係わる幅広いニーズに対応する無担保消費性ローン。アカツキローンに参画予定の地域金融機関(五十音順)は3月17日時点で、北日本銀行、きらぼし銀行、滋賀銀行、筑邦銀行、千葉興業銀行。
両社は今後もお互いのリソースを有効活用し、地域金融機関をはじめ地方自治体や地元企業と連携した、地域活性化および地方創生に資する取り組みを進めていく。
総務省統計」がまとめた「平成30年住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家数は848万戸で、全住宅の13.6%を占め過去最高となった。

トヨタ 中国の海馬汽車とFCV研究・商業化で提携

トヨタ自動車は3月24日、中国の中堅自動車メーカー、海馬汽車と燃料電池車(FCV)の研究や商業化で提携したと発表した。トヨタ自動車の中国におけるFCV関連事業注力の一環。
まずトヨタが海馬の乗用車に燃料電池システムを供給して検証を進める。トヨタが中国の乗用車メーカーに同システムを供給するのは初めて。両社は2023年中に海馬が地盤とする中国南部の海南島で、トヨタの燃料電池システムを搭載した海馬の乗用車を投入して運行実験する計画。

キリンビバレッジなど ペットボトルリサイクル協定

キリンビバレッジ、京都府舞鶴市、豊田通商の3社は3月24日、ペットボトルの水平リサイクルに関する協定書を同日締結したと発表した。4月1日より使用済みペットボトルを回収してペットボトルに再生する「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始する。この協定により、年間約150万トンのペットボトルを水平リサイクルできる見込み。

EU 35年以降もエンジン車販売容認 合成燃料利用で

欧州連合(EU)の欧州委員会とドイツ政府は3月25日、2035年以降も条件付きでガソリン車など内燃機関車の新車販売を認めることで合意したことを明らかにした。温暖化ガスを排出しない合成燃料を使う場合に限り販売を認めるというもの。これにより、脱炭素車種の筆頭としての電気自動車(EV)化で、世界市場で先陣を切ったEUの政策方針が大きく転換することになる。

三菱ケミカルG 福井県に完全人工光型植物工場

三菱ケミカルグループは3月23日、三菱ケミカルアクワ・ソリューションズ(以下、MCAS)の完全人工光型植物工場「AN(アン)」が販売開始後初めて、福井県おおい町に建設予定の植物工場に導入され、2023年10月より栽培を開始すると発表した。
ANは、MCASがクレオテクノロジー(本社:埼玉県比企郡)と共同開発した完全人工光型植物工場システム。定植した苗が栽培室内を自動で循環しながら成長し、作業者が栽培市内に入らずに収穫まで行うことができるため、菌や異物の混入リスクを低減する。
また、栽培室内の光や気流を制御することで業務・加工用にも対応可能な高品質で丈夫なフリルレタスを、従来の同社完全人工光型植物工場と比較して約3倍にあたる約300g/株以上を播種後45日程度で収穫できるという。今回のAN導入の新植物工場の延床面積は約3,700㎡。

みずほFG インドネシア「Kredivo」に170億円出資

みずほフィナンシャルグループ(FG)は3月23日、みずほ銀行を通じてインドネシアを中心に「Kredivo」ブランドでデジタル金融サービスを提供するKredivo Holdings Ltd(本社:ケイマン諸島)に1億2,500万ドル(約170億円)を出資したと発表した。
Kredivoは、既存銀行の金融サービスが行き届いていない中間層へ、Eコマースなどオンラインでの購買に紐づく後払いサービス(BNPL)を提供する、インドネシアを代表するフィンテック事業者で、同国のBNPLシェアはトップを誇る。

東芝 国内連合の買収案受諾を決議 2兆円で非公開化

東芝は3月23日、日本産業パートナーズ(JIP)などの連合による買収提案を受け入れることを取締役会で決議したと発表した。JIPが7月下旬をめどに、TOB(株式公開買い付け)を実施する。TOB価格は1株4,620円で、買収額は2兆円となる。TOBが成立すれば、東芝は非公開化で上場廃止となる。

関学大と豊田通 SiCパワー半導体ウエハー開発会社

関西学院大学と豊田通商は3月22日、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体ウエハーに関する研究開発会社QureDA Research(キュレダリサーチ)を設立したと発表した。新会社はSiCウエハーの高品質化、生産性向上、大口径化(8インチ)に向けた研究開発を行う。
キュレダりサーチ(所在地:兵庫県三田市)の資本金は4億5,000万円で、関西学院と豊田通商が折半出資する。

ウィラー マレーシアでもAIオンデマンド『mobi』

WILLER(本社:大阪市)は3月22日、在シンガポール子会社WILLERS PTE.LTD.(本社:シンガポール)が、マレーシアの大手交通事業者のNadicorp Holdings Sdn.Bhd.(本社:マレーシア)と提携し、ALオンデマンドの交通サービス『mobi』をマレーシア・クアラルンプール首都圏で3月21日より開始したと発表した。
mobiはアプリで簡単に呼べ、5〜6kmの生活圏内を自由に移動することができる。エリア内の人がサブスクリプションで購入し、相乗りで利用する、エリア内の共有交通。
ASEANでは、これまでシンガポール、ベトナムでサービス提供しており、シンガポールでは約4,500人が会員登録している。

関空 23年夏期国際定期便 19年同期比55%まで回復

関西3空港(関西・大阪・神戸)を運営する関西エアポートは3月22日、関西国際空港の2023年夏期(3月下旬〜10月下旬)の運航スケジュールを発表した。中国方面を除くと旅客と貨物を合わせた国際線定期便は週869便で、新型コロナウイルス禍前の2019年同期比で55%まで回復する見込み。香港、マカオ、韓国、台湾がけん引する見通し。
国際旅客定期便も中国方面を除いて週658便と、2019年同期比で46%まで戻るとみている。

三井不 台湾初の「ららぽーと台中」5/16 Gオープン

三井不動産(本社:東京都中央区)は3月22日、台湾初の「三井ショッピングパークららぽーと台中」が5月16日にグランドオープンすると発表した。
施設全体のグランドオープンに先駆け、南館(41店舗)は1月17日より順次オープンしており、北館(約260店舗)は4月下旬にプレオープンする。ららぽーと台中には、台湾初出店の16店や多くの日系ブランドを含む約300店舗が集結する。

愛媛大学など 昆虫含むエサでマダイを養殖, 出荷へ

愛媛大学などの研究グループと地元の水産会社が連携して進めていた、魚粉に変わる、昆虫を含んだエサを与えたマダイの養殖に成功。4月から水産会社が、重さ1.5kgに育ったマダイを顧客向けに出荷を始めることになった。
両者は2022年7月から愛媛県宇和島市沖の生けすでマダイを育てる実証試験を行ってきた。試験はおよそおよそ8,000匹の幼魚に、エサの原料の10%程度が昆虫のミール」ワームと呼ばれる幼虫を使用。従来の魚粉のエサで育てたものより、成長のスピードが速く、味も遜色ないことが確認できたという。

パソコン2月国内出荷台数10.1%増 5カ月ぶり増加

電子情報技術産業協会(JEITA)のまとめによると、2月のパソコン(PC)国内出荷台数は前年同月比10.1%増の54万3,000台だった。法人向けが堅調で5カ月ぶりに出荷台数が前年同月を上回った。出荷金額は19.8%増の655億円だった。
ノートPCの出荷台数は10.9%増の44万4,000台と2カ月ぶりに増加した。デスクトップPCは6.8%増の10万台8カ月ぶりに増加に転じた。
出荷金額はノートPCが24.4%増の519億円、デスクトップPCは5.1%増の136億円。全体の出荷額は9カ月連続で前年同月を上回った。

白物家電2月国内出荷額2.1%増 物価高で単価上昇

日本電機工業会(JEMA)のまとめによると、2月の白物家電国内出荷額は前年同月比2.1%増の1,925億円だった。前年同月を上回るのは2カ月連続。原材料価格の高騰などで製品単価の上昇が続き、出荷額を押し上げている。
製品別にみると、ルームエアコンは同7.7%増の517億円と2カ月ぶりに前年同月を上回った。洗濯機は同2.2%増の329億円と2月単月では過去最高の水準。洗濯機出荷台数の約8割がドラム式。冷蔵庫は同3.3%減の357億円にとどまり、2カ月ぶりに前年同月を下回った。