塩野義 新型コロナ飲み薬 感染者減で海外でも臨床試験

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)の手代木功社長は11月1日、国内で新型コロナウイルスの新たな感染者が大きく減少していることを受けて、飲み薬の臨床試験をシンガポール、韓国、英国など海外でも行う方針を明らかにした。12月中旬までに薬の効果などに関するデータを集めたうえで、予定通り早ければ年内にも国への承認申請の準備に入るとしている。

シノケンG インドネシアで投資一任運用サービス開始

シノケングループ(東京本社:東京都港区)は11月1日、傘下で、インドネシアでアセットマネジメント事業を展開する、現地法人PT.Shinoken Asset Management Indonesia(SAMI)が投資家と投資一任契約を締結し、運用サービスを開始したと発表した。
SAMIが今回開始するのは、KPD(正式名称:Kontrak Pengelolaan Dana)と呼ばれ、投資一任契約に基づき、投資家とファンドマネジャー間で決めた投資方針に従って運用を行うという、投資家の嗜好に沿ったテーラーメードな運用サービス。規模の大小を問わず、法人でも個人でも、また単独でも複数でも取り扱いが可能で、様々なニーズに柔軟に対応、カスタマイズできるのが特徴。

三菱電機 採算難の液晶テレビ事業を縮小、撤退を検討へ

三菱電機は11月1日、中国や韓国勢との競争が激しく、採算難となっている液晶テレビ事業を縮小すると発表した。家電量販店への出荷を9月に終了した。会社が直接契約している系列店向けの出荷は令和6年3月まで続けるが、その後は撤退も含めて検討する。液晶テレビの開発などを担っていた京都府長岡京市の京都製作所にはおよそ500人の従業員が働いているが、人員削減は行わない。今後、重点を置くエアコンなど空調冷熱システムといった分野へ振り向け、収益力を高める考え。

川崎重工 環境負荷低減へ沖縄電力に二元燃料エンジン発電設備

川崎重工は11月1日、定格出力12MWのデュアル・フューエル(二元燃料)エンジン発電設備2基をい沖縄電力宮古第二発電所に納入したと発表した。同発電設備は国内で初めて事業用発電用途で導入された、天然ガスと重油の両方を燃料に使用できる発電設備。同社は設備の設計、機関・発電機・煙突・配電開閉装置・制御装置の供給および据付、土木・建築工事からなる発電所建設工事一式をフルターンキー方式で請け負い、引渡しを完了した。
沖縄電力が今回導入したデュアル・フューエルエンジン発電設備では、主燃料として天然ガスを使用した場合、従来比でNOxの排出を約80%、CO2排出を約20%、SOxの排出を約99%削減し、環境性能に優れた運用を実現する。また、長期貯蔵が容易な重油でも運用が可能なため安定した電源供給が可能。

三井住友FG ベトナム消費者金融大手への出資完了

三井住友フィナンシャルグループ(FG、本部所在地:東京都千代田区)は10月28日、子会社のSMBCコンシューマーファイナンスを通じ、ベトナムの消費者金融大手VPバンクファイナンス(以下、VP社)への出資を完了したと発表した。出資額は今後確定する分を含めて最大で1,500億円程度。同日付でVP社の株式の49%を取得した。

静岡銀行 シンガポール支店開設 ASEANカバーへ体制強化

静岡銀行は11月1日、東南アジアでは初のシンガポール支店を開設した。既存のシンガポール駐在員事務所を支店に格上げした。預金、貸出金、外国為替サービスなどの業務のほか、顧客企業の海外事業に対する現地支援を行う。これまで以上にASEAN(東南アジア諸国連合)地域を広くカバーするため支店に昇格し、より機動的に活動できるよう体制を強化した。

伊藤忠 脱炭素へ中国IATとEVバンのグローバル展開で戦略提携

伊藤忠商事(本社:東京都港区)は10月28日、中国のIAT Automobile Technology Co.,Ltd.(本社:北京、以下、IAT)と海外(中国以外)における商用バンの脱炭素化に向け、共同で取り組みを進めるべく戦略提携したと発表した。IATが開発する、EVバンユーザーのニーズに応える機能を兼ね備えた、競争力のある車両・部品の海外向け輸出、海外でのEV開発案件開拓、およびEV関連事業検討を行うことで合意した。
IATは2007年設立の内燃車・EVの設計、デザイン、カスタマイズ、部品開発など車両開発全般を手掛け、1,700名の技術研究開発員を擁する独立系自動車エンジニアリング会社中国国内外の自動車メーカー60社以上を顧客としている。

イオンモール インドネシア西ジャワ州の3号店 本格営業へ

イオンモール(本社:千葉市)は10月29日、インドネシアの首都ジャカルタ南郊の西ジャワ州ボゴール県に3号店「イオンモール セントゥールシティ」をグランドオープンした。これを記念し、ボゴール県知事を招き、オープンセレモニーを開催した。
同店舗は2020年10月28日に一部先行開業したが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、営業制限を受けていた。このほどコロナ禍が落ち着きを見せ始めたため、思いもよらぬほぼ1年後の本格営業開始となった。
3号店の延床面積は19万㎡で、ボゴール県で最大級の規模となる。車で30分圏内に約34万世帯、135万人が居住するエリアを基本商圏とする。総賃貸面積は7万㎡。総合スーパーのイオンを核店舗に約270の専門店が出店。アパレル「ユニクロ」「H&M」、焼き肉店「牛角」など84店がボゴール県に初めて出店している。

「なんぼや」マレーシア2号店 伊勢丹ロット10に出店

ブランド品の買い取りやオークション事業を手掛けるバリュエンスホールディングス(本社:東京都港区)は10月29日、グループのバリュエンスインターナショナル・シンガポール(本社:シンガポール)が、ブランド品の買い取り専門店「なんぼや」のマレーシア2号店を同日開業すると発表した。出店先は、首都クアラルンプール中心部の商業施設「ロット10」に入居する三越伊勢丹ホールデングスの店舗内。
マレーシアの伊勢丹は、日本の優れた商品や文化、サービスを発信、世界に売り出す海外拠点として駐在員や現地富裕層、観光客に親しまれている。国内でも「なんぼや」グループは親和性の高い顧客へアプローチできることから百貨店への展開を行っており、マレーシアでも顧客への認知拡大につながると考えている。

10月国内新車販売 過去最低の31%減の27万9,341台

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が11月1日発表した10月の国内新車販売台数は、前年同月比31%減の27万9,341台だった。前年同月の実績を下回るのは4カ月連続で、10月単月としては過去最低だった。マイナス幅は9月から0.9ポイント改善したが、前年同月比で3割の減少は2カ月連続。
10月の国内新車販売で、これまでの最低は統計が始まった1968年の27万9,643台。今年は54年間で過去最低だった。

日本M&Aセンターと東京海上日動 M&A推進で業務提携

日本M&Aセンターと東京海上日動火災保険は10月29日、中堅・中小企業のさらなるM&A推進に向けて、業務提携契約を締結したと発表した。両社は多くの経営者が安心してM&Aを活用できる社会を構築し、事業承継や積極的な事業展開を支援することで社会課題の解決につなげていく。
日本M&Aセンターが仲介するすべてのM&A案件(ディール)のうち、条件を充足した案件に対して東京海上日動のM&A仲介付帯保険(表明保証保険)の補償を提供する。なお、日本M&Aセンターが仲介するディールが包括的に保険の対象となるため、保険加入の保険加入の際に東京海上日動によるディールごとの審査はない。日本M&Aセンターが契約主体となり保険料を負担するため、譲渡企業(売主)も譲受企業(買主)も保険料負担なく利用可能。
帝国データバンクのまとめによると、日本企業の後継者不在率は65.1%と高く、2025年までに社長の年齢が70歳を超える中小企業のうち約半数の127万社が、後継者不在による廃業リスクを抱えており、社会課題となっている。

ヤマハ発動機 インドHERO Motorsと合弁 電動アシスト自転車で

ヤマハ発動機(本社:静岡県磐田市)は10月29日、インド最大の自転車メーカー、HERO Cyclesの子会社HERO Motorsとの間で、電動アシスト自転車用モーターユニットの製造を手掛ける合弁会社設立に向けた契約に署名したと発表した。この合弁新会社には同社が10%、HERO Motorsが90%を出資、11月末に設立する予定。設立時の資本金は2億2,000万インドルピー(約3億2,800万円)。

三井化学 三菱ケミカルのポリエステル関連特許のライセンス契約

三井化学(本社:東京都港区)は10月28日、三菱ケミカル(本社:東京都千代田区)が保有するバイオマス原料由来ポリエステルに係る基本特許を含む関連特許について、同社とライセンス契約を締結したと発表した。
ライセンス対象の製品は、再生可能なバイオマス原料を用いたPET(ポリエチレンテレフタレート)を指し、ボトルをはじめ様々な用途が含まれており、従来の石油来の製品と比べ、温室効果ガスの排出量を抑えることができる。
三井化学は、気候変動とプラスチックごみを巡る問題を一体として取り組むべき重要な社会課題と捉え、プラスチックを巡る課題に対し、バリューチェーン全体を視野に入れた、①リサイクル戦略②バイオマス戦略-に注力しており、PET樹脂を含む同社製品のバイオマス戦略推進を図っていく。

Looop EV充電器施工販売を関西電力エリアに拡大

再生可能エネルギーを中心としたエネルギーサービス事業者、Looop(本社:東京都台東区)は10月29日、EV充電器の施工販売サービスを、これまでの東京電力エリアに加え関西電力エリアに拡大し、同エリアでの提供を同日より開始すると発表した。
同社のEV充電器施工では、コンセントタイプ、充電ケーブル付きタイプ、充放電器タイプの3種類から選べる。EVに貯めた電気は家庭で利用すること(V2H:Vehicle to Home)もでき、災害時にはEVを電源として自宅に給電することも可能。

KADOKAWA 中国テンセントグループと資本業務提携締結

KADOKAWA(本社:東京都千代田区)は10月29日、中国テンセントグループの中核会社Tencent Holdings Limited(騰訊控股有限公司、本社:広東省深圳市)が間接的に完全保有する子会社、Sixjoy Hong Kong Limited(本社:香港、以下Sixjoy)およびテンセントジャパン合同会社(本社:東京)を通じ、同グループとの間で資本業務提携に係る契約を締結したと発表した。
アニメ、ゲーム分野における両社共同による取り組み強化を図ることで、「グローバル・メディアミックス」戦略推進の一層の強化・加速に寄与するものと判断した。KADOKAWAが第三者割当増資により新株式(普通株式462万2,200株。増資後の発行済み株式総数に対する割合6.86%)を発酵し、Sixjoyがその総数を引き受ける。

ホンダ インド電動三輪タクシー向けバッテリーシェアリング

ホンダは10月29日、新型の着脱式バッテリーを用いたインドの電動三輪タクシー(リキシャ)向けのバッテリーシェアリングサービス事業を2022年前半に開始すると発表した。
事業化検討にあたっては、2021年2月からインドで実証実験を行い、30台のリキシャで20万km以上の営業走行を実施して、課題の洗い出しや事業性の検証を行ってきた。リキシャ向けバッテリーシェアリングサービスでは、街中に設置された最寄りのバッテリー交換ステーションで、電池残量の少なくなったモバイルパワーパックe:を満充電のものと交換できるサービス。
このサービス開始にあたり、ホンダはインドにこの事業を目的とした現地法人を設立して、街中にバッテリー交換ステーションを設置し、モバイルパワーパックe:の貸し出しを行う。リキシャ製造メーカーと協力し、まずは限定した都市で運用開始し順次、地域を拡大していく。

三菱重工 インドネシアの火力発電所向けGTCCが運転開始

三菱重工業は10月28日、インドネシアの国営電力会社PLNに納入したムアラカラン火力発電所の50万KW級天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備が完工、商業運転を開始したと発表した。コロナ禍で様々な制限があったが、納期を1カ月以上前倒しして契約達成した。
ムアラカラン発電所は、首都ジャカルタの北西約10kmに立地しており、GTCC設備はインドネシア政府が進める3,500万KWにおよぶ電源整備計画を受けたプロジェクトの一環として同発電所の既存設備に隣接して完成したもの。同設備はジャカルタを中心とする西ジャワ地域一帯の電力需要に応える。

トヨタ初の量産EV 航続距離は最長500km 先行組を猛追へ

トヨタ自動車は10月29日、初の量産電機自動車(EV)「bZ4X(ビーズィーフォーーエックス)」の仕様を発表した。航続距離(1回の充電で走行可能な距離)は460~500kmと、先行する米テスラ「モデル3」の448~580kmや日産自動車「アリア」の430~610kmに迫る。世界のEVメーカーの中では先頭集団に入り、先行組を猛追する構え。
bZ4Xは、多目的スポーツ車(SUV)で価格は未定。2022年半ばから世界販売を始める。車台はEV専用の設計としてSUBARU(スバル)と共同開発した。スバルの四輪駆動や衝突安全、トヨタの電動化や「つながるクルマ」のノウハウを反映させた。出力が最大150KWの「急速充電器」に対応し、30分でフル充電の80%分の電気を貯めることが可能だ。外装に太陽光パネルも設置できるようにし、1年間で1,800km走行する電力を生み出すことができる。アウトドアや災害時に住宅に給電することも可能にした。
トヨタは「TOYOTA bZ」シリーズとして位置付けられるEVを2025年までに7車種発売する方針。今回はその第一弾にあたる。日本と中国で生産するが、既存車両の製造ラインを活用し、専用の拠点は設けない。