パナソニック 選択的週休3日制導入検討 多様な働き方を提供

パナソニックは1月6日、希望する社員が週休3日で働ける「選択的週休3日制」の導入を検討していると明らかにした。多様な働き方を提供することが狙い。ただ、大手製造業では珍しい取り組みといえる。同制度は政府が産業界に導入を呼び掛けており、今後こうした動きが出てくるとみられる。楠見雄規社長が投資家向けのオンライン説明会で表明した。
開始時期や対象人数など制度の詳細は未定で、今後労働組合などと協議する。パナソニックの国内従業員は約9万人。

ホンダ 中国合弁の東風HondaがEV専用工場を建設 24年稼働

ホンダ(本社:東京都港区)の中国法人本田技研工業(中国)投資有限公司(本社:北京市)は1月6日、中国における四輪車生産販売合弁会社、東風本田汽車有限公司(以下、東風Honda)が今後市場投入を拡大する電気自動車(EV)の生産体制構築に向け、EV専用の新工場を建設すると発表した。
新工場は2024年の稼働開始を目指し、湖北省武漢市の武漢経済開発区に建設し、敷地面積63万㎡、基本生産能力は年間12万台を予定。完成車一貫生産が可能な高効率・スマート工場として、プレス、溶接、塗装、組み立て、完成車検査などの工程を有し、組み立て工程などを中心に業界トップ水準の自動化率を目指す。また、ソーラー発電などの再生可能エネルギー活用に加え、再生水循環利用などによる資源節約、大気汚染の主要な原因物質、VOCの削減など、サステナブルな取り組みも積極的に進めていく。

シスメックス 脳内Aβの蓄積状態把握の検査試薬の承認申請

シスメックス(本社:神戸市)は1月5日、自社の全自動免疫測定装置を用いて血液中の、アルツハイマー病の発症に深く関わるとされる脳内アミロイドベータ(Aβ)の蓄積状態の把握を補助する検査試薬について、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ製造販売の承認申請したと発表した。従来の検査方法では侵襲性やコスト面などに課題があった。

日本M&AセンターHD シンガポールに現地法人設立

日本M&Aセンターホールディングス(本社:東京都千代田区)は1月5日、シンガポールに現地法人「Nihon M&A Center Singapore Pte.Ltd.」を設立し、2022年1月1日より営業を開始したと発表した。今回の同法人の設立により、営業活動とサービス提供を一層強化することで、日本とシンガポールおよびASEANのクロスボーダーM&A案件の情報量・成約件数ともに増加を目指す。

小野薬品「オプジーボ」台湾で術後補助療法の効果 追加承認

小野薬品工業(本社:大阪市中央区)は1月5日、台湾の現地法人、台湾小野薬品工業股份有限公司(以下、台湾小野)が、「オプジーボ」について2021年12月29日に、「術前補助化学放射線療法を受け病理学的残存病変を認めた完全切除後の食道がんまたは胃食道接合部がん患者の術後補助療法」に対する効能または効果の追加承認を、台湾食品薬物管理局(TFDA)から取得したと発表した。

東芝ES 中国・山東能源と純水素燃料電池システムで技術提携

東芝エネルギーシステムズ(本社:川崎市幸区)はこのほど、中国山東省のエネルギー関連企業、山東能源集団有限公司(本社:山東省済南市、以下、山東能源)と純水素燃料電池システムに関する技術提携契約を締結したと発表した。この提携は、同社の定置用純水素燃料電池システムの製造技術や試験技術を中国向けに提供するもの。
今回の提携は、中国で両社が燃料電池分野での提携の第一段階としてのもので、同社は山東能源の定置用純水素燃料電池システムの開発を支援していく。

CCCと双日 マレーシアでFC事業を展開する合弁会社設立

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC、所在地:東京都渋谷区)と双日(本社:東京都千代田区)は1月5日、CCCが日本国内で展開する「蔦屋書店」および「TSUTAYA BOOKSSTORE(以下、TBS)のフランチャイズチェーンについて、マレーシアにおけるフランチャイズ事業を展開する合弁会社を設立したと発表した。
現地加盟企業とフランチャイズ契約を結び、2021年12月にオープンした商業施設「Pavillion Bukit Jalil(ブキット・ジャリル)」内に、2022年春をめどにASEAN加盟国では初となる複合型書店の高級業態「蔦屋書店」を開業する予定。同店では書籍だけでなく、文具も美術品も販売するほか、飲食店も併設する。
CCCと双日が設立した共同出資会社が現地の企業とフランチャイズチェーン(FC)契約を締結する。この共同出資会社は今後、他のASEAN地域における店舗展開も推進する。CCCはASEAN地域で400店舗を展開するとの目標を掲げている。

塩野義 コロナ飲み薬の承認申請遅れる 被験者集め難で

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は1月5日、開発中の新型コロナウイルス感染症の経口治療薬(飲み薬)について、2021年末としていた承認申請が遅れていると発表した。
昨秋以降、国内で新規感染者数が減少し、被験者を集めることが難しくなり、有効性を確認する臨床試験(治験)が遅れていることが理由という。塩野義製薬はできるだけ早期に承認申請し、2021年度末までに100万人分の供給を目指すとしている。

ソニー EV事業の子会社「ソニーモビリティ」設立へ

ソニーは1月5日、EV(電気自動車)事業を担当する新会社「ソニーモビリティ」を2022年春に設立すると発表した。同日(日本時間)、米国ラスベガスの展示会「CES2022」に先立つプライベートイベントで明らかにした。
2020年に公開したセダン型試作車の公道試験などを通じて蓄えた知見を活用し、EV事業化に向けた本格的な検討に入る。脱炭素の流れを背景に世界的にEVへの関心が高まる中、異業種からの参入が加速する契機となる可能性がある。
今回、米ラスベガスで開催中のテクノロジー見本市(CES)の会場で、ソニーグループのEVとして2モデル目となる多目的スポーツ車(SUV)型の新たな試作車を公開した。同社が得意とする画像処理半導体を含む40のセンサー類を車内外に搭載し、安全に配慮したという。音響技術などを生かしたエンターテインメント機能も高めた。

大手百貨店 22年初売り売上高30~50%増 回復傾向が鮮明に

大手百貨店4社は1月4日、2022年初売りの売上高が前年実績に比べ30~50%増だったと発表した。前年は新型コロナウイルス感染拡大で福袋の販売自粛の影響があったが、今年は客足が戻り回復傾向が鮮明となった。ただ、新型コロナ禍前の2020年に比べると3割程度の減少だった。
企業別にみると、高島屋の1月2~3日、そごう・西武の元日が約50%増、J・フロントリテイリング(大丸・松坂屋)の2~3日が41%増(法人向けなどを除く)、三越伊勢丹ホールディングスの2日が約30%増だった。

21年新車販売3.3%減の444万8,340台 半導体不足で3年連続減

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会のまとめによると、2021年の国内新車販売台数(軽自動車を含む)は前年比3.3%減の444万8,340台だった。前年比減少は3年連続。世界的な半導体不足や、東南アジアでの新型コロナウイルス流行による部品調達難が響いた。台数は、東日本大震災の影響を受けた2011年以来の低水準となった。

ローソン 中国・深圳市のコンビニ買収 広東省に初進出

ローソン(本社:東京都品川区)は1月4日、中国広東省深圳市でコンビニエンスストアを運営する天虹微喔を買収すると発表した。買収額は3億1,000万元(約56億5,200万円)。天虹微喔が運営するコンビニを順次、ローソンに転換する。
天虹微喔は深圳市などでコンビニ203店舗を運営している。小売企業の天虹数科商業股份有限公司(本社:中国広東省深圳市、以下、天虹数科商業)から天虹微喔の全株式を取得する。ローソンが広東省に進出するのは初めて。
ローソンは1996年に上海市に中国1号店を新設。2021年11月末時点で中国における店舗数は4,312店。22年度に6,000店、25年度に1万店の目標を掲げている。

米アップルの株式時価総額 世界初の3兆ドルの大台超え

米アップルの株式時価総額が1月3日、一時3兆ドル(約350兆円)の大台を超えた。米国メディアによると、世界の上場企業で3兆ドルを超えたのは初めて。2兆ドル突破から、わずか1年4カ月で1.5倍に膨らんだことになる。米企業の時価総額上位は2位がマイクロソフト、3位がグーグルの持株会社アルファベット。

トヨタ 米国での21年新車販売223万台で初の首位 GM抜く

トヨタ自動車は1月4日、2021年の米新車販売台数が前年比10%増の233万2,000台となり、米ゼネラル・モーターズ(GM)の221万8,000台を約11万台上回り首位になったと発表した。米国で海外の自動車メーカーが販売トップになるのは史上初めて。
半導体不足で大幅な減産を強いられたGMやフォード・モーターに比べて、トヨタは生産車種の見直しやこまめな生産調整により、影響を軽微にとどめた。GMはこれまで90年にわたり、米新車販売台数で首位を堅持していた。

トクヤマ 韓国・SKGC社とIPA製造・販売で合弁設立

トクヤマ(本社:東京都千代田区)はこのほど、韓国の石油化学製品製造・販売のSK Geo Centric Co.,Ltd.(以下、SKGC社)との折半出資により、電子工業用高純度イソプロピルアルコール(以下、高純度IPA)の製造・販売を手掛ける合弁会社を韓国に設立すると発表した。合弁新会社の資本金は6,000万米ドル相当。2022年7月に設立予定。合弁契約締結日は2021年12月28日、事業開始日は2024年7月の予定。
5G、IoT、AI、DX等の進展により半導体市場は今後中長期的に拡大すると見込まれ、それに伴い半導体製造プロセスで使用される高純度IPA需要も漸増する見通し。また、半導体の微細化の進展に伴い、高品質化と安定供給に対する顧客企業からの要求がますます高まってきている。こうした需要とニーズに応える。

独メルセデス 走行距離1,000kmのEVコンセプト車 25年発売

独メルセデス・ベンツは1月3日、満充電で1,000km以上走れる電気自動車(EV)のコンセプト車「ビジョンEQXX」を発表した。この車両をベースにした市販車を2025年ごろ発売する。ガソリン車と比べ給電インフラが未整備な中、消費者がEVに対して抱く走行距離への不安を払拭し、脱炭素社会の実現に向けEVへの買い替えを促す。
駆動システムの効率を大幅に改善、電池のエネルギーを車輪の駆動に変える際のエネルギー損失は5%と、現在の5分の1に減らす。電池のエネルギー密度も高め、走行距離784kmの同社の旗艦車種「EQS」の電池パックと比べて体積は半分、重量は約3分の2に減らしている。この結果、ガソリン車の燃費に相当する電費(電池の消費効率)では、10KW時あたり100km以上を実現した。

大阪ガス 京大と寒波や猛暑発生予測 ガス・電力需要把握へ 

大阪ガスはガスや電気の安定的な供給につなげるため、寒波や猛暑の発生を予測する研究を京都大学防災研究所と2021年12月から共同で始めた。大阪市此花区の大阪ガスの研究拠点で、気象予報士の資格を持つ社員と、京大の研究者が過去のデータから寒波などの発生のメカニズムについて分析を進めている。将来的には2週間前から数カ月前に寒波などの襲来を予測し、ガスや電気の供給量を増やす態勢を整えることを目指す。

米テスラ 21年のEV販売87%増の93.6万台と過去最高を更新

米テスラが1月2日発表した2021年の電気自動車(EV)の年間販売台数は、2020年比87%増の93万6,172台と過去最高を更新した。世界的な半導体不足で競合他社の減産や操業の一時停止が相次いだ中、EV業界では突出した、高い稼働率を維持し、頭抜けた強さを示した。この結果、前年比5割増の75万台超としていた当初の販売目標を大きく上回った。
21年通年の販売台数を車種別にみると、小型車「モデル3」と小型SUV(多目的スポーツ車)「モデルY」が合わせて2.1倍の91万1,208台となり、全体の97%を占めた。

21年日本企業のM&F15%増の4,280件 過去最多 レコフ

M&A助言を手掛けるレコフのまとめによると、2021年に日本企業が買い手か売り手のどちらかに関わったM&A(合併・買収)件数は、前年比15%増の4,280件と過去最多となった。新型コロナウイルス禍で浮き彫りになった供給網の弱さを補うM&Aほか、デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素の加速を目的とする例が目立った。

イオン 100円ショップ キャンドゥのTOB成立 22年1/5子会社に

イオンは12月28日、100円ショップを展開するキャンドゥへの株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。キャンドゥ株を保有する同社社長らの資産管理会社も子会社化することで、イオンが保有する株式比率は51.16%となる。これにより、キャンドゥは2022年1月5日にイオンの連結子会社となる。キャンドゥの名称変更の予定はない。買収総額は約212億円。