大阪市のオフィス不足深刻に 8月末の空室率1.29%

オフィス賃貸の仲介会社、三幸エステートの調べによると、大阪市内の8月末時点のオフィスの空室率は1.29%で前の月を0.01ポイント下回り、これまでで最も低くなった。これは、今年に入ってから大規模なオフィスビルの供給がないこと、古くなったビルを建て替える動きが加速していることで、オフィスの供給面積が減少しているためだ。また、政府が掲げる働き方を受け、企業がリフレッシュコーナーや共有スペースを新たに設けるケースが増えて、そうした需要が高まっていることもオフィススペース不足に拍車をかけているという。大阪市内で現在建設中の大規模なオフィスビルが新たに完成するのが2022年以降になるため、当面大阪市内のオフィス不足は続くとみられる。

違法民泊6,057件のうち96%是正、大阪市が撲滅チームで

違法民泊ゼロを目指している大阪市は、6月末時点で市が把握した全6,057件のうち、96%にあたる5,834件について、市への届け出や営業の取りやめなど是正措置を取ったことを明らかにした。大阪市は残る223件についても国などに協力を求めながら、是正に向けた指導を続けていく方針。大阪市は2018年6月、違法民泊について、市の監視員や警察OBなどからなる「違法民泊撲滅チーム」を立ち上げ、今年6月末までに市内の違法民泊をなくすことを目標に、事業者への指導などを行ってきた。

“やりまわし”に歓声 大阪・岸和田「だんじり祭」

高さがおよそ4m、重さがおよそ4トンのだんじりを法被、ねじり鉢巻き姿の男たちが、力強い掛け声とともに、豪快に引き回す大阪府岸和田市の「だんじり祭」が9月14、15の両日行われた。今年は市内の各地区から34台のだんじりが参加。最大の見どころは交差点で、だんじりが勢いよく走りながら直角に向きを変える”やりまわし”。だんじりの屋根の上でうちわを持って舞う「大工方」の合図で、引手たちが息を合わせて、勢いよくだんじりを曲げる。そのたびに見物客からは歓声が上がる。                                              岸和田だんじり祭は、江戸時代、当時の岸和田藩主が五穀豊穣を願って始めたと伝わる、300年以上続く伝統の祭。

双日 大阪府と海外工業団地への入居支援で協定締結

双日は9月12日、大阪府との間で、双日がベトナムおよびインドネシアで事業・運営する各工業団地(ロンドウック工業団地・GIIC工業団地)へ入居する府内企業に対する支援で、協定書を締結したと発表した。大阪府は府内企業に対し、海外への投資促進に関するセミナーの開催や当該工業団地への視察の実施等を通じ、情報を提供。双日は当該工業団地に入居する際の賃貸工場賃料に関する優遇措置を供与することで、相互に海外進出への協力を行う。                                                                                       対象企業は大阪府内に本社または製造拠点を持つ企業。進出・誘致先はベトナム・ホーチミン市郊外(ドンナイ省ロンタン地区)のロンドウック工業団地(面積:約270㌶)と、インドネシア・ジャカルタ市郊外(西ジャワ州ブカシ県)のGIIC工業団地(面積:約1,700㌶)。いずれも賃貸工場で、ロンドウック工業団地は工場賃料1カ月間無料、会社設立手続き手数料無料等。GIIC工業団地は工場賃料1年間10%減額。

「スカーレット」ヒロイン・戸田恵梨香さんが抱負、女性陶芸家の草分け描く

9月30日から放送が始まるNHKの連続テレビ小説「スカーレット」でヒロインを演じる戸田恵梨香さんが9月11日、ドラマを制作するNHK大阪放送局で記者会見した。連続テレビ小説として101作目となる「スカーレット」は焼き物の里として知られる”信楽”(滋賀県)を舞台に女性陶芸家の草分けとして仕事と家庭に奮闘する主人公を描く物語。     戸田さんは「主人公のやりぬく姿を通して、とくに女性の皆さんに力を分けられたら」と意気込みを語った。「スカーレット」は9月30日から半年間放送される。

大阪市の補正予算案 消費税引き上げに伴う準備費用など総額9,860万円余

大阪市はこのほど一般会計の総額で9,860万円余りの今年度の補正予算案を取りまとめた。この予算案を9月18日から始まる定例市議会に提出する方針。                          主な内訳は10月からの消費税率10%への引き上げに伴う政府のポイント還元などの景気対策の準備費用として7,800万円、災害発生時の避難所用に市内のすべての中学校の体育館に設置予定のエアコン費用1,100万円、夢洲で計画しているIRの誘致を確実に進めるための環境アセスメントに向けた基本調査費として900万円をそれぞれ計上している。

関西の消費税引き上げ前の”駆け込み需要”は小幅 日銀

日銀大阪支店の山田泰弘支店長は9月6日、10月からの消費税引き上げを前にした関西での”駆け込み需要”の動きについて、今のところ大きな動きにはなっていないとの認識を示した。同支店長は「需要の振れ幅を抑えるために、企業側から販売促進を控える対応を取っていることなどから、5年前の消費税率引き上げの時と比べると、大きな動きにはなっていない」とし、「自動車や家電、宝飾品など高額な商品の一部にとどまっている」と述べた。

近畿の待機児童2,955人で441人減、兵庫減少するも1,569人

厚生労働省の調査によると、近畿2府4県の待機児童は4月1日時点で2,955人で前年同期比441人減少した。これは保育所などの整備が進んだためで、近畿2府4県の保育所の定員は43万1,742人と前年同期比1万2,000人余り増えている。                        府県別に待機児童をみると、兵庫県が最も多く1,569人(前年比419人減)、次いで大阪府が589人(同88人減)、滋賀県が459人(同20人増)、奈良県が198人(同3人減)、京都府が86人(同11人増)、和歌山県が54人(同38人増)だった。自治体別で多かったのは兵庫県明石市が最も多く412人、次いで西宮市が253人、神戸市が217人などと続いた。

阪急交通社 初の宿泊「終活モニターバスツアー」

阪急交通社(本社:大阪市北区)は、健康でいきいきとした生活を送るための支援として、関西発「笑顔で元気に生きる旅 終活モニターバスツアーin四国2日間の旅」を企画し、9月8日に発売する。終活ツアーの宿泊旅行は今回が初。特定行政書士の山下義博氏による終活セミナー、高知市で開発された”いきいき百歳体操”の伝授、四国八十八カ所第1番札所、霊前寺での”健康長寿の祈祷”、その他プロカメラマンによる”生前遺影写真撮影”など普段の旅行とは異なる体験を、旅という非日常に盛り込む企画となっている。

関西国際空港にQRコード決済機能付き自動販売機導入

関西エアポートは9月4日、関西国際空港に設置している一部の自動販売機にQRコードの決済機能を導入すると発表した。同空港内に設置している計21カ所の自動販売機に中国のQRコード決済サービス「WeChat Pay」および「Alipay」の決済機能を搭載する。これにより、訪日中国人利用者の利便性が増す。

アイリスオーヤマ 大阪・心斎橋に訪日客向けショールーム開設

生活用品大手のアイリスオーヤマ(本社:仙台市)は9月2日、大阪を訪れた外国人客向けに自社の家電・生活用品をPRするため、大阪・心斎橋の自社ビルにアンテナショップをオープンした。売れ筋のサーキュレーターやふとん乾燥機などの小型家電のほか、エアコンや4K対応の液晶テレビなど約200製品をラインアップ。気に入った商品は店内に設置されているQRコードを読み取ることでインターネットの通販サイトで注文してもらう。アンテナショップは仙台市に続いて2店目だが、インバウンド対象は初めて。

ふるさと納税で第三者機関が総務大臣に再検討の勧告、泉佐野市は好感

ふるさと納税の新制度で大阪府泉佐野市を対象から除外したことについて「国地方係争処理委員会」は9月2日、「総務省が除外を決めた理由は、法律違反の恐れもある」などとして、総務大臣に再検討を勧告する異例の決定を行った。これについて、泉佐野市の千代松市長は3日、「全国の自治体を法的拘束力のない通知で押さえつけようとした総務省の対応には納得いかず、その主張を貫き通した結果だと考えている。主張を理解していただいた係争処理委員会の委員に感謝したい」と述べた。そのうえで、「今回の決定は重たいものであり、総務省が30日以内に送ってくる再検討の結果を待ちたい」と語った。

ピーチ 韓国3路線を10月以降、順次運休へ 搭乗率低さ理由に

LCC(格安航空会社)のピーチ・アビエーションが、関西空港などと韓国を結ぶ3つの路線について、搭乗率の低さを理由に今年10月以降、順次運休することを決めた。日韓関係が悪化した7月以降、日本の航空会社が韓国路線の運休を決めたのは初めて。同社が運休を決めたのは、日本と韓国を結ぶ5つの路線のうち3路線で、新千歳-ソウル線が10月28日から、関西-プサン(釜山)線が2020年1月7日から、那覇-ソウル線が2020年1月28日から、それぞれ運休する。また、関西-ソウル線は1日4便を3便に減便する。運休する3つの路線のうち、那覇-ソウル線はおよそ1カ月で再開する予定だが、その他の路線については再開の見通しは立っていないという。

近畿の有効求人倍率、7月も1.60倍と高水準維持

大阪労働局のまとめによると、近畿地方の7月の有効求人倍率は1.60倍と前月を0.02㌽下回り、3カ月連続で低下したが、慢性的な人手不足を背景にいぜんとして高い水準が続いている。府県別では大阪府が1.77倍(前月比0.03㌽減)、京都府が1.62倍(同0.01㌽減)、兵庫県が1.41倍(同0.02㌽減)、滋賀県が1.36倍(同増減なし)、奈良県が1.48倍(同0.05㌽減)、和歌山県が1.43倍(同0.01㌽減)だった。近畿2府4県で7月、仕事を求めている人は29万3,642人で、企業の求人は47万573人だった。

和歌山にすい臓がん治療拠点 地域の医療機関と連携

和歌山県立医科大学附属病院は、9月から新たに「膵がんセンター」を設置し、地域の医療機関と連携して早期発見などに取り組むことになった。すい臓がんは早期発見や治療が難しく進行が早いとされているがんで、国の2017年の調査では和歌山県内のすい臓がんの死亡率は全国でワースト3位となっている。

大阪大 iPS角膜移植手術を実施 世界初 40代女性患者は視力回復

大阪大学などのグループは8月28日、iPS細胞からつくった目の角膜の組織を患者に移植して、視力を回復させる手術を世界で初めて実施したことを明らかにした。手術は7月25日、40代の女性患者に行われ、視力は日常生活に支障がない程度までに回復し、患者は8月23日に退院したという。                                                                            グループでは年内をめどに2人目の移植手術を行い、安全性と有効性を確認することにしている。そのうえで2020年にさらに2人の患者に手術を行う計画だ。これにより5年後をめどに、iPS角膜移植を一般的な治療に発展させたいとしている。

児童虐待防止にLINE窓口検討 大阪府内自治体・防止推進会議

大阪府内の自治体の首長らで構成する「大阪児童虐待防止推進会議」は8月27日の会議で、増え続ける児童虐待の防止策として、無料通信アプリ「LINE」を活用した相談窓口の設置を検討することになった。同会議には大阪府の吉村知事を座長に、大阪市の松井市長、堺市の永藤市長、その他、大阪府下の市長会や町村長のメンバーらが出席した。

「京アニ」放火事件の被害・死亡者全員の名前公表 京都府警

京都アニメーションの第1スタジオ(所在地:京都市伏見区)が放火された事件で、京都府警察本部は8月27日、亡くなった35人のうち新たに25人の名前を明らかにした。この結果、先に公表した10人と合わせ亡くなった全員の名前が公表されたことになる。同事件は第1スタジオの建物の中にいた社員70名のうち35人が死亡、34人が重軽傷を負った。京都府警はこの事件について「大変凄惨な事件で、関係者の精神的ショックも極めて大きいことから、ご遺族や会社の意向を丁寧に聞き取りつつ(公表に関し)慎重に検討を重ねてきた。その結果、事件の重要性や公益性などを考慮し、公表すべきと判断した」としている。

大阪府・市立大統合の新大学の基本構想案、25年度に森之宮に メインキャンパス

大阪府立大学と大阪市立大学を統合して、3年後の2022年に開学を目指している新大学の基本構想案が明らかになった。これによると、およそ1,000億円を投じ2025年度に大阪・城東区の森之宮にメインキャンパスを新たに整備し、大阪の発展をけん引するため、国際的な視点を踏まえた地域課題解決型の公立大学を目指す。そして、大阪府や大阪市と連携しながら、大都市をめぐる課題の解決や、産業競争力の強化などに貢献するとしている。両大学の既存の学部から看護学部や獣医学部を独立させるなどして、新大学を1学域と11の学部に、また大学院は15の研究科に再編するとしている。