印マルチ・スズキ SUVを中南米へ輸出開始第一弾

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、スズキのインド子会社マルチ・スズキはこのほど、チェンナイ近郊のカマラジャ港から、スポーツ用多目的車(SUV)「グランド・ビターラ」の輸出を異開始したと発表した。輸出第一弾の出荷先は中南米。これにより同社の輸出対象車種は17車種となった。
今後は中南米に加えアフリカ、中東、ASEAN、インド近隣国の60カ国以上にグランド・ビターラの輸出を計画している。グランド・ビターラはトヨタ・キルロスカとの協業により、同社のカルナータカ州の工場で生産されている。
マルチ・スズキの2022年の輸出実績は26万台で、過去最多を記録している。

ホンダ 米国での四輪車生産累計3,000万台を達成

ホンダ(本社:東京都港区)は1月24日、米国現地法人アメリカン・ホンダモーター(本社:カリフォルニア州トーランス)が、2023年1月をもって米国での四輪車生産累計3,000万台を達成したと発表した。同社は1959年に二輪車、1970年に小型四輪車のそれぞれ販売を開始。
1982年に日本の自動車メーカーとして初めて、米国オハイオ州での四輪乗用車生産となる「アコード」の生産を開始し、その後もアラバマ州、インディアナ州と米国での生産体制を拡大するとともに、カナダやメキシコでの生産も開始している。
また、今後の本格的なEV(電気自動車)生産に向けて、オハイオ州内の3つの既存工場に合計7億米ドルを投じ生産設備を更新し、これらの工場を北米におけるEV生産のハブ拠点として進化させていくとしている。

22年全国百貨店売上高13.1%増 コロナ前の9割回復

日本百貨店協会のまとめによると、2022年の全国の百貨店の売上高は、既存店ベースでの比較で前年比13,1%増の4兆9,812億円だった。売上増は2年連続で、コロナ禍前の2019年と比べても9割程度まで回復した。
2022年3月にコロナ禍の行動制限が緩和されて以降、客足が回復していること、新型コロナの水際対策の緩和や円安の影響でインバウンド客が増えていることが主な要因。
一方、12月の既存店ベースの売上高も前年を4%上回り、10カ月連続でプラスとなった。

東洋エンジ インドネシアで地熱発電所を受注

東洋エンジニアリング(本社:千葉県習志野市、以下、TOYO)は1月24日、インドネシア関連会社Inti Karya Persada Tehnik(イカペテ、以下、IKPT)が、コンソーシアムパートナー、PT Multi Fabrindo Gemilong(マルチファブリンドグラミン、以下、MFG)とともに、PT Medco Cahaya Geothamal(メドコチャハヤジオサーマル、MCG)が計画する地熱発電所プロジェクトを受注したと発表した。
同プロジェクトは東ジャワ州初の地熱発電所となる。2024年12月完成予定。設計、調達、建設、試運転の一括請負。対象設備は発電システム31.4MW、地上蒸気システム(SAGS)、送電線システム150KV。
TOYOおよびIKPTは今後も持続可能な社会の実現およびインドネシアの経済発展に貢献していく。

22年パソコン国内出荷台数22.6%減 2年連続減少

電子情報技術産業協会(JEITA)が1月24日発表した2022年のパソコン(PC)の国内出荷台数は前年比22.6%減の686万9,000台だった。2年連続での減少となり、2007年の調査開始以降で、最低だった2017年に次ぐ少なさとなった。
新型コロナウイルス禍により、2020年にテレワークや教育用など国の政策で需要が伸びたが、2021年以降は反動減が続いているほか、物価高を受け個人消費での買い控えも影響している。

岩谷産業 神戸に水素エネルギーの発信拠点を建設

岩谷産業は1月23日、神戸ポートアイランドに水素エネルギーの情報発信拠点となる新しい研修所を建設すると発表した。新研修所(所在地:神戸市中央区)の敷地面積は1万65.80㎡で、2024年10月ごろ完成予定。
水素の利活用を通じ脱炭素社会の実現に向けた発信拠点とするとともに、水素エネルギー事業の推進に資する、次世代に向けた多様な人材の育成を目指す。

22年国内粗鋼生産2年ぶり減 4年連続で1億㌧割れ

日本鉄鋼連盟は1月23日、2022年の国内粗鋼生産量が前年比7.4%減の8,923万5,000トンにとどまったと発表した。主要用途の一つ、自動車向け需要の低迷が響き、2年ぶりの前年割れとなった。大手自動車各社は車載半導体や部品調達難で2022年は年間通じ、一部工場を限定期間、稼働停止に追い込まれ減産を余儀なくされ、2023年もまだ解消されていない。国内の粗鋼生産量が1億トンを下回るのは4年連続。

SBI新生銀行 コンビニATM手数料2/6から無料化

SBI新生銀行は2月6日から、コンビニエンスストアに設置されているATMの出金手数料を無料にする。同行は、これまではATM手数料について、入金時はすべて無料としていたが、出金時には一部の顧客は負担となっていた。これを2月6日から2024年3月31日までは、出勤利用時の月当たりの無料回数に制限なく無料とする。これにより、銀行業界で預金量を追う戦略を鮮明にする。将来の日銀の利上げを見込んだ動き。

ホンダ GSユアサとEV用リチウム電池で協業,新会社

ホンダ(本社:東京都港区)とGSユアサ(本社:京都市南区)は1月23日、2023年中に電気自動車(EV)用電池を開発する、共同出資会社を設立すると発表した。EV搭載用を中心とした高容量・高出力リチウムイオンバッテリーおよび、その製造方法についての研究開発し、主要原料のサプライチェーンや効率的な生産システムを構築することを目指す。

キリンHD ミャンマー国軍系企業との事業売却完了

キリンホールディングス(HD)は1月23日、ミャンマーの国軍系企業との合弁会社「ミャンマー・ブルワリー(MBL)」の全保有株式をMBLに売却したと発表した。売却額は3,240億チャット(約200億円)。売却後の従業員の職業選択の自由の確保や、給与などの不利益変更の禁止についても国軍系企業と合意したとしている。

東京電力 家庭料金3割値上げ申請 燃料高騰で

東京電力ホールディングス(HD)は1月23日、燃料高騰の長期化を受けて、家庭の過半が契約する規制料金の引き上げを経済産業相に申請したことを明らかにした。値上げ幅は平均29%で、6月からの適用を目指す。約1,000万世帯が対象。東電の規制料金の値上げ申請は東日本大震災直後の2012年以来、11年ぶり。
電力の規制料金の値上げを巡っては、2022年11月以降、東北電力など大手5社が3〜4割前後の値上げを申請しており、東電は6社目。

23年世界の観光客数コロナ禍前の80〜95%回復予測

国連世界観光機関(UNWTO)は、2023年の世界観光客数は、欧州と中東が牽引し、全体としてもコロナ禍前の80〜95%まで回復するとの試算を発表した。2022年の世界観光客数は9億人超で、2021年の約2倍に増えた。この流れを受け、2023年は各国でのコロナ規制の緩和・撤廃が追い風になり、2022年を上回る公算が大きく、地域によってはコロナ禍前の水準に戻るとみている。

ニトリ タイへ進出 23年度中に最大10店舗 アジア出店

ニトリホールディングス(本社:北海道札幌市)の似鳥昭雄会長は1月20日、2023年度以降の中期海外事業戦略を明らかにした。2024年3月期にタイへ進出。初年度は首都バンコク中心に最大10店舗出店するほか、2025年3月期以降も出店を続ける。タイだけでなく、アジア出店を加速し、韓国、フィリピン、ベトナム、インドネシアにも2024年3月期に出店する方針も示した。

22年コンビニ売上高 コロナ禍前上回り過去最高

日本フランチャイズチェーン協会が1月20日発表した2022年の主要コンビニエンスストアの全店ベースの売上高は、前年比3.7%増の11兆1,775億円で、コロナ禍前の2019年(11兆1,608億円)を上回り過去最高となった。前年比プラスは2年連続。コロナ対策の行動制限の緩和などにより人流が回復。おにぎり、弁当、ソフトドリンクなどが好調だった。

丸紅・公文 インドネシアの小学校に学習プログラム

丸紅(本社:東京都千代田区)は1月20日、公文教育研究会(本社:大阪市淀川区、以下、KUMON)とともに、インドネシア・南スマトラ州の内陸部の小学校で、タブレットを用いたデジタル形式での公文式学習プログラムの試験導入を開始したと発表した。試験期間は1月17日〜6月。教科は算数・数学。
併せて、丸紅はKUMONとの間で、インドネシア国内の学校法人向けにデジタル形式での学習プログラムのサービス展開の事業性を調査・検討する覚書を締結した。

キリンビバレッジ リサイクルレジン使用の容器製造

キリンビバレッジは1月20日、同社の湘南工場で、3月上旬よりリサイクルレジンを100%使ったペットボトルのプリフォームの製造を開始すると発表した。リサイクルレジンの製造工程では、バージンレジンと比べ、GHG(温室効果ガス)排出量を50〜60%削減可能という。

リーガロイヤル大阪を売却 運営は継続 ロイヤルホテル

ロイヤルホテル(本社:大阪市北区中之島)は1月20日、主力のリーガロイヤルホテルの土地と建物をカナダ系の投資会社、ベントール・グリーンオーク・グループ(BGO)に売却すると発表した。売却額は非公表。売却後も運営を受託して営業を続ける。リーガロイヤルは1,000室以上の客室を持ち、大阪を代表する高級ホテルの一つ。
BGOは3月末の取得後、135億円を投じて客室や宴会場など大規模な回収を実施。2025年3月にリニューアルオープンする予定。

川崎汽船 関電とCCSバリューチェーン構築で連携

川崎汽船は1月19日、関西電力と二酸化炭素回収貯留(CCS)バリューチェーン構築に向けた液化CO2船舶輸送の共同検討に関する覚書を締結したと発表した。両社は今後、関西電力が運営する火力発電所から排出されるCO2を対象に、液化CO2の海上輸送・貯留に関する最適な輸送スキームやコストについて共同検討を行い、将来のバリューチェーン構築を目指す。

IHIとGE アンモニア専焼ガスタービン開発で協力の覚書

IHI(本社:東京都江東区)と米国を本拠地とするGE Gas Power社(以下、GE社)は1月18日、協力しアンモニア専焼大型ガスタービン開発に関する覚書を締結したと発表した。液化天然ガス(LNG)を使うガスタービンの燃焼装置をアンモニア対応にし、LNG火力発電所での採用を目指す。2030年の実用化を見込む。アンモニアの燃料活用が見込まれるアジアでの普及を図る。

ヤマザキマザック インドに海外6カ所目の新工場

ヤマザキマザック(本社:愛知県大口町)は1月19日、インド・マハラシュトラ州プネ県にインド工場(名称:YAMAZAKI MAZAK MACHINE TOOLS PRICVATE LIMITED)を建設、2023年3月より稼働開始すると発表した。日本で開発設計したインド国内工場向けの新型の立形マシニングセンタの生産を開始する。月産40台からスタートし、今後段階的に生産量を引き上げていく予定。
今回の工場新設により、同社の生産拠点は国内5カ所、海外6カ所の合計11カ所となる。

ソフトバンクR 配膳・運搬ロボの国内販売開始

ソフトバンクロボティクス(本社:東京都港区)は1月18日、ソフトバンクグループがグローバル・パートナーシップを結ぶGausium(通称:Gausium Robotics、本社:中国・上海市)の配膳・運搬ロボット「Delibery X1(デリバリーエックスワン)」の国内販売を、同日開始すると発表した。このロボットは、最大4段のトレーで、最大30kgの大容量の配膳・運搬が可能で、下膳頻度が高いホテルブッフェなどにおける業務効率化に貢献する。

日本バス協会 EVバス導入30年に1万台の目標公表

公益社団法人 日本バス協会は、2030年までに累計1万台のEV(電気自動車)バスを業界内で導入する目標を明らかにした。国土交通省ではEVバス導入支援の予算として、2023年度は2022年度の10倍以上にあたる100億円、約500台分を見込んでいる。
ただ、現時点でEVバス導入例は少ない。自動車検査登録情報協会によると、国内のEVバスは2022年3月末時点でわずか149台にとどまる。国内企業のEVバス生産参入は遅れており、現在は中国のBYD製が大半を占めるとみられる。公式にはわずかにスタートアップのEVモーターズ・ジャパン(所在地:福岡県北九州市)が、2023年末に国内で組立工場を稼働させる計画を公表している。このほか、トヨタ自動車などが参加する商用車の技術開発会社コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)が2024年度に生産を開始すると発表している。

ホンダ・JAXA 月面探査車の電力供給Sを研究開発

ホンダは1月19日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)との間で、月面探査車向けの電力供給システムの研究開発契約を締結したと発表した。2024年3月末までに初期段階の試作機をつくり、米国主導の有人月面調査「アルテミス計画」で2020年代後半以降の投入を目指す。ホンダ独自の水を電気分解する技術と燃料電池を組み合わせたシステムを開発し、提供する。同システムにより、太陽エネルギーと水から月面探査車で人が生活するための電気をつくることができるという。

パナソニックHD 介護支援「排泄センサー」開発提供

パナソニックホールディングスとパナソニックくらしアプライアンス社は1月19日、介護施設向け介護業務支援サービス「ライフレンズ」と連携可能な「排泄センサー」を新たに開発。3月よりライフレンズのオプションとして提供を開始すると発表した。排泄記録の自動化を通じて、さらなる見守り業務の負担軽減と、入居者のQOL向上を実現する。
今回開発した排泄センサーは、入居者のトイレの入退室時間や排泄状態を自動で検知してデータとして保存。ライフレンズと連携させることで排泄情報の一元管理が可能になり、介護職員の業務負担軽減と、より質の高いケアの提供につなげる。

富士通 台湾の中央気象局第六世代スパコンS構築

富士通(本社:東京都港区)は1月17日、台湾交通部中央気象局(所在地:台北市)の第六世代数値気象予報スーパーコンピュータシステムを構築したと発表した。同システムは2022年6月より稼働開始し、2023年12月に完成する。最終的なシステムの総理論演算性能は10ペタフロップスとなり、台湾で最も高速なスーパーコンピューターとなる予定。ペタは1,000兆(10の15乗)のことで、毎秒1,000兆回の浮動小数点演算ができることを表す。

キューピー 脱炭素へマレーシアで太陽光発電を開始

キューピー(本社:東京都渋谷区)は1月17日、グループのKEWPIE MALAYSIA SDN.BHD.(マレーシア)に、太陽光パネルを設置し2023年1月から発電を開始すると発表した。これにより年間約410トンのCO2排出量が削減できる見通し。
キューピーグループは海外事業所のタイ、ベトナム、中国でそれぞれ太陽光発電を開始しており、2023年は海外4事業所の合計で約2,800トンのCO2削減を見込んでいる。

スズキ インドネシアで四輪車生産累計300万台達成

スズキ(本社:静岡県浜松市)は1月17日、インドネシア子会社のスズキ・インドモービル・モーター(SIM)が四輪車生産で、2022年12月6日に累計300万台を達成したと発表した。16日にSIMのチカラン工場で記念式典を行った。
同国での生産開始は1976年で、300万台到達まで46年9カ月要した。インドネシアはスズキにとって主力のインド以外で、主要な海外生産拠点の一つ。

JFEエンジ シンガポールのエラストマー新設工事受注

JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は1月17日、100%子会社JFEプロジェクトワン(本社:千葉市、以下、JPO)と共同で、三井化学(本社:東京都港区)の100%子会社、MITSUI ELASTOMERS SINGAPORE PTE LTD(本社:シンガポール)より、シンガポール ジュロン島内の高機能エラストマー「タフマー(R)」プラント新設工事の設計・調達・建設(EPC)を受注したと発表した。同プラントは年間12万トンの製造能力を持ち、2024年度中の完工を予定。
JFEエンジニアリンググループは、今後も拡大が見込まれる東南アジアにおける化学プラント分野への対応を強化し、顧客ニーズに対応をするとともに、持続可能な社会の実現に貢献していく。

日本調剤とツクイ デイサービス顧客に服薬指導で連携

全国47都道府県で調剤薬局を展開するする日本調剤(本社:東京都千代田区)とツクイ(本社:横浜市)は1月18日、ツクイのデイサービスを利用する顧客に対し、2023年3月より日本調剤オンライン薬局サービス「NiCOMS(ニコムス)」を用いたオンライン服薬指導サービスを11カ所で提供開始すると発表した。随時提供事業所を増やしていく予定。
両社は2カ所のデイサービスと2カ所の薬局で2022年8月1日〜11月30日の4カ月間にわたる実証実験を実施。この結果を踏まえて①ケアマネジャー、家族が半日かけて関わっていたものが、予約のため待たずに対応できた②飲み忘れなどがあったこれまでの服薬状況の改善につなげられたーなどのメリットを確認し、このサービスを始めることになった。

三井住友銀 ベトナムEximbankとの資本提携を解消

三井住友銀行は1月16日、Vietnam Export Import Commercial Joint Stock Bank(以下、Eximbank)との資本提携を解消し、株式売却を開始したと発表した。三井住友銀行は今後、2022年5月に業務提携したVietnam Prosperity Joint Stock Commercial Bankおよびその子会社で、2021年度にSMBCコンシューマーファイナンスが持分を取得したVPBank SMBC Finance Company Limitedとの連携により、引き続きベトナムにおける成長戦略をより一層強化していく。