大阪府, 阪大, ダイキン 大阪府内のZEB化推進で連携協定

大阪府と大阪大学(所在地:大阪府吹田市)およびダイキン工業(本社:大阪市北区)は11月10日、大阪府内の脱炭素化を推進するとともに、2050年のカーボンニュートラル実現に向け同日、大阪府内のZEB化推進に係る連携協定を締結したと発表した。双方の資源やノウハウを活用することで大阪府内の公共施設やオフィスビルなどのZEB化を実現するため、ディマンドリスポンス(府有建築物の電力需給調整を推進するための情報交換)などに取り組む。
大阪府は2050年のCO2排出量実質ゼロを目指して、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比40%削減する目標を設定している。

大林組とトヨタ CFRP廃棄物をコンクリート材に再生技術を開発

大林組とトヨタ自動車は11月9日、共同で燃料電池車「MIRAI」の水素タンクに使用される炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の端材を、コンクリート補強用短繊維として再生利用する新たな技術「リカボクリート(TM)工法」を開発し、トヨタ明知工場内の部品置き場床面に初適用したと発表した。
リカボクリート工法の特長は①独自の熱加工により、CFRP端材表面からCFRPを剥がす技術を確立した②再生加工したコンクリート補強用短繊維は、同じ目的で従来使われてきたポリプロピレン短繊維の3分の2の添加量で同等以上の圧縮強度や曲げ靭性を発揮する③新品の炭素繊維と比べてCO2排出量を15分の1に低減できる。これにより、CFRPの廃棄物を削減し、循環型経済の推進に貢献する。

NTT, NEC 通信用光ファイバで豪雪地帯の道路除雪の実証に成功

NTT、NTT東日本、NECは11月9日、共同で光ファイバ振動センシング技術を応用し、地下に敷設してある通信用光ファイバに伝わる振動特性から路面状態を推定する機械学習モデルを構築し、豪雪地帯における道路除雪判断を行う実証実験に世界で初めて成功したと発表した。実証実験は青森市内で2022年11月〜2023年3月にデータ計測した。今冬も継続予定。
これにより、豪雪地帯の主要な地域課題である道路除雪作業前の市街パトロール作業と、除雪判断をDX化することが期待できるとしている。

米ハリウッド俳優組合スト終結 製作側とようやく暫定合意

米ハリウッド俳優組合は7月から長期にわたりストライキを続けてきたが11月8日、交渉相手の全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と賃上げなどで暫定合意したと発表した。これにより、同日をもってストを終了した。暫定合意の内容は①最低賃金の増額②幅広く活用される人工知能(AI)の脅威から組合員を守るー内容。脚本家組合はすでに、9月下旬に賃上げなどで合意、ストを終結している。

ジェットスターJ 成田ー上海線12/18から再開 週4往復運航

ジェットスター・ジャパン(本社:千葉県成田市)は11月8日、東京(成田)ー上海(浦東)線を2023年12月18日に再開すると発表した。運航再開は4年ぶり。成田国際空港と上海浦東国際空港を結ぶ直行便をエアバスA320型機により週4便(往復)運航する。片道運賃は1万3,390円。

JTBと富士通 訪日外国人富裕層向け観光DXサービスの研究で協業

JTB(本社:東京都品川区)と富士通(本社:東京都港区)は11月8日、訪日外国人富裕層に向けた付加価値を創出する新たな観光デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを共同研究することを目的に協業することで合意したと発表した。
具体的には、外国人富裕層を念頭に①ニーズ把握に向けアンケート調査②高付加価値な観光コンテンツや訪日インバウンドの人材育成の検討③対象とする新たなデジタル接点やデジタルサービスを活用した最適な商品流通の検討ーなどを予定。実施期間は2023年11月8日〜2024年3月31日の予定。

東芝ES 中国のIon Nova社と重粒子線治療装置の販売で業務提携

東芝エネルギーシステムズ(本社:川崎市幸区、東芝ES)は11月8日、中国のIon Nova社と重粒子線治療装置の中国での販売で6日、業務提携契約を締結したと発表した。両社は中国市場における早期の初号機受注を目指す。
中国では新規がん患者が約450万人(2020年時点)に上り、適切ながん治療を行うことが国家として喫緊の課題となっている。そこで、中国政府は患者の治療時の負担が少ない重粒子線治療装置の導入・拡大に力を入れている。現在中国では重粒子線施設が2施設稼働中。さらに2025年までに重粒子線・陽子線合わせて41施設の導入許可が予定されている。

丸紅とレント インドネシアで建設・産業機械のレンタル事業で合弁

丸紅(本社:東京都千代田区)と、建設・産業機械のレンタルサービスを手掛けるレント(本社:静岡市)は11月7日、インドネシアで中古機械販売、建機レンタル事業などを展開する現地法人PT.EXXA Capital(本社:バンテン州タンゲラン市、以下、EXXA)とともに、建設・産業用機械レンタルサービスを目的とした合弁会社PT.Max Rent Indonesia(所在地:バンテン州タンゲラン市)を設立し、2023年12月よりサービスを開始すると発表した。
インドネシアでは首都ジャカルタ都市圏を中心に主要な工業団地が拡大しており、製造業への投資が活発化している。これに対し、安全性や品質面で担保された機材のラインナップが限られているため、建設・産業用機械を使用する現場のニーズに応えきれていないのが現状。3社は合弁会社を軸に、多様化する現場のこうしたニーズの応えていく。

ヤマトHD 初の自社貨物機導入 24年4月から運航 初号機成田に到着

宅配大手のヤマトホールディングスは、日本航空グループと連携して自社専用の貨物機の運航を始める。航空機3機をリース契約で初めて導入し、2024年4月から運航を開始する。これを前に11月6日、初号機が成田空港に到着し、披露した。貨物機の運航は日本航空のグループ会社が担い、1日最大21便を運航して成田や羽田と新千歳、北九州などを結ぶ計画。
自社専用の貨物機を持つことで、長距離輸送の新たな手段を確保するのが狙い。貨物の積載量は最大28トンでトラックおよそ6台分にあたるという。

パナソニックHD, 東急, UR都市機構 空中配送ロボ実証で連携協定

パナソニックホールディングス(HD)、東急、独立行政法人都市再生機構(以下、UR都市機構)は11月6日、川崎市麻生区のUR虹ヶ丘団地で、世界初となる郊外住宅地における空中配送ロボット技術を活用した新たな配送サービスの実証実験を実施することで、10月13日に連携協定を締結し、11月18日から実証実験を開始すると発表した。
3社は、この実証実験を活用し持続可能なまちづくりを推進する。実証実験の実施期間は2024年3月31日まで。この実験で、空中配送ロボットによる配送システムを試行的に運行させ、その効果や課題の把握、利用頻度や利用目的のニーズ把握と、生活への影響を調査する。

クボタ 後付けGPS端末を24年3月販売 他社・中古農機も装着OK

クボタ(本社:大阪市浪速区)は11月6日、他社製農機に後付けする全地球測位システム(GPS)端末の販売を2024年3月に開始すると発表した。農機の位置情報を把握し、専用システムから作業時間や場所を記録しやすくする。従来は同システムに対応した農機を買う必要があった。新たに販売する後付け機器「KSAS(ケ−サス)シンプルコネクト」はGPS端末と農機に装着するための金具がセットで1台当たり税別5万円。後付機器で、他社製や中古の農機にも対応できるようにする。

西武鉄道 24年1/1から全線を100%再生エネ由来電力で運行

西武鉄道(本社:埼玉県所沢市)は11月7日、脱炭素に向けて西武グループ環境方針に基づき、2024年1月1日から西武鉄道全線で使用するすべての電力を実質的に再生可能エネルギー由来の電力とし、実質CO2排出量ゼロで運行すると発表した。
西武グループは運営する「西武武山ソーラーパワーシステム」で発電する電力で、2021年4月から山口線(レオライナー)で運行を開始。今回、東京電力エナジーパートナーの再生エネ電力メニューを導入することで、通年・全路線・全列車での運行を実現し、年間約15万7,000トン排出していたCO2が実質ゼロになる。これは一般家庭の年間CO2排出量にすると約5万7,000世帯分に相当する。

日産化学 シンガポール現地法人を設立 ASEAN]で事業拡大へ

日産化学(本社:東京都中央区)は11月7日、シンガポールに現地法人を設立したと発表した。新会社の資本金は10万シンガポールドルで、日産化学が全額出資する。営業開始は2024年1月の予定。
今後も成長が見込まれるASEANならびにその周辺国の農業マーケットで、販売支援および普及サービスを強化するとともに販売体制を構築し、農業化学品事業のさらなる拡大を目指す。

10月輸入EV販売 40%増加 輸入車1万6,447台の12%に

日本自動車輸入組合(JAIA)が11月7日発表した10月の電気自動車(EV)の輸入車販売台数(日本メーカー車除く)は、前年同月比40%増の1,983台だった。増加は15カ月。輸入車販売全体の台数1万6,477台(前年同月比7%減)に占める割合は、同4ポイント増の12%だった。
輸入EVでは独アウディの「Q4 e-tron」、同BMWの「iX1」や「iX3」の販売が好調。中国の比亜迪(BYD)「DOLPHIN(ドルフィン)」も順次始まっている。

慈恵医科大, 横浜市立大など 光免疫療法の戦略手法を確立

東京慈恵会医科大学、横浜市立大学、米国国立がん研究所らの研究グループは11月6日、光免疫抗体を用いることで、生物種や薬剤耐性に関係なく様々な標的を選んで破壊、除去できる光免疫治療戦略の基準となる手法を確立したと発表した。
光免疫療法はウイルス、細菌・細胞といった標的に光免疫抗体を結合させ光を当てることで、標的のみを破壊、除去できるが、この研究では標的に結合する抗体(モノクローナル抗体)と、近赤外光に反応するプローブが結合した光免疫抗体を用いることにより、多種多様な細胞や微生物を光免疫療法の対象とする手法を確立した。

「ジャパンモビリティショー2023」来場者111万2,000人

日本自動車工業会(自工会)は11月6、10月25〜11月5日まで開催した「ジャパンモビリティショー2023」の来場者数が、目標とした100万人を上回る111万2,000人だったと発表した。ただ、前身の「東京モーターショー」として開催した前回の2019年の来場者数は130万900人で、前回比では15%下回った。東京モーターショー時代、最も来場者数が多かったのは1991年で200万人を超えていた。
同ショーは、国内の自動車メーカーなどで構成する自工会が2年に1度開いているが、2021年は新型コロナウイルス禍で開催が見送られ、今回は4年ぶりの開催だった。

国税庁 22年度法人所得 初の80兆円超 料理・旅館・飲食業好調

国税庁は11月1日、2022年度の法人の申告所得総額が前年度比7.0%増の85兆106億円となり、過去最高を更新したと発表した。総額が80兆円を超えたのは初めて。業種別の申告所得額で前年からの伸びが最も大きかったのは料理・旅館・飲食店業で、前年度比27.3%増の8,499億円だった。

近鉄・阪急・阪神 24年内に全駅でクレカのタッチ決済導入

近畿日本鉄道、緩急電鉄、阪神電鉄の3社は11月2日、管轄する全駅でタッチ決済対応のクレジットカードを使って改札機を通れるようにすると発表した。三井住友カードが提供する公共交通機関向けのタッチ決済サービスを使う。2024年内に各駅で少なくとも1カ所の改札に専用の読み取り機を設置する。増え続ける訪日観光客や2025年大阪・関西万博を見据え、交通系ICカードを持たない訪日客の利便性を高める。

日立 ミネベアミツミに日立パワーデバイスの全株式を譲渡

日立製作所は11月2日、パワー半導体事業を手掛ける100%子会社、日立パワーデバイス(所在地:茨城県日立市)の全株式45万株をミネベアミツミ(所在地:長野県北佐久郡御代田町)に譲渡することで契約を締結したと発表した。日立パワーデバイスは今後、長年の協業関係にあるミネベアミツミのもとで、高耐圧・低損失技術の一層の強化と生産能力の拡大、製造効率向上に取り組み、さらなる成長を目指す。

台湾・台中に「DON DON DONKI TigerCity」11/9 オープン

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(本社:東京都目黒区、以下、PPIH)は11月2日、グループの台湾パシフィック・リテールマネジメント(本社:台湾)が、「DON DON DONKI 台中 Tiger City」をオープンすると発表した。台湾への出店は4店舗目。
今回出店する台中市は台湾で2番目に人口が多い街で、Tiger Cityは台中の代表的な商業施設の一つ。同店の売場面積は1,353㎡で、営業時間は物販店舗が10時〜23時、寿司わか桜が11時〜23時。

東急セキュリティ 足立区と「高齢者見守りサービス助成事業」協定

東急セキュリティ(本社:東京都世田谷区)は11月1日、同日付で足立区と「高齢者見守りサービス助成事業に関する協定」を締結し、地域の高齢者見守りの取り組みに協力すると発表した。
同社は2008年から東急線沿線地域を中心に高齢者向けの見守りサービスを提供してきており、2022年より都市再生機構(UR)の連携事業者として首都圏域におけるUR賃貸住宅の居住者向けにもサービスを提供している。
今回同社がUR賃貸住宅で提供している高齢者見守りサービスについて、足立区と連携してこれまでの助成事業が担ってきた事務手続きの一部を東急セキュリティが代わりに行うことで、助成対象者の負担を軽減させこの事業の推進に貢献する。

三菱電機 フィリピンに警戒管制レーダーの初号機を納入

三菱電機は11月2日、2022年8月に締結したフィリピン国防省との警戒管制レーダー納入契約に基づき、設計・製造・試験を経て、2023年10月に初号機をフィリピン空軍に納入したと発表した。これは2014年4月に日本政府の防衛装備移転三原則が制定されて以降、初めての海外政府に向けた国産完成装備品の移転となる。

原発処理水 3回目の放出開始11/20まで7,800㌧を予定 東電HD

東京電力ホールディングスは11月2日午前10時すぎ、福島第1原発処理水の3回目の海洋放出を開始した。処理水に含まれる放射性物質のトリチウムの濃度に問題はないと確認しており、20日ごろまでに7,800トンを放出する見込み。今回もこれまでと同様、1日当たり460トンの放出を予定。2023年度は計4回放出する計画。
東電は10月31日に1トンの処理水を1,200トンの海水で薄めてトリチウム濃度を調べた。数値は計算上の濃度と同程度で、国が定めた安全基準の40分の1に当たる1リットル当たり1,500ベクレルを下回った。日本原子力研究開発機構(JAEA)の分析でも異常はなかった。

日米欧など28カ国、企業が「AI安全サミット」初の国際会議

急速に進化する人工知能(AI)の安全性を議論する国際会議「AI安全サミット」が11月1、2日、英国・ロンドン近郊で開かれた。同会議には世界の日米欧など28カ国やイーロン・マスク氏など企業経営者らおよそ150人が参加した。スナク英首相は記者会見で「新たなAIモデルの安全性評価で同志国や企業が協力する」と述べた。

クボタと住友建機 建設機械のOEM供給で具体的な検討開始

クボタ(本社:大阪市浪速区)と住友建機(本社:東京都品川区)は10月31日、建設機械のOEM供給で具体的な検討を開始したと発表した。クボタは市街地の建設工事に使用される小型の建設機械、住友建機は幅広い土木工事や林業に使用される中・大型の建設機械に特化した製品の開発・生産・販売を行っている。このため、両社個別では顧客ニーズに応えきれていない側面があるため、相互にOEM供給の具体的な検討を開始したもの。

サタケ 非常食「マジックライスシリーズ」ハラール認証取得

サタケ(本社:広島県東広島市)は11月1日、非常食「マジックライスシリーズ」がムスリム向けに、「宗教法人日本イスラーム文化センターよりイスラム教の教義に敵した食品であることを示す「ハラール認証(認証番号:CIV-0186)」を10月7日に取得したと発表した。マジックライスシリーズは、お湯または水を注ぐだけで簡単に調理できる乾燥米飯。

竹中工務店と出光 建設系使用済みプラスチックの再資源化で実証

竹中工務店(本社:大阪市中央区)と出光興産(本社:東京都千代田区)は10月31日、共同で建設系使用済みプラスチックの再資源化(油化ケミカルリサイクル)に向けた実証実験を開始すると発表した。
同実証実験では建設現場で発生した使用済みプラスチックの原料化に向けて竹中工務店が徹底的に分別し、出光興産の子会社、ケミカルリサイクル・ジャパン(本社:東京都中央区)が油化ケミカルリサイクル技術を用いて生成油を生産する。出光興産はこの生成油を石油化学製品や燃料油の原料として利用できるかを確認するとともに、再資源化の可能性についても検証する。

オリコ インドネシアでクレジットカードのHonestに追加出資

オリエントコーポレーション(本社:東京都千代田区)は10月31日、シンガポールに本社を構え、インドネシアでクレジット事業を展開するスタートアップ企業Honest Financial Technologies International Private Limited(以下、Honest)に追加出資すると発表した。今年6月に行った第一弾の出資で、両社は各々のビジネスにおける幅広い領域でシナジー効果が見込まれることを確認できたことから、ビジネスパートして今回追加出資を決めた。
これにより、オリコは主軸事業の一つ、クレジットカードビジネスのグローバル展開を通じた事業拡大に加え、先進テック企業への変革に向けたデジタルケイパビリティの構築や、すでにインドネシアで展開しているオートローン事業、PT Orico Balimor Financeとのシナジーを実現していく。

SBIと台湾PSMC 宮城県に半導体工場を新設 車載用など生産

SBIホールディングス(本社:東京都港区)は10月31日、台湾の半導体受託生産大手Powerchip Semiconductor Manufacturing Corporation(以下、PSMC)とともに宮城県黒川郡大衡村、第二仙台北部中核工業団地を半導体建設予定地として決定、JSMC(本社:東京都港区)および宮城県を合わせた4社で、日本政府から一定以上の補助金を受領することを前提とし、先端半導体工場の建設に向けた基本合意書を締結したと発表した。JSMCは8月にPSMCが今回のプロジェクトの準備会社として設立した事業会社。
建設予定地の工場では最終的に28nm、40nm、55nmの半導体について月間4万枚のウェハを生産する計画。PSMCは車載向け半導体需要の90%を占めるとされている28nm以上の半導体を高品質で安価・大量に生産するビジネスモデルのノウハウを持つ。