独ダイムラー「メルセデス・ベンツグループ」に社名変更

独ダイムラーが2月1日付でメルセデス・ベンツグループに正式に社名変更した。同社は2021年12月にトラック・バス部門を分離しており、今回の措置により高級車のメルセデス・ベンツグループと、トラックのダイムラートラックホールディングスの2つの独立した企業が誕生した。メルセデス・ベンツはこれまでダイムラー傘下の高級車事業会社の名称として使われてきた。

帝人ファーマ ライセンス先がアルツハイマー治療薬の治験開始

帝人ファーマ(本社:東京都千代田区)は2月1日、2017年にアルツハイマー病治療薬候補「抗リン酸化タウ抗体」の独占的開発・製造・販売権を供与するライセンス契約を締結したMerck&Co.,Inc.Kenilworth,N.J.,U.S.A(北米以外ではMSD)が、このほど臨床試験(治験)を開始したと発表した。これにより、同社はライセンス先より臨床試験開始のマイルストーン(一時金)を受領した。
帝人ファーマはライセンス先より契約一時金および開発・承認の成功に応じた対価、販売額に応じた対価を受け取る権利を持っている。
国際アルツハイマー病協会発表のデータによると、認知症の患者数は2030年には全世界で7,600万人、2050年には約1億3,900万人に達するといわれている。その認知症の中で最も多いとされているのがアルツハイマー病。

インド政府 国営エア・インディアを民営化でタタGに売却

インド政府はこのほど、大手財閥タタ・グループに国営エア・インディアの売却を完了したと発表した。売却総額は1,800億ルピー(約2,700億円)で、国営・公営企業の民営化を推進するモディ政権の象徴的な大型案件となった。
今回の売却対象は、エア・インディアの株式100%のほか、同子会社の格安航空会社エア・インディア・エクスプレスの同社株式50%。ただ、エア・インディアが抱える負債総額6,156億2,000万ルピーのうち、約25%にあたる1,530億ルピーをタタグループが肩代わりすることから、タタ・グループによる実際の支払額は、落札価格との差額270億ルピーとなる。

センコーHD シンガポールのエアープランナーズ社をグループ化

センコーグループホールディングス(本社:東京都江東区)は2月1日、シンガポールを拠点に国際航空・海上輸送を行うエアープランナーズ社(本社:シンガポール)の70%の株式を取得し、1月31日にグループ化したと発表した。
エアープランナーズ社は、ASEAN各国をはじめ香港、台湾、フィリピン、インドネシアなど17拠点にある協力会社のネットワークを生かし、ASEAN・中国発の越境EC物流向け小口貨物輸送に強みをもつ、シンガポールの有力企業。同社のグループかにより、フォワーディングサービスの多様化・物流ネットワークの拡充を図り、国際物流事業のさらなる拡大に取り組む。

パナソニック「車載用小型パワーインダクタ」4mm角を製品化

パナソニックは1月31日、ADAS(先進運転支援システム)および自動運転用ECU(Electronic Control Unit)の高性能小型化を実現する「車載用小型パワーインダクタ」(4mm角サイズ)を製品化したと発表した。2022年5月より量産を開始する。
自動車の電子化・電動化が進み、多くの車にECUが搭載されている。ADASおよび自動運転には高度な自動車制御を行うECUが数多く必要になり、接続不良がない高性能で小型のパワーインダクタが求められている。
こうした市場の要請に応えたのが、今回製品化したもの。同製品は製造工程の改善により、生産に伴うCO2排出量を50%削減したとしている。

OKI・リコー A3モノクロプリンターエンジンを共同開発

沖電気工業(本社:東京都港区、以下、OKI)とリコー(本社:東京都大田区、以下、リコー)は1月31日、A3モノクロプリンターののプリンターエンジン(印刷機構)を共同開発したと発表した。今春、同エンジンに自社製のプリントコントローラー(制御機構)を独自に搭載した新商品を、両社がそれぞれ国内市場向けに発売する。
今回の共同開発は、OEMとは異なり、両社の強みを持ち寄ってプリンターエンジンの開発を企画段階から協業して進めたもので、開発期間を従来比で約3割短縮し、開発効率の向上を実現した。印字部分には高精細・高信頼性を実現し、装置の小型化に寄与するOKIのLEDプリントヘッドを採用、業務用途で重要となる幅広い用紙対応力や高信頼性を実現する用紙搬送機構をリコーが担うなど、両社の強みとなる技術を組み合わせている。

JTB 2/1付で「IR・万博推進室」新設 大阪担当役員を配置

JTB(本社:東京都品川区)は1月31日、2022年2月1日付でツーリズム事業本部地域ソリューション事業部内に「IR・万博推進室」を新設すると発表した。政府が観光振興の一環として推進する公共政策としての日本型IR(統合型リゾート)や、2025年大阪・関西万博の開催に向けて、今後官民一体となって、具体的な取り組みが活性化されていくと見込んだ。
同推進室のの新設により、JTBが培ってきた知見・ネットワークを最大限に活用できる体制を構築する。併せて大阪を活動拠点とする大阪IR・万博担当役員を配置し、業務の適正な運営体制に加えて、対象地域や関係事業者との連携体制を強化することで、取り組みを加速する。

観光庁 21年国内宿泊者 2年連続最少 19年比で47%減

観光庁がまとめた宿泊旅行統計(速報値)によると、2021年に国内のホテルや旅館に宿泊した人は、2020年比4.8%減の延べ3億1,575万人だった。比較可能な2011年以降の最少を2年連続で更新した。新型コロナウイルスの感染拡大による入国制限が響いた。コロナ禍前の2019年比では47.0%減だった。
宿泊者の内訳は、日本人が2020年比0.1%増の3億1,154万人、外国人は同79.3%減の421万人にとどまった。

ヤンマーHD インドで産業用エンジンの新工場が量産開始

ヤンマーホールディングス(本社:大阪市北区)は1月28日、インド・タミルナドゥ州Origins工業団地で建設を進めていた産業用小型エンジンの新工場が量産を開始したと発表した。当初は同国の農業機械大手、インターナショナル・トラクターズ(ITL)で生産しているヤンマーブランドのトラクター向けなどに産業用エンジンを生産供給し、2022年度以降はグローバル市場に向け展開していく。
同工場は15KWから37KWクラスの産業用エンジンを年間8万台の生産能力を保有。将来的には16万台も視野に入れ、需要が旺盛な欧米やアジアなどの地域に供給していく計画。

関電不・住友不・パナソニック 実質CO2ゼロのタワーP始動

関電不動産開発(本社:大阪市北区)、住友不動産(本社:東京都新宿区)、パナソニックホームズ(本社:大阪府豊中市)は1月31日、2024年8月竣工予定の「シエリアタワー大阪堀江」(所在地:大阪市西区)において、竣工後のCO2排出量が実質ゼロとなる「実質CO2ゼロ・次世代型タワー」プロジェクトを始動すると発表した。
この取り組みはオール電化を採用し、経済産業省「令和3年度超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業」に採択された物件としては国内初となる。また、マンションへ再生可能エネルギー由来のゼロカーボン電気を導入することで、マンションまるごと「実質CO2ゼロ」を実現する。

関西スーパー経営統合で2/1から「関西フードマーケット」に

兵庫・大阪に展開する関西スーパーマーケットは2月1日、阪急阪神百貨店などの運営会社、エイチ・ツー・オー リテイリングの子会社となり、社名を「関西フードマーケット」に変更した。関西フードマーケットはイズミヤ、阪急オアシス、そして関西スーパーの3つの屋号のスーパーを持つ、関西でも有数のスーパー連合になる。低価格志向のスーパーやネット通販などが勢いを増す中、物流の効率化などを通して収益力を強化できるかが課題となる。

塩野義 コロナ飲み薬 抗ウイルス効果確認 PMDAにデータ提出

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は1月31日、開発中の新型コロナウイルスの飲み薬について、医薬品の審査を担う医薬品医療機器総合機構(PMDA)に、服用により体内のウイルスの感染力を抑えられる効果を示す臨床試験(治験)データを提出したことを明らかにした。飲み薬を飲んだ患者が感染力のあるウイルスを持つ割合は、服用3日目の段階で、偽薬を飲んだ人に比べて6~8割減少していた。今後早期の承認申請に向け、PMDAや厚生労働省と協議する。また、同社は4月以降に年間1,000万人分以上の生産体制となる見通しを示した。開発中の飲み薬は感染初期に投与して、重症化の抑制と発熱やせきなどの症状改善を狙う。

セブン&アイ そごう・西武を売却へ 海外コンビニ事業に集中

複数のメディアによると、セブン&アイ・ホールディングスが傘下の百貨店事業会社、そごう・西武を売却する方向で最終調整に入った。複数の投資ファンドや事業会社が候補になる見通し。不振が続く百貨店事業は、コロナ禍を契機とした環境の激変により、抜本的な見直しが求められている。このため、百貨店事業を切り離し、海外を中心に成長が見込まれるコンビニ事業に経営資源を集中する。

JAPEX マレーシア・ペトロナスとCO2回収・貯留で協働の覚書

石油資源開発(JAPEX、本社:東京都千代田区)は1月28日、マレーシア国営エネルギー会社、ペトロナスと、同国におけるCCS(二酸化炭素の回収・貯留)についての共同スタディの実施に合意、両社による覚書を27日に締結したと発表した。
これにより両社は、CO2地中貯留の実施を視野にした適地調査や技術的な検討を、ビンツルにあるペトロナスのLNG基地からのCO2回収・輸送に加え、将来的なマレーシア国外からのCO2受け入れの可能性を含め、20カ月程度で実施する予定。
今後の実証試験や事業化を視野に、経済性の試算や事業スキームの検討、CCSに関する法制度の調査なども行う予定。

21年自動車8社の国内生産4.2%減の739万1,194台 半導体不足

国内自動車大手8社の2021年の国内生産台数は、前年比4.2%減の739万1,194台だった。新型コロナウイルス感染拡大で東南アジアからの部品調達が滞り、半導体不足が深刻化、生産工場で一部操業停止せざるを得ない状況が相次いだ。この結果、東日本大震災で生産設備が打撃を受けた2011年の生産実績(約797万台)を2年連続で下回る水準にとどまった。

野村不動産 フィリピンの財閥GT子会社と不動産開発で合弁

野村不動産(本社:東京都新宿区)は1月27日、フィリピンの財閥GTキャピタルの不動産開発子会社フェデラル・ランドと合弁会社を設立すると発表した。今後35年間で総額7,500億円を投じ、4件の不動産開発事業に取り組む。合弁会社「フェデラル・ランド・NRE・グローバル(仮称)」を4月に設立する予定。

ヤフー・アスクル・出前館が食料・日用品の即配サービス開始

Zホールディングス(以下、ZHD)のグループ企業、ヤフー、アスクルおよび出前館は1月26日、食料品や日用品のクイックコマース(即配サービス)「Yahoo!マートby ASKUL(以下、Yahoo!マート)」を同日から本格展開すると発表した。併せて同日より2月8日まで、都内の対象エリアユーザー向けに820(ヤフー)円オフクーポンを配布するなど2つのキャンペーンを開催する。
「Yahoo!マート」は、ユーザーが出前館のサービス上で、アスクルが販売する食料品や日用品を中心とした約1,500種の幅広い商品の中から選択し注文・決済すると、最短15分で商品を受け取ることができるサービス。
ZHDグループは、2022年度中に「Yahoo!マート」を都内23区内全エリアに加え他の一部エリアへも拡大し、数十店舗規模の出店を目指す。2023年度以降もさらなるエリアの拡大を検討していく。

日精樹脂 中国浙江省嘉興市に2カ所目の新工場 23年稼働予定

射出成形機メーカーの日精樹脂工業(本社:長野県埴科郡坂城町)は1月27日、中国浙江省嘉興市海塩県に完全子会社の日精塑料機械(海塩)を設立して、中国2カ所目となる工場を建設すると発表した。新会社の資本金は10億円。工場の敷地面積は約3万3,000㎡。新工場は2023年に稼働開始する予定。アジア地域を中心とした旺盛な射出成形機需要に応えるため、生産・販売体制を強化する。

メニコン 178億円投じマレーシアクダ州に新工場建設

コンタクトレンズ大手のメニコン(本社:名古屋市中区)は1月26日、約178億円を投じマレーシアのクダ州クリムに、1日使い捨てコンタクトレンズ工場を建設すると発表した。新工場は2021年3月に設立した完全子会社メニコン・マレーシアを通じて建設される。
2階建て建屋の延床面積は約4万5,000㎡で、同社にとって国内外でも最大の工場となる。アジア地域での需要拡大を見込み、売上高に占める海外事業の比重を高めるのが狙い。

三菱地所 タイの「Central Village」第二期増床エリア開業

三菱地所(本社:東京都千代田区)は1月28日、タイ・バンコク近郊の東南アジア最大級の大型アウトレットモール「Central Village」第二期増床エリアが同日開業したと発表した。同モールはタイ小売り最大手Centralグループ傘下の大手商業デベロッパー、Central Pttana Public Company Limited(以下、CPN社)と共同で2019年より推進してきた大型アウトレットモール「Central Village」で、今回の増床により新たに約70店舗が出店し、合計約220店舗、店舗面積約3万6,000㎡となった。
Central Villageは首都バンコクの玄関口、スワンナプーム国際空港から車で約10分、都心部から約45分と、アウトレットモールとして利便性・集客力の高い場所に位置している。

日産連合 EV開発に5年で3兆円投資 30年までにEV35車種投入

日産自動車、三菱自動車、フランスのルノーの3社連合は1月27日、電気自動車(EV)など電動車の開発に今後5年間で計230億ユーロ(約3兆円)を投資すると発表した。5つのEV専用共通プラットフォームを採用し、車載電池の共同調達などでコスト削減を推進する。これにより、2030年までに新型EVを計35車種を市場投入する。

JR東日本 台湾にコワーキングスペース「One&Co Taipei」開設

東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は1月26日、グループ会社の台灣捷爾東事業開發股份有限公司が、日系企業が集積する台北市中山駅近くにコワーキングスペース「One&Co Taipei」を2022年夏に開設すると発表した。この種の施設は2019年8月に開設したシンガポールに次いで2拠点目。施設面積は2F:約462㎡、3F:約936㎡。
日本企業の海外進出や海外企業の日本進出をサポートする。また、スタートアップ企業と大手企業のマッチング機会や、利用者間のコミュニティ形成を促し、その出会いによりビジネス・イノベーションを創発する場となることを目指す。

米GM 8,000億円投じEV増産へミシガン州に3番目の電池工場

米ゼネラル・モーターズ(GM)は1月25日、米国ミシガン州に3番目の電池工場を建設すると発表した。同州の完成車工場への設備導入を含めて70億ドル(約8,000億円)超を投じ、GMが一度に行う投資として過去最大。2025年までに北米での電気自動車生産体制を100万台へ増強する。

トヨタ世界販売 21年は10%増の1,049万5,500台 2年連続首位

トヨタ自動車が1月28日発表した2021年1~12月の生産・販売・輸出実績によると、ダイハツ工業、日野自動車を含むグループの世界販売台数は前年比10%増の1,049万5,500台だった。すでに発表済みの独フォルクスワーゲン(VW)の888万台を上回り、2年連続で世界首位となった。また、トヨタグループの世界生産は9%増の1,007万6,200台だった。新型コロナウイルスや半導体不足で減産が続いたものの、影響を最小限にとどめた。

スバルとスズキ 部品調達に支障 工場の操業一時停止を発表

SUBARU(スバル)は1月27日、取引先から調達している部品の供給に支障が出る見込みとなったかとから、1月末まら2月初めにかけて国内生産拠点の操業を一時停止すると発表した。操業停止するのは群馬製作所本工場、矢島工場(いずれも完成車工場)と大泉工場(エンジン・トランスミッション工場)で、機関は1月28日と31日、2月2日、7~8日の予定。
スズキも1月27日、部品調達に支障出ているため2工場の操業を停止すると発表した。操業停止するのは湖西工場(所在地:静岡県湖西市)と相良工場(所在地:静岡県牧之原市)で、27、28、31日の夜勤の操業を停止する。

21年の合繊生産10.4%増 8年ぶり増加 自動車,建築向けが牽引

日本化学繊維協会(所在地:東京都中央区)が1月26日発表した2021年の合成繊維生産量は前年比10.4%増の60万1,887トンだった。前年を上回るのは2013年以来8年ぶり。自動車や建築向けなど産業資材用途が牽引した。主要合繊をみると、自動車のエアバッグに使うナイロン長繊維は29.1%増えたが、衣料向けが多いポリエステル長繊維は7.5%増にとどまった。ニット製品や毛布などを主用途とするアクリル短繊維は0.3%減った。

ミャンマーの合弁解消・清算で裁判所がキリンの主張認める

ミャンマー・ヤンゴンの裁判所は1月26日、同国の国軍系複合企業、ミャンマー・エコノミック・ホールディングスによるキリンホールディングスとの合弁会社、ミャンマー・ブルワリーの清算の申し立てを却下した。申し立ての根拠法令が誤っているというキリンホールディングスの主張を認めた。今後、キリン側は商事仲裁や当事者間の協議を通じた解決を要求していく。