東芝ESS フィリピン地熱発電所の設備一式を受注

東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS、本社:川崎市幸区)は10月4日、東芝グループの現地法人、東芝フィリピンと共同で、フィリピンルソン島南部のタナワン地熱発電所の設備一式を受注したと発表した。2023年6月より現地納入を開始し、2024年11月に運転開始の予定。
この事業は環境省が実施している二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業のスキームを用いており、みずほ東芝リースが同事業の代表事業者となっている。

ソニー ”におい”で認知症の兆候を把握 学術機器

ソニーグループ傘下のソニーは10月5日、人間の嗅覚を簡単に測定できる機器を開発したと発表した。においのもととなる「嗅素」を手軽に制御できる独自の技術「Tensor Valve(テンソルバルブ)」という仕組みを搭載した「におい提示装置」だ。手軽な嗅覚測定から、認知症になどつながる脳の機能低下の兆候も早期に察知できるようにすることを目指す。
2023年春に企業や研究機関向けに売り出す。当面は医療機器でなく、研究用途に販売する。ソニーの市場推定価格は230万円前後。

塩野義 コロナ飲み薬を低所得国へ提供,MPPと契約

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は10月4日、開発中の新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」を低中所得国に広く提供するためのライセンス契約を、スイスに本部を置く公衆衛生機関、医薬品特許プール(MPP)との間で締結したと発表した。日本など規制当局での薬事承認が前提となる。
MPPがジェネリック医薬品(後発薬)メーカーにゾコーバの生産・供給のサブライセンスを与えることで117カ国に供給することが可能になる。塩野義は、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症について緊急事態を宣言している期間、契約の対象国での売り上げに対する特許権料を放棄する。

日本紙パ商事 シンガポール熱転写リボン会社を買収

日本紙パルプ商事(本社:東京都中央区)は10月3日、連結子会社のOVOL Singapore Pte.Ltd.(本社:シンガポール)が、シンガポールで熱転写リボンの加工・販売を手掛けるTransam Industries Pte.Ltd.の全株式を取得したと発表した。
今回の買収により、OVOLは主力の紙の加工・販売に加え、サイン&ディスプレイ用途など新たな領域でのノウハウを獲得し、事業の多角禍を進めていく。
Transamが加工する熱転写リボンは物流・各種タグ・食品包装・衣料品・自動車など様々な分野で需要があり、とりわけ食品包装、自動車関連で需要が伸びている。

三菱重工G シンガポールの地域冷房向けにターボ冷凍機

三菱重工業(本社:東京都千代田区)は10月4日、グループの三菱重工サーマルシステムズとアジア地域拠点のシンガポールのMitsubishi Heavy Industries Asia Pacific Pte.Ltd.が、シンガポールのマリーナベイエリアの大型地域冷房プラント向けに大容量ターボ冷凍機「GARTシリーズ」2台(総冷房能力8,400冷凍トン)を納入したと発表した。この結果、同社グループが同エリア向けに納入したターボ冷凍機は計18台となる。

日本ハム 培養肉の商用化へ動物血清を食品で代替

日本ハム(本社:大阪市北区)は10月4日、培養肉の細胞を培養する際に必要となる培養液の主成分を、これまで用いられてきた動物由来のもの(血清)から、一般的に流通する食品由来のものに置き換えて、ウシやニワトリの細胞を培養することに成功したと発表した。
これにより、培養液のコストで大きな割合を占める動物血清を、安価かつ安定的に調達可能な祝品に代替できることになり、将来的な培養肉の社会実装に向けて前進した。

帝人F タイ現法2社で脱炭素へ太陽光など導入

帝人の子会社、帝人フロンティアは10月3日、脱炭素に向け、タイでポリエステル繊維事業を手掛けるグループ会社2社の工場に、太陽光発電システムと天然ガスボイラーを導入したと発表した。両設備の導入により、合わせて年間約1万7,000トンのCO2排出量「の削減が可能になるとしている。
テイジン・ポリエステル(タイランド)には建屋屋上に太陽光パネルを設置、10月から運用を開始している。また、テイジン(タイランド)では従来の石油ボイラーに替えて天然ガスボイラーを導入、8月に運用開始している。

リンナイ,トヨタ 水素調理で共同開発 実証実験へ

リンナイ(本社:名古屋市中川区)とトヨタ自動車は10月4日、ウーブン・プラネット・ホールディング(以下、ウーブン・プラネット)とともに、新たな水素の用途の一つとして水素を燃焼させて行う調理(以下、水素調理)機器について、共同開発したと発表した。静岡県裾野市でトヨタが建設を進めるウーブン・シティなどで実証を行い、水素が生活の様々な場面で安全に使用される身近なエネルギーとなることを目指し、両社で水素調理の可能性を模索していく。

村田製作所,IIJ 東南アでのIoTデータビジネスで協業

村田製作所(本社:京都府長岡京市)とインターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区、IIJ)は10月4日、東南アジアでのIoTビジネス展開で協業すると発表した。この協業のもと両社は東南アジアでIoTデータビジネスを計画している企業向けに、グローバルIoTデータビジネスプラットフォームを開発し、提供することで合意した。2023年夏をめどに、まずインドネシア、タイ、マレーシア、ベトナムから事業を開始する。

ネクストミーツ 植物性「和牛」シンガポールで発売

ネクストミーツ(本社:東京都新宿区)は10月4日、焼肉タイプの植物性代替肉「NEXT Wagyu」のプレーン、照り焼き、醤油の3種類をフードテック先進国のシンガポールで販売開始したと発表した。まずは業務用としてレストランなどに販売していくが、スーパーやオンラインでの販売も準備を進めていく。

メディカロイド 手術支援ロボでシンガポールに現法

メディカロイド(本社:神戸市中央区)は10月3日、手術支援ロボット「hinotori(TM)サージカルロボットシステム」をはじめとする医療用ロボットのグローバル展開に向け、米国、ドイツに続く3カ所目の海外拠点として、シンガポールに現地法人「Medicaroid Asia Pacific Pte.Ltd.」を設立し、同日より活動を開始すると発表した。新会社の資本金は130万シンガポールドルで、全額メディカロイドが出資する。
メディカロイドは2020年8月に厚生労働省よりhinotoriの製造販売承認を取得し、同年12月より国内で使用されている。
今回設立したシンガポールの拠点で、東南アジア・オセアニア・南アジアの医療用ロボットのマーケティング、薬事および品質証明に関する活動、サービス・サポートを目的として活動していく。

シスメックス,JCRファーマ 再生医療領域で合弁

シスメックス(本社:神戸市)とJCRファーマ(本社兵庫県芦屋市)は10月3日、造血幹細胞をはじめとする幹細胞やその他の細胞を用いた再生医療等製品の研究開発、製造および販売を手掛ける合弁会社「AlliedCell」を設立したと発表した。
両社は再生・細胞医療の社会実装に向け、シスメックスが持つ品質管理検査の技術や「IoTを含むロボット技術を活用したワークフローの効率化に関する知見と、JCRファーマが持つ再生医療等製品の開発・製造・販売の実績やノウハウを融合し、幹細胞やその他の細胞を用いた再生医療等製品の研究開発および早期事業化のための提携について検討し、今回の合弁会社設立に至った。

JR西日本 11/1から関空特急「はるか」増便を発表

JR西日本(本社:大阪市北区)は10月3日。関西国際空港と大阪、京都を結ぶ特急「はるか」の運行本数を11月1日から増便すると発表した。10月11日から入国制限が撤廃され、ビザ(査証)なし、個人観光客の受け入れも予定されていることから、空港の利用者が順次、増えていくと見込まれるため。
午前10時〜午後10時を中心に1時間に片道1本だった本数を2本に増やし、現在の1日あたり38本から1日60本に戻す。

大和ハウス 中国で967戸の大規模マンション開発

大和ハウス工業(本社:大阪市北区)は10月3日、中国江蘇省常州市で大規模分譲マンションを開発すると発表した。総事業費720億円を見込み、全15棟、総戸数967戸のマンションを建設する。販売価格は日本円で7,200万円から1億4,400万円。10月4日に販売開始し、2024年12月に竣工、2025年1月に引き渡しを始める予定。
この大規模分譲マンション開発プロジェクト「●越花苑(キュウエツカエン)グレースレジデンス」の、開発場所の敷地面積は東京ドーム1.6個分にあたる約7万5,000㎡。共用施設として多目的広場、フィットネス広場、スポーツを楽しめる場所も整備する。内装にキッチン、照明、浴槽などに日系企業の製品を使用することで、日本ブランドを”売り”にする。
今回の案件は、同社が常州市で手掛ける3カ所目の大規模マンション開発プロジェクトとなる。

SMBCとCCC 資本・業務提携で基本合意書締結

三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMBCグループ)、三井住友カードと、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)は10月3日、資本・業務提携に関し、基本合意書を締結したと発表した。
両グループの提携により、VISAで使えるSMBCグループのVポイントのカード会員5,200万人、CCCグループのTポイントの会員7,000万人を合わせた、業界トップの1億2,000万人の会員カードが誕生する。両グループの最終契約は12月31日までに締結する予定。

日機装 パワー半導体向けシンタリング装置を開発

日機装(本社:東京都渋谷区)は10月3日、パワー半導体SiCモジュールの製造におけるシンタリング(焼結)装置「3Dシンター」を開発したと発表した。3Dシンターは、電気自動車(EV)向けに採用が急増中のSiCパワー半導体の基板への接合工程で、同社独自の3Dプレス方式により、SiCチップと基板をシンタリング接合する装置。
特殊ゲル状加圧媒体を用いた立体的なプレスで、高さが異なるチップや基板を均一に一括接合できるため、従来の平面で加圧するメタルプレス方式と比べて、効率的かつ高品質なモジュール製造が可能となる。

モレックス ベトナム・ハノイ市の製造拠点を増設

エレクトロニクスの世界的リーダーで、コネクティビティのイノベーター、モレックスは10月3日、ベトナム・ハノイ市の製造拠点に新たに1万6,000㎡の施設を増設すると発表した。スマートフォン、テレビ、家電製品、試験装置、医療機器など様々な用途に使用される同社製品の需要拡大に応える。今回の施設拡張に伴い、200人を超える雇用が新たに創出される見通し。

ニトリ 米国事業から撤退 アジアに資金・人材集中

家具・日用品販売大手のニトリホールディングス(本社:札幌市)は9月30日、米国事業から2023年に撤退すると発表した。海外事業は今後、有望市場と捉える東アジア・東南アジア地域に軸足を置き、資金・人材を再配置する。
同社は2013年10月に米国市場へ進出し1号店を出店。2017年度に最大5店舗を構えた。だが、現地小売企業、インターネット通販などとの競争が激しく、戦線を縮小していた。そして、現在の経済状況下での収益性改善は難しいと判断した。これにより、タスティン店は2022年12月、オンタリオミルズ店は2023年4月にそれぞれ閉店する予定。

マクセル 容量2倍のセラミックパッケージ型全固体電池

マクセル(東京本社:東京都港区)は9月29日、硫化物系固体電解質使用の高容量セラミックパッケージ型固体電池の大型化を実現し、従来品比2倍の容量を持った新製品を開発したと発表した。構造とプロセスに関する高エネルギー密度化技術を適用し、105℃環境下で10年間使用可能な長寿命特性と高容量が特長。