厚労省 第一三共の新型コロナワクチン承認 国産初の実用化

厚生労働省の専門部会は11月27日、第一三共が開発したメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの承認を了承した。承認されたのは第一三共が開発したオミクロン型派生型「XBB1.5」対応ワクチン。厚労省と第一三共はすでに140万回分のワクチン購入で合意している。今後、厚労相による正式承認を経て、12月上旬にも医療機関への配送が始まり、現在実施中の接種での仕様を予定している。これにより、国産では初となる新型コロナウイルスワクチンが使用されることになる。

沖縄に自然体験型テーマパーク「JUNGLIA」25年開業目指す

刀(本社:大阪市)と同社が筆頭株主であるジャパンエンターテイメント(本社:沖縄県名護市)は11月27日、沖縄北部テーマパークプロジェクトについて、そのコンセプトとブランド名およびロゴを発表した。コンセプトは「Power Vacance!!(パワーバカンス)」、名称は「JUBGLIA(ジャングリア)」。アジアの富裕層に照準を置き、2025年の開業を目指す。
神秘と生命力に満ちた広大な世界自然遺産「やんばる」の地で、都会にはない興奮と贅沢を満喫、体感してもらうーとしている。

東京都心6区10月中古マンション価格1.8%高 9カ月連続高値更新

不動産調査会社、東京カンテイ(所在地:東京都品川区)によると、10月の中古マンション平均希望売り出し価格は東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)が、70㎡あたり1億791万円だった。前月に比べ1.8%高で、2002年の集計開始後の最高値を9カ月連続で更新した。
首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)が同0.4%安の4,760万円だった。このうち東京都心6区外も含めた東京都全体では同0.3%高の6,433万円、神奈川県は同0.2%安の3,680万円、埼玉県は同0.7%安の2,996万円、千葉県は同0.8%安の2,749万円だった。近畿圏は同0.7%安の2,865万円、中部圏は同0.2%高の2,251万円だった。

首都圏新築マンション 平均価格6,567万円 8カ月ぶり下回る

不動産経済研究所のまとめによると、首都圏1都3県で10月発売された新築マンションの1戸あたりの平均価格は6,567万円で8カ月ぶりに前年同月を下回った。東京23区の平均価格は8,709万円と前年同月より7%下落した。
一方、東京23区を除いた東京都は5,624万円と21.7%、神奈川県は6,555万円と10.9%、埼玉県は5,118万円と5.4%、千葉県も4,528万円と0.7%それぞれ前年同月より上昇した。また、10月の1都3県の発売戸数は1,486戸にとどまり、前年同月を46.3%下回った。

JR西日本 24年春ダイヤ改正で21年春早めた終電時間を維持

JR西日本(本社:大阪市北区)の長谷川一明社長は11月22日、新型コロナの影響で利用者が激減したことを受け、2021年春のダイヤ改正で京阪神エリアなどの主要路線で終電時間を最大30分程度早めたが、2024年春のダイヤ改正ではこの見直しは行わず、現状を維持する考えを明らかにした。
新型コロナの5類移行やインバウンド需要が戻りつつあることなどプラス要因はあるものの、人手不足などから深夜の保線作業の時間を確保するなどメンテナンスの時間が必要ーなどをその理由に挙げている。

10月の世界粗鋼生産0.6%増へ インド、日本など増加

世界鉄鋼協会のまとめによると、10月の世界粗鋼生産(速報値、71カ国・地域が対象)は、前年同月比0.6%増の1億5,000万トンだった。減少した9月から増加に転じた。主要国の動向をみると、生産を抑制している最大生産国の中国は前年同月比1.8%減の7,910万トン、2位のインドが同15.1%増の1,210万トン、3位の日本は同2.6%増の750万トンだった。9月に比べ中国の減少幅が縮小した。

10月全国スーパー売上高3.3%増 8カ月連続プラス

日本チェーンストア協会(本部所在地:東京都港区)のまとめによると、10月の全国スーパー売上高(既存点ベース)は前年同月比3.3%増となり、8カ月連続で前年を上回った。消費者の節約志向で買い上げ点数は減少しているが、食料・農産品の値上げで補った形。全体の売上高の7割を占める食料品は5.2%増、そのうち野菜などの農産品が7.7%増と最も伸びた。衣料品は5.9%減、住関連品は3%のプラスだった。

住友林業 米国で10階建て木造ビル振動台実験 高い耐震性を証明

住友林業(本社:東京都千代田区)は11月22日、米国カリフォルニア州で10階建て木造ビルの実大振動台実験を実施し、日本の耐震基準で検証した結果、阪神・淡路大震災級の大地震を含む複数回の揺れに耐える高い耐震性が証明されたと発表した。今後、国内外の中大規模木造建築で、同技術の導入を進めていく。
これは「NHERI TallWood Project」の試験体建物を同社独自のポストテンション耐震技術を用いた木造軸組工法で改修した10階建てビルの世界初の振動台実験だった。第1フェーズは米国西海岸の災害レベルに基づいた3段階レベルの地震波で耐震性を検証。第2フェーズでは同社独自の実験を7月28日〜8月10日に実施した。

野村不動産 フィリピンで合弁で住宅・宅地の2大型分譲事業

野村不動産(本社:東京都新宿区)は11月22日、フィリピンの大手デベロッパー、Federal Land,Inc.(所在地:メトロマニラ/マカティ市、以下、FLI)と2022年3月に設立した合弁会社Federal Land NRE Global,Inc.(以下、FNG)が、19日より住宅および宅地分譲の2プロジェクトの販売を開始したと発表した。
今回販売開始したのはメトロマニラ/マンダルヨン市で進めている住宅案件と、カビテ州で進める宅地分譲案件。住住宅案件は4.5haの広大な土地に最高48階、合計18棟の住宅、1棟のオフィス、商業施設で構成される大型複合開発
で総戸数650戸、2030年竣工予定。宅地分譲は敷地面積約18ha、総区画数約300戸、2026年より順次引き渡しを予定。

ダイワボウHD 祖業の繊維事業から撤退 大和紡績を売却

ダイワボウホールディングス(HD)は11月22日、繊維事業を手掛ける完全子会社の大和紡績(所在地:大阪市)の発行済み株式の85%を投資ファンドに95億円で売却し、祖業の繊維事業から事実上撤退すると発表した。売却で得られる資金はデジタル関連のM&A(合併・買収)などに充て、連結売上高の9割を占める情報機器の卸売事業に注力する。

三井化学 PETプラント24年10月生産停止 国内で樹脂生産維持困難

三井化学(本社:東京都中央区)は11月21日、岩国大竹工場(所在地:山口県●●郡和木町)のポリエチレンテレフタレート(以下、PET)プラントを2024年10月に停止すると発表した。同工場のPET生産能力は年間14万5,000トン。同工場におけるPET樹脂生産は2013年以降、安価な海外品の輸入拡大とバージン樹脂を必要としない再生PETボトル需要が増加し、プラントは低稼働を余儀なくされ、あらゆる合理化に取り組んできたが、国内でPET樹脂生産を維持するための収益確保が困難と判断した。

トヨタ インド新工場へ590億円投資 26年竣工 3カ所目

トヨタ自動車のインド法人、トヨタ・キルロスカ・モーターは11月21日、インド・カルナタカ州で同国3カ所目となる新工場を建設することで、カルナタカ州政府と覚書を締結したと発表した。投資額は330億ルピー(約590億円)で、2026年の竣工を予定。新工場の生産能力は年間10万台の予定。トヨタは同州で2工場を保有しており、年間34万2,000台の能力を持つ。新工場の稼働により現地での生産能力はおよそ3割増える見通し。

双日 ベトナムの業務用食品卸を買収 食品,ホテル,飲食を網羅

双日(本社:東京都千代田区)は11月22日、双日アジアおよび双日ベトナムと共同で、ベトナムの業務用食品卸で最大手のDaitanViet(ダイタンビエット)Joint Stock Company(ジョイントストックカンパニー)(本社:ベトナム・ホーチミン市、以下、NEW VIET DAIRY)の全株式を取得、買収したと発表した。双日グループは今後、NEW VIET DAIRYが保有する事業基盤をベースに食品業界、小売、中高級ホテルや飲食店を網羅する総合食品卸の形成を目指す。

オープンAI アルトマン氏がCEOに復帰 理事会大幅刷新へ

生成AI「Chat GPT」を開発した米オープンAI・CEOの電撃解雇に端を発した騒動が11月21日、落着した。CEOを解任されたサム・アルトマン氏の復帰で基本合意した。経営を監督する理事会(企業の取締役会に相当)の構成メンバーを大幅に入れ替えたほか、社員が大量離脱する分裂の危機を回避した。

東芝が臨時株主総会で上場廃止へ 再建へ74年の上場の歴史に幕 

東芝は11月22日、東京都内で臨時株主総会を開き株式非公開化に向けた定款変更などを賛成多数で承認した。日本産業パートナーズと国内企業によるTOB(株式公開買い付け)に応募しなかった株主の株式を強制的に買い取り、東芝は12月20日に東京証券取引所への株式上場が廃止になる。これにより、遠かった経営再建への環境がようやく整うことになる。
1949年の上場以来、初めて非上場となり、74年の上場の歴史に幕を下ろした。2015年に不適切会計問題が発覚してから8年にわたった経営の混乱は、ひとまず収束に向かうことになった。

JAPEXなど3社 マレーシアのCCS事業化でペトロナスと基本契約

石油資源開発(本社:東京都千代田区、以下、JAPEX)、日揮ホールディングス(本社:横浜市西区)および川崎汽船(本社:東京都千代田区)の3社は11月20日、マレーシア国営エネルギー会社ペトロナスの子会社PETRONAS CCS Ventures SDN BHD(以下、PCCSV)と、マレーシアにおけるCCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素の回収・貯留)の事業化実現に向けた検討の実施に合意し、4社による基本契約を9月22日に締結したと発表した。
今後、2024年の基本設計開始と、その後の建設作業を視野に入れた具体的な準備作業に着手し、マレーシア国内および日本など海外で回収されたCO2を、2028年末に海底下への圧入・貯留を開始することを目指す。

JFEエンジ ごみ焼却炉92日間完全自動運転を実現

JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は11月20日、廃棄物処理施設で最も重要な設備であるごみ焼却炉の操業で延べ92時間、運転員による手動介入操作が発生しない完全自動運転を実現し、うち59日間の連続完全自動運転を達成したと発表した。これは同社が2019年に実証した2週間の連続自動運転を大幅に更新するもの。今回の実証は岩国市の「サンライズクリーンセンター」で2023年7月1日から10月3日(95日間)にかけて実施した。

TOYO インドネシア肥料プラントに尿素ライセンス供与

東洋エンジニアリング(本社:千葉県習志野市、以下、TOYO)は11月20日、インドネシアの国営肥料会社PT Pupuk Sriwidjaja Palembang(ププク・スリウィジャヤ・パレンバン、以下、プスリ)が、南スマトラ州パレンバン地区に建設する肥料プラントに尿素ランセンスを供与するプロジェクトを、中国のWUHUAN ENGINIEERING CO.LTD.(中国五●工程有限公司ウーハンエンジニアリング、以下、ウーハン)より受注したと発表した。
TOYOは尿素ライセンサーとして、ライセンス供与、基本設計、一部機器調達、テクニカルサービスを担う。対象設備は尿素日産2,750トン。プラント完成は2027年。

双日 脱炭素へインドネシアの太陽光発電事業EMI社と合弁会社

双日(本社:東京都千代田区)は11月20日、インドネシア最大の屋根置き太陽光発電事業会社PT ENERGI MITRA INVESTAMA(ピーティ エナジ ミトラ インべスタマ)(本社:ジャカルタ、以下、EMI社)との合弁会社PT Surya Nippon Nusantara(ピーティ スルヤ ニッポン ヌサンタラ)(本社:ジャカルタ、以下、SNN社)を共同で設立したと発表した。
合弁新会社への出資比率は双日49%、EMI51%。今後、同国で産業用・商業用の顧客向けに屋根置き太陽光発電など脱炭素ソリューションを提供する。