三井化学 廃プラン分解油によるケミカルリサイクル製品

三井化学(本社:東京都中央区)は3月22日、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、CFP(本社:広島県福山市)より調達した廃プラスチックを原料とした熱分解油を、2024年3月に同社大阪工場(所在地:大阪府高石市)のクラッカーへ投入し、マスバランス方式によるケミカルリサイクル由来の誘導品(化学品・プラスチック)の製造・販売を開始したと発表した。
同社グループは、認証制度として欧州で広く採用されているISCC PLUS認証に基づき、マスバランス方式によるケミカルリサイクル製品を市場展開していく予定。

3月発売の首都圏新築マンション7,122万円 4カ月連続上昇 

不動産経済研究所によると、3月に首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)で発売された新築マンションの平均価格は、前年同月比5.1%高の1戸あたり7,122万円だった。前年同月を上回るのは4カ月連続。
東京23区は前年同月比1%高の9,110万円、23区を除いた東京都内が同15.4%高の5,816万円、神奈川県が同20.6%高の6,096万円、千葉県が同14.9%高の5,079万円、埼玉県が同7.0%高の5,066万円だった。また、3月に首都圏で発売された新築マンションの戸数は同27.6%減の1,319戸にとどまった。

ダイハツ 4/10に主力の「タント」など2車種の生産再開

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は3月21日、滋賀工場(所在地:滋賀県竜王町)で認証不正問題で停止していた主力車種の「タント」と、AUBARU(スバル)ブランドの「シフォン」の2車種の生産を再開すると発表した。国土交通省が安全や環境に関する性能の基準を満たしているとして3月11日に出荷停止指示を解除したことを受けたもの。

JAL 33年度までに新型機42機導入 低燃費・小型機に更新

日本航空(JAL)は3月21日、2025〜2033年度までに欧州エアバスと米ボーイングの新型機42機を国内線・国際線に導入すると発表した。低燃費の機材や小型機材に更新する。
国際線に30機、国内線に12機投入する。メーカー別ではエアバスが32機、ボーイングが10機。購入予定金額は明らかにしていない。新型コロナウイルス禍後の本格的な旅客需要の回復を見込み、大型投資に踏み切る。

東レ 廃水再利用へ高耐久性逆浸透膜を開発 耐薬品性2倍

東レ(本社:東京都中央区)は3月21日、工場廃水の再利用、下水処理等での厳しい条件のもとで、これまでの除去性を維持したまま、長期間安定して良質な水を製造できる高耐久性逆浸透膜を開発したと発表した。今回の開発品は、膜の洗浄時の薬品に対する耐久性を従来品の2倍に向上させたほか、交換頻度を半減させている。
現在、量産準備を進めており、2024年上期に市場が急拡大する中国での販売を目指し、日本を含むその他の国・地域に向けた製品開発に活用していく計画。

2月電子機器出荷額23.1%減 AVC機器11カ月連続減少

電子情報技術産業協会(JEITA)のまとめによると、テレビや車載機器など民生用電子機器の2月の国内出荷額は前年同月比23.1%減の782億円だった。カーナビなどのAVC機器の出荷額は同38.2%減の373億円にとどまった。前年同月を下回るのは11カ月連続。映像機器全体の出荷額は同1.0%減の362億円だった。

北大阪急行 延伸区間3/23開業「箕面萱野」駅で式典

阪急電鉄や大阪府などが出資する第三セクターの北大阪急行電鉄は3月23日、北側の終点の千里中央駅からおよそ2.5km延伸し、「箕面船場阪大前」駅と「箕面萱野」駅の区間が開業した。新たな終点となる箕面萱野駅で同日朝、記念式典が行われ、鉄道会社の関係者がテープにはさみを入れ、開業を祝った。
今回の延伸に伴い、箕面萱野駅から新大阪駅までを最速19分、梅田駅までを最速25分で結ぶことになり、大阪市中心部へのアクセスが大幅に向上することになる。

核融合発電実現へ 3月中に約50社参加の産業協議会発足

内閣府は3月22日、核融合発電の実現を目指し、3月中に約50社が参加する「一般社団法人フュージョンエネルギー産業協会」を発足すると発表した。核融合発電は2030年代の実現を目指すスタートアップが、海外で出てくるなど研究が活発になっており、日本の関連企業が集まって開発や販路開拓に弾みをつける。

SUBARUとパナソニックE 車載用円筒形電池の供給で協業

SUBARU(本社:東京都渋谷区)とパナソニックエナジー(本社:大阪府守口市)は3月19日、車載用円筒形リチウムイオン電池の供給に関する協業基本契約を締結したと発表した。両社は2023年7月31日に結んだ、バッテリーEV(電気自動車)並びに車載用電池への需要に対応するため、中長期的パートナーシップの構築を通じて協議。その結果、今回の協業基本契約に至ったもの。
両社はカーボンニュートラル社会の実現に向けた社会的使命の遂行、自動車産業と電池産業の持続可能な発展や地域の雇用維持や人材育成など、様々な社会課題の解決に共同で貢献していく。

自動車総連 賃上げ平均1万3,896円 約50年ぶり高水準獲得

自動車業界の労働組合でつくる自動車総連(所在地:東京都港区)は3月20日、2024年の春季労使交渉について、経営側から回答を得た186組合の同日時点の回答集計結果を発表した。
基本給のベースアップ(ベア)相当の賃金改善分と、定期昇給(定昇)に相当する維持分を合わせた賃上げ獲得額の平均は1万3,896円だった。これは1975年以降で最高の水準。

東京都 リコーと曲がる太陽電池の実証 都庁展望台で開始

東京都は3月19日、都庁の展望台で軽くて曲がるペロブスカイト型太陽電池の実証実験を開始すると発表した。リコー製のペロブスカイト型を搭載した、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」センサーを都庁展望台内5カ所に設置。2025年4月ごろまでの約1年間で太陽電池の発電性能や耐久性、センサーの有効性なども検証する。

ローソン 3/20中国山東省済南市に17店舗を同時オープン

ローソン(本社:東京都品川区)は3月19日、100%子会社、羅森投資有限公司(本社:中国・上海市)傘下の羅森(北京)有限公司(本社:中国・北京市、以下、北京ローソン)が2024年1月に山東省済南市に設立した100%子会社、羅森(山東)便利有限公司(以下、山東ローソン)が3月20日、済南市内に17店舗を同時にオープンすると発表した。ローソンが山東省に出店するのは初めて。
山東省は人口1億人以上を擁する省で、同国の省内におけるGDPは広東省、江蘇省に次ぐ第3位。済南市は山東省の省都。

テルモ, 京大iPS財団 再生医療普及へiPS細胞の培養自動化

テルモ(本社:東京都渋谷区)と京都大学iPS細胞研究財団(本部:京都市左京区)は3月19日、iPS細胞の培養を自動化する共同研究に乗り出すと発表した。財団が持つiPS細胞の知見とテルモが持つ細胞の増殖システム「カンタムフレックス」を組み合わせ、培養の効率化の向上を目指す。自動化することで省人化や、コスト低減による再生医療の普及につなげる。

東京ガス, 大阪ガス 合成メタン普及へ国際団体設立発表 

東京ガスや大阪ガスは3月19日、都市ガスの脱炭素化を進めるため、水素と二酸化炭素(CO2)を原料につくる合成メタン(e-メタン)の普及に取り組む国際団体を設立すると発表した。団体名は「e-NG Coalition(イーエヌジーコーリション)」で、6月までに設立する。
ベルギーのツリー・エナジー・ソリューションズ(TES)社が代表幹事に就く。日本勢は東京ガス、大阪ガスに東邦ガスと三菱商事が加わるほか、仏トータルエナジーズ、や米センプラ・グループなど計8社が加盟することで合意している。合成メタンはガス利用時のCO2排出を実質ゼロにでき、都市ガスと主成分が同じでガス機器も変換せずに使える。

セコム,豊田通商 インドに150億円投じ2拠点目の総合病院

セコム(本社:東京都渋谷区)とグループでメディカル事業を担うセコム医療システム(本社:東京都渋谷区)、豊田通商(本社:名古屋市中村区)は3月18日、約150億円を投じインド南部のIT産業の中核都市、ベンガルールに同国で2拠点目となる総合病院を2027年に開くと発表した。
セコム医療システムが60%、豊田通商が40%出資するインド法人が運営する。同病院はベンガルール北東部の幹線道路沿いで、2024年後半から2025年をめどに着工する。同病院予定地から約10km離れた1拠点目の総合病院とも連携して一体経営する。

中国恒大集団に売上高大幅水増し虚偽記載で罰金870億円

経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団は3月18日、中国証券監督管理委員会から計5,640億元(約11兆7,000億円)の売上高の虚偽記載などで罰金約41億7,500万元(約870億円)の処分を科されたと発表した。発表によると、同社は売上高を前倒しで計上するなどの方法で2019、2020年決算に虚偽記載した。2019年は売上高の約50%、2020年は同78%をそれぞれ水増しし、これによって純利益も大幅に多い金額を計上していた。

ダイハツ 滋賀工場で「ロッキー」など3車種の生産再開

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は3月18日、滋賀工場(所在地:滋賀県竜王町)で小型車「ロッキー」とトヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)供給する「ライズ」、SUBARU(スバル)向けの「レックス」のそれぞれガソリン車モデルの3車種の生産を再開した。
同社は認証試験の不正で昨年12月、国内のすべての完成者工場で生産を停止。2月に京都工場(所在地:京都府大山崎町)とダイハツ九州の大分工場(所在地:大分県中津市)の稼働を再開しているが、滋賀工場の生産再開は3カ所目。本社工場はまだ再開していない。

KDDI 生成AI開発の東大発イライザを連結子会社化

KDDI(本社:東京都千代田区)は3月18日、生成AIの基盤となる大規模言語モデル(LLM)の開発を手掛けるELYZA(イライザ、本社:東京都文京区)を連結子会社化すると発表した。KDDI Dijital Divergence Holdings(本社:東京都港区)と合わせKDDIグループで数十億円を投じて株式の53.4%を取得する。出資額は非公表。研究開発やLLMを使った企業・自治体向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)などで連携する。
イライザは日本語の性能がグローバルモデルに匹敵する、国内最高水準の700億パラメータのLLMを開発している。この提携により3社はイライザの持つ国内トップクラスのLLMの開発能力とKDDIグループの計算基盤、ネットワーク資源などのアセットを組み合わせ生成AIの社会実装を加速させていく。

大正製薬HD 4/8に上場廃止へ 臨時株主総会で議案可決

大正製薬ホールディングス(HD)は3月18日、東京都内で臨時株主総会を開き、株式非公開化に向け関連議案を可決した。4月8日に東証スタンダード市場の上場は廃止となる。
同社はオーナー家の上原茂副社長が代表を務める大手門(所在地:東京都豊島区)がMBO(経営陣が参加する買収)の一環として実施したTOB(株式公開買い付け)が1月に成立している。