東洋紡・三菱商事の機能素材共同会社が事業開始

東洋紡(本社:大阪市北区)と三菱商事(本社:東京都千代田区)は4月6日、共同出資で設立した機能素材を手掛ける新会社「東洋紡エムシー」(本社:大阪市北区)が4月1日より事業を開始したと発表した。東洋紡の高強度な樹脂や繊維などの機能素材と三菱商事の持つグローバルな販路を組み合わせて顧客を開拓する。
東洋紡エムシーの資本金は151億円で、出資比率は東洋紡51%、三菱商事49%。M&A(合併・買収)や設備投資などに1,000億円を計画し、2030年度に2,500億円、営業利益200億円を目指す。「環境ソリューション」「モビリティ・電子材料」分野で積極的な成長施策を展開していく。

ホンダ 軽「N」シリーズ累計販売350万台を突破

ホンダ(本社:東京都港区)は4月6日、軽自動車「N」シリーズ、N-BOX(エヌボックス)、N-ONE(エヌワン)、N-WGN(エヌワゴン)、N-VAN(エヌバン)の累計販売台数が、2023年3月末時点で350万台を達成したと発表した。2011年12月に初代N-BOXを発売して以来、11年3カ月(135カ月)での記録達成となった。

セブン 国内小売事業初の売上高11兆円 コンビニ好調

セブン&アイ・ホールディングス(HD)が4月6日発表した2023年2月期の連結決算は、売上高にあたる営業収益が前期比35%増の11兆8,113億円と日本の小売業で初めて10兆円を超えた。コンビニエンスストア事業が好調だった。ただ、グループ内の総合スーパーの不振は続き、百貨店売却は調整が難航しており、構造改革の先行きに懸念材料を抱えている。

メルカリ 中国越境販売拡大へEC事業者4社と連携

メルカリ(本社:東京都港区)は4月6日、中国市場における越境販売の経路拡大に向け、越境EC事業者のInagora、銘東、楽一番、トリプルアートの4社と提携したと発表した。同社は2019年から越境販売を開始。2023年2月に海外利用者数は約2.8倍、取引数は3.2倍に成長している。
越境EC市場は急拡大が予測されている。経済産業省の調査によると、2019年の世界の越境EC市場規模は7,800億USドルと推計され、2026年には4兆8,200億USドル(年平均成長率約30%)にまで伸長するとみられ、市場の大幅な拡大が見込まれている。

昨年度新車販売台数 ホンダ「N-BOX」2年連続1位

自動車業界のまとめによると、昨年度(2022年4月〜2023年3月)国内で販売された車種別新車販売台数で、ホンダの軽自動車「N-BOX」が20万4,734台で、2年連続でトップとなった。2位はトヨタ自動車の「ヤリス」(17万5,382台)、3位もトヨタ自動車の「カローラ」(13万9,588台)だった。全国軽自動車協会連合会および日本自動車販売協会連合会の集計によるもの。

脱炭素で4社がペットボトル一元回収の実証実験

野村不動産ホールディングス(本社:東京都新宿区)は4月5日、サントリー食品インターナショナル、白井グループ(本社:東京都足立区)、首都圏環境美化センター(本社:東京都足立区)の4社協働で、循環型経済・CO2削減に資する取り組みとして、野村不動産グループが管理する19物件(オフィス4物件、マンション15物件)を対象に、ペットボトル一元回収の実証実験と分別排出状況の検証を実施したと発表した。
白井グループがAI配車システムを活用し、19物件のペットボトルを最短ルートで「一元回収。首都圏環境美化センターが選別・加工。リサイクル会社を通して、すべてが再生ペットボトルの原料としてサントリーグループで活用する。
おおむね事前のシミュレーションの期待値と同等の結果が得られた一方、オフィスで回収したペットボトルはマンションに比べ異物などの混入が多い傾向がみられたため、この分の品質向上に向けて、分別啓発など業界を超えた取り組みが必要であることが分かった。

クレディセゾン シンガポールでトークン投資開始

クレディセゾン(本社:東京都豊島区)は4月5日、シンガポールで2022年9月に設立した新会社「Saison Crypto Pte.Ltd.」によるWeb3領域スタートアップへのトークン投資を開始すると発表した。対象地域は全世界、対象ステージはSeedからSeries Aのアーリーステージのスタートアップ。
トークン投資は、投資家の資金提供と引き換えに投資先が発行するトークン(暗号資産)を購入できる投資手法。

スシロー 廃食油を航空燃料「SAF」向けに提供

回転ずし大手「スシロー」の運営会社FOOD&LIFE COMPANIES(本社:大阪府吹田市)は4月5日、廃食油などを原料とする航空機の代替燃料「SAF」の製造に向け、プラント大手の日揮ホールディングス(本社:横浜市西区)などと協力して、店舗から出た使用済み油を提供していくと発表した。
回転ずし店や居酒屋およそ680の店舗で天ぷらなどの揚げ物を調理した後の油を回収。日揮などが設立した会社が大阪府堺市に建設する製油工場でSAFを製造する。回収した油から不純物などを取り除いたうえで年間およそ75万リットルのSAFの製造を見込み、主に国内の航空会社に提供していく考え。
SAFは化石由来の従来の燃料と比べ二酸化炭素の排出量を80%程度減らせるとされ、国は2030年までに国内の航空会社が使う燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。

使用済み太陽光パネル リサイクルに向け検討会発足

環境省と経済産業省は、使用済みとなった太陽光パネルについて廃棄せずにリサイクルにつなげるため、有識者による検討会を発足することになった。
環境省によると、太陽光発電の使用済みとなったパネルは令和2年度には6,300トン余で、故障や災害の影響が主な原因のため、このおよそ7割は再使用されたと推計されている。しかし、この10年で太陽光発電は急速に導入が進み、設置から20年から25年とされる耐用年数を過ぎるパネルが、2030年代後半には年間50万トンから80万トンに上るとみられている。

丸紅,加藤クリニックとフィリピンのIVF事業へ参画

丸紅(本社:東京都千代田区)は4月4日、加藤レディスクリニック(所在地:東京都新宿区、以下、KLC)と、フィリピンでIVF(In Vitro Fetilization(体外受精)の略)クリニックに参入すると発表した。両社はIVF検査専門クリニックを運営するCONCEIVE IVF MANILA INC.(所在地:フィリピン・ケソン市、以下、CIMI)へ出資する。
同事業では、日本で豊富な治療実績を持つ加藤レディスクリニックと連携し、KLCの技術を取り入れたIVF関連サービスを提供する。

イオンネクスト オンライン「Green Beans」立ち上げ

イオンネクスト(本社:千葉市美浜区)は4月4日、オンラインマーケットとしての新ブランド「Green Beans(グリーンビーンズ)」を立ち上げ、2023年夏からサービスを開始すると発表した。東京都区内11区、千葉市内6区および千葉県内6市、神奈川県川崎市7区から段階的に開始し、1年をめどに東京23区全域へ配送地域を拡大する。配送時間は7時〜23時まで1時間単位で指定が可能。
提携している英国テクノロジー企業Ocado Group plc(本社:ロンドン)の子会社、英国Ocado Solutions(本社:ロンドン)の最先端AIとロボティクス機能を導入。新鮮な食料品や日用品など幅広い品揃えを、顧客が欲しいタイミングで玄関先まで届ける。

塩野義 コロナ薬「ゾコーバ」米FDAの優先審査対象に

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は4月4日、新型コロナウイルス治療薬(飲み薬)「ゾコーバ」が、米食品医薬品局(FDA)から優先審査を受けられる「ファストトラック」に指定されたと発表した。
日本国内ではゾコーバの一般流通が3月31日に始まっている。これまでは政府が200万人分を買い上げ、指定された医療機関に配分していたが、今後は政府による買上げはない。なお、ゾコーバの公定価格(薬価)は1回の治療(5日分)につき約5万1,850円。「5類」移行で検査料など一部費用は自己負担となるが、コロナ治療薬は2023年9月末まで公費で賄うため、患者の自己負担はない。

富士フと神戸大 造影CT画像から膵臓がん検出技術

富士フィルム(本社:東京都港区)と神戸大学は4月4日、AI技術を活用して腹部の造影CT画像から膵臓がんが疑われる所見の検出を支援する技術を共同で開発したと発表した。この技術により、医師の負担を軽減し、より精度の高い診断につながることが期待される。膵臓がんは、初期には自覚症状が出にくく、早期発見が難しい病気。腹痛や体重減少などの自覚症状が現れた段階ではでは、周辺組織への浸潤を伴う進行がんとなっているケースが多く、がんと診断されてから5年後の相対生存率は12.5%と、がんの中で最も低い。

ラピダス imecと次世代半導体開発で連携 経産相

西村康稔経済産業相は4月4日、最先端半導体の国内生産に取り組むラピダスが、ベルギーに本拠を置く国際的な半導体の研究機関「imec(アイメック)」と、次世代半導体の露光技術の開発で連携することで契約を締結したことを明らかにした。ラピダスは、アイメックとは2022年12月に連携することで基本合意に達していたが3月29日、パートナー契約を締結した。
ラピダスは2027年をめどに回路線幅が2ナノ(ナノは10億分の1)メートル相当の半導体の量産を計画している。アイメックは米国インテル、台湾のTSMCなど世界の先端半導体大手が研究者を派遣している研究機関。

ヤマハ フィリピンで楽器・音響機器販売会社を設立

楽器・音響機器のヤマハ(本社:静岡県浜松市)は4月3日、フィリピン・マニラ首都圏マカティ市に新たな販売現地法人「Yamaha Music Philippines Inc.」を設立したと発表した。同新会社の資本金は1億2,000万フィリピンペソで、ヤマハが全額出資する。10月に営業開始の予定。売上目標は設立5年目で40億円。

三菱UFJ銀行 インドのDMI Finance社へ317億円出資

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)は4月3日、連結子会社三菱UFJ銀行が、インドでデジタル金融サービスを提供するノンバンク事業者のDMI Finance Private Limited(以下、DMI Finance社)への191億3,500万インドルピー(約317億円)出資契約を締結したと発表した。DMI Finance社は、インドで主としてコンシューマー向けのデジタルレンディング事業を展開するノンバンク。

トヨタ CPとタイでのカーボンニュートラルで協業

トヨタ自動車は4月3日、Charoen Pokphand Group(以下、CP)、Commercial Japan Partnership Technology(以下、CJPT)の3社が、タイにおける「カーボンニュートラルの実現に向けた協業を進めるべく、基本合意書を締結したと発表した。
養鶏場のバイオガスから水素を製造、カーボンニュートラル試乗会を開催し、今回さらに協業範囲を広げ、エネルギー、データ、モビリティの3領域で、タイの資源を活かし、タイならではのカーボンニュートラルへの取り組みを進めていくことで合意に至った。年内に社会実装の成果を出すことを目標としている。

高速道路3社 SA,PAでEV向け充電設備3年間で倍増

西日本、東日本、中日本の高速道路3社は電気自動車(EV)の官民の普及促進計画を受け、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)で2025年度までにEV向けの急速充電設備の口を3社合わせて1,100個整備する計画を明らかにした。
現在3社では3月末までに急速充電設備の口数を511個に増やす予定で、2023年度〜2025年度の3年間で倍増させる。このほか、3社では2024年度からETC利用車を対象に、充電のためいったん高速道路を降りた後、指定の時間内に再び戻れば追加の料金がかからないようにする新たなサービスを検討しているという。

宅配便「再配達」削減へ4/1から1カ月間集中的取組

国土交通省は、トラックドライバー不足の深刻化による物流業界の「2024年問題」と呼ばれる課題の解決に向けて、4月1日から1カ月間、宅配業者の負担となっている「再配達」の削減に向けた取り組みを集中的に行う。
再配達の削減に理解を求める特設のホームページを開設するほか、ネット通販や宅配の事業者と連携して、共通のロゴマークなどを各社のホームページに掲載し、利用者への周知を徹底する。この中で、配達の時間指定を使って1回で確実に荷物を受け取ることや、不在のときも玄関先などに荷物を届ける「置き配」の活用などを呼び掛ける。
国交省によると、2021年度の宅配便数は49億個余に上り、ネット通販の普及を背景に5年で20%以上増えている。一方で再配達となる荷物の割合は2022年10月の調査で11.8%となっている。今回の取り組みを通じて利用者の意識を高めて、2025年度に7.5%まで引き下げたい考え。

JCOM 4/1~テレビ使ったケーブル・オンライン診療

JCOM(J:COM、本社:東京都千代田区)は3月31日、家庭のテレビ診察・服薬指導が受けられる遠隔医療サービス「ケーブル・オンライン診療」を全国のケーブルテレビ事業者向けに4月1日から順次提供開始すると発表した。
同サービスの普及により、全国どこでも誰もがDX(デジタルトランスフォーメーション)による生活の利便性向上を感じ、持続可能な地域医療の発展を目指すとしている。