東京圏から大阪府内に「都市間移住」モデル構築へ
大阪府は、東京圏から府内に移り住んでもらう「都市間移住」モデルの構築に乗り出した。参画企業の経営課題などに取り組む就業体験の場を用意しつつ、都市部ならではの職種の多様性や、東京に比べて割安に暮らせる住環境をアピール。深刻化する中小企業の人材不足打開の一手にしたい考えだ。
本年度は「お試し感覚」の就業体験の場を用意。ものづくり企業をはじめ、ラジオ局「FM802」や鉄道会社、水間鉄道など15社を対象に、参加者は1~5日間滞在する。企業段階の5団体から選び、3日間一緒に事業に取り組むコースもある。ただ、単に就業体験するのではなく、各社の経営課題に挑むのが特徴。そして、参加者と企業で合意すればそのまま就職できる。
これに先立ち8月には、大阪での暮らしを紹介する催しを東京で実施。約80人が集まり、質問が相次いだという。
大阪府は、府から関東に毎年1万人程度の転出超過が続く現状を問題視。一方で近年の景気回復基調に伴い、中小企業の人材不足が各種調査で浮き彫りになっている。