昭和30年代の屋台村を再現「裏なんば虎目横丁」
大阪・ミナミの千日前にある通称「裏なんば」の飲食店街に、昭和30年代の屋台村をイメージした飲食複合施設「裏なんば虎目横丁」がオープンし、仕事帰りのサラリーマンらで連日にぎわっている。焼き鳥店やお好み焼き店など9店があり、それぞれの店で食事しながら、他店の料理も味わえる「出前」システムが人気だ。11月末に新規出店する6店のオーナーも募集中で、新たなミナミの飲食スポットとして注目を集めている。
5代目グリコお疲れさん 秋にはLED使用の6代目
大阪・道頓堀のシンボルとして親しまれている江崎グリコ(大阪市西淀川区)の5代目電光看板が8月17日、改修工事に入るため最後の点灯を終えて、引退した。今秋にはLED(発光ダイオード)を使った6代目が披露される。
同日午後10時にネオンが突然消えると、驚いたように「エーッ」と声を挙げたり、看板を見上げたりする通行人らの姿が多くみられた。
道頓堀に架かる戎橋のたもとにグリコのネオン塔広告が登場したのは1935年(昭和10年)。背景に大阪城や通天閣などの名所を入れた5代目看板は1998年(平成10年)からで、老朽化により6代目にバトンタッチすることになった。
1.5億円の純金“ゴジラ”登場 あべのハルカス
映画「ゴジラ」の公開60周年を記念して、1億5000万円の純金ゴジラなどを展示する「G博~ゴジラ大阪に現る~」が日本一高いビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)の近鉄百貨店本店で始まった。8月24日までウイング館8Fの近鉄アート館で開催される。純金ゴジラは田中貴金属ジュエリー(東京)が制作した。高さ約24㌢、幅約19㌢、重さは約15㌔。
公開中の米ハリウッド映画「GODZILLA ゴジラ」に合わせた催しで、純金ゴジラのほか、2㍍のゴジラの立像や、同映画に出演の渡辺謙さんが着用した衣装などを展示。入場料は一般1000円、大学生・高校生800円、中学生以下は無料。
USJハリポタ開業1カ月 周辺ホテルへ効果波及
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)が、映画「ハリー・ポッター」の新エリアを開業してから8月15日で1カ月を迎えた。新エリアには関東や九州など関西圏以外から多くの人が訪れ、アジアなど海外からの集客も好調だ。これに伴い、大阪市内のホテルの客室稼働率の単価は上昇傾向にある。また、8月の入場者数は単月での過去最高を更新する可能性も出てきている。
とりわけ目立つのが、地元の関西圏以外からの入場者の伸び。USJの入場者数は従来、関西圏が全体の6割を占めていたが、ハリポタ開業後の7月後半には4割にまで低下。関西圏以外からの入場者数が、一気に関西圏を上回った。
この結果、市内主要14ホテルの7月の平均客室稼働率は88.1%と前年同期比0.9ポイント上昇した。比較可能な2008年以降で7月として過去最高の水準だ。
関西で保育ビジネスへの民間企業の参入相次ぐ
関西で保育ビジネスへの民間企業の参入が相次いでいる。これまで社会福祉法人が独占していた認可保育所の運営を自治体が株式会社に開放。待機児童の多い大阪市などで企業運営の保育所が増えている。
引っ越し大手アートコーポレーション子会社のアートチャイルド・ケア(大阪府大東市)は今春、大阪市、大阪府箕面市、兵庫県伊丹市など関西4カ所で認可保育所を開設した。同社は全国24カ所で認可保育所を運営しているが、関西での開設は初めてだ。
他地域からの参入も目立つ。保育所最大手のJPホールディングスはこれまで、関西では大阪府八尾市の1カ所だけだった。それが今春、子会社を通じて大阪市内に2カ所開設。12月には箕面市にも開設する予定だ。
大阪市は橋下徹市長の意向で、昨年度の募集から企業に門戸を開放。今春は企業の保育所が1カ所オープンした。来春も6カ所開設される。さらに国が来年度始める3歳未満対象の小規模保育(ミニ保育所)を先取りし、同様の制度を今年度スタート。23カ所が株式会社の運営となる予定だ。
ビル間で熱を融通「サーマルグリッドシステム」実証実験
大阪市立大学工学部の中尾正喜・特命教授らの研究グループが開発した、複数のビルの空調設備を専用装置でつなぎ、ビル同士の熱を融通して冷暖房のエネルギーを節約する「サーマルグリッドシステム」の実証実験が8月12日、大阪市住之江区の大阪府咲洲庁舎とアジア太平洋トレードセンター(ATC)の空調設備の各部をつなぎ、始まった。この実証実験の総事業費は3億5000万円。期間は2015年1月まで。省エネ効果などを検証する。
中尾教授らは、このシステムにより「約4割の省エネ効果が可能」としている。ここで得られたデータをもとに、大手ゼネコンの大林組など20社からなる「咲洲・アジアスマートコミュニティ協議会」が同システムをインテックス大阪(大阪市住之江区)の6つの建物に15年3月導入。約1年間の検証後、16年3月に実用化する予定。
江戸期に活躍の「淀川舟運」現代に再現 10月実施
江戸時代に京都と大阪を往来した「三十石船」の「淀川舟運」を再現する観光ツアー「蘇れ!淀川の舟運」が10月3日から行われる。大阪市中央区の天満橋付近と中継港だった枚方市を屋形船で結ぶ船旅で、実施日は10月3、4、6、9、10、12日。
「上りコースは」午前10時に天満橋に八軒家浜船着場を出発。大人5900円、子供(小学生)3900円、昼食付き。「下りコース」は午後1時半に枚方船着場を出発する。大人3900円、子供1900円、茶菓子付き。運航時間はそれぞれ約2時間。定員は約45人。要予約。
船内では淀川舟運の説明があり、江戸時代から歌い継がれてきた「三十石船唄」も披露される。問い合わせは枚方市地域振興総務課。
「くまモン」「ふなっしー」の認知率80%超え
東京リサーチセンター(東京都中央区)の調査によると、地元をアピールする全国各地の「ゆるキャラ」のうち、熊本県の「くまモン」など4体は全国規模の認知率50%を超えることが分かった。中でもくまモンと千葉県船橋市の「ふなっしー」は80%を超え、全国区の知名度を誇り2強の様相を呈した。他に5割を超えたのは奈良県の「せんとくん」74%、滋賀県彦根市の「ひこにゃん」51%だけで、15体は10%未満だった
調査は6月4~16日に行われ、男女1200人から回答を得た。地方公共団体などが着ぐるみをつくった公認、非公認のキャラクターから主な27体を選び、知っているかどうかを複数回答で尋ねた。
大阪3商工会議所がモノづくり支援組織で連携
大阪商工会議所、東大阪商工会議所、北大阪商工会議所は8月5日「3大阪(Three OSAKA)ものづくり相談所」を開設したと発表した。3会議所のものづくり会員企業を対象に、3会議所が一元窓口となり、新製品の技術ニーズ発表企業とシーズ提案企業を募集してマッチングを図る。公募は年3回程度行う。利用料は無料。大阪府内の複数の商工会議所がものづくりの支援で常設の組織を設置するのは初めて。
第1号案件として8月5日から約1カ月かけて医療機器総合商社のジャスト・メディカル・コーポレーション(大阪市北区)に対するシーズ提案企業を募集。自社製のカテーテルトレーニングシミュレーターの製造の協力企業を求める。
ハリ・ポタで独走するUSJに挑む?ひらかたパーク
「ハリー・ポッター」エリアの開業で、独走状態を呈しつつあるUSJ(大阪市此花区)の周辺で善戦、健闘しているのが老舗遊園地「ひらかたパーク」(大阪府枚方市、ひらパー)だ。USJのハリ・ポタエリアへの投資額450億円に対し、ひらパーの今年度の投資額はわずか1億円強。ひらパーの運営会社の親会社は京阪電気鉄道で、設備投資には“慎重”というより、“渋ちん”だ。それでもひらパーの7月の入園者数は前年同月比2割増で、USJのハリ・ポタエリア開業後も好調を維持している
ひらパーの集客アップの立役者は4月に園長に就いた、V6のメンバーで俳優の岡田准一さんだ。枚方市出身の岡田さんと組むことで、少ない予算でも話題提供できるとの、したたかな“読み”からだ。しかも、岡田さんの園長就任は“お飾り”ではない。与えられた使命は年間入場者数の100万人超え(13年度は95万人)で、達成できなければ解任だという。NHKの大河ドラマ「軍師 官兵衛」で主役を張る俳優でも加減しない。ひらパーの覚悟のほどが感じれらる。