東京商工リサーチのまとめによると、2021年度10月度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が前年同月比15.8%減の525件、負債総額が同25.6%増の984億6,400万円だった。
件数は5カ月連続で前年同月を下回った。10月度としては1989年(589件)以来、32年ぶりの500件台にとどまった。これは1964年の449件に次ぐ、57年ぶりの低水準。負債総額は3カ月連続で前年同月を上回り、今年3番目の規模となった。負債5億円以上10億円未満は16件(前年同月21件)と減少したが、同1億円以上5億円未満が109件(同90件)で、同50億円以上の3件(同1件)を含む同10億円以上が17件(同12件)と増加し、負債額を押し上げた。
10月のコロナウイルス関連倒産は前年同月比50.0%増の159件に上り、9月の155件を上回り、月間最多を更新した。この結果、2021年1~10月累計は1,346件(前年同期615件)となっている。
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ユニチカ「セルロースナノファイバー含有ナイロン6樹脂」
ユニチカ(本社:大阪市中央区)は11月8日、「強い、安全、サステナブル」をコンセプトに、各種の成形加工に対応可能な「セルロースナノファイバー(以下、CNF)含有ナイロン6樹脂」を開発したと発表した。同樹脂には、植物由来のCNFが高濃度に均一分散しており、軽量化と剛性を両立しつつサステナビリティとマテリアルリサイクル性を持つことから、自動車部材および電化製品、アウトドア用品等で高まる環境配慮の取り組みに寄与できる。
同樹脂はガラス繊維30%含有ナイロン6樹脂以上の剛性、低線膨張係数といった特徴を持つ優れた材料となっている。さらに粉砕や再成形によるCHFの破断がなく、3回のリサイクル使用後においてもほとんど物性低下がみられないという。
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ニプロ ベトナム・ホーチミン市に医療機器販売会社
ニプロ(大阪市北区)は11月8日、連結子会社のニプロアジアPTE LTD(本社:シンガポール)がベトナム・ホーチミン市に医療機器販売子会社Nipro Sales Vietnam Limitedの設立および2022年1月からの営業開始を発表した。新会社の資本金は300万米ドル。
ベトナムではこれまで現地代理店を通じて主に医療機器を販売してきたが、今後さらなる市場拡大が見込まれることから、同国最大都市ホーチミン市に販売会社を設立し、透析製品の直販体制の確立、ホスピタル製品を取り扱う現地代理店の販促支援強化、地産地消の推進、地域に根差したきめ細やかなサービスの提供を通じ、「ニプロブランド」のプレゼンスを一層高めていく。
ニプログループの海外拠点は今回の新会社設立により、58カ国219拠点となる。
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サイバーダイン 米社を買収し医療サービス事業に進出
筑波大学発スタートアップ企業で、装着型ロボット開発のサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は11月8日、米カリフォルニア州でリハビリ施設を運営するライズ・フィジカル・セラピー(以下、ライズ社)を買収すると発表した。サイバーダインは、機能回復訓練ロボット「HAL」を開発・製造しているが、今回の買収を通じ新たに医療サービス事業に進出。これまで培ってきたロボットを活用し、成長が見込める世界最大級の米国市場を開拓する。
サイバーダインの100%米国子会社が、11月中にライズ社の発行済み株式の80%を保有する新会社「NewCo」(所在地:サンディエゴ市)社を設立。同社がライズ社を統括・管理し、サイバーダインの連結子会社にする。株式譲渡実行日は11月末。買収金額は非公表。
ライズ社は米カリフォルニア州に16カ所の外来リハビリテーション拠点を持つ。
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帝人 パラ系アラミドのリサイクル技術開発・試験生産に成功
帝人(東京本社:東京都千代田区、大阪本社:大阪市北区)は11月4日、グループでアラミド事業を展開しているテイジン・アラミドB.V.(所在地:オランダ・アーネム市)が、パラ系アラミド「トワロン」長繊維のリサイクル技術を開発し、長繊維からリサイクル挑戦位を再生するパイロット生産に成功したと発表した。
テイジン・アラミドはこれまで20年以上にわたり、超繊維状のトワロンを使用したロープやケーブル、タイヤなどの使用済み最終製品を回収し、パルプ状にリサイクルして、自動車のブレーキパッドやガスケットなどの用途に向けて再利用する事業を展開している。また、近年はバイオ由来原料を使用したトワロン生産技術を開発。2021年にはトワロンのライフサイクルにおけるCO2排出量を2020年比で約30%削減している。
今回こうした環境に配慮した取り組みを一層強化する中でリサイクル技術を開発し、そのパイロット生産に成功したもの。