JBICの先進国向けアンモニア事業への融資可能に

日本政府は6月28日、国際協力銀行(JBIC)の業務を広げる政令改正を閣議決定した。これにより日本企業による先進国でのアンモニア事業などへの協調融資を認めることになった。6月30日に施行する。温暖化ガスの排出を減らす次世代燃料と期待されるアンモニア関連の市場開拓を後押しする。
政府が全額出資するJBICは、民業圧迫を避けるため業務に制限がある。JBIC法施行令の改正で融資範囲を拡大する。
このほか、先進国での電気自動車や半導体、バイオ医療品事業などに対する融資も新たに認めることになった。

スズキ インド新工場は年産100万台 能力4割増強

スズキ(本社:静岡県浜松市)は6月29日、インド北部ハリヤナ州に建設予定の四輪工場の年間生産能力を100万台にすることを明らかにした。同社は現在インドで年間225万台の生産能力があり、今回の増強により4割程度引き上げる計画。能力100万台体制の時期は明らかにしなかった。
インドは世界2位の人口を擁し、この人口増を背景とした経済成長で自動車の購入意欲は引き続き強いと判断。増大する需要を取り込む。

ヤンマーHD 25年までに国内で電動小型農機発売

ヤンマーホールディングス(本社:大阪市北区)は6月29日、2025年までにトラクターなどの電動農機を発売すると発表した。主に日本国内で20馬力程度までのトラクターや野菜収穫機など小型機を市場投入する。欧州向けにショベルカーなど小型電動建設機械の発売も目指す。大きな馬力が必要な中型以上のトラクターなどは、水素などを動力源にすることも検討する。

自動車8社の5月国内生産16%減の39.6万台余

国内自動車大手8社が6月29日発表した国内生産台数は、合計39万6,433台で前年同月比16.0%減となった。世界的な半導体不足に加え、新型コロナウイルス禍で政府が”ゼロコロナ”という厳しいコロナ対策を敷く中国・上海市の長期にわたるロックダウン(都市封鎖)による部品調達難が響いた。

ルネサス インドのTata,Tejasと戦略提携

ルネサスエレクトロニクス(本社:東京都江東区)は6月29日、インドおよび新興市場向けのエレクトロニクスの進化を加速するためにルネサスの半導体ソリューションの設計・開発・製造面で、いずれもTata企業のTata Motors Ltd.(本社:インド・ムンバイ、以下、TML)およびTejas Networks Ltd.(本社インド・ベンガルール、以下、Tejas)と戦略的な提携関係を結んだと発表した。
2022年3月にはルネサスとTataグループ企業のTata Elxsi(インド・ベンガルール)が次世代EVイノベーションセンター(NEVIC)の設立を発表しているが、今回の取り組みはルネサスとTataグループの技術・ビジネスパートナーとしての長年にわたる関係性を発展させるもの。

キリンHD ミャンマー事業の売却発表

キリンホールディングス(本社:東京都中野区)は6月30日、ミャンマー国軍系企業と合弁で運営するビール会社「ミャンマー・ブルワリー(MBL)」の全保有株式をMBLに売却すると発表した。売却額は約224億円を予定。
キリンは、2月にミャンマー撤退を表明して以降、国軍と関係のない第三者の企業への売却を探ったが、有力な買い手を見つけられなかった。MBLが6月29日、キリンHDが保有する51%の株式を譲り受けることを決議した。株式の譲渡日は未定。
なお、キリンHDはミャンマー国軍系企業のミャンマー・エコノミック・ホールディングス((MEHL)との合弁のビール会社「マンダレー・ブルワリー」も同様に全保有株を合弁企業に売却する。

日産自 ロシア工場9月末まで生産停止を発表

日産自動車(本社:横浜市西区)は6月28日、ロシア北西部サンクトペテルブルクの工場について、9月末まで生産を停止する方針を明らかにした。同日、本社で開かれた定時株主総会で内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)が、戦況が長引き好転していないとし、改めて長期にわたる生産停止を表明した。

SBI HD シンガポールのEC展開のPower2SMEへ出資

SBIホールディングス(本社:東京都港区)は6月27日、インドとケニアで中小零細企業向けに電子商取引(EC)システムを展開するシンガポールのPower2SME Pte.Ltd. へ出資したと発表した。Power2SMEは「SOLV(ソルブ)」ブランドでECプラットフォームなどを運営している。また、今後ベトナム、マレーシア、バングラデシュ等への展開も検討している。

ヤマハ発動機 工場の脱炭素目標35年達成へ前倒し

ヤマハ発動機(本社:静岡県磐田市)は6月28日、海外を含む自社工場で温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの目標達成時期を2050年から15年繰り上げ、2035年に前倒しすると発表した。工場の立地環境に合わせ、水力発電由来の電気や太陽光発電の導入を進めるなど再生可能エネルギーの利用を増やしていく。これにより、海外を含む自社工場の生産活動におけるCO2排出量は2035年に92%削減(2010年比)となる見込み。残るCO2排出量は国際的に認められた手法でオフセットを行い、最終的にカーボンニュートラルを達成する予定。

清水建設 バンドン工科大学と環境浄化で協力関係構築

清水建設は6月27日、インドネシアのバンドン工科大学との間で、土壌・地下水汚染浄化分野での協力関係を構築したと発表した。同社の環境浄化エンジニアリング事業のグローバル展開に向けた施策の一環。
両者はは6月17日、バンドン工科大学ジャティナンゴールキャンパス(所在地:西ジャワ州バンドン市)で「土壌・地下水汚染に関するワークショップ」を共同開催している。

大同工業 ベトナム子会社がホーチミン市に支店開設

大同工業(本社:石川県加賀市)はこのほど、二輪車用チェーンの製造・販売を手掛けるベトナムの連結子会社、D.I.D Vietnam Co.,Ltd.(所在地:フンイエン省、以下、DVN)がホーチミン市で支店を開設し、新事業を展開すると発表した。新事業として産機事業(エンジニアリング)や、タイの連結子会社で手掛けている搬送関連製品の新たな商流創出などを予定。

エネチェンジ EV充電器設置で三菱オートレースと提携

エネチェンジ(本社:東京都千代田区)は6月28日、電気自動車(EV)充電器の設置事業で自動車リース大手の三菱オートリース(本社:東京都港区)と販売パートナー契約を結んだと発表した。今回の提携を通じて顧客網を拡大し、電力・ガスプランの取り次ぎに次ぐ新たな収益源として、EV充電器サービスの育成を急ぐ。

ジーフロッグ ミャンマーの日本語教育施設の運営再開

ミャンマー専門の人材・教育を手掛けるジーフロッグ(本社:千葉県船橋市)は6月27日、ミャンマーで事業中断していた日本語の教育施設「琴丸教育センター」の運営を再開したと発表した。同施設は2020年8月に開校したが、折り悪く新型コロナウイルス禍で休校に入り、そして2021年2月1日に発生した軍事クーデターにより、事業を中断していた。
ミャンマーの最大都市ヤンゴン市には日本への留学や日本で働くため、日本語教育の人気が高く、約300の日本語教育施設が存在するといわれている。

クオンタム タイでEVトライアル車完成 7/11から量産へ

コンテンツ開発およびソフトウェアの受託開発のクオンタムソリューションズ(本社:東京都千代田区)は6月27日、タイの委託生産先で生産を予定している電気自動車(EV)について、トライアル車(試作車)が完成したと発表した。これを受け、7月11日より予定通りEV車の本格的な量産を開始するとしている。

日建設計「深セン市西麗総合交通ハブ」国際コンペに当選

日建設計(本社:東京都千代田区)は6月28日、中国最大規模の交通ハブ「深セン市西麗総合交通ハブ」の国際コンペに当選したと発表した。駅舎頂部と西側の都市がつながる「リボンシティ」というコンセプトのもと、「駅・まち・人・自然」を有機的につなぐことで、駅を基点に都市再生や地域活性化を図る。同プロジェクトは2025年の完成を予定。