岩崎通信機 マレーシア生産子会社を台湾企業に譲渡

情報通信機器の岩崎通信機(本社:東京都杉並区)は3月31日、7月末をもってマレーシアの生産子会社、岩崎マレーシア(所在地:マレーシア・ネギリセンビラン州)の全株式を譲渡すると発表した。譲渡先は台湾のWalsinグループの電子部品製造を手掛けるSilitech Technology Corporation。譲渡価額は譲渡先の意向により非開示。譲渡予定日は7月31日。
情報通信機器の生産高が減少傾向にあるため、現在2拠点で行っている「情報通信機器の生産を福島県の主力工場1カ所に集約し、生産効率を高めていく。

東洋エンジ,日揮と国内SAF製造プラントで連合契約

東洋エンジニアリングは3月31日、日揮と国内のSAF(Sustainable Aviation Fuel、継続可能な航空燃料)製造プラントのFEED(基本設計)およびEPC(設計・調達・建設)プロジェクト受注・遂行に関するアライアンス契約を結んだと発表した。
両社グループは2022年4月に燃料アンモニア分野に関する契約を結んでおり、今回締結した国内SAF分野に関するアライアンスを通じて、日本の脱炭素社会の実現に貢献していくとしている。

川崎汽船 タイ・バンコク郊外で新倉庫の営業開始

川崎汽船は3月30日、タイのグループ会社K LINE CONTAINER SERVICE(THAILAND)LTD.(以下、KCST)が、4月1日にタイ・バンコク近郊バンナー地区で新倉庫の営業を開始すると発表した。
新倉庫はバンコク市街地から30kmの好立地に位置し、Eコマース商品対応型を目指し、天井高15mを活用した高層ラックを設置。総床面積は1万638㎡。

サントリー,ENEOS ペットボトルの再資源化で協業

サントリー食品インターナショナル(本社:東京都港区)とENEOS(本社:東京都千代田区)は3月30日、協働し神奈川県川崎市内6カ所のENEOSサービスステーション(以下、SS)を起点とした、使用済みペットボトルの回収・再資源化の実証実験を4月1日より開始すると発表した。
これは使用済みペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクルチェーンの実現可能性を検証するもの。協栄産業(本社:栃木県小山市)で再資源化され、サントリー食品の飲料用ペットボトル容器として再生・使用していく。

理研など IOWNによる大規模データの利活用で連携

理化学研究所(理研)、情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII)およびNTTは3月29日、超高速、超低遅延、超低消費電力を実現するIOWN(Innovative and Wireless Network)による研究データ利活用促進に向けた連携・強力に関する覚書を27日に締結したと発表した。今後は3者それぞれの強みを活かし、IOWNを活用した大規模・高品質なデータ転送等に関する検討やPoC(Proof of Concept、概念実証)を実施していく。

関西圏の「空飛ぶクルマ」35年に1,850億円市場に

大阪府は3月28日、大阪府を含む関西圏での「空飛ぶクルマ」の市場が、2035年頃に最大で約1,855億円にまで成長するとの試算を公表した。府の委託を受けたデロイトトーマツコンサルティングが2025年万博で実用化された空飛ぶクルマの運航サービスが実現したと想定し、搭乗者が支払う利用料金や離着陸場(ポート)運営にあたって得られる利益などから市場規模を算出した。

いすゞ,UDトラックス 共同開発の新型トラクタヘッド

いすゞ自動車(本社:横浜市)とUDトラックス(本社:埼玉県上尾市)は3月29日、共同開発した新型トラクタヘッド「ギガ」と「クオン」を発表した。両社の技術を持ち寄りエンジンのダウンサイジングにより高い積載効率を追求したほか、運転操作性の向上や安全装備を拡充した。これらは2021年4月にUDトラックスがいすゞグループ入りしてから初めて共同開発した商品。両社の販売網で4月4日から発売する。

川崎重工 台湾のごみ焼却発電用蒸気タービンを受注

川崎重工は3月29日、台湾の翰陽科技緑能股份有限公司が進める新竹県への清掃工場新設プロジェクト向けに、23MW級蒸気タービン発電設備(1基)を、川重商事を通じて受注したと発表した。発注元は同プロジェクト全体の設計・調達・建設を担当する星能股份有限公司。蒸気タービンは神戸工場で製造し、現地での据付と試運転指導を担う。
この蒸気タービン発電設備は、清掃工場のごみ焼却炉から出る排熱を利用して発電するもので、熱の有効利用による省エネルギーとCO2削減を実現する。営業運転の開始は2025年3月の予定。

トヨタ 2月世界販売77万台で過去最高 国内5割増

トヨタ自動車が3月30日発表した2月の販売・生産・輸出実績によると、世界販売は前年同月比10%増の77万台だった。前年実績を上回るのは3カ月ぶりで、2月としては過去最高となった。国内では、半導体不足や新型コロナウイルスの影響が大きかった前年の反動増もあって、15万台となり53%増えた。

伊藤忠,レゾナック 使用済みプラ・繊維の循環で協業

伊藤忠商事(本社:東京都港区)とレゾナック(本社:東京都港区)は3月29日、使用済みプラスチック・繊維の循環事業で協業する覚書を締結したと発表した。レゾナック川崎事業所のプラスチックケミカルリサイクルプラントを活用、循環型プロジェクトで使用済みプラスチック・繊維を混合したリサイクル固形原料をレゾナックに供給し、低炭素アンモニアなどの化学製品に生まれ変わらせる。これにより、廃棄物の社会課題を解決するとともに、循環型社会の実現に貢献していく。

スズキ 交換式バッテリーで電動スクーターの実証

スズキ(本社:静岡県浜松市)は3月29日、㈱Gachaco(ガチャコ)とともに、電動二輪車用交換式バッテリーのシェアリングサービスを活用した電動スクーター「e-BURGMAN」で実証実験を、4月より東京都内で実施すると発表した。実験期間は4月から6月。バッテリーはリチウムイオン電池。航続距離は44km。使用台数は8台。
今回の実証実験は、交換式バッテリーを用いた原付き二種の電動スクーターに対する評価および改善要望を把握することが目的。東京都城南エリア(目黒区、品川区、大田区、港区)のガチャコ交換式バッテリーステーションが設置されている地域を中心に行う。

ホンダ 自転車を電動アシスト化「SmaChari」開発

ホンダ(本社:東京都港区)は3月29日、自転車に取り付ける電動アシストシステム「SmaChari(スマチャリ)」を開発したと発表した。スマチャリは、スマートフォンアプリと自転車に取り付ける電動アシストユニットで構成され、様々なタイプの自転車を電動アシスト化・コネクテッド化することが可能。
スマチャリ搭載第一号となる自転車はワイ・インターナショナルが9月に発売する予定。スマチャリ搭載商品「RAIL ACTIVE-e」で22万円(税込)。5月から受注開始する予定。

みずほFG,LINE「LINEバンク」の開業断念を発表

LINE(本社:東京都新宿区)とみずほフィナンシャルグループ(FG)(本社:東京都千代田区)は3月30日、共同で開業を目指してきた新銀行「LINEバンク」の設立中止を決めたと発表した。中止の理由について「安全・安心で利便性の高いサービス提供にはさらなる時間と追加投資が必要」とし、「顧客の期待に沿うスムーズなサービスの提供が現時点では見通せないとの見解に至った」と説明している。今後、設立準備会社の解散、清算手続きなどを進める。

マックス 鉄筋結束ワイヤ専用「タイ第3工場」竣工

ホッチキスなどのオフィス機器や、建築・建設用工具を手掛けるマックス(本社:東京都中央区)は3月28日、鉄筋結束ワイヤ専用工場として「タイ第3工場」を竣工し、3月16日に竣工式を開いたと発表した。
第3工場の所在地はタイ・チョンブリ県WHAイースタン・シーボード工業団地内。平屋鉄骨造、建物面積4,800㎡。投資額約17億円。3月より稼働開始する。
鉄筋結束機需要の伸びに応え増築した。これにより、同事業の一層の成長に向け、グローバルに安定的な供給体制が整った。

EU 35年以降もエンジン車容認で合意 合成燃料限定で

欧州連合(EU)は3月28日開かれたエネルギー相理事会で、2035年にゼロ・エミッション車以外の新車販売を原則禁じることで正式に合意した。ただ、内燃機関(エンジン)車の新車販売をすべて認めないとしていた当初案を修正し、温暖化ガス排出をゼロとみなす合成燃料の利用に限り販売を認めることになった。
エンジン車の全面禁止により、限られた期間内で当該関連業界の雇用の受け皿の確保は難しいとの自動車業界の主張を受けたドイツ政府の意見を踏まえ、エンジン車の部分容認に方針転換したもの。

JFEエンジ 台湾 大型LNG基地設備300億円工事受注

JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は3月28日、台湾の国営石油ガス会社、台湾中油股份有限公司(以下、CPC)より、液化天然ガス(LNG)受入プロセス配管設備建設工事の設計・調達・建設・試運転助勢(EPCC)を受注したと発表した。
受注金額は約300億円(税込)。工期は2023年1月〜2025年5月の予定。同工事はCPCが桃園市観塘工業区に建設中の第三LNG受入基地で、LNG受入設備を海岸から沖合1.2kmに建設するもの。

JBIC 印 太陽光発電事業に民間と150億円を協調融資

国際協力銀行(本部:東京都千代田区、以下、JBIC)は3月27日、インドの国営企業SJVN Limited(以下、SJVN)との間で、融資総額150億円(うちJBIC融資分90億円)を限度とする貸付契約を締結したと発表した。これは、三菱UFJ銀行および山陰合同銀行との協調融資により実施するもの。また、JBICは民間金融機関の融資部分に対し、保証を提供する。
SJVNは、インド政府やヒマーチャル・プラデシュ州などが出資参画し、インド電力省が管轄する国営企業で、水力発電、再生可能エネルギー発電事業、送電事業を手掛けている。

LIFULL マレーシア・クアラルンプールに開発拠点

事業を通して社会課題解決に取り組む、LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区)は3月28日、3月にマレーシアの首都クアラルンプールに新たな開発拠点を設立したと発表した。LIFULLグループにおける海外開発拠点は、2017年に設立したベトナム・ホーチミン市に続く2拠点となる。本社、ベトナム、マレーシアの間の開発拠点の連携をさらに強化し、LIFULLグループの中長期に向けた開発力の拡大を目指していく。

三井住友FG ベトナムVPBankに1,800億円出資

三井住友フィナンシャルグループ(FG)は3月27日、ベトナムの民間商業銀行、Vietnam Prosperity Joint Stock Commercial Banh(所在地:ベトナム・ハノイ市)の普通株式15%を第三者割当増資を引き受け、取得すると発表した。出資額は35.9兆ベトナムドン(約1,831億円相当)、出資主体は三井住友銀行。今回の取得により、VPBankは三井住友FGおよび三井住友銀行の持分法適用会社となる予定。
VPBankは、リテールや中小企業金融分野に強みを持つベトナムの地場主要銀行。

JOLED 民事再生法を申請 負債337億円で今年最大

JOLED(本社:東京都千代田区、ジェイオーレッド)は3月27日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。負債総額は約337億円。官民ファンドが主導した「日の丸ディスプレイ」構想は事実上、未完に終わった。
同社は世界初となる印刷方式の有機ELディスプレイの開発や量産化体制の構築を目的に設立された。ソニー(現ソニーグループ)、パナソニック(現パナソニックホールディングス)のほか、官民出資の投資ファンド、INCJ、ジャパンディスプレイが出資。その後、ソニーとパナソニックの有機ELディスプレイパネルの事業を承継。2018年6月にはジャパンディスプレイから能美工場(所在地:石川県能美市)を取得し、量産化を急いでいた。