大阪万博に企業の参加意欲乏しく府が誘致巡り意見集約
2025年に国際博覧会(万博)の大阪誘致を目指していた大阪府は8月25日、誘致を議論してきた有識者の検討会の意見を集約した。これによると、企業の参加意欲が乏しく、コンセプトなどの検討を深める必要があると結論付けた。これを受けて、松井一郎知事は「機運醸成を進め、結果をみて年内に(誘致を)判断する」と語った。
大阪維新 国政政党へ 橋下氏「年内に道筋つけたい」
維新の党を離党した大阪維新の会代表の橋下徹・大阪市長が8月28日、大阪府内で行われた所属する地方議員や国会議員が出席した全体会議で「大阪維新の会を国政政党化する。年内に道筋をつけたい」と発言したことが分かった。
橋下氏は、国政政党にこだわるわけではないが、大阪の課題を解決し、大阪を東京に並ぶ二極にするには政治力が必要との考え方を示した。
そのため、大阪維新の会という看板で、全国に向け力をみせていく-と国政政党化を明言。そのうえで、離党した維新の党について、党は割らないが、大阪維新を信用した票で当選した人たちを入れ替えたいと思っている-とも発言した。
大和川に天然アユ数万匹遡上 大阪市立大が調査
大和川下流に天然アユが数万匹遡上していることが、大阪市立大などの研究で初めて分かった。平衡バランスを保つ耳石という骨に含まれるストロンチウムの量が、海で育つ天然個体と淡水で育つ期間が長い養殖個体で異なる点に着目して調査し、推計した。
大和川は奈良県北部から大阪府を流れ、大阪湾に注ぐ全長68㌔の1級河川。高度成長期に生活排水などで水質が悪化。大和川のアユは60年代後半から姿を消していたが、浄化施設の設置や下水道整備などの取り組みの結果、2000年代に再び姿が見られるようになった。稚魚も確認されていたが、流域ではアユの放流も行われており、天然アユの生息実態は不明だった。
「アジアの文化観光首都に」関西広域連合
近畿など7府県と4政令市でつくる関西広域連合の有識者会議は8月24日、報告書案をまとめた。広域連合としては初の長期総合計画とでもいえるもので、基本戦略で「アジアの文化観光首都」をめざし、文化庁や観光庁の関西移転を国に要望する。人口流入の受け皿に中古住宅の流通促進も提案した。
9月に成案にし、国が作成中の近畿圏広域地方計画に反映するよう求める。学識者らで構成する関西圏域の展望研究会がまとめた。
地方分権と関西の強みを生かした政策を進めるため、8つの基本戦略を立案。アジアの文化観光首都の実現に向けては、広域で施策を担う官民の連携組織を設け、東京五輪が開かれる2020年までに多彩な文化行事を開くことを挙げている。
14年近畿の新設企業12.3%増の1万8961社
東京商工リサーチは8月25日、近畿2府4県で2014年に新たに設立された企業数が前年比12.3%増の1万8961社だったと発表した。前年を上回るのは2年連続。株高を受けた金融・保険業や、訪日外国人客の増加による小売業の新設が目立った。
業種別では金融・保険業が37.8%増の452社、小売業が10.0%増の1993社となった。15年4月の電力小売り全面自由化を見据え、新電力会社を含む電気・ガス・熱供給・水道業は約3.7倍になった。
府県別では、大阪が前年比8.5%増の1万203社、兵庫が20.6%増の4348社、京都が10.8%増の2193社だった。滋賀は20.7%増えたほか、奈良や和歌山も前年より多かった。
住之江区「大坂夏の陣400年 秀頼の薩摩落ち伝説ツアー」
大阪市住之江区はフェリー会社などと協力して、住之江区と鹿児島を結ぶ「大坂夏の陣400年 秀頼の薩摩落ち伝説ツアーを企画した。大坂夏の陣(1615年)で、母・淀君とともに自害したとされている豊臣秀頼。だが、実は「生き延びて大坂城を抜け出し、薩摩に逃れていた」と伝えられる歴史伝説に注目した。フェリーターミナルが集まる湾岸エリア、住之江の話題づくりにつなげる新たな試みだ。
今回のツアー企画を監修した大阪城天守閣の北川央(ひろし)館長によると、「『秀頼の薩摩落ち』は事実ではないだろうが、大坂夏の陣の直後から、かなりの信ぴょう性をもって語られていた。それほど秀頼が多くの人々に愛されたことを示しており、歴史的な意味がある」と説明する。
ツアーは10月2日から3泊4日。フェリーで鹿児島に赴き、「豊臣秀頼の墓」「真田幸村の墓」と伝わる墓を訪問。秀頼を保護したという島津公の子孫に感謝するイベント「島津公にお礼詣」もあり、島津家とゆかりのある住吉大社(住吉区)や、、幸村が最期を遂げた安居神社(天王寺区)の関係者も参加する。船中で「歴史講座」「Shion(旧大阪市音楽団)コンサート」もある。5万9800円。問い合わせは、さんふらわあトラベルまで。