近畿の5月景況感2カ月連続悪化 民間調べ
帝国データバンク大阪支社が6月3日発表した近畿2府4県の5月の景気動向指数(DI、「良い」から「悪い」を差し引いた値)は、前月比0.3㌽減の43.4だった。2カ月連続で前月を下回り、全国(45.3)との格差は1.3㌽拡大した。業種別では不動産(44.6)が前月から1.7㌽、建設(46.7)も1.0㌽悪化した。
府市連携局と大阪会議の2つの設置議案 府議会
大阪府議会に6月2日、府と大阪市の二重行政解消を図る「府市連携局」と「大阪戦略調整会議」(大阪会議)の2つの設置議案が提出された。連携局は大阪維新の会幹事長の松井一郎知事、大阪会議は自民党が提案した。
府市連携局は、府市の共同部署で重複する広域事業や施設の調整や統合を担う。否決された大阪都構想に代わって、維新が設置を目指している。大阪会議は、都構想の対案として自民が掲げていた。府と大阪、堺両市の首長と議員が事業調整などを議論する組織だ。両案とも、大阪市議会にも上程されている。
両組織とも府市の連携強化を目指すが、実際には維新、自民による府政の主導権獲得をにらんだ論戦になるのは必至で、成立するかは不透明な情勢だ。
百貨店7社が「スーパークールビズ」着こなし提案
夏の軽装「スーパークールビズ」を呼び掛けようと、関西に店舗を構える百貨店7社が6月2日、高島屋大阪店(大阪市中央区)で、社員がモデルになってお勧めの着こなしを提案するファッションショーを開いた。男女14人がコーディネートを紹介した。
男性は軽くてスーツ姿にも合うビジネスリュックやスエットパンツ、女性は手洗いができる綿素材のジャケットや、ゆったりとしたはき心地のズボンなどを披露した。
高島屋大阪店では4月からクールビズ商品を展開。生地に凹凸のある織りが特徴の「フレスコタイ」は若い世代に人気で、昨年の2倍以上のペースで売れている。メッシュ素材で通気性のいい男性用下着は3割増、半袖シャツも2割増の売れ行きという。
大阪主要百貨店 5月も訪日客需要の伸び続く
大阪の主要百貨店は6月1日、5月の売上高(速報値)を発表した。景気回復で、宝飾品など高額商品の売れ行きが好調だった。高島屋大阪店(大阪市中央区)は前同月比16.4%増となり、訪日外国人向けの販売が伸びた。大丸は心斎橋店(同)が28.5%増、梅田店(大阪市北区)は12.8%増。阪急百貨店梅田本店(同)も免税売上高が大幅に伸び17.3%増となった。
「あべのハルカス」に入る近鉄百貨店本店(大阪市阿倍野区)は、昨年3月の全面開業の効果が一巡し、前年同月に比べ約2%減。建て替え工事中で、売り場面積が縮小している阪神百貨店梅田本店(大阪市北区)は19.7%減だった。
大阪府域の空き家 人口減で過去最多 13年時点67万戸
大阪府がまとめた2013年10月時点の住宅・土地統計調査の確報集計によると、府内の空き家数と空き家率が1948年の調査開始以来、最高だったことが分かった。全国の空き家数と空き家率も過去最高で同じ傾向となった。
同調査は総務省が全国で5年ごとに実施し、13年の府域分を府がまとめた。府内の総住宅数は458万6000戸で、このうち別荘などを除く空き家は67万8800戸だった。空き家率は14.8%で前回より0.4㌽上がった。空き家の68%は共同住宅だが、一戸建ても急増している。共同住宅では高層化も進んでいる。15階建て以上が7.9%、11~14階建てが18.6%を占め、いずれも前回調査に比べ比率が上がった。