大商が研究会発足 中小企業のビッグデータ活用後押し
大阪商工会議所は、中小企業のビッグデータ活用を後押しするため、「ビッグデータ活用研究会」を発足させた。大商が近畿の各商工会議所に呼び掛け、23商工会議所が参加する。年内に各商工会議所の加盟企業にアンケートなどを実施し、ビッグデータの利用実態や必要な支援策などを調査し、政府や自治体の要望を取りまとめる方針だ。福井を含む近畿2府5県の商工会議所が参加する。
海藻のアマモ移植で大阪湾南部の「里海」再生へ
水質の浄化作用があり、魚介類のすみかとなる海藻のアマモを大阪湾に移植する活動をボランティア団体「大阪海さくら」が進めている。多くの生き物が暮らす「里海」の再生が狙い。移植活動は、アマモの種を苗まで育ててくれる人を毎年秋に募集し、育成キットを配布。地元のダイバーらと協力し、3、4月ごろに大阪湾南部の浅瀬に植える。今年は約200株を移植。葉を魚にかじられながらも、しっかり根付いている様子が確認されたという。
このPRイベントが9月7日、「せんなん里海公園」で開催される。カニや海浜植物の観察会、シュノーケル教室などの無料イベントのほか、ミュージシャンのリクオさんや中川敬さんらが出演するコンサート(前売り3000円)も開かれる。
大阪市で8月「猛暑日」ゼロ 21年ぶり珍事目前
大阪市で8月、最高気温が35度以上の「猛暑日」にならない日が続いている。蒸し暑い日が続くが、近畿地方の県庁所在地では27日時点で、大阪市以外に神戸、和歌山の両市も今月、猛暑日がゼロ。ただ、神戸市が2008年以来、和歌山市は09年以来なのと比べて、大阪市は記録的な冷夏だった1993年以来、21年ぶりの珍事となっている。
大阪管区気象台によると、大阪市の8月の猛暑日は1981~2010年の30年間平均は7.9日間。13年には17日間連続の猛暑日もあった。
大阪市消防局によると、8月の熱中症搬送者数は8月26日までに255人。713人だった昨年8月と比べて4割程度に抑えられている。猛暑日がなかったためだ。
認知症不明者の情報共有へ西成署が13機関へ提供
認知症の高齢者が各地で長期間行方不明になっている問題を受け、西成署が届け出を受けた行方不明者の名前や顔写真を、西成区役所や消防署など13の公的機関に提供する取り組みを始めた。警察署主導で情報共有のしくみをつくったのは府内で初めてという。
昨年1年間で署に届け出のあった不明者のうち、認知症だったのは81人。大阪市内で1番多く、府内でも西堺署(86人)に次いで多かった。これまでは必要に応じて、関係機関に情報を提供していた。今後、届け人が希望した場合に限り、名前・年齢・身長・体重・頭髪・服装・顔写真を署のホームページに掲載し、地域に密着した公的機関にメールで連絡することにした。
やる気と技術あれば 大阪府の「準農家制度」が人気
小規模から農業を始められる大阪府の「準農家制度」が人気だ。農業を志す人と耕作放棄地を抱える地権者を仲介することで、新規参入を後押しする。都道府県では他に例がない試みだ。将来の担い手育成が課題となる中、都市型農業の新たな形として注目されている。
大阪府では3年前に導入されたこの「準農家制度」で、これまでに計10.5㌶の土地を活用して57人が就農している。
新制度導入以前は、府内の市町村で農業を始める場合、経営安定の観点から農業経験や一定規模(20~30㌃)の耕作地がなければ、参入が難しかった。これに対し、準農家制度は府が指定した研修などを受けて、意欲や農業技術があると認定した希望者を地権者に紹介する。府の「お墨付き」を与えることで、小規模の新規参入者でも農業を始められるようになった、
江戸期 大和川治水に尽力した中甚兵衛を漫画に
江戸時代に大和川の治水に尽力した中甚兵衛(1639~1730年)の偉業を広く伝えようと、幸田栄長(えいちょう)さん(69)ら東大阪市の有志たちが、その生涯を描いた漫画『中甚兵衛物語』を制作した。
中甚兵衛は河内郡今米村(現 東大阪市)の出身。柏原市辺りから北上し東大阪市などを通って淀川に合流していた旧大和川を、堺市方向へ西に流れる現在の流路に付け替えるよう、半世紀にわたって幕府に要望し1704年に実現させた。
旧大和川は、周辺の土地より川底が高い“天井川”となっていたため、当時農民たちは度重なる洪水に苦しめられていた。しかし、この付け替え工事の結果、水害が激減した府東部では綿花栽培が栄え「河内木綿」に代表される、後の織物産業の発達につながったとされる。