11月は2カ月ぶり赤字に 近畿の貿易概況
大阪税関が12月17日発表した11月の貿易概況(速報)によると、近畿2府4県の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は219億円の赤字だった。赤字は2カ月ぶりだが、前年同月に比べると8割減った。電子部品を中心に輸出が好調で、原油の原油の輸入が減少した。輸出額は前年同月比9.4%増の1兆3224億円だった。輸入額は同0.3%減の1兆3443億円。原油輸入が26.2%減ったことで、3カ月ぶりに減少した。
2015年は近畿143社が創業100年 帝国データバンク調べ
帝国データバンク大阪支社は12月15日、近畿2府4県の143社が2015年に創業100周年を迎えると発表した。。創業200年までは10年ごと、200年超は50年ごとの節目となる「周年企業」は計2万2926社に上る。15年の「周年企業」の中で最も古いのは550周年の本家尾張屋(京都市)。足利氏の室町幕府の弱体化が加速するきっかけとなった「応仁の乱」が始まる2年前の1465年に、同社は菓子店として創業。1700年ごろからそばを出し始めたという。知名度のある企業ではタキイ種苗(京都市)は180周年、島津製作所は140周年、神戸製鋼所やコクヨは110周年、そして新興勢力「丸亀製麺」のトリドールは30周年を迎える。
関空の旅客は来年最多に 今年の訪日客35%増を予測
新関西国際空港会社の安藤圭一社長は、今年度の旅客者数は2000万人を超えないが、来年や来年度は最多の旅客数が期待できると述べた。関空ではこれまで2000年度の2057万人が最多となっており、これを上回るとの見方を示した。
また、新関西国際空港会社は12月16日、14年の関空の国際線の外国人旅行客数が前年比35%増の628万人になるとの推計値を発表した。過去最高を3年連続で更新する。国際線の旅客数も1304万人と最多となる。ただ、国内線の旅客数は最多だった1997年に比べ約2割少なく、国際線と合わせた合計旅客数は1936万人と過去5番目の水準を見込む。
近畿4ポイント改善 15年3月までは悪化予測 日銀短観
日銀大阪支店が12月15日発表した近畿2府4県の12月の企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数が全産業でプラス5となり、前回(9月)から4ポイント改善した。改善は3四半期ぶり。消費増税の影響で「小売り」などは伸び悩んでいるが、製造業を中心に業績が上向いているため。製造業は「電気機械」などが堅調を維持し、5ポイント改善のプラス7。非製造業も2ポイント改善しプラス2となった。夏場に天候不順で苦戦した外食やホテルを含む「宿泊・飲食サービス」が大幅に改善した。ただ2015年3月までの先行きについては、全産業で今回より7ポイント悪化のマイナス2に下落するとみている。
円安の進行受け、関西企業の景況感が急降下
関西経済連合会と大阪商工会議所が12月12日発表した経営・経済動向調査によると、10~12月期の関西企業による国内景気の見方を示す景況判断指数はプラス6.4となった。前期(7~9月期)のプラス17.1から低下し、前回調査時の10~12月期予想値プラス27.4を大幅に下回った。円安進行に伴う原材料高などの影響を受けた。先行きの予想値は、2015年の1~3月期がプラス4.5、4~6月期がプラス14.2。関経連は「輸出拡大や外国人観光客増加など円安のメリットは出ており、全体の景気は堅調だと分析している。調査は11月17~12月3日、関経連と大商の会員企業計1717社を対象に実施。有効回答は471社。
関西経済5年ぶりマイナス成長 日本総研が14年度予測
日本総合研究所は12月10日、関西の2014年度の実質経済成長率をマイナス0.4%とする予測を発表した。前回7月予測の0.9%から1.3ポイントの下方修正で、09年度以来5年ぶりのマイナス成長見通しとなる。消費増税に伴う需要低迷などが要因だが、全国予測のマイナス0.7ポイントを0.3ポイント上回った。
高級品が好調な百貨店などの個人消費や、建設業などの設備投資が全国より活発と分析。一方、雇用者数や実質的な雇用者報酬は全国水準よりも低いとした。15年度見通しは1.2%、16年度は1.1%とプラスに転じるとしたが、全国に比べ、それぞれ0.3ポイント下回る成長率を予想している。
近畿の10~12月期下降も景況感は2期連続プラス
近畿財務局が12月10日発表した近畿2府4県の10~12月期の法人企業景気予測調査によると、全産業の景況判断指数(BSI)はプラス0.4となり、2期連続のプラスだった。ただ、円安による原材料価格の上昇が響き、前回(7~9月期)のプラス0.9からは悪化した。製造業は横ばいのプラス4.7だった。中国向けのスマートフォンや自動車の関連部品が伸びた「電機機械」や、欧米向けの建材用樹脂を扱う「化学」は好調だったが、原材料価格の上昇で「食料品」や「鉄鋼」が振るわなかった。
非製造業はマイナス2.3で、前回から0.8ポイント悪化。外国人旅行客の増加が貢献して「宿泊・飲食サービス」はプラスだったが、「建設」「不動産」がマイナスだった。全産業の2015年1~3月期のBSIはマイナス3.0と見込んだ
15年春から卒業証明書はコンビニで NTT西日本
NTT西日本は12月9日、大学の各種証明書を全国のセブンイレブンで受け取ることができるサービスを2015年春から開始すると発表した。就職活動中の学生や卒業生は、証明書の発行のためだけに大学に足を運んだり、郵送で送ってもらったりする必要がなくなる。他のコンビニでも利用できるように交渉している。サービス開始時には数校が参加する見通しで、NTT西日本では2019年度までに300校での導入を目指している。
データ保管・共有サービスのクラウドを活用、大学の情報システムと連携させた。受け取ることができるのは、卒業証明書(見込みを含む)、成績証明書など10種類以上。学生はスマートフォンやパソコンから大学のホームページにアクセスし、発行を申請。手数料をクレジットカードで決済し、予約番号を受け取る。後は最寄りのセブンに行き、コピー機に予約番号を入力してプリントアウトする。