世界鉄鋼協会のまとめによると、世界64カ国・地域の3月の粗鋼生産量(速報値)は前年同月比5.8%減の1億6,100トンだった。前年実績を下回るのは8カ月連続。世界最大の鉄鋼生産国の中国が前年同月比6.4%減の8,830万トンにとどまったことが響いた。
中国は環境規制のもと、二酸化炭素の排出量を削減するため、政府の主導で減産措置を実施。さらに新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、各地で事実上の都市封鎖(ロックダウン)が広がり、生産活動にブレーキをかけたとみられる。
インドは前年同月比4.4%増の1,090万トン、米国は同1.7%減の700万トン、日本は4.3%減の800万トンだった。