ベトナムの22年GDP成長率目標は6~6.5% 国会が採択

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ベトナム国会はこのほど、2022年の主要な社会・経済目標の15項目を定めた「2022年社会・経済発展計画」の決議を採択した。主要な社会・経済発展目標をみると、①GDP成長率は約6~6.5%(2021年目標約6%)②1人当たりGDPは3,900ドル(同目標約3,700ドル)③GDPに占める製造業の割合は約25.5~25.8%(同項目なし)④消費者物価指数(CPI)上昇率は約4%(同目標約4%)⑤労働生産性の上昇率は約5.5%(同目標約4.8%)など。

ベトナムのコロナ新規感染者1万人超え 9月下旬以来

ベトナム保健省は11月18日、新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者が1万223人に上ったと発表した。1万人を超えたのは9月下旬以来。感染の中心地は南部の最大都市ホーチミン市だが、北部の首都ハノイでもじわじわと感染者数が増えており、警戒を強めている。
同国の新規感染者は10月中旬に1日3,000人程度まで減少。それまでの厳格な規制を徐々に緩め、流行の中心地ホーチミン市からの移動が可能になったことで、感染地域が全国に広がった。同国のワクチン接種を完了した人の割合は4割弱にとどまり、とくに地方での接種が遅れている。
同国政府は”ウィズコロナ”の方針を示しているが、医療体制が脆弱なこともあり、新規感染者の拡大に伴う経済活動への影響が懸念されている。

北國FHD ベトナム・ホーチミン市にコンサル法人設立

北國フィナンシャルホールディングスグループ子会社の経営コンサルタント会社CCイノベーション(所在地:金沢市)は11月16日、ホーチミン市1区にベトナム法人「CCイノベーション・ベトナム」を13日付で設立したと発表した。
同社の海外法人は10月に設立したタイ法人に次いで2拠点目となる。タイ、ベトナムの現地法人では、現地コンサルタントを雇用することで東南アジアの成長を取り込み、より現地に根差したコンサルティングを展開のうえ、顧客の様々なビジネスニーズに対応していく。

レノバ ベトナム・クアンチ省の風力発電事業 商業運転開始

再生可能エネルギー開発を手掛けるレノバ(本社:東京都中央区)は11月4日、ベトナムクアンチ省で建設を進めていた、クアンチ陸上風力発電事業(合計設備容量144.0MW)が、計画通り10月末までに商業運転を開始したと発表した。これは同社にとって、海外初の再生可能エネルギー事業となる。発電した電力はベトナムのFIT(固定価格買取制度)に則り売電する。

ニプロ ベトナム・ホーチミン市に医療機器販売会社

ニプロ(大阪市北区)は11月8日、連結子会社のニプロアジアPTE LTD(本社:シンガポール)がベトナム・ホーチミン市に医療機器販売子会社Nipro Sales Vietnam Limitedの設立および2022年1月からの営業開始を発表した。新会社の資本金は300万米ドル。
ベトナムではこれまで現地代理店を通じて主に医療機器を販売してきたが、今後さらなる市場拡大が見込まれることから、同国最大都市ホーチミン市に販売会社を設立し、透析製品の直販体制の確立、ホスピタル製品を取り扱う現地代理店の販促支援強化、地産地消の推進、地域に根差したきめ細やかなサービスの提供を通じ、「ニプロブランド」のプレゼンスを一層高めていく。
ニプログループの海外拠点は今回の新会社設立により、58カ国219拠点となる。

三井住友FG ベトナム消費者金融大手への出資完了

三井住友フィナンシャルグループ(FG、本部所在地:東京都千代田区)は10月28日、子会社のSMBCコンシューマーファイナンスを通じ、ベトナムの消費者金融大手VPバンクファイナンス(以下、VP社)への出資を完了したと発表した。出資額は今後確定する分を含めて最大で1,500億円程度。同日付でVP社の株式の49%を取得した。

トランスコスモス ベトナム初のニアショアセンターを開発

トランスコスモス(本社:東京都豊島区)は10月21日、ベトナムラムドン省ドゥックチョン県に新たなオペレーション拠点「ラムドンセンター」を開設したと発表した。ベトナム初のニアショアセンターで、オペレーション拠点としてはハノイセンター、ホーチミン第一センター、ホーチミン第二センター、ホーチミン第三センターに次ぐ5拠点目。ラムドンセンターの敷地面積は2,400㎡、席数は500席。

出光興産 ベトナム・ビンディン省にブラックペレットプラント

出光興産(本社:東京都千代田区)は10月21日、ベトナム中南部のビンディン省に石炭の代替となるカーボンニュートラル燃料、ブラックペレットの大型商業プラントを、日本企業として初めて建設すると発表した。生産能力は年産12万トン、2022年上期に稼働開始の予定。
新プラントの建設にあたり、同社はベトナムの既存木質ペレットの製造会社へ出資し、新会社「Idemitsu Green Energy Vietnam Limited Company」を設立。既存の工場敷地内に新プラントを建設し、原料は主にアカシアの端材や製材残渣を使用する。

双日・大阪ガスなど ベトナムで屋根置き太陽光発電事業開始

双日、大阪ガスの共同出資会社のSojitz Osaka Gas Energy Company Ltd.(以下、SOGEC)と、Looopは10月21日、合弁会社SOL Energy Company Limited(以下、SOL Energy)を設立したと発表した。今後、ベトナムで産業用・商業用の顧客向けに屋根置き太陽光発電事業を手掛ける。同事業には環境省の「令和3年度二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」も活用する予定で、ベトナム、日本両政府の協力のもとで実施される。
SOL Energyは、双日が運営するベトナム南部ドンナイ省のロンドウック工業団地で、顧客企業の屋根に1万KWを超える太陽光発電設備を設置する予定。導入によるCO2の年間削減量は、同工業団地全体で約5,800トンを想定。発電した電力は長期間にわたり顧客に供給するとともに、余剰電力は同工業団地の運営会社に供給することで、同工業団地の再生可能エネルギー電力の活用および、同工業団地の脱炭素化に貢献する。今後、ロンドウック工業団地以外にも取り組みを拡大する予定。

楽天カード ベトナムにシステム開発子会社を設立 IT拠点に

楽天カード(本社:東京都港区)は10月22日、ベトナム・ホーチミン市計画投資局より10月12日に、同国における子会社設立の許可を取得し、RAKUTEN FINTECH VIETNAM CO.LTD.(所在地:ホーチミン市)を設立したと発表した。今後のさらなる成長やサービス拡充に向けたシステム開発のスピードアップと事業継続計画を含めた体制強化を図る。新会社の資本金は520万米ドル(2021年10月時点)で、全額楽天カードが出資する。2022年春業務開始の予定。
将来にわたり優秀なIT人材の確保や活躍をを見込む。新会社では、現地でITエンジニアを採用し、まず社内向けシステム等の開発を進める。将来的には顧客向けサービスを含め、フィンテック事業における海外でのシステム開発の中核的な拠点となることを目指す。

JICA ベトナム・ハノイの鉄道学校における人材育成を支援

国際協力機構(JICA)は10月20日、ベトナムの首都ハノイで同国政府との間で、技術協力プロジェクト「鉄道学校における都市鉄道研修能力強化プロジェクトに関する討議議事録に署名した。
べトナム鉄道学校で、都市鉄道研修組織の設立、研修カリキュラムや教材の策定等を実施することで、ベトナム都市鉄道を安全かつ正確に運行し、適切な維持管路を行っていくための人材を、長期的かつ安定的に育成する。対象地域はハノイ市ほか。

パソナ インド,ベトナムなど海外のIT人材をリモートで活用

パソナ(本社:東京都千代田区)は10月19日、海外に在住する主にIT分野等のエンジニアを日本の企業に紹介する「越境リモート人材サービス」を11月1日より開始すると発表した。
海外在住のエンジニアを在住国でリモートワークで業務に従事することを前提に、日本企業に紹介する。人材の活用に際しては、個人事業主としての業務委託や、同社の海外子会社が雇用したうえで、BPOサービスとして契約。職種や業務内容に応じて、また各国・地域が制定する労働関連の法令に基づきサービスを提供する。

北国FHD子会社 CCイノベーションがタイに現地法人

北國フィナンシャルホールディングス(所在地:金沢市)は10月19日、経営戦略策定はじめ事務効率化や海外市場調査および販路開拓などを手掛ける、グループ会社のCCイノベーション(本社:金沢市)が2021年10月18日にタイに現地法人を設立したと発表した。また、ベトナムにおいても同様に現地法人を設立するため現在、申請手続きを進めている。
タイおよびベトナムの2カ国に現地法人を設立するすることで、顧客のビジネスニーズの高い東南アジアおけるサポート体制をより一層充実していく。CCイノベーションと連携し、国内外一体のコンサルティングサービス体制を構築する。

ベトナム国鉄 JR東日本の中古気動車を輸入 無償譲渡

現地メディアによると、ベトナム鉄道公社(VNR、ベトナム国鉄)はこのほど、ファム・ミン・チン首相に、JR東日本の中古ディーゼル気動車37両の輸入許可を申請した。VNRは、JR東日本から引退する気動車などを無償で譲渡するとの申し出を受けたとしている。輸入や改造にかかる費用はベトナム側が負担する。
37両は1979~1982年に製造された客車で、いずれも約40年間使用されており、1両当たり客席が68~82人、立ち席スペースが28~34人分。軌道の幅(軌間)は1,067ミリ(狭軌)で、ベトナムの1,000ミリ(狭軌)に近い。輸入後に国内規格に合わせて改造するという。

脱炭素へ日越両政府が二国間クレジット制度延長で覚書

日本とベトナム両政府は10月14日、温室効果ガス削減に取り組む「二国間クレジット制度(JCM)」の協力を延長する覚書を交わした。カーボンニュートラルに向けた協力の一環。JCMは2013年にベトナムで実施開始されて以来、現在までに39件の案件を採択し、ベトナムにおける脱炭素技術・インフラの推進と、温室効果ガス削減に寄与してきている。

ベトナム・ハノイ市が交通サービスや店内飲食を再開

ベトナムの首都ハノイ市は10月14日午前6時から新型コロナウイルス対策の社会隔離措置を緩和し、条件付きで路線バスやたくしーの運行、店内飲食などを再開した。13日付のハノイ市文書によると、路線バスは50%が稼働、タクシーや配車サービスは登録車両数の50%が運行許可される。これらの交通サービスは7月24日に停止となって以来83日ぶりの再開。

DAC ベトナム開発拠点統合し領域拡大と効率向上へ新会社

インターネット広告を主幹事業とするデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(本社:東京都渋谷区、以下、DAC)は10月5日、開発領域の拡大および効率向上を目指して、ベトナムにおける開発拠点を統合し、新会社として約200名体制の「DAC DATA TECHNOLOGY VIETNAM JOINT STOCK COMPANY」を設立したと発表した。10月より事業を展開していく。
今回統合したのはハノイとダナンに拠点を置く連結子会社2社で、それぞれデータ解析とデジタルマーケティングに関わるソフトウェア開発を担い、それぞれDACの事業展開を支えていた。今回の統合により、データおよびテクノロジー領域において、シムレスかつ、より効率的な開発が可能となる。

イーレックス ベトナムのバイオマス発電会社に51%出資

再生可能エネルギーを主に手掛ける新電力大手イーレックス(本社:東京都中央区)は10月1日、ベトナムでバイオマス発電所の建設・運営のために設立された事業会社Hau Giang Bio Energy社(発電所名:ハウザンバイオマス発電所)の株式51%を取得すると発表した。同社が海外のバイオマス発電事業に参画するのは初めて。
年間発電量は20MW(一般家庭約9万3,000世帯分)。主要燃料はもみ殻(年間約13万トン)。2022年夏ごろ着工、2024年秋ごろ商用運転を開始する予定。

レンゴー べトナムで370億円投じ段ボール新工場建設

レンゴー(本社:大阪市北区)は9月28日、ベトナムの合弁会社、ビナクラフトペーパー社(所在地:ホーチミン市郊外)が、8兆1,330億ベトナムドン(約370億円)を投じ、新たに段ボール原紙の新工場(所在地:ハノイ市郊外)を建設すると発表した。
新工場の建設により、ビナクラフトペーパー社のベトナム段ボール原紙市場における、マーケットリーダーとしての地位を確固たるものとし、同国の製紙・段ボール一貫生産体制をさらに強化していく。新工場の生産能力は年間37万トンで、稼働時期は2024年1~3月。完成後のビナクラフトペーパー社の総生産能力は年間87万トン。

パナソニック ベトナムで天井扇,換気扇の新工場稼働

パナソニックエコシステムズは9月27日、4,500万米ドル(約50億円)を投じ、パナソニックライフソリューションズベトナム有限会社が、ベトナムのビンズオン省に新工場を建設し、10月13日から天井扇、換気扇の生産および出荷を開始すると発表した。ベトナムにおけるこの商品分野の工場は、パナソニックグループとして初めて。
新工場はホーチミン市中心部より北方に位置し、敷地面積4万9,995㎡で、延床面積2万4,066㎡の2階建て。生産は、ベトナム市場向けの天井扇から開始し、来年度にはベトナムおよびアジア、中東等へも輸出する換気扇へと拡大。東南アジアにおける室内空気質関連機器の主力生産拠点として展開する。これにより、同地域における2025年度の生産台数は約300万台と、2020年度の約1.5倍へ拡大する。また、2023年度には各国の生活様式とニーズに合った商品開発を行う室内空気質ソリューションの研究開発部門(R&D)を設置し、開発・製販一体型の向上を目指す。