AGC インドシナ半島の3子会社を統合再編 基盤強化

AGC(本社:東京都千代田区)は7月4日、子会社で化学品クロール・アルカリ事業を手掛けるタイ法人2社とベトナム法人1社を統合再編し、7月1日付で新会社「AGCビニタイ」(所在地:タイ・ラヨーン県)を設立したと発表した。新会社の資本金は約87億3,400万タイバーツ(約332億円)。新会社におけるAGCの持株比率は70.22%。東南アジア地域でのクロール・アルカリ事業の基盤強化とさらなる成長を目指す。

東洋紡 インドネシアの縫製会社を完全子会社化

東洋紡(本社:大阪市北区)は7月1日、インドネシアの縫製会社PT.SHINKO TOYOBO GISTEX GARMENT(本社:インドネシア・バンドン市、以下、STGガーメント)の全株式を取得して完全子会社化したと発表した。これに伴い商号を「PT.SHINKO TOYOBO GARMENT」に変更した。
東洋紡グループの意思決定を迅速化することで、日本向けサプライチェーン(調達・供給網)のさらなる強化を図る。

ホンダ 自動運転の超小型EV開発 30年実用化めざす

ホンダ(本社:東京都港区)は7月4日、新たに開発した超小型電気自動車(EV)を使った次世代モビリティーの実証実験を2022年秋から茨城県常総市で開始すると発表した。ホンダの研究開発子会社、本田技術研究所と常総市が同日、5年間の実証実験の実施に向けた協定を結んだ。
ホンダが開発する超小型EVは1〜2人乗りを想定。地方都市で自動運転など新技術を搭載した車両を、運転ができない高齢者などに買い物などの日常の足止して活用してもらうことを見込んでいる。2030年をめどに実用化を目指す。

オリックス シンガポールのイートスGとの合弁解消

総合リース大手のオリックス(本社:東京都港区)は7月1日、レンタカー事業を手掛けるシンガポールのイートス(Ethoz)グループの全保有株式を現地合弁先の自動車販売会社タンチョン・インターナショナルに売却したと発表した。売却額は計1億5,250万シンガポールドル(約148億円)。およそ40年にわたる合弁事業を解消した。NNA ASIAが報じた。

塩野義 新型コロナ飲み薬 中国でも承認申請へ

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は7月4日、中国平安人寿保険股份有限公司(本社:中国広東省)との合弁会社、平安塩野義有限公司(本社:中国・上海市、以下、平安塩野義)が、新型コロナウイルスの飲み薬にについて、中国国家薬品監督管理局薬品審議中心に対して、新薬承認申請に向けた臨床試験(治験)データなど資料の提出を開始したと発表した。正式な新薬承認申請の時期や実用化の時期については未定としている。

大林組など 模擬砂と有機肥料で小松菜栽培に成功

建設大手の大林組(本社:東京都港区)と名古屋大学発スタートアップのTOWING(トーイング、所在地:名古屋市)は、月の砂を模した「模擬砂」と有機肥料を使った小松菜の栽培に成功した。ふん尿などを肥料に使う循環型農業を月で実現することにつながる成果だ。将来、月で暮らす人々の地産地消を支える。日本経済新聞が報じた。

JR東日本 シンガポールでエキナカ商業施設第1期開業

JR東日本(本社:東京都渋谷区)は7月1日、シンガポールのトムソン・イーストコート線のウッドランズ駅のエキナカ商業施設「STELLAR@TE2」を同日開業すると発表した。第1期として7月1日に16店舗が開業、2022年中の全面開業に向け準備を進めていく。商業施設の面積は1,560㎡。運営会社はJR東日本東南アジア開発が参画する現地合弁会社、Stellar SG-JR Retail Private Limited。

DIC 中国のコーティング樹脂TODMN社を買収

化学メーカー、DIC(本社:東京都中央区)は7月1日、完全子会社DIC(China)Co.,Ltd.を通じ、中国のコーティング用樹脂を手掛ける広東トウ徳新材料有限公司(所在地:広東省、TODMN社)の全株式を取得し、買収したと発表した。買収金額は非公表。
今後高成長が見込まれる中国のコーティング用樹脂の生産能力を拡大する。現在DICは中国の中山と張家港の2拠点体制でコーティング用樹脂を生産、現地販売しているが、生産面ではすでに両拠点ともフルキャパシティで生産しており、拡張余地が少なくなっていた。2023年度中にTODMN社の生産能力を現行の2倍に引き上げる。

LIXIL 排泄物の状態をAIで解析 老人施設で実証開始

LIXIL(本社:東京都江東区)は7月1日、愛知県大府市の介護付き有料老人ホーム「フラワーサーチ大府」で、入居者の健康状態把握のため、排泄物の状態を人工知能(AI)で解析する実証実験を開始したと発表した。
施設内のトイレ便座裏に画像センサーを取り付け、排便後の写真を撮影。AIで排泄物の形状を7パターン、大きさを3パターンに分類し、システム上に自動で記録する。これまでは入居者が自己申告し、介護士が書類に記入していた。

三共理化学 中国山東省の泰山グループ2社を買収

総合研磨布紙メーカー、三共理化学(本社:埼玉県桶川市)は6月30日、中国山東省を拠点とする理研泰山など泰山グループの2社を完全買収したと発表した。買収額は非公表。これにより理研泰山の過半数の株式を取得しており、泰山グループは三共理化学の完全子会社となる。
今後、日本、中国の各拠点で最適な生産・販売体制を構築し、グローバル市場における事業展開を加速する。

カルビー タイのグリーンデイグローバル社の株式75%取得

カルビー(本社:東京都千代田区)は6月30日、タイの製菓会社グリーンデイグローバル社の事業を買収することを目的として、発行済み株式の75%を取得する株式譲渡契約を締結したと発表した。グリーンデイグローバル社は野菜や果物を使用した健康的なスナック商品の製造に強みを持ち、タイ国内のみならず、米国、中国市場向けの輸出にも実績があるスナック・カンパニー。現在、カルビーグループからタイ国内向けの「Jagabee」のOEM生産を受託している。

三菱商事とマルハ サーモンの陸上養殖で新会社

三菱商事(本社:東京都千代田区)とマルハニチロ(本社:東京都江東区)は6月30日、サーモンの陸上養殖を手掛ける共同出資会社「アトランド」を、今年10月をめどに富山県入善町に設立すると発表した。出資比率は三菱商事51%、マルハニチロ49%。総事業費は約110億円。2025年度に稼働、2027年度の出荷を目指す。

竹中工務店 シンガポールに産官学連携の共創拠点

竹中工務店(本社:大阪市中央区)は6月30日、東南アジア事業のハブであるシンガポールに共創拠点となる「COT-Labシンガポール」を設置したと発表した。産官学連携で、新たなオープンイノベーション拠点で技術開発・実証を進める。
同ラボは、チャンギ空港に近いチャンギ・ビジネス・パーク内の竹中工務店シンガポール事務所内に置き、竹中技術研究所を中核とし、大企業、研究組織、起業支援期間などが連携する。「COT-Lab」は日本国内では東京や大阪に3カ所開設している。

アユタヤ銀行 野村HDのタイ子会社を200億円超で買収

三菱UFJフィナンシャル・グループのタイ連結子会社のアユタヤ銀行は6月30日、野村ホールディングスのタイ子会社キャピタル・ノムラ・セキュリティーズの株式99.1%を取得することで、ノムラ・アジア・インベストメント(シンガポール)と合意し、売買契約を締結したと発表した。
2022年中に残りの0.9%を含む100%の株式を取得する予定。これらの取得にかかる所要金額は最大で総額55億100万タイバーツ(約212億円)の見込み。

眼鏡「オンデーズ」 インドのレンズカート傘下に

眼鏡チェーンのオンデーズ(本社:東京都品川区)は6月30日、インドのレンズカート・ソリューションと経営統合することで合意したと発表した。レンズカートがオンデーズの持ち株会社の株式の過半数を取得する。買収額は非公表。
オンデーズは統合後も一部株式を継続保有し、「オンデーズ」を独立したブランドとして経営していく。
レンズカートの買収後は総店舗数約1,600店舗と、アジアでは最大規模の眼鏡チェーンとなる。

ANA 北京線を7/11に再開 まず復路で週1便運航

全日本空輸(ANA)は7月11日から、北京発成田行きの運航を再開する。まず週1便(月曜日)体制でスタートする。ANAが北京線を運航するのは約2年3カ月ぶり。成田発の往路は中国当局の許可が出ておらず、当面は貨物専用便とする。米ボーイングの中型機「787」を使用する。
なお、中国へはすでに上海線、広州線、香港線など6路線を往復で運航している。

EU 35年までにガソリン車の新車販売事実上禁止

欧州連合(EU)加盟国でつくる環境相理事会は6月29日、EUの気候変動関連の包括策で合意した。この結果、EU域内では2035年までに二酸化炭素(CO2)を排出する内燃機関車の新車販売を事実上禁止することが固まった。ある程度想定されていたこととはいえ、世界の自動車メーカー各社はいよいよ”脱ガソリン車”への対応を迫られることになる。

JBICの先進国向けアンモニア事業への融資可能に

日本政府は6月28日、国際協力銀行(JBIC)の業務を広げる政令改正を閣議決定した。これにより日本企業による先進国でのアンモニア事業などへの協調融資を認めることになった。6月30日に施行する。温暖化ガスの排出を減らす次世代燃料と期待されるアンモニア関連の市場開拓を後押しする。
政府が全額出資するJBICは、民業圧迫を避けるため業務に制限がある。JBIC法施行令の改正で融資範囲を拡大する。
このほか、先進国での電気自動車や半導体、バイオ医療品事業などに対する融資も新たに認めることになった。

スズキ インド新工場は年産100万台 能力4割増強

スズキ(本社:静岡県浜松市)は6月29日、インド北部ハリヤナ州に建設予定の四輪工場の年間生産能力を100万台にすることを明らかにした。同社は現在インドで年間225万台の生産能力があり、今回の増強により4割程度引き上げる計画。能力100万台体制の時期は明らかにしなかった。
インドは世界2位の人口を擁し、この人口増を背景とした経済成長で自動車の購入意欲は引き続き強いと判断。増大する需要を取り込む。