司馬さんの壮年期の作品世界を紹介 没後20年記念企画展
没後20年を迎えた作家、司馬遼太郎さんの壮年期の作品世界を紹介する企画展「司馬遼太郎の軌跡2『竜馬がゆく』~『坂の上の雲』『花神』」が4月19日から大阪府東大阪市下小阪の司馬遼太郎記念館で開かれている。
後にベストセラー作品となる数本の骨太の連載小説を同時に抱え、精力的な仕事ぶりがクローズアップされている。企画展では『竜馬がゆく』の連載を開始した昭和37年から『坂の上の雲』『花神』の連載が終わるころまでの約10年間に焦点を当てている。
この時期には既述の作品のほかに『新選組血風録』(37~38年)、『燃えよ剣』(37~39年)、『国盗り物語』(38~41年)など、複数の連載小説をほぼ同時平行で執筆。また、短編小説、エッセー、対談などもこなし、驚くべき仕事量だったことがうかがえる。