豪商「淀屋研究会」10周年記念シンポ 大阪・綿業会館
江戸時代、天下の台所・大坂の繁栄の礎を築いた豪商淀屋の顕彰と調査・研究をしている民間グループ「淀屋研究会」が設立10周年を迎え5月23日、大阪市中央区の綿業会館で記念シンポジウムを開いた。淀屋を巡る講演会や対談などに参加者約300人が聴き入った。
北浜に米市場をつくり、中之島を開発などし大坂の開発や街づくりに貢献した淀屋は、なにわ随一ともいえる隆盛を誇っていた。だが1705年、徳川幕府から”ぜいたく”を咎(とが)められ、そのケタ外れの莫大な財産は「闕所(けっしょ=財産没収)」の厳罰処分を受けた。その後、鳥取県倉吉市出身の番頭の子孫が再興したとされる。
淀屋研究会は闕所から300年の2005年に設立され、講演会などを開催。淀屋の系図や闕所の資料について解明を進めてきた。