およそ80年前に途絶えた人形浄瑠璃の名跡が復活することになった。語り手の「太夫」を務める竹本津駒太夫さんが2020年1月、「六代目 竹本錣(しころ)太夫」を襲名する。襲名披露公演は2020年1月、大阪・日本橋の国立文楽劇場で行われる。竹本津駒太夫さんは広島県尾道市出身の70歳。 錣太夫は、人形浄瑠璃「文楽」で昭和初期にかけて活躍した先代の五代目が”艶物(つやもの)”と呼ばれる男女の恋愛を描いた作品の語りの名手として知られる名跡だが、およそ80年前に途絶えていた。
“やりまわし”に歓声 大阪・岸和田「だんじり祭」
天神祭「船渡御」浪速の夜空彩る5,000発の花火
14の学術団体が世界遺産の古墳群公開求める声明
百舌鳥・古市古墳群 世界文化遺産に登録、23件目
ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会は、アゼルバイジャンの首都バクーで会議を開き、日本時間の7月6日午後5時半すぎに、大阪府の「百舌鳥・古市(もずふるいち)古墳群」を新たに世界文化遺産として登録することを決めた。百舌鳥・古市古墳群は大阪府堺市、羽曳野市、藤井寺市にまたがる、4世紀後半から5世紀後半ごろに造られた、合わせて49基の古墳で構成される。この中には宮内庁が「仁徳天皇陵」として管理し、「大山古墳」とも呼ばれる国内最大の前方後円墳も含まれている。これらの古墳は、当時の高い築造技術を示しているほか、日本の古代国家の成り立ちを研究するうえで、貴重なものとされる。今回の登録によって日本の世界遺産は23件目で、文化遺産が19件、自然遺産が4件になる。大阪府の世界遺産の登録は今回が初めて。
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「大坂夏の陣図屏風」など大阪城天守閣で企画展
大阪城天守閣で5月22日から、「サムライたちの躍動」と銘打った重要文化財の屏風などを展示する企画展がスタートした。7月17日まで。同展では大阪城天守閣で収蔵しているコレクションの中から屏風や甲冑(かっちゅう)など合わせて71点展示されている。中でも目を引くのが重要文化財「大坂夏の陣図屏風」で、慶長20(1615)年の大坂夏の陣の戦いを描いたもの。屏風は左右一対で、右側には徳川家康率いる徳川連合軍と真田幸村らが主導した豊臣軍が激突する様子が躍動感あるタッチで描かれ、左側には民衆たちが川を渡って逃げ惑う様子が描かれている。6月28、29日、日本で初めて開催される「G20大阪サミット」に合わせて、これから一段と増加が見込まれる訪日外国人にもサムライ文化の一端を紹介しようと企画されたもの。
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日本遺産 今年度は全国で16件認定、近畿で西国巡礼など
文化庁が認定する「日本遺産」に今年度は全国で16件が認定された。このうち「1300年続く日本の終活の旅~西国三十三所観音巡礼」は、近畿2府4県と岐阜にある33カ所の観音信仰の霊場を巡礼で訪れた人々に、日本人の優しさや心遣いといった豊かな心を伝えるきっかけになるとして認定された。滋賀県内の大津市の三井寺や石山寺など3つの市にある6つの寺の観音像や建物が含まれる。このほか近畿では兵庫県赤穂市の塩づくりが選ばれた。赤穂の塩づくりは江戸時代、入浜塩田と呼ばれる干満の差を利用して海水を引き入れる製塩法を確立し、国内の著名ブランドとして名を馳せたことなどが評価された。日本遺産は2015年、文化庁が各地に点在する有形、無形の文化財を地域のつながりや特徴ごとにまとめ、観光資源としてその魅力を国内外に発信しようと設けたもの。
百舌鳥・古市古墳群 世界遺産登録へ イコモスが勧告
大阪天満宮で裁縫技術の上達祈り「針供養」
大阪天満宮で裁縫技術の上達祈り「針供養」
大阪市北区の大阪天満宮で2月8日、裁縫で使い古した針を特大のこんにゃくに刺すことで感謝の気持ちを表すとともに、裁縫技術の上達を祈る伝統行事「針供養」が行われた。
和服を仕立てる和裁士や服飾学校に通う生徒らおよそ1,000人が参加し、幅50cm、高さ10cmほどの特大こんにゃくに縫い針やまち針を次々と刺して供養する姿がみられた。大阪府内はもちろん、兵庫県西宮市からの女性も来ていた。
大阪天満宮では、奈良時代に刺繍や裁縫の技術を日本に伝えたとされる遣唐使の吉備真備が祀られていることから、およそ90年前から毎年行われている。吉備真備は遣唐使船の”遭難”の大きなリスクがあった時代に、2回も遣唐使として中国・唐にわたり帰国後、大和朝廷の中枢で活躍した人物。